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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」Vol.174

2020/03/18 (Wed) 12:45
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国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
コンテンツマーケティング、デジタルマーケティング、ジャーナリズム、テクノロジーなどの最新動向やテクニックを、元新聞記者でコンテンツマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。

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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2020年3月18日発行(Vol.174)

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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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■1. マーケティング & IT 最前線

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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンドについて解説します。

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新型コロナの影響で、今月は長いこと熊本に滞在しています。年度末ということもあり、いつもにも増して仕事に追われる日々を送っていますが、これほど移動がない月はこれまでにありませんでした。東京と鹿児島にそれぞれ弾丸で移動したくらい。日本からの入国を規制する国が多数に及んでいることから、今春は海外へと足をのばせそうにありません。

私の国内外の仕事仲間たちも、国境をまたげないことから仕事に大きな支障をきたしています。しかし、彼らは貪欲に、「移動しなくとも」できるビジネスの仕組みを新たに構築しようと取り組んでいるのですから、脱帽です。

前回のメルマガで、新たに事業を立ち上げるタイミングではないとお伝えしましたように、よほどの蓄積がない場合を除き、今はリスクを取るタイミングではありません。しかし、「既存事業」を今の環境を念頭に「調整する」もしくは「適合させる」ことは、良手です。

簡単なフレームワークをご紹介しましょう。マーケティングの古典的な分析手法・SWOT分析です。「何をいまさら」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、「外的要因(外的環境)」の部分は、まさに今、再定義するタイミングだと感じます。

改めて説明させていただきますと、SWOT分析は「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の頭文字を取ったものです。「強み」と「弱み」は内的要因で、「機会」と「脅威」は外的要因。これらを自社のケースで考えてみて、それをもとに打つ手を考えたり、戦う場所を設定したりといった形で活用します。

新型コロナによって、機会と脅威は書き換える必要が生じます。また、強みと弱みも、それに合わせる形で見直すことができるでしょう。これにより、この場を「上手にやり過ごす」ことに一歩近づくのです。

繰り返しますが、今はリスクを取るタイミングではありません。しかし、上手にやり過ごすためのSWOT分析の活用は、ぜひ試してみてください。上手にやり過ごした先に、必ずチャンスが待っています。

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■2. ストーリーテリング実践講座

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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。

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津波を経験したインドネシアと日本の2地域が舞台の書籍「手を取り合って(Te o Toriatte~Genggam Cinta)」は、なぜ「フィクションとは思えない」のか。

その秘密は、作者の「体験」にあります。体験といっても、今回のケースでは実際に作者が被災したわけではありません。現地に足を運び取材することで「追体験」したのです。

作者のアクマル氏は発災当時、インドネシアの雑誌「テンポ」の記者でした。私の取材に対してアクマル氏は、発災後に被災地を訪れ、津波の爪痕が残る場所や仮設住宅を取材して回ったと明かしています。

現地に足を運び、体験した人から話を聞く。これはノンフィクション・フィクションを問わず、必須の作業です。漫画家や小説家も、作品の舞台となる土地に足を運び、丹念に取材していますよね。彼らは何も遊びに行っているわけではないのです。

取材を通して作者が追体験することにより、細部まで表現することができる。ディテールはリアリティーを増大させます。結果、読者は引き込まれます。

もちろんこれは、企業やブランドによるストーリーテリングにも言えることです。「追体験」して、細部まで表現していく。努力の先に、魅力的なコンテンツが待っているのです。

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■3. インサイドセールスの魔力

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BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。

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インサイドセールスをまだ導入していない企業で導入を考えはじめると、多くの場合経営層の理解が障壁になります。ではどのように社内を説得すればよいのでしょうか。

私のフィールドセールス時代の経験ですが、「営業が効率化できておらず残業が多い」と社内で訴えたとしても、組織としてすぐに営業システムを変えようという考えに行き着くケースはあまりありませんでした。

