週刊クマベイス「地方企業の戦い方」Vol.163
2020/01/01 (Wed) 10:00
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国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
コンテンツマーケティング、デジタルマーケティング、ジャーナリズム、テクノロジーなどの最新動向やテクニックを、元新聞記者でコンテンツマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年1月1日発行(Vol.163)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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★イベント登壇のお知らせ★
ビジネスパーソンの強みを活かそう! 「複業」ではじめるWebライター
田中がコラムを寄稿させていただいた「文章で生きる夢をマジメに叶えてみよう。」の出版記念イベントを1月15日夜、浜松町にて開催します!
著者・岸智志氏と田中が「複業」としてのライターの始め方についてじっくり対談します。
ビジネスパーソンが複業でスタートするからこそ得られる、Webライターのメリットとは?
このイベントでは、ビジネスパーソンが「自分の強み」を活かしながらWebライターとして活動するための方法を紹介します。ビジネスパーソンには誰にでも強みがあるもの。その強みを活かしてキャリアデザインするにはどうすればいいのでしょうか。
同時にWebライターに必要な「文章力」も紹介。……と言っても、難しく考えすぎる必要はありません。駆け出しのライターさんが実際に書いた原稿を見ながら、どれぐらいの文章力が求められるのかを疑似体験できます。
イベント詳細はこちら→https://webwriter1.peatix.com/
書籍はAmazonでご購入いただけます→https://www.amazon.co.jp/dp/4844369490/
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■1. マーケティング & IT 最前線
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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンドについて解説します。
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あけましておめでとうございます。本年もクマベイスメルマガにお付き合いのほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
さて、毎年新年最初のメルマガでは、その年のマーケティング業界の予測やマーケターが心がけるべきことについてお伝えさせていただいております。
2020年に私たちが意識しなければいけないことは、ずばり「マーケティング3.0」です。
フィリップ・コトラーが書籍「コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則」で提唱したこの概念。日本語版は今から10年も前に出版されています。
協働マーケティング、文化マーケティング、スピリチュアルマーケティングの3つのマーケティングで構成される概念で、「顧客満足度を高めるマーケティング」から「顧客とともに価値を創造していくマーケティング」へと変化すべきだと指摘されています。
この本を読めばわかりますが、現在の日本の課題やビジネス環境と、書籍の記述はかなりの部分で一致しています。そして、スタートアップや大企業を問わず、日本企業の多くが(おそらく知らず知らずのうちに)マーケティング3.0を2019年あたりから目指すようになっているのですから驚きです。出版から10年も遅れてようやく日本の社会がコトラーの考えに追いついたと言えるでしょう。
興味深いのが、3点目のスピリチュアルマーケティングです。スピリチュアルは霊的、精神的などと訳します。書籍では消費者が「創造的に」「人間らしく」生きていく世界を実現すべきと書かれていますが、消費者が霊的なものや精神性を追い求める世の中になりつつあるということです。
まさかマーケティングの世界で本当に霊的、精神的な要素が求められるようになったとは、数年前までは想像もつきませんでした。しかしながら、「働き方改革」に代表されるように、「自分らしく」生きていくことは、世の中の要求です。そして、「本当の幸せとは何か?」を人類全体が考えるようになってきているのです。
2020年を境に、企業の姿勢がこれまで以上に問われる世の中となります。嘘やポジショントークは、消費者にあっさりと見抜かれるでしょう。社会課題の解決や人類の幸せを「本気で」追及できる企業にだけ、消費者はついてくるのです。
付け焼刃なミッションやビジョンは一切通用しない、日本のほとんどの企業にとってはある意味恐ろしい世の中になるかもしれません。多くの企業が早々に淘汰されてしまう可能性もあります。
しかし、人類全体にとっては、それもある意味ではよいことだと感じます。「納得した人生を歩めるかどうか」。これが幸せな人生とできるかどうかの分岐点。「嘘のある」仕事をしているようでは、到底納得した人生なんて歩めませんからね。
それでは、読者の皆様にとって良い一年となりますことを、心よりお祈り申し上げます。
…………………………
■2. ストーリーテリング実践講座
:::::::::::::::::::::::::::::::::
米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
ストーリーのあるコンテンツは、そうでないコンテンツよりも印象に残りやすい。ストーリーのあるコンテンツは、そうでないコンテンツよりも滞在時間が5倍以上に延びる。
本連載ではこうした科学やファクトからのストーリーテリングコンテンツの特性についてもご紹介してきました。なぜ人はストーリーにひきつけられるのか。この問いに対する答えのヒントとなるニュースが、2019年の年末に飛び込んできました。
それは、世界最古の物語とみられる洞窟壁画が、インドネシアで見つかったというものです。槍を手にした複数のヒトが、動物を狩る様子が描かれたこの壁画。こうした物語自体は、さまざまな地域の洞窟で壁画として発見されてきました。しかしながら、1万4000~2万1000年前のものが、最古であるとされてきました。
それに対し、今回発見された壁画は、なんと4万4000年前に描かれたのだというのです。
物語性のない壁画であれば、7万3000年前に描かれたとされるものが現時点で最古ですが、これまでの記録を大幅に塗り替える大発見です。
私たちホモサピエンスの大いなる特徴の一つが「ストーリー」であり、ホモサピエンスたる因子であることを裏付けるものであると感じさせる、今回のニュース。改めて、コンテンツマーケティングにおけるストーリーテリングコンテンツとの向き合い方を考えさせられました。
…………………………
■3. インサイドセールスの魔力
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BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。
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新年あけましておめでとうございます。2020年も効率主義でいきたいと思います。よろしくお願いいたします!
さて、お正月。おせち料理を食べてひとしきりのんびりし終えた後にすることといえば、正座をしての「目標の暴露大会」(?)ですね。
インサイドセールスの活動の多くを占める「電話営業」(架電)は目標を設定しておくことが鉄則。メールやWeb会議を含むインサイドセールス活動全体の目標設定については、秋ごろにご紹介しました。今回は、「電話営業」のみにフォーカスした目標設定項目をご紹介しましょう。
かなり細かいですが、一定期間データを取り続けると強力な武器になりますよ!
0. 架電数:こちらはあまり重視するものではありませんが、新人インサイドセールスには設定してもよいかもしれません。
1. リーチ率:コール数ではなく、どれだけ出てもらえたかを測ります。
2. 有効会話数:名乗った瞬間切られることもある中、対象の製品やサービスについて話をすることができた数を確認しましょう。
3. 契約獲得数:フィールドセールスへのパスやWeb会議につなぐことなく、電話だけでどれだけ獲得することができたかの数です。
4. 初回架電時の契約獲得数:この数値の高い人の営業トークは録音して社内に配りたいですね。
5. 契約獲得までの平均架電数:この数値が高い場合は説明漏れやレスポンスが悪いことが考えられますので、数値の低いメンバーとの違いを早急に確認しましょう。
6. 門番キャッチ率:役職者や大企業の場合、受付担当や秘書、アシスタントなど、キーパーソンに到達させないような門番が出ることがあります。あまりにもこのキャッチ率が高い場合はリードラベリングの基準やリストの精査方法を見直す必要があります。
7. 再架電時契約率:「まだ検討時期ではない」と断られることはかなり多いですが、検討再開の適切な時期に再び架電ができていれは契約率はぐっと高まります。この数値が高いメンバーは初回架電時のヒアリングが丁寧にできている証拠になるでしょう。
8. 平均通話時間:1契約をとるのに何時間もお話していてはインサイドセールスのメリットを最大限享受できているとは言えません。サービス紹介をわかりやすく手短に終え、契約いただくための最短ルートを提案できるのが理想ですね。
以上が電話営業をよりよくするために有効になる目標数値の例です。インサイドセールスにおいては、より良い営業集団にするために、データをとって分析・反省することが不可欠。トライアンドエラーで細かくPDCAを回してみてくださいね。
…………………………
■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
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米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてた元記者が解説します。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
今回から記事の執筆について解説していきます。
どんなにいい取材をしても、それをうまくアウトプットできなければ意味がありません。読者をうならせるためにも、モノ書きとして、文字通り腕の見せ所です。
執筆するにあたっては、自分の目で見たこと、自分の耳で聞いたことを大切にしてください。どんな記事でもそうですが、執筆者の体験に基づいて書かれた記事は、読んでいて手応え、読み応えがあるものです。
その記事に共感を覚えるかどうかは読んだ人の好き好きで、執筆者がどうこうすることはできません。大事なのは手応えがあるかどうかです。
そのためには、原稿に取材した人の言葉を入れることです。聞いた中からポイントとなる内容を選んで、「○○○○」(△△さん)といったように挿入します。そうすると実際に足で歩いたという臨場感が伝わります。読者が意識していなくても必ず伝わります。
また、会話部分があると、長い原稿でもとたんに読みやすくなります。ただ、あまり長くならないようにします。ダラダラと長いと、間延びして原稿がダレてしまいます。
最近はなんでもネットで検索し、情報が手に入りますが、安易に使わないほうがいいと思います。ネットに出ている話など、誰もが読んでいると思うべきでしょう。そこに目新しさはないのです。
…………………………
■5. Q&A
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クマベイスメルマガ読者のみなさまの悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。コンテンツマーケティングから人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com
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Q:以前、田中さんがセミナーで「コンテンツマーケティングで潜在的に成功可能性のある企業は全体の3%だけ」という衝撃の発言!をなさっていたことが強く印象に残っております。その真意をお聞かせください。
A:メルマガ冒頭でもお話ししましたように、消費者から嘘やポジショントークが見抜かれてしまう時代となりました。コンテンツマーケティングにおいてこれは非常に重要な環境変化です。
コンテンツマーケティングの本質は、コンテンツを通したナーチャリング(育成)にあります。消費者からうがった見方をされるような企業であれば、そもそもコンテンツに触れてもらえません。
つまり、コンテンツを通して消費者と嘘のないコミュニケーションが取れる企業でなければ、そもそもコンテンツマーケティングの土俵に立つことができないのです。この観点で考えたとき、日本企業の3%くらいしか成功可能性はないと考える次第です。(田中)
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■6. メディア情報
Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024
・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/
・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp
・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/
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・クマベイスHP : https://kumabase.com/
・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士
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メルマガの解除をご希望される方は恐れ入りますがこちらよりお願いいたします→https://q.bmv.jp/bm/p/f/tf.php?id=kumabase
本メルマガ内の全コンテンツの著作権は、編集・発行元に帰属します。本メルマガの内容の大部分を無断転載することを禁じます。非営利の個人ブログや媒体で一部をご紹介いただくことは、出典を明記した上であれば問題ございません。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年1月1日発行(Vol.163)
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【2019年1月1日】
国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
コンテンツマーケティング、デジタルマーケティング、ジャーナリズム、テクノロジーなどの最新動向やテクニックを、元新聞記者でコンテンツマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年1月1日発行(Vol.163)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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★イベント登壇のお知らせ★
ビジネスパーソンの強みを活かそう! 「複業」ではじめるWebライター
田中がコラムを寄稿させていただいた「文章で生きる夢をマジメに叶えてみよう。」の出版記念イベントを1月15日夜、浜松町にて開催します!
著者・岸智志氏と田中が「複業」としてのライターの始め方についてじっくり対談します。
ビジネスパーソンが複業でスタートするからこそ得られる、Webライターのメリットとは?
