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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」Vol.170

2020/02/19 (Wed) 11:50
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国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
コンテンツマーケティング、デジタルマーケティング、ジャーナリズム、テクノロジーなどの最新動向やテクニックを、元新聞記者でコンテンツマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。

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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年2月19日発行(Vol.170)

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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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■1. マーケティング & IT 最前線

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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンドについて解説します。

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新型コロナウイルスが全世界で猛威をふるっています。出張の日程が大きく変わるなど、個人的にも影響を受けています。

先日バンコクを訪れていたのですが、街は閑散としていました。あらゆる産業が中国に依存しているタイ。タイ国内のリゾート地や離島に行くと、どの場所でも大勢の中国人観光客を目にします。例えば日本人になじみ深いプーケットにしても、飲食店のメニューは英語、ロシア語、中国語で表示されている状況です(日本人はもはやターゲットではない)。

このように、日本同様、タイの観光業界も中国人観光客が「お得意様」なのですが、今回の滞在では中国人観光客の姿をほとんど街で目にしませんでした。街は閑散としており、いつも人でごった返している中華街を車で通った際もガラガラ。バンコク西部の大型有名中華料理店に至っては、営業を停止している有様です。

中国人観光客に依存していた業界については仕方のない部分もありますが、今回の新型コロナウイルスは日本全国で「社会不安」を引き起こしているように見受けられます。私の住む熊本ではこのメルマガ執筆時点で感染確認はゼロなのですが、商業施設などは閑散とした印象です。

飲食、小売、サービスなど「対面スタイル」の業界を中心に日本全国が苦しい状況にあり、長引くと経済に深刻な影響を与えることが容易に想像できます。2003年にSARSのアウトブレイクが起こった際は、抑え込むのに半年以上を要しました。私たちは、今回もこのくらいの時間がかかる可能性も視野に動かねばなりません。

さて、「少数精鋭」のクマベイスでは、いつも不測の事態に備えた組織づくりを意識しています。今回も、全員在宅勤務、かつ対面の打ち合わせはやむを得ない状況を除き禁止する暫定措置をとりました。普段から皆遠隔で仕事をすることが多いので、今のところストレスは全くありません。

今回の新型コロナウイルスのように外出ができない(しにくい)ケースでは、まだ生き残れる企業や業種もあるでしょう。しかし、例えばインターネットが使用できない状況になったらどうでしょうか。もしくは、外出できず、かつインターネットも使用できない状況となればどうでしょうか。おそらく、現代の多くのビジネスが成り立たなくなるはずです。

「そんなこと起こるはずがない」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私は熊本地震において似たような状況を経験しました。首都直下地震が起きれば、一時的に先述の状況となりかねません。

宇宙ステーションを舞台とした2017年のロシア映画「サリュート7」でも描写がありますが、「シミュレーション」は何より重要です。どうか「そんなこと起こるはずがない」などと思わずに、最悪のケースを想定してみてください。案外、組織改革やビジネスのヒントと出会えるチャンスでもありますよ。

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■2. ストーリーテリング実践講座

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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。

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「炎上しないストーリーテリング」についてお話ししています。

前回、コンテンツを発表する前に第三者に「監査」してもらうことの重要性について指摘しました。監査してもらう際に、注意しなければならない点があります。それは、「業界の外にいる人に監査してもらう」ことです。

つい十数年前までは、ストーリーテリングを施した意欲的なCMが多数見られました。しかし、今はなぜか炎上するケースが多発しています。一体なぜでしょうか。

答えは、「ペルソナ以外」の層もコンテンツを目にする機会が増えたからです。

SNSの普及に伴い、誰もがすぐに情報にアクセスできるようになりました。他方、企業側としては「観てもらうことを想定していなかった層」にも情報が「届いてしまう」世の中となったとも言えます。

マーケティングやストーリーテリングにおいて重要なのは、「顧客第一」の姿勢です。この姿勢に基づき、顧客(ペルソナ)が喜ぶようなコンテンツを作るわけですが、ある層からしてみるとそれがセンシティブな内容となっている。このようなことはごく普通に起こりえます。

前回ご紹介したストリートスナップの動画については、ペルソナと考えられるクリエイター側からすれば、「かっこいい」と感じるコンテンツだと思います。しかし、ほかの層からは「怖い」と思われてしまった。

