週刊クマベイス「地方企業の戦い方」Vol.161
2019/12/18 (Wed) 16:57
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国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
コンテンツマーケティング、デジタルマーケティング、ジャーナリズム、テクノロジーなどの最新動向やテクニックを、元新聞記者でコンテンツマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年12月18日発行(Vol.161)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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著者・岸智志氏と田中が「複業」としてのライターの始め方についてじっくり対談します。
ビジネスパーソンが複業でスタートするからこそ得られる、Webライターのメリットとは?
このイベントでは、ビジネスパーソンが「自分の強み」を活かしながらWebライターとして活動するための方法を紹介します。ビジネスパーソンには誰にでも強みがあるもの。その強みを活かしてキャリアデザインするにはどうすればいいのでしょうか。
同時にWebライターに必要な「文章力」も紹介。……と言っても、難しく考えすぎる必要はありません。駆け出しのライターさんが実際に書いた原稿を見ながら、どれぐらいの文章力が求められるのかを疑似体験できます。
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SNSをはじめとした第三者が運営するプラットフォームに依存することは、いわば読者と直接つながっていない状態。ある日突然、読者を失うリスクをともないます。また、EU(欧州連合)が2018年5月25日に施行した個人情報保護に関するルール「GDPR(一般データ保護規則)」をはじめ、個人の同意なき個人情報の収集・活用を禁止する流れが世界的に生まれています。
これらのことを背景に、米国のコンテンツマーケティング業界では近年、「唯一コントロール可能なチャネル」であるメールへの注目が高まっています。ポイントは、メール受信を自ら希望する読者「サブスクライバー」の獲得。個人の明確な同意があるため、メールによるコミュニケーションを自由に行うことができるのです。
クマベイスでは、3年前よりメールマガジン「週刊クマベイス」に取り組んでまいりました。毎週水曜に一度も休むことなく発行してきた同メールマガジンは、150回を突破。オーディエンス(読者)との信頼関係構築にも大きく貢献しております。
今回のメルマガ戦略コンサルティングサービスは、3年間続けてきたメルマガの戦略設計・運営ノウハウをもとに立ち上げました。コンテンツマーケティングの専門家によるマーケティング視点での企画・戦略設計、元新聞記者を中心とした経験豊富な編集デスクによるコンテンツ制作支援を提供します。古くて新しいチャネル「メール」を活用したコミュニケーション戦略で、信頼関係を構築しましょう。
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■1. マーケティング & IT 最前線
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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンドについて解説します。
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熊本で12月15日まで開催されていた女子ハンドボール世界選手権。24カ国が一堂に会し、熱戦を繰り広げました。
ハンドボールとはこれまで一切関わりがなかった私ですが、せっかく地元で開催されているのだからとふらっと足を運んだところ、一発で魅力にのめりこんでしまいました。日本戦を中心に、出張をはさみながらも合計7日間会場に足を運び、寝不足と戦いながらハンドボールを堪能した次第です。
自分でもこんなにハマるとは思っていなかったのですが、「空中の格闘技」とも称されるこのスポーツの醍醐味はその激しさ。会場で観戦しなければ、その魅力はなかなか伝わりません。「ライブ感」をじかに感じてもらえば、一気にファンが増えるのですが、マーケティング観点で考えると、集客が非常に困難な状況にあります。
欧州ではメジャースポーツであるハンドボールですが、日本ではマイナースポーツに甘んじています。その理由は、メディア露出や競技に触れる環境があまりに少ないことにあります。
なぜ、こうした状況になってしまったのか。疑問に思った私は、大会特別サポーターを務めた元ソフトバンクホークス選手で平成唯一の三冠王・松中信彦氏に話を聞きました。
福岡で小学生のハンドボールチームを立ち上げるなど、ハンドボールの普及活動に精力的に取り組む松中氏。同氏は「やはり強豪国に勝つことが重要なんです。そうすれば徐々に注目度が上がり、盛り上がっていく。普及活動も当然大事だが、それだけが先行してもなかなか広がらない」と言い切ります。
松中氏は、2006年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝を経験しています。大会を通じたドラマ。そして頂点に立つという最高のエンディング。当時、日本列島は沸き立ちました。それだけに、言葉には説得力があります。
ラグビーも、つい最近までは同じ状況にありました。それが今回のW杯では日本中が盛り上がりました。しかしながら、松中さんは「突然盛り上がったわけではない」と言い、前回大会で日本代表が南アフリカ代表を破ったことをターニングポイントとして挙げます。
それまでは注目度がそれほど高くなかったラグビー日本代表。しかし、南アフリカを破ったことで、メディア露出が急激に増えました。この出来事が布石となり、日本大会でさらなる活躍を見せたことで、ラグビーファンが確実に増えたと松中さんは分析します。
これは我々も非常に参考になることだと感じます。いくらPRや広告に力を入れたとしても、商品や企業に「実力」がなければ、着火したとしてもすぐに火は消えてしまいます。とはいえ、商品力が高くても知ってもらえなければ意味がない。
まず商品力。同時に認知を高めるための施策にも取り組み続ける。マーケターとしてはやらばければならないことは多いのです。松中氏の熱い言葉に、背中を押された気がした師走の祭典でした。
…………………………
■2. ストーリーテリング実践講座
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
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前回まで数週にわたってビジュアルストーリーテリングの未来・ムットーニ作品について解説してまいりました。
ムットーニが普段意識しているという、言葉に「テクスチャー(質感)」を付与するという考え方は、通常のストーリーテリングにおいても極めて有用だと感じます。
この発見を誰かと共有したい。いてもたってもいられなくなった私は、B2Bコンテンツマーケター・三友直樹氏にこんなメッセージを送りました。「ストーリーテリングについてディスカッションしませんか」。師走の忙しい時期にも関わらず、私のこの申し出を三友氏は快く受け入れてくれました。
私が手土産で持参した日本橋うさぎや本店の「通り小町もなか」を横目でチラチラ見つつ、三友氏は私の「テクスチャー論」の解説にうんうんとうなずきながら聞き入っていました。この論を裏付けるストーリーテリングコンテンツはないか。2人でラップトップを開いて探したところ、あるオウンドメディアが該当することに我々は気がつきました。
九州に本社がある住宅メーカーが運営するオウンドメディア。「ライフスタイル」に焦点を当てた、非常にコンセプチュアルなものです。写真やテキストは明らかにお金をかけたリッチなコンテンツばかり。一つ一つのコンテンツはストーリーテリングが施されており、そこには不思議と「質感」が感じられます。
一方、別の大手住宅メーカーが運営するオウンドメディアのコンテンツは、同様にライフスタイルに焦点を当てているにもかかわらず、なぜか「質感」が感じられません。この違いはどこにあるのか。
私の疑問に、三友氏は明快に答えてくれました。この話は次週に続きます。
…………………………
■3. インサイドセールスの魔力
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BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。
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インサイドセールスチームを作る際、メンバーは内製が外注するかの選択もあります。すぐに稼働し、短期的に売り上げを伸ばしたい場合は専門家を外注するほうが効率がよいでしょう。
電話営業(テレアポ含む)や外回りでも、まったく営業活動をしたことがない人は、どんなに優秀な人でもはじめの数カ月は研修期間として勉強しながらの活動になります。
インサイドセールスはほとんどが内勤での活動で、OJTに最適と説明いたしましたが、それでも一定期間は売上を伸ばすための準備に必要です。すぐに売り上げを伸ばすことが目的の場合は、インサイドセールスