週刊クマベイス「地方企業の戦い方」Vol.108
2018/12/12 (Wed) 19:10
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国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
Web戦略、テクノロジー、広告、広報などの最新動向やテクニックを、元新聞記者でデジタルマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2018年12月12日発行(Vol.108)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. デジタルマーケティングことはじめ
… 4. ビジネスマンはアートに触れて!
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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★新刊のお知らせ★
12月10日、コンテンツマーケティングの最新事例やテクニックをまとめた電子書籍「コンテンツマーケティング最前線 オウンドメディアがCV(コンバージョン)に繋がらない理由(ワケ)」が、ついに発売となりました!http://amzn.asia/d/9YWfwa4
kindleストアの広告・宣伝部門で1位、マーケティング部門で3位を獲得するなど、話題を集める同書。コンテンツマーケティングラボ編集長の三友直樹氏、MAのエキスパート・田所浩之氏、SEOの専門家・バカ毛氏、コンテンツマーケティングで成果を出しているユアマイスター社・高山武佐士氏の4名に対し、クマベイス田中がインタビューさせていただきました。
オウンドメディアでCVにつながらない理由とは?
コンテンツ制作で必要な考え方とは?
これまでは入門書が多かった、国内のコンテンツマーケティング関連書籍。本書はより踏み込んだ内容により、コンテンツマーケティングに取り組む人々のお悩みを解決します!
タイトル:コンテンツマーケティング最前線 オウンドメディアがCV(コンバージョン)に繋がらない理由(ワケ)
発売日:2018年12月10日
価格:780円(税込み)
出版元:クマベイス出版
http://amzn.asia/d/9YWfwa4
※後日、製本版の発売を予定しております
★主催イベントのお知らせ★
【製本版プレゼント特典付き!】
今、コンテンツマーケティングには何が必要なのか?
電子書籍「コンテンツマーケティング最前線」シリーズ創刊記念トークイベント
コンテンツマーケティング最前線シリーズの創刊を記念して、書籍に登場する3人が登壇する、特別イベントを開催いたします! 何と特別に電子書籍の製本バージョンを、参加者全員にプレゼント。書籍には、コンテンツマーケティングで行き詰まった際に助けてくれる、金言の数々が。一社に一冊ぜひ!
■こんな方にオススメです!
1)コンテンツマーケティングの最新手法を知りたい方
2)コンテンツマーケティングで課題をお持ちの方
3)スピーカーと繋がりたい方
4)他社のマーケターと情報交換したい方
■ゴールイメージ
コンテンツマーケティングの実践者らの話を聞き、得た知識を自社の戦略に生かせる状態
■スピーカー(五十音順・敬称略)
高山 武佐士
ユアマイスター株式会社 取締役
田所 浩之
株式会社日本SPセンター 情報戦略室
バカ毛
「バカに毛が生えたブログ」運営者
■モデレーター
田中 森士
株式会社クマベイス 代表取締役 CEO
■会場
マンガサロン トリガー
▽イベント詳細及びチケット情報はこちら
https://cmfrontline-1.peatix.com
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■1. マーケティング & IT 最前線
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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、デジタルマーケティングやITの最新ニュースやトレンド、PRについて解説します。
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12月10日、電子書籍「コンテンツマーケティング最前線」シリーズがついに創刊しました。kindleストアの広告・宣伝部門でベストセラー1位となるなど、おかげさまでスタッフ一同驚くほどの好調な売れ行きです。