このイベントでは、ビジネスパーソンが「自分の強み」を活かしながらWebライターとして活動するための方法を紹介します。ビジネスパーソンには誰にでも強みがあるもの。その強みを活かしてキャリアデザインするにはどうすればいいのでしょうか。
同時にWebライターに必要な「文章力」も紹介。……と言っても、難しく考えすぎる必要はありません。駆け出しのライターさんが実際に書いた原稿を見ながら、どれぐらいの文章力が求められるのかを疑似体験できます。
イベント詳細はこちら→https://webwriter1.peatix.com/
書籍はAmazonでご購入いただけます→https://www.amazon.co.jp/dp/4844369490/
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■1. マーケティング & IT 最前線
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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンドについて解説します。
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あけましておめでとうございます。本年もクマベイスメルマガにお付き合いのほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
さて、毎年新年最初のメルマガでは、その年のマーケティング業界の予測やマーケターが心がけるべきことについてお伝えさせていただいております。
2020年に私たちが意識しなければいけないことは、ずばり「マーケティング3.0」です。
フィリップ・コトラーが書籍「コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則」で提唱したこの概念。日本語版は今から10年も前に出版されています。
協働マーケティング、文化マーケティング、スピリチュアルマーケティングの3つのマーケティングで構成される概念で、「顧客満足度を高めるマーケティング」から「顧客とともに価値を創造していくマーケティング」へと変化すべきだと指摘されています。
この本を読めばわかりますが、現在の日本の課題やビジネス環境と、書籍の記述はかなりの部分で一致しています。そして、スタートアップや大企業を問わず、日本企業の多くが(おそらく知らず知らずのうちに)マーケティング3.0を2019年あたりから目指すようになっているのですから驚きです。出版から10年も遅れてようやく日本の社会がコトラーの考えに追いついたと言えるでしょう。
興味深いのが、3点目のスピリチュアルマーケティングです。スピリチュアルは霊的、精神的などと訳します。書籍では消費者が「創造的に」「人間らしく」生きていく世界を実現すべきと書かれていますが、消費者が霊的なものや精神性を追い求める世の中になりつつあるということです。
まさかマーケティングの世界で本当に霊的、精神的な要素が求められるようになったとは、数年前までは想像もつきませんでした。しかしながら、「働き方改革」に代表されるように、「自分らしく」生きていくことは、世の中の要求です。そして、「本当の幸せとは何か?」を人類全体が考えるようになってきているのです。
2020年を境に、企業の姿勢がこれまで以上に問われる世の中となります。嘘やポジショントークは、消費者にあっさりと見抜かれるでしょう。社会課題の解決や人類の幸せを「本気で」追及できる企業にだけ、消費者はついてくるのです。
付け焼刃なミッションやビジョンは一切通用しない、日本のほとんどの企業にとってはある意味恐ろしい世の中になるかもしれません。多くの企業が早々に淘汰されてしまう可能性もあります。
しかし、人類全体にとっては、それもある意味ではよいことだと感じます。「納得した人生を歩めるかどうか」。これが幸せな人生とできるかどうかの分岐点。「嘘のある」仕事をしているようでは、到底納得した人生なんて歩めませんからね。
それでは、読者の皆様にとって良い一年となりますことを、心よりお祈り申し上げます。
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■2. ストーリーテリング実践講座
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
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ストーリーのあるコンテンツは、そうでないコンテンツよりも印象に残りやすい。ストーリーのあるコンテンツは、そうでないコンテンツよりも滞在時間が5倍以上に延びる。
本連載ではこうした科学やファクトからのストーリーテリングコンテンツの特性についてもご紹介してきました。なぜ人はストーリーにひきつけられるのか。この問いに対する答えのヒントとなるニュースが、2019年の年末に飛び込んできました。
それは、世界最古の物語とみられる洞窟壁画が、インドネシアで見つかったというものです。槍を手にした複数のヒトが、動物を狩る様子が描かれたこの壁画。こうした物語自体は、さまざまな地域の洞窟で壁画として発見されてきました。しかしながら、1万4000~2万1000年前のものが、最古であるとされてきました。
それに対し、今回発見された壁画は、なんと4万4000年前に描かれたのだというのです。
物語性のない壁画であれば、7万3000年前に描かれたとされるものが現時点で最古ですが、これまでの記録を大幅に塗り替える大発見です。
私たちホモサピエンスの大いなる特徴の一つが「ストーリー」であり、ホモサピエンスたる因子であることを裏付けるものであると感じさせる、今回のニュース。改めて、コンテンツマーケティングにおけるストーリーテリングコンテンツとの向き合い方を考えさせられました。
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■3. インサイドセールスの魔力
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BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。
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新年あけましておめでとうございます。2020年も効率主義でいきたいと思います。よろしくお願いいたします!
さて、お正月。おせち料理を食べてひとしきりのんびりし終えた後にすることといえば、正座をしての「目標の暴露大会」(?)ですね。
インサイドセールスの活動の多くを占める「電話営業」(架電)は目標を設定しておくことが鉄則。メールやWeb会議を含むインサイドセールス活動全体の目標設定については、秋ごろにご紹介しました。今回は、「電話営業」のみにフォーカスした目標設定項目をご紹介しましょう。
かなり細かいですが、一定期間データを取り続けると強力な武器になりますよ!
