週刊クマベイス「地方企業の戦い方」Vol.120
2019/03/06 (Wed) 11:15
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国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
Web戦略、テクノロジー、広告、広報などの最新動向やテクニックを、元新聞記者でデジタルマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年3月6日発行(Vol.120)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. デジタルマーケティングことはじめ
… 4. ビジネスマンはアートに触れて!
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
──────────
★新著出版のお知らせ★
Kindleストア「広告・宣伝」部門で1位に輝くなど話題沸騰中!
「コンテンツマーケティング最前線」シリーズ第2弾となる『コンテンツ制作の極意』が、2月22日に発売となりました!
ビル・ゲイツがコラム「Content is King」を発表して早23年。コンテンツマーケティング業界では今、このフレーズに改めて注目が集まっています。しかしながら、コンテンツが王様ということを理解したものの、コンテンツ制作で壁にぶつかっている企業や個人は数多く存在します。
本書は、コンテンツ制作に関する悩みを抱える全ての方に向けて企画したものです。各方面のフロントランナー達に、「コンテンツ制作の極意」「良質なコンテンツとは」といったトピックでお話を伺いました。コンテンツ制作に関するお悩みを抱える方にとっては、これまでの「もやもや」が一気に晴れる一冊です!
<目次>
第1章 コンテンツ制作の秘訣は「ライターに楽しんで書いてもらうこと」――SUUMOタウン編集デスク・岡武樹 氏
第2章 そのコンテンツに「ニュース性」はあるのか――Forbes JAPAN Web編集部編集長・林亜季 氏
第3章 カギは下心のない「第三者的視点」のコンテンツ――小林秀章 氏(セーラー服おじさん)
第4章 最後まで読んでもらえるコンテンツを目指そう――株式会社Faber Company取締役・山田明裕氏
第5章 僕は「課題提示型」のコンテンツを出し続ける――アーティスト・ヌケメ氏
第6章 「マーケティング臭」のするコンテンツよ、さらば――コンテンツマーケティングラボ編集長・三友直樹氏
書籍ページ(クマベイス出版)→https://kumabase.stores.jp/items/5c6cd5a1e73a2540e214cc75
kindle版ページ→https://www.amazon.co.jp/dp/B07P4D3VSC
★出版記念イベントのお知らせ★
『コンテンツマーケティング最前線02 コンテンツ制作の極意』の出版を記念して、東京でイベント開催が決定しました!
3月14日は赤坂のFaber Innovation Hub(株式会社Faber Company内)にて、3月26日は道玄坂のBOOK LAB TOKYOにて開催いたします。
書籍に登場する専門家らが、コンテンツ制作の極意について語ります。
詳細は以下のURLよりご確認ください。
3月14日@赤坂のFaber Innovation Hub(株式会社Faber Company内)→https://cmfrontline0314.peatix.com
3月26日@道玄坂のBOOK LAB TOKYO→https://content-marketing-booklabtokyo.peatix.com
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■1. マーケティング & IT 最前線
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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンド、PRについて解説します。
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2月27日に朝日新聞社メディアラボで開かれたイベント「ジャーナリストが身につけるべきマーケティング思考とは~ポスト平成時代にコンテンツを生み出し続けるために~」に登壇させていただきました。