そして明日開催の創刊記念イベントに合わせて、製本版も発売することとなりました。明日午後、クマベイス出版のECサイトにて、販売開始予定です。詳細はクマベイスのウェブサイトをご覧くださいませ。
クマベイス出版としては、これまで電子書籍を5冊出版しています。ただ、製本は今回が初めて。編集作業やレイアウト調整に思いのほか時間を取られました。
とはいえ、電子書籍も含めた編集作業から印刷所への発注までに要した時間は、延べ数日程度。一般的に本を出版するとなれば、早くても企画から数カ月を要します。それを自力で出版すれば、場合によっては10分の1以下の時間で出版することも可能となるのです。
出版業界は、出版社や取次、書店など、驚くほど多くのステークホルダーが存在します。したがって、売れる本のみが残るという現象が起きます。結果、自由に増刷できなかったり、簡単に絶版となったりとで、本当に良い本が後世に伝えられていくとは限らないのです。実際、私が研究を進めているストーリーテリング関連の良書は、ことごとく絶版になっています。
その点、自力で出版してしまえば、半永久的に取り扱うことが可能となります。
デメリットとしては、流通です。出版社や取次を通さないため、書店へのパイプがありません。しかしながら、ISBNコードを1冊8000円程度で取得し、Amazonに出品することで、ある意味誰でも全国に流通させることが可能となります。
これにLP +リスティングやSNSをうまく活用することで、出版社と遜色のないプロモーションも、場合によっては可能となるのです。新聞広告に載せてもらえる本なんて、ほんの一握りですから。
もちろん、自力出版は、莫大な利益を上げることは難しくなるでしょう。小さく、深いコミュニティーが増え続ける現代においては、小回りが利くやり方の方が、生き残る確率は上がるのです。
…………………………
■2. ストーリーテリング実践講座
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
ストーリーテリングと聞くと、長い文章を思い浮かべる方は多いことでしょう。しかしながら、コンテンツマーケティングにおけるストーリーテリングは、そうとは限りません。むしろ、短ければ短いほど、良い場合も多いのです。
大前提として、小説の読者とコンテンツマーケティングのペルソナは、全くもって異なります。前者は、例えば余暇を楽しむために物語を「摂取」します。一方の後者は、積極的にストーリーを「摂取」しようとはしません。なぜなら現代人はとにかく時間がないからです。
そうなると、いかに短い時間でストーリーを伝え、共感してもらえるかが鍵となります。したがって、必然的にストーリーの展開は早くなります。
いかに素晴らしいストーリーを持った企業やブランドだとしても、それを100数十ページの文庫本サイズにまとめたとしたら、商品の売り上げに繋げることはむずかしいでしょう(ファンを囲ったのちのプロモーションの一環として、文庫本サイズにまとめるのは一つのやり方としてありかもしれませんが)。
ランデイングページのPC画面2つ分、ポスター1枚、カタログの最初の1ページ、A4のフライヤー1枚、30秒の動画。時間がない現代人に対しては、ファネルの2段目、「興味・関心」のフェーズだとしても、このくらいが限界です。この中で、あなたのストーリーを伝えなければならないのです。
「そんなの無茶だ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。そう、この条件で、テキストだけでストーリーを伝えることは、極めて困難です。そこで重要となるのが、いわゆる「ビジュアルストーリーテリング」。写真や動画、インフォグラフィックを用いて、あなたのストーリーを見せる(Show)のです。この部分については、また別の機会に詳しくお話ししたいと思います。
…………………………
■3. デジタルマーケティングことはじめ
:::::::::::::::::::::::::::::::::
この世に存在するすべての企業にとって不可欠な、デジタルマーケティング。これを有効活用していくことしか、地方企業が生き残る術は残されていません。デジタルマーケター・山田桂士が地方企業の皆様に贈る、デジタルマーケティングのことはじめ。
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こんにちは! 山田です。
今回はオウンドメディアを始めるにあたっての戦略設計について、一つ踏み込んだお話をしたいと思います。