0. 架電数:こちらはあまり重視するものではありませんが、新人インサイドセールスには設定してもよいかもしれません。
1. リーチ率:コール数ではなく、どれだけ出てもらえたかを測ります。
2. 有効会話数:名乗った瞬間切られることもある中、対象の製品やサービスについて話をすることができた数を確認しましょう。
3. 契約獲得数:フィールドセールスへのパスやWeb会議につなぐことなく、電話だけでどれだけ獲得することができたかの数です。
4. 初回架電時の契約獲得数:この数値の高い人の営業トークは録音して社内に配りたいですね。
5. 契約獲得までの平均架電数:この数値が高い場合は説明漏れやレスポンスが悪いことが考えられますので、数値の低いメンバーとの違いを早急に確認しましょう。
6. 門番キャッチ率:役職者や大企業の場合、受付担当や秘書、アシスタントなど、キーパーソンに到達させないような門番が出ることがあります。あまりにもこのキャッチ率が高い場合はリードラベリングの基準やリストの精査方法を見直す必要があります。
7. 再架電時契約率:「まだ検討時期ではない」と断られることはかなり多いですが、検討再開の適切な時期に再び架電ができていれは契約率はぐっと高まります。この数値が高いメンバーは初回架電時のヒアリングが丁寧にできている証拠になるでしょう。
8. 平均通話時間:1契約をとるのに何時間もお話していてはインサイドセールスのメリットを最大限享受できているとは言えません。サービス紹介をわかりやすく手短に終え、契約いただくための最短ルートを提案できるのが理想ですね。
以上が電話営業をよりよくするために有効になる目標数値の例です。インサイドセールスにおいては、より良い営業集団にするために、データをとって分析・反省することが不可欠。トライアンドエラーで細かくPDCAを回してみてくださいね。
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■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
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米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてた元記者が解説します。
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今回から記事の執筆について解説していきます。
どんなにいい取材をしても、それをうまくアウトプットできなければ意味がありません。読者をうならせるためにも、モノ書きとして、文字通り腕の見せ所です。
執筆するにあたっては、自分の目で見たこと、自分の耳で聞いたことを大切にしてください。どんな記事でもそうですが、執筆者の体験に基づいて書かれた記事は、読んでいて手応え、読み応えがあるものです。
その記事に共感を覚えるかどうかは読んだ人の好き好きで、執筆者がどうこうすることはできません。大事なのは手応えがあるかどうかです。
そのためには、原稿に取材した人の言葉を入れることです。聞いた中からポイントとなる内容を選んで、「○○○○」(△△さん)といったように挿入します。そうすると実際に足で歩いたという臨場感が伝わります。読者が意識していなくても必ず伝わります。
また、会話部分があると、長い原稿でもとたんに読みやすくなります。ただ、あまり長くならないようにします。ダラダラと長いと、間延びして原稿がダレてしまいます。
最近はなんでもネットで検索し、情報が手に入りますが、安易に使わないほうがいいと思います。ネットに出ている話など、誰もが読んでいると思うべきでしょう。そこに目新しさはないのです。
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■5. Q&A
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クマベイスメルマガ読者のみなさまの悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。コンテンツマーケティングから人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com
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Q:以前、田中さんがセミナーで「コンテンツマーケティングで潜在的に成功可能性のある企業は全体の3%だけ」という衝撃の発言!をなさっていたことが強く印象に残っております。その真意をお聞かせください。
A:メルマガ冒頭でもお話ししましたように、消費者から嘘やポジショントークが見抜かれてしまう時代となりました。コンテンツマーケティングにおいてこれは非常に重要な環境変化です。
コンテンツマーケティングの本質は、コンテンツを通したナーチャリング(育成)にあります。消費者からうがった見方をされるような企業であれば、そもそもコンテンツに触れてもらえません。
つまり、コンテンツを通して消費者と嘘のないコミュニケーションが取れる企業でなければ、そもそもコンテンツマーケティングの土俵に立つことができないのです。この観点で考えたとき、日本企業の3%くらいしか成功可能性はないと考える次第です。(田中)
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■6. メディア情報
Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024
・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/
・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp
・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/
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・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士
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