米国を見ると、デジタル化の波に乗り遅れた新聞社が次々と倒産。日本でも購読者数は年々減少しており、新聞社の置かれた状況は一層厳しさを増しています。これまで最強のサブスクモデルであった「新聞業」が立ち行かなくなっていることは、誰の目にも明白です。
では、新聞社はどうすれば生き残ることができるのか。その第一歩が「マーケティング視点」を身に付けることだ、という考えで企画されたのが今回のイベントでした。
朝日新聞社系のwithnewsの奥山晶二郎編集長、コンテンツマーケティングの代理店・サムライトの池戸聡さんとディスカッション。私としても学びの多い時間でしたが、特に「ジャンルを絞るのではなくアプローチ手法でコンテンツやメディアの色を出す」というメディア運営の考え方にはハッとさせられました。
マーケティング視点とは、顧客第一の考え方。これまで、新聞社がほとんど持ち合わせていなかった視点です。顧客のニーズを考えた時、どういった情報なのか、どういったジャンルなのか、といったことばかりが議論の中心となりがちです。今回のイベントでは「アプローチ手法もジャンルなどと同等に、顧客ニーズに含まれる」という結論になった。これは、オウンドメディアの運営にも参考になると強く感じました。
商材ありきのオウンドメディアであっても、工夫を凝らしたアプローチを加えることで、より存在感のあるメディアになります。また、テレビCMなどますマーケティングの方が適しているような、「ニッチとは呼べない」商材であっても、コンテンツの切り口(アプローチ)を工夫することで、唯一無二の存在になれる。オウンドメディアが飽和状態になりつつある業界も多い中で、今後のコンテンツマーケティングの大きなヒントになると感じました。
実は、切り口の工夫は新聞社の専売特許。今後、マーケティング業界においてもジャーナリズム業界においても、ますます「ジャーナリスティック・アプローチ」が重要となりそうです。
…………………………
■2. ストーリーテリング実践講座
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
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ストーリーテリング時におけるペルソナ設定についてお伝えしています。今回は「ライフスタイル」について。
ここで言うライフスタイルとは、ペルソナがどういった生活を送っているのかを設定していくものです。クマベイスではB2Cの場合、平日と休日それぞれの「一日の流れ」を設定するようにしています。
朝起きて何をするのか。何時にどうやって通勤するのか。会社では何をしているのか。ランチはどこでどうやって食べるのか。何時にどうやって帰宅するのか。帰宅前にどこに寄るのか。平日はこういった流れで設定していきます。
休日の場合も、同様に設定します。朝起きて何をするのか。どこへ誰と出かけるのか。
ここでポイントとなるのがペルソナが「情報に触れるタイミング」です。どのデバイスで何を閲覧するのか、どういった雑誌を読むのか、どういった場所でどういった広告を目にするのか。仮説で構いませんので情報に触れるタイミングを意識してライフスタイルを設定していってください。
なお、B2Bの場合や、商材によっては、休日の設定が必要ないケースもあります。このあたりはまさに「ペルソナ次第」。ペルソナになりきって考えれば、自ずと答えは出てくるでしょう。
注意点としては、ストーリーテリングコンテンツを制作する際、ペルソナのライフスタイルに沿ったストーリーにするのか、ペルソナが「憧れる」ストーリーにするのかは、慎重に見極める必要があるという部分です。これは商材や戦略によって異なるので、十分検討してみてください。場合によっては、それぞれのコンテンツを制作してみるのもありかもしれません。
次回はペルソナ設定の締めであり、最も重要な「悩み」を設定していきます。
…………………………
■3. デジタルマーケティングことはじめ
:::::::::::::::::::::::::::::::::
この世に存在するすべての企業にとって不可欠な、デジタルマーケティング。これを有効活用していくことしか、地方企業が生き残る術は残されていません。デジタルマーケター・山田桂士が地方企業の皆様に贈る、デジタルマーケティングのことはじめ。
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こんにちは、山田です!