「(今あるリソースとシステムの)何かのステップを減らして効率化がんばれ!」との指示が社内に響くのみ。「効率化=手順を減らす」という意識では、減らされた周囲にしわ寄せが出るだけで、効率化できたとは言えません。インサイドセールスの導入は、ひとつのリードをインサイドとフィールドで業務を分担する必要があり、営業活動全体としては手順がむしろ増えることもあります。

したがって、社内説得の際には、「なぜ必要なのか」と「それによるメリット」を分けて明確にする必要があります。先述の「効率化できていない」ケースから、3つの「なぜ必要なのか」という理由(説得材料)を抽出しました。

・新規リードにラベリングせず低確度リードにも同じように行くため、高確度リードへのケアが十分にできない
・ご挨拶のために必ず訪問しているため、成果を上げるための時間がかかりすぎる
・提案訪問以外にも案件にかかわる作業をひとりで担当しているため、他メンバーで穴埋めできない

「メリット」も3つ出してみました。

・遠方のリードにはWeb会議や電話でケアできる
・一度にたくさんリードが発生してもラベリングにより、高確度リードを逃さずCV率を高められる
・確度の低いリードはナーチャリング過程で、メール等で済ませるため、訪問していたときとくらべて残業を減らせる

一言「効率化したい」とだけ伝えるよりもこの6点を伝えることで現場の様子をイメージしやすくなるかと思います。ぜひ社内の説得時にご参考にされてください。

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■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作

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米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてた元記者が解説します。

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記者やライターや小説家。「モノ書き」には様々な種類があります。「モノ書き」に共通する「死んでもやってはいけない」ことについて考えてみましょう。結論から言えば、「パクリ」です。

他人の書いた原稿をパクる。話をでっちあげる。これがどういうことか説明するまでもないでしょう。理由などありません。やってはいけないのです。

これはモノ書きに限ったことではありません。ちょっと振り返っても、作曲家、デザイナー、画家…とこの問題が発覚しました。疑惑だけで世間の耳目を集めます。

およそクリエイターとしてこんな恥ずかしいことはありません。これをやったらおしまいです。一度やってしまうとそのレッテルを貼られ、そしてこの種のことは人は忘れないのです。その世界で生きていくことは難しいかもしれません。絵に描いたような自殺行為です。そればかりではありません。その原稿を掲載した新聞社や雑誌社、WEBメディアにとてつもない迷惑をかけることになります。

新聞でときにパクリやねつ造といった問題が発覚します。このときの新聞社の対応を見てください。自らの恥にもかかわらず、紙面を大幅に割いてことの経緯を克明に書き、編集局のトップが謝罪します。それほどに重大なことだからです。

何でもネットで手軽に検索できるようになり、パクるのは簡単になりました。でも、必ず誰かが気づきます。やってしまったら、おしまいです。

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■5. Q&A

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クマベイスメルマガ読者のみなさまの悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。コンテンツマーケティングから人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com

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Q:新型コロナのニュースに触れるにつれて、だんだん神経がすり減っていくのが分かります。でも、止まりません。どうすればよいのでしょうか。

A:BBCが先日、とある記事をアップしていました。新型コロナウイルス関連情報との向き合い方についてまとめたもので、端的に言うと「SNSとかスマホから距離を置け」というものです。

新型コロナの情報量があまりに多い今だからこそ、「情報疲れ」に気づく人が出ていますが、実は以前から「情報疲れ」は蔓延していました。SNSやブログから届く膨大な情報は、えてして人々を「不安」を与えます。しかし常に情報に触れていると、「不安」を感じていることすら気がづかない。「麻痺」している状態だったわけです。

これを機に、スマホやSNS(+TV)との付き合い方を変えましょう。まずはスマホからSNSアプリとニュースアプリを削除することから始めてみてください。そもそも、本当に知っておく必要がある新型コロナ関連の情報は、現在ご質問いただいた方が触れているニュースのうち1%以下のはず。状況を、俯瞰してみましょう。(田中)

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■6. メディア情報

Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024

・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/

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・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士

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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2020年3月18日発行(Vol.174)

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【2020年3月18日】