ペルソナとの信頼関係を構築し、コンバージョンへと導くことが、コンテンツマーケティングにおけるオウンドメディアの主な目的。では、どのようなオウンドメディアを立ち上げるべきなのでしょうか。
例えば「主婦に向けて無添加食材の魅力を伝えるメディアを作ろう!」「サラリーマンにビジネスについて伝えるメディアにしよう!」と考えたとします。ペルソナにとって有益なメディアを作ろうとする努力は伝わってきますよね。
しかしながら、そのようなメディアはすでに無数にあり、「どこかで見たようなコンテンツ」となります。そうなると、簡単にはペルソナの心には響きません。しっかり差別化し、その上で効果を出していく必要があります。
方法は、大きく2つあります。
1つ目は、質の高いコンテンツを配信し続けることです。同様のオウンドメディアが数多くありますが、ただ記事を量産することが目的となっているものも多く存在します。しかしながら、それではもうグーグルは評価してくれません。当然、読者も見向きもしないでしょう。
一方、しっかり取材して、内容を充実させたコンテンツは、読者からもグーグルからもしっかり評価されます。
実際に取材して、内容を吟味し執筆、編集していく作業手間もかかりますし、能力も必要ですが、読者に届きやすくなることは間違いありません。
2つ目はできるだけ尖ったコンテンツを作ることです。よくある著名人のインタビューは、トラフィックこそ期待できますが、結局「どこかで見た記事」になりがち。それでは何の効果もありません。自分たちのメディアだからこそできる、他が真似できないコンテンツを作ることが大切です。
インタビューであれば、他のメディアに露出していないような人で活躍している人物を掘り起こすことが大切です。そのためには、しっかりとコンセプトを設計し、必然性のある独自コンテンツを作っていくことが重要となるのです。
…………………………
■4. ビジネスマンはアートに触れて!
:::::::::::::::::::::::::::::::::
今、欧米の巨大IT企業を中心に、アートに触れることを通して仕事のパフォーマンスを上げようという試みが進んでいます。0から1を生み出すアートが、先行き不透明な時代を生き抜くヒントとなるというのです。本連載では、呼吸するようにアートに触れるライターのMaiが、アートの楽しみ方を解説します。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
みなさんは普段、アートについて考えたり、作品を見て心が動かされたりすることはありますか?
アート作品により心が動かされるような、そんな経験があると、人生において物の観方や感じ方も違ってくると、私は思っています。
私がこれまで見た展覧会の中で、忘れられないものの一つが、奈良美智の「君や 僕に ちょっと似ている」展です。奈良美智の作品は、目がちょっと鋭かったり、大きかったりする独特の人物(恐らく女の子)をモチーフにした作品でよく知られています。
私はこの展覧会で、人物の首から上部分の大きなブロンズ彫刻がこちらを見つめてくる作品を薄暗い会場で見ているとき、不思議な感覚に襲われました。決して、自分の顔ではない作品が、自ずと自分の顔に見えてくるのです。
この不思議な感覚は、今でも忘れられません。自分ではないのに、自分を見ているよう。自分ではない自分が、自分を見つめている。本当に不思議な感覚でした。
作品に影響を受けた経験はもちろんこれだけではありませんが、この体験は言葉では表されないほど私の中でとても印象深いものでした。アートな体験を積み重ねれば積み重ねていくほど、煮詰れば煮詰めるほど美味しくなる料理のように、あなたの人生もきっと深みが増していくでしょう。そう、アートは感覚や身体性を高めてくれるものなのです。
…………………………
■5. Q&A
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中小企業が地方で戦う上での悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。HPやSNS、オウンドメディアの運用から、人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com
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Q:いつも自宅で飲んでいるコーヒーに飽きてきました。クマベイスの皆さんがオススメのコーヒー豆を教えてください!