「オウンドメディアの始め方」のトピックの中で、「聞きたいけどなかなか聞けないこと」ナンバーワンが「オウンドメディアの予算感」です。
オウンドメディアの運営には、一体どれだけの予算をかけるのが一般的なのか。もちろん規模や求めるコンバージョンによって、必要な予算は大きく変わります。ただし、自社でコンパクトに運営するのであれば、比較的安価にスタートすることもできるのです。
MA(マーケティングオートメーション)ツールや、競合分析や解析ツールを導入し、外部のエージェンシーの協力もあおぎ、一流のライターに執筆を依頼し、プロカメラマンも雇って、良質なコンテンツを制作・発信し続ける。本格的にやるならここまでやる必要があるでしょう。正しく運用できれば、極めて効果的です。しかし、当然ながらそれには膨大な予算が必要となります。
MAなどのツールは最低限必要な機能を揃えるだけで月額10万円~、コンテンツ作成には1本数万円、対談など十分な企画が必要なコンテンツや、工数がかかるピラーコンテンツなどは、場合によっては1本数十万円かかることもあります。人件費も含めれば、毎月数百万円の予算が必要となることもあります。
コンテンツマーケティングは効果が出るまで時間がかかるものです。スタート時点でこのような大きい予算を組むと、社内でROIの説明がうまくいかず、途中から予算が承認されずに継続できなくなるケースが多いのです。
中小企業の味方・クマベイスがおすすめするのは、まずは低予算でスタートするやり方です。コンテンツ制作は基本的に内製化。ツールはGoogleAnalyticsとSearchConsoleなどの無料ツールだけでもある程度検証できます。そこから成果が見え始めた頃に、有料の競合分析ツールやキーワード解析ツールを導入し、規模を拡大する際にMAツールを導入するなど、段階的に予算を増やしていくと継続しやすくなります。
そうすることで、最初は極めて低い予算からスタートすることができます。広告なども低予算でABテストしながら増やしていくと効果的ですよ!
オウンドメディアではなにより継続が大切です。無理のない予算でスタートし、結果が出るまでしっかりと運用していきましょう!
…………………………
■4. ビジネスマンはアートに触れて!
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今、欧米の巨大IT企業を中心に、アートに触れることを通して仕事のパフォーマンスを上げようという試みが進んでいます。0から1を生み出すアートが、先行き不透明な時代を生き抜くヒントとなるというのです。本連載では、呼吸するようにアートに触れるライターのMaiが、アートの楽しみ方を解説します。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
みなさんは、「アウトサイダー・アート(アール・ブリュット)」という言葉をご存知でしょうか? これは、それまでの美術や教育の流れから影響を受けずに、自発的で独創的な発想で作られた絵画や造形を指すものです。
作品の傾向としては、精神の極限状態、型破りなアイデアなどを描いているものが大多数。日本における作り手には、知的障がいや精神障がいの方々が多く含まれており、国内外で注目を集めています。
アウトサイダー・アートと言えば、私が最近気になっているのが広島県にあるアートスペース「クシノテラス」です。日本では唯一のアウトサイダー、キュレーターである櫛野展正がつくったアートスペースで、奇想天外、独特の魅力が詰まった展示やイベント、情報発信をしている場。SNS上で紹介されるものが、時折、ゾッとしたり、度肝を抜かれたりと、目を離せなくなるものがあるのです。社会の中に存在はしているけれども、光が当たらず、埋もれているような作品や感性を目の当たりにするかのように。
また、全国にも、アウトサイダー・アート(アール・ブリュット)関連の展覧会や美術館はあります。みなさんがご存知のアートや美術の概念、また、常識や日常が覆されてしまうかもしれません。機会があれば、ぜひ、みなさん、アウトサイダー・アートの世界をのぞいてみてください。
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■5. Q&A
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中小企業が地方で戦う上での悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。HPやSNS、オウンドメディアの運用から、人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com
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Q:以前田中さんのセミナーを聴講させていただいた者です。サブスクモデルが最強である、とご指摘されていましたがそれはなぜなのでしょうか? ご指導願います。
A:企業経営を安定させるためには、フローでなくストック型のビジネスにする必要があります。一回の入金が大きいようなフロー(ショット)型のビジネスでは、常にお金の心配をする必要があり、金融機関や投資家も融資・出資を渋りがちです。
最強のストックビジネス、サブスクモデルは不動産業。それが現代においては、アプリやWebサービス×サブスク型のビジネスに移行してきました。土地や物件を使ってもらう代わりに、サービスを提供するわけです。
ただし、ここ1~2年で状況は大きく変わりました。消費者のお金は有限です。それをサブスクに取り組む企業が奪い合った結果、消費者の財布の紐は固くなってきました(私はこれを勝手に「サブスク疲れ」と呼んでいます)。つまり、以前より顧客の獲得が難しくなっているのです。そうした中、スマホアプリなどは買い切り型のものが売り上げを大きく伸ばす現象も、一部でみられるようになってきました。ひょっとしたらサブスクを見直す時期にきているのかもしれません。(田中)
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■6. メディア情報
Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024
・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/
・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp
・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/
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・クマベイスHP : https://kumabase.com/
・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士
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本メルマガはご登録いただいた方及びクマベイス主催イベントに参加くださった方にお送りしております。メルマガの解除をご希望される方は恐れ入りますがこちらよりお願いいたします→https://q.bmv.jp/bm/p/f/tf.php?id=kumabase
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2019年3月6日発行(Vol.120)
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【2019年3月6日】
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年3月6日発行(Vol.120)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. デジタルマーケティングことはじめ
… 4. ビジネスマンはアートに触れて!