こうしたギャップを埋めなければならないのですが、これは同じ業界人では難しいですよね。したがって、業界の外の目が不可欠と「なってしまった」のです。息苦しい世の中ですが、炎上リスクのチェックをするだけなので、クリエイティビティーが発揮できないというのとは、話が違います。工夫の余地はいくらでもあるのです。

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■3. インサイドセールスの魔力

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BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。

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インサイドセールスとフィールドセールスでは、リードアプローチ数が15倍違うといわれています。もちろん、フィールドセールスの担当する顧客よりも小規模や低確度なケースが多く、売り上げ金額や獲得件数も比例して15倍になるということではありません。とはいえ、ものすごい差ですよね。

顧客1社の担当者や検討状況を把握しておくだけでも大変ですが、月に何百、時に何千と発生する(こともある)リードと、自分の担当顧客について、どのように把握すればよいでしょうか。

解決策はいたってシンプル。すなわち「覚えない」ことです。覚えるよりも「整理して収納」するようにしてください。本連載でこれまでに何度もご説明している通り、ツールを使いこなし、データを管理することが肝となります。

もし会社の電話が鳴り、問い合わせがあったとしましょう。名前と会社名を聞いた瞬間、すぐにPCを開いて顧客データを開ける状態が理想です。

この時、開いたデータがぐちゃぐちゃに配置されていては、大きな機会損失です。相手が誰か、また、相手がどんな状態にあるのかを理解できなければ、インサイドセールスは成り立ちません。一方、決まったスペースに決まった情報をきちんとしまうことができていれば、すぐに対応することができます。

もし、一度深く案件の話をしたにも関わらず、顧客データをすぐに開けなかったら悲劇です。再問合せなのにはじめから顧客情報を聞き出しているようでは、顧客は確実にがっかりしてしまいます。

もちろん、全てを記憶しておくことは不可能です。とにかく素早く情報を取り出せるように日ごろから整理しておきましょう。

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■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作

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米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてた元記者が解説します。

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取材相手に「書くな」と言われても、どうしても書きたい場合はどうしたらいいのでしょうか。そのためにも、取材のところで書きましたが、「どこまでなら許されるのか」「どういう表現なら許されるのか」といったようなことを詰めておくことが大切です。

言ってみれば、これは取材相手との駆け引きです。「これはこういう理由でとても重要な部分だから、なんとか書きたい」と真正面からぶつけてみてはどうでしょう。その上でどこまで許されるかを合意しておけば、後々のトラブルは避けられると思います。あとはそれをどう原稿にするかです。

よく国際政治マターの記事で「消息筋によると」という表現が出てきます。何をさしているのかさっぱり分かりません。上手にごまかせている、うまい表現だと感心してしまいますが、たとえばあの類です。

「関係者」「知人」「事情をよく知る人」。誰が話したのか分からない表現はいくらでもあります。ここは頭のひねりどころです。

いくら取材とはいえ、相手との信頼関係の上に成り立っている面があります。そこは外さないように注意しましょう。その内容を書くだけで、誰がしゃべったのか、関係者には分かってしまうというようなケースもあります。慎重に、そして上手にギリギリの線までせまりましょう。


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■5. Q&A

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クマベイスメルマガ読者のみなさまの悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。コンテンツマーケティングから人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com

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Q:セールスライティングを生業としている者です。執筆時、よく行き詰ります。何というか、アイデアが降りてこないのです。何かアドバイスをお願いします。

A:セールスライティングであれ何であれ、原稿を書く際は「材料」が不可欠です。一次資料にあたったり、取材したりといった「素材集め」が不十分ではどんなプロでも書けません。

もし、材料がそろった状態でも書けないのであれば、それは頭が凝り固まっている可能性があります(私もよくあります)。そんな時は、執筆時とは異なる脳を使うことがおすすめ。楽器を弾いてみたり、人とおしゃべりをしたり。

何らかの手段でマインドフルな状態を作ることも有効です。瞑想、ランニング、お風呂(温泉)。いずれもポイントは「オフラインの状態をいかに長く確保するか」にあります。(田中)

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■6. メディア情報

Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024

・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/

・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp

・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/

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・クマベイスHP : https://kumabase.com/
・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士

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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年2月19日発行(Vol.170)

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【2019年2月19日】