A:米国ポートランドのスタンプタウンの豆は最高です。先日、米国からの客人にお土産でいただいたのですが、改めて最高の味わいだと感動しました。西海岸特有の酸味があるのですが、それが嫌味にならない程度で、日本人の口にぴったり。毎日焙煎しており、たしか48時間を過ぎた豆は店頭から撤去するそうです。ポートランドには他にもレベルが高い焙煎所が多数あります。一度足を運ぶ価値はありますよ。(田中)
…………………………
■6. メディア情報
・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/
・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp
・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/
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・クマベイスHP : https://kumabase.com/
・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士
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本メルマガはご登録いただいた方及びクマベイス主催イベントに参加くださった方にお送りしております。メルマガの解除をご希望される方は恐れ入りますがこちらよりお願いいたします→https://q.bmv.jp/bm/p/f/tf.php?id=kumabase
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2018年12月12日発行(Vol.108)
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【2018年12月12日】
国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2018年12月12日発行(Vol.108)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. デジタルマーケティングことはじめ
… 4. ビジネスマンはアートに触れて!
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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★新刊のお知らせ★
12月10日、コンテンツマーケティングの最新事例やテクニックをまとめた電子書籍「コンテンツマーケティング最前線 オウンドメディアがCV(コンバージョン)に繋がらない理由(ワケ)」が、ついに発売となりました!http://amzn.asia/d/9YWfwa4
kindleストアの広告・宣伝部門で1位、マーケティング部門で3位を獲得するなど、話題を集める同書。コンテンツマーケティングラボ編集長の三友直樹氏、MAのエキスパート・田所浩之氏、SEOの専門家・バカ毛氏、コンテンツマーケティングで成果を出しているユアマイスター社・高山武佐士氏の4名に対し、クマベイス田中がインタビューさせていただきました。
オウンドメディアでCVにつながらない理由とは?
コンテンツ制作で必要な考え方とは?
これまでは入門書が多かった、国内のコンテンツマーケティング関連書籍。本書はより踏み込んだ内容により、コンテンツマーケティングに取り組む人々のお悩みを解決します!
タイトル:コンテンツマーケティング最前線 オウンドメディアがCV(コンバージョン)に繋がらない理由(ワケ)
発売日:2018年12月10日
価格:780円(税込み)
出版元:クマベイス出版
http://amzn.asia/d/9YWfwa4
※後日、製本版の発売を予定しております
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今、コンテンツマーケティングには何が必要なのか?
電子書籍「コンテンツマーケティング最前線」シリーズ創刊記念トークイベント
コンテンツマーケティング最前線シリーズの創刊を記念して、書籍に登場する3人が登壇する、特別イベントを開催いたします! 何と特別に電子書籍の製本バージョンを、参加者全員にプレゼント。書籍には、コンテンツマーケティングで行き詰まった際に助けてくれる、金言の数々が。一社に一冊ぜひ!
■こんな方にオススメです!
1)コンテンツマーケティングの最新手法を知りたい方
2)コンテンツマーケティングで課題をお持ちの方
3)スピーカーと繋がりたい方
4)他社のマーケターと情報交換したい方
■ゴールイメージ
コンテンツマーケティングの実践者らの話を聞き、得た知識を自社の戦略に生かせる状態
■スピーカー(五十音順・敬称略)
高山 武佐士
ユアマイスター株式会社 取締役
田所 浩之
株式会社日本SPセンター 情報戦略室
バカ毛
「バカに毛が生えたブログ」運営者
■モデレーター
田中 森士
株式会社クマベイス 代表取締役 CEO
■会場
マンガサロン トリガー
▽イベント詳細及びチケット情報はこちら