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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★新著出版のお知らせ★
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「コンテンツマーケティング最前線」シリーズ第2弾となる『コンテンツ制作の極意』が、2月22日に発売となりました!
ビル・ゲイツがコラム「Content is King」を発表して早23年。コンテンツマーケティング業界では今、このフレーズに改めて注目が集まっています。しかしながら、コンテンツが王様ということを理解したものの、コンテンツ制作で壁にぶつかっている企業や個人は数多く存在します。
本書は、コンテンツ制作に関する悩みを抱える全ての方に向けて企画したものです。各方面のフロントランナー達に、「コンテンツ制作の極意」「良質なコンテンツとは」といったトピックでお話を伺いました。コンテンツ制作に関するお悩みを抱える方にとっては、これまでの「もやもや」が一気に晴れる一冊です!
<目次>
第1章 コンテンツ制作の秘訣は「ライターに楽しんで書いてもらうこと」――SUUMOタウン編集デスク・岡武樹 氏
第2章 そのコンテンツに「ニュース性」はあるのか――Forbes JAPAN Web編集部編集長・林亜季 氏
第3章 カギは下心のない「第三者的視点」のコンテンツ――小林秀章 氏(セーラー服おじさん)
第4章 最後まで読んでもらえるコンテンツを目指そう――株式会社Faber Company取締役・山田明裕氏
第5章 僕は「課題提示型」のコンテンツを出し続ける――アーティスト・ヌケメ氏
第6章 「マーケティング臭」のするコンテンツよ、さらば――コンテンツマーケティングラボ編集長・三友直樹氏
書籍ページ(クマベイス出版)→https://kumabase.stores.jp/items/5c6cd5a1e73a2540e214cc75
kindle版ページ→https://www.amazon.co.jp/dp/B07P4D3VSC
★出版記念イベントのお知らせ★
『コンテンツマーケティング最前線02 コンテンツ制作の極意』の出版を記念して、東京でイベント開催が決定しました!
3月14日は赤坂のFaber Innovation Hub(株式会社Faber Company内)にて、3月26日は道玄坂のBOOK LAB TOKYOにて開催いたします。
書籍に登場する専門家らが、コンテンツ制作の極意について語ります。
詳細は以下のURLよりご確認ください。
3月14日@赤坂のFaber Innovation Hub(株式会社Faber Company内)→https://cmfrontline0314.peatix.com
3月26日@道玄坂のBOOK LAB TOKYO→https://content-marketing-booklabtokyo.peatix.com
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■1. マーケティング & IT 最前線
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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンド、PRについて解説します。
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2月27日に朝日新聞社メディアラボで開かれたイベント「ジャーナリストが身につけるべきマーケティング思考とは~ポスト平成時代にコンテンツを生み出し続けるために~」に登壇させていただきました。
米国を見ると、デジタル化の波に乗り遅れた新聞社が次々と倒産。日本でも購読者数は年々減少しており、新聞社の置かれた状況は一層厳しさを増しています。これまで最強のサブスクモデルであった「新聞業」が立ち行かなくなっていることは、誰の目にも明白です。
では、新聞社はどうすれば生き残ることができるのか。その第一歩が「マーケティング視点」を身に付けることだ、という考えで企画されたのが今回のイベントでした。
朝日新聞社系のwithnewsの奥山晶二郎編集長、コンテンツマーケティングの代理店・サムライトの池戸聡さんとディスカッション。私としても学びの多い時間でしたが、特に「ジャンルを絞るのではなくアプローチ手法でコンテンツやメディアの色を出す」というメディア運営の考え方にはハッとさせられました。
マーケティング視点とは、顧客第一の考え方。これまで、新聞社がほとんど持ち合わせていなかった視点です。顧客のニーズを考えた時、どういった情報なのか、どういったジャンルなのか、といったことばかりが議論の中心となりがちです。今回のイベントでは「アプローチ手法もジャンルなどと同等に、顧客ニーズに含まれる」という結論になった。これは、オウンドメディアの運営にも参考になると強く感じました。
商材ありきのオウンドメディアであっても、工夫を凝らしたアプローチを加えることで、より存在感のあるメディアになります。また、テレビCMなどますマーケティングの方が適しているような、「ニッチとは呼べない」商材であっても、コンテンツの切り口(アプローチ)を工夫することで、唯一無二の存在になれる。オウンドメディアが飽和状態になりつつある業界も多い中で、今後のコンテンツマーケティングの大きなヒントになると感じました。
実は、切り口の工夫は新聞社の専売特許。今後、マーケティング業界においてもジャーナリズム業界においても、ますます「ジャーナリスティック・アプローチ」が重要となりそうです。
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■2. ストーリーテリング実践講座
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
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ストーリーテリング時におけるペルソナ設定についてお伝えしています。今回は「ライフスタイル」について。
ここで言うライフスタイルとは、ペルソナがどういった生活を送っているのかを設定していくものです。クマベイスではB2Cの場合、平日と休日それぞれの「一日の流れ」を設定するようにしています。
朝起きて何をするのか。何時にどうやって通勤するのか。会社では何をしているのか。ランチはどこでどうやって食べるのか。何時にどうやって帰宅するのか。帰宅前にどこに寄るのか。平日はこういった流れで設定していきます。
休日の場合も、同様に設定します。朝起きて何をするのか。どこへ誰と出かけるのか。
ここでポイントとなるのがペルソナが「情報に触れるタイミング」です。どのデバイスで何を閲覧するのか、どういった雑誌を読むのか、どういった場所でどういった広告を目にするのか。仮説で構いませんので情報に触れるタイミングを意識してライフスタイルを設定していってください。
なお、B2Bの場合や、商材によっては、休日の設定が必要ないケースもあります。このあたりはまさに「ペルソナ次第」。ペルソナになりきって考えれば、自ずと答えは出てくるでしょう。
注意点としては、ストーリーテリングコンテンツを制作する際、ペルソナのライフスタイルに沿ったストーリーにするのか、ペルソナが「憧れる」ストーリーにするのかは、慎重に見極める必要があるという部分です。これは商材や戦略によって異なるので、十分検討してみてください。場合によっては、それぞれのコンテンツを制作してみるのもありかもしれません。
次回はペルソナ設定の締めであり、最も重要な「悩み」を設定していきます。
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■3. デジタルマーケティングことはじめ
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この世に存在するすべての企業にとって不可欠な、デジタルマーケティング。これを有効活用していくことしか、地方企業が生き残る術は残されていません。デジタルマーケター・山田桂士が地方企業の皆様に贈る、デジタルマーケティングのことはじめ。
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こんにちは、山田です!
「オウンドメディアの始め方」のトピックの中で、「聞きたいけどなかなか聞けないこと」ナンバーワンが「オウンドメディアの予算感」です。
オウンドメディアの運営には、一体どれだけの予算をかけるのが一般的なのか。もちろん規模や求めるコンバージョンによって、必要な予算は大きく変わります。ただし、自社でコンパクトに運営するのであれば、比較的安価にスタートすることもできるのです。
MA(マーケティングオートメーション)ツールや、競合分析や解析ツールを導入し、外部のエージェンシーの協力もあおぎ、一流のライターに執筆を依頼し、プロカメラマンも雇って、良質なコンテンツを制作・発信し続ける。本格的にやるならここまでやる必要があるでしょう。正しく運用できれば、極めて効果的です。しかし、当然ながらそれには膨大な予算が必要となります。
MAなどのツールは最低限必要な機能を揃えるだけで月額10万円~、コンテンツ作成には1本数万円、対談など十分な企画が必要なコンテンツや、工数がかかるピラーコンテンツなどは、場合によっては1本数十万円かかることもあります。人件費も含めれば、毎月数百万円の予算が必要となることもあります。
コンテンツマーケティングは効果が出るまで時間がかかるものです。スタート時点でこのような大きい予算を組むと、社内でROIの説明がうまくいかず、途中から予算が承認されずに継続できなくなるケースが多いのです。
中小企業の味方・クマベイスがおすすめするのは、まずは低予算でスタートするやり方です。コンテンツ制作は基本的に内製化。ツールはGoogleAnalyticsとSearchConsoleなどの無料ツールだけでもある程度検証できます。そこから成果が見え始めた頃に、有料の競合分析ツールやキーワード解析ツールを導入し、規模を拡大する際にMAツールを導入するなど、段階的に予算を増やしていくと継続しやすくなります。
そうすることで、最初は極めて低い予算からスタートすることができます。広告なども低予算でABテストしながら増やしていくと効果的ですよ!
オウンドメディアではなにより継続が大切です。無理のない予算でスタートし、結果が出るまでしっかりと運用していきましょう!
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■4. ビジネスマンはアートに触れて!
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今、欧米の巨大IT企業を中心に、アートに触れることを通して仕事のパフォーマンスを上げようという試みが進んでいます。0から1を生み出すアートが、先行き不透明な時代を生き抜くヒントとなるというのです。本連載では、呼吸するようにアートに触れるライターのMaiが、アートの楽しみ方を解説します。
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みなさんは、「アウトサイダー・アート(アール・ブリュット)」という言葉をご存知でしょうか? これは、それまでの美術や教育の流れから影響を受けずに、自発的で独創的な発想で作られた絵画や造形を指すものです。
作品の傾向としては、精神の極限状態、型破りなアイデアなどを描いているものが大多数。日本における作り手には、知的障がいや精神障がいの方々が多く含まれており、国内外で注目を集めています。
アウトサイダー・アートと言えば、私が最近気になっているのが広島県にあるアートスペース「クシノテラス」です。日本では唯一のアウトサイダー、キュレーターである櫛野展正がつくったアートスペースで、奇想天外、独特の魅力が詰まった展示やイベント、情報発信をしている場。SNS上で紹介されるものが、時折、ゾッとしたり、度肝を抜かれたりと、目を離せなくなるものがあるのです。社会の中に存在はしているけれども、光が当たらず、埋もれているような作品や感性を目の当たりにするかのように。
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Q:以前田中さんのセミナーを聴講させていただいた者です。サブスクモデルが最強である、とご指摘されていましたがそれはなぜなのでしょうか? ご指導願います。
A:企業経営を安定させるためには、フローでなくストック型のビジネスにする必要があります。一回の入金が大きいようなフロー(ショット)型のビジネスでは、常にお金の心配をする必要があり、金融機関や投資家も融資・出資を渋りがちです。
最強のストックビジネス、サブスクモデルは不動産業。それが現代においては、アプリやWebサービス×サブスク型のビジネスに移行してきました。土地や物件を使ってもらう代わりに、サービスを提供するわけです。
ただし、ここ1~2年で状況は大きく変わりました。消費者のお金は有限です。それをサブスクに取り組む企業が奪い合った結果、消費者の財布の紐は固くなってきました(私はこれを勝手に「サブスク疲れ」と呼んでいます)。つまり、以前より顧客の獲得が難しくなっているのです。そうした中、スマホアプリなどは買い切り型のものが売り上げを大きく伸ばす現象も、一部でみられるようになってきました。ひょっとしたらサブスクを見直す時期にきているのかもしれません。(田中)
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https://forbesjapan.com/articles/detail/25024
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http://buff.ly/2fUSenp
・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
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