https://cmfrontline-1.peatix.com
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■1. マーケティング & IT 最前線
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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、デジタルマーケティングやITの最新ニュースやトレンド、PRについて解説します。
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12月10日、電子書籍「コンテンツマーケティング最前線」シリーズがついに創刊しました。kindleストアの広告・宣伝部門でベストセラー1位となるなど、おかげさまでスタッフ一同驚くほどの好調な売れ行きです。
そして明日開催の創刊記念イベントに合わせて、製本版も発売することとなりました。明日午後、クマベイス出版のECサイトにて、販売開始予定です。詳細はクマベイスのウェブサイトをご覧くださいませ。
クマベイス出版としては、これまで電子書籍を5冊出版しています。ただ、製本は今回が初めて。編集作業やレイアウト調整に思いのほか時間を取られました。
とはいえ、電子書籍も含めた編集作業から印刷所への発注までに要した時間は、延べ数日程度。一般的に本を出版するとなれば、早くても企画から数カ月を要します。それを自力で出版すれば、場合によっては10分の1以下の時間で出版することも可能となるのです。
出版業界は、出版社や取次、書店など、驚くほど多くのステークホルダーが存在します。したがって、売れる本のみが残るという現象が起きます。結果、自由に増刷できなかったり、簡単に絶版となったりとで、本当に良い本が後世に伝えられていくとは限らないのです。実際、私が研究を進めているストーリーテリング関連の良書は、ことごとく絶版になっています。
その点、自力で出版してしまえば、半永久的に取り扱うことが可能となります。
デメリットとしては、流通です。出版社や取次を通さないため、書店へのパイプがありません。しかしながら、ISBNコードを1冊8000円程度で取得し、Amazonに出品することで、ある意味誰でも全国に流通させることが可能となります。
これにLP +リスティングやSNSをうまく活用することで、出版社と遜色のないプロモーションも、場合によっては可能となるのです。新聞広告に載せてもらえる本なんて、ほんの一握りですから。
もちろん、自力出版は、莫大な利益を上げることは難しくなるでしょう。小さく、深いコミュニティーが増え続ける現代においては、小回りが利くやり方の方が、生き残る確率は上がるのです。
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■2. ストーリーテリング実践講座
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
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ストーリーテリングと聞くと、長い文章を思い浮かべる方は多いことでしょう。しかしながら、コンテンツマーケティングにおけるストーリーテリングは、そうとは限りません。むしろ、短ければ短いほど、良い場合も多いのです。
大前提として、小説の読者とコンテンツマーケティングのペルソナは、全くもって異なります。前者は、例えば余暇を楽しむために物語を「摂取」します。一方の後者は、積極的にストーリーを「摂取」しようとはしません。なぜなら現代人はとにかく時間がないからです。
そうなると、いかに短い時間でストーリーを伝え、共感してもらえるかが鍵となります。したがって、必然的にストーリーの展開は早くなります。
いかに素晴らしいストーリーを持った企業やブランドだとしても、それを100数十ページの文庫本サイズにまとめたとしたら、商品の売り上げに繋げることはむずかしいでしょう(ファンを囲ったのちのプロモーションの一環として、文庫本サイズにまとめるのは一つのやり方としてありかもしれませんが)。
ランデイングページのPC画面2つ分、ポスター1枚、カタログの最初の1ページ、A4のフライヤー1枚、30秒の動画。時間がない現代人に対しては、ファネルの2段目、「興味・関心」のフェーズだとしても、このくらいが限界です。この中で、あなたのストーリーを伝えなければならないのです。
「そんなの無茶だ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。そう、この条件で、テキストだけでストーリーを伝えることは、極めて困難です。そこで重要となるのが、いわゆる「ビジュアルストーリーテリング」。写真や動画、インフォグラフィックを用いて、あなたのストーリーを見せる(Show)のです。この部分については、また別の機会に詳しくお話ししたいと思います。
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■3. デジタルマーケティングことはじめ
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この世に存在するすべての企業にとって不可欠な、デジタルマーケティング。これを有効活用していくことしか、地方企業が生き残る術は残されていません。デジタルマーケター・山田桂士が地方企業の皆様に贈る、デジタルマーケティングのことはじめ。
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こんにちは! 山田です。
今回はオウンドメディアを始めるにあたっての戦略設計について、一つ踏み込んだお話をしたいと思います。
ペルソナとの信頼関係を構築し、コンバージョンへと導くことが、コンテンツマーケティングにおけるオウンドメディアの主な目的。では、どのようなオウンドメディアを立ち上げるべきなのでしょうか。
例えば「主婦に向けて無添加食材の魅力を伝えるメディアを作ろう!」「サラリーマンにビジネスについて伝えるメディアにしよう!」と考えたとします。ペルソナにとって有益なメディアを作ろうとする努力は伝わってきますよね。
しかしながら、そのようなメディアはすでに無数にあり、「どこかで見たようなコンテンツ」となります。そうなると、簡単にはペルソナの心には響きません。しっかり差別化し、その上で効果を出していく必要があります。
方法は、大きく2つあります。
1つ目は、質の高いコンテンツを配信し続けることです。同様のオウンドメディアが数多くありますが、ただ記事を量産することが目的となっているものも多く存在します。しかしながら、それではもうグーグルは評価してくれません。当然、読者も見向きもしないでしょう。
一方、しっかり取材して、内容を充実させたコンテンツは、読者からもグーグルからもしっかり評価されます。
実際に取材して、内容を吟味し執筆、編集していく作業手間もかかりますし、能力も必要ですが、読者に届きやすくなることは間違いありません。
2つ目はできるだけ尖ったコンテンツを作ることです。よくある著名人のインタビューは、トラフィックこそ期待できますが、結局「どこかで見た記事」になりがち。それでは何の効果もありません。自分たちのメディアだからこそできる、他が真似できないコンテンツを作ることが大切です。
インタビューであれば、他のメディアに露出していないような人で活躍している人物を掘り起こすことが大切です。そのためには、しっかりとコンセプトを設計し、必然性のある独自コンテンツを作っていくことが重要となるのです。
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■4. ビジネスマンはアートに触れて!
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今、欧米の巨大IT企業を中心に、アートに触れることを通して仕事のパフォーマンスを上げようという試みが進んでいます。0から1を生み出すアートが、先行き不透明な時代を生き抜くヒントとなるというのです。本連載では、呼吸するようにアートに触れるライターのMaiが、アートの楽しみ方を解説します。
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みなさんは普段、アートについて考えたり、作品を見て心が動かされたりすることはありますか?
アート作品により心が動かされるような、そんな経験があると、人生において物の観方や感じ方も違ってくると、私は思っています。
私がこれまで見た展覧会の中で、忘れられないものの一つが、奈良美智の「君や 僕に ちょっと似ている」展です。奈良美智の作品は、目がちょっと鋭かったり、大きかったりする独特の人物(恐らく女の子)をモチーフにした作品でよく知られています。
私はこの展覧会で、人物の首から上部分の大きなブロンズ彫刻がこちらを見つめてくる作品を薄暗い会場で見ているとき、不思議な感覚に襲われました。決して、自分の顔ではない作品が、自ずと自分の顔に見えてくるのです。
この不思議な感覚は、今でも忘れられません。自分ではないのに、自分を見ているよう。自分ではない自分が、自分を見つめている。本当に不思議な感覚でした。
作品に影響を受けた経験はもちろんこれだけではありませんが、この体験は言葉では表されないほど私の中でとても印象深いものでした。アートな体験を積み重ねれば積み重ねていくほど、煮詰れば煮詰めるほど美味しくなる料理のように、あなたの人生もきっと深みが増していくでしょう。そう、アートは感覚や身体性を高めてくれるものなのです。
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Q:いつも自宅で飲んでいるコーヒーに飽きてきました。クマベイスの皆さんがオススメのコーヒー豆を教えてください!
A:米国ポートランドのスタンプタウンの豆は最高です。先日、米国からの客人にお土産でいただいたのですが、改めて最高の味わいだと感動しました。西海岸特有の酸味があるのですが、それが嫌味にならない程度で、日本人の口にぴったり。毎日焙煎しており、たしか48時間を過ぎた豆は店頭から撤去するそうです。ポートランドには他にもレベルが高い焙煎所が多数あります。一度足を運ぶ価値はありますよ。(田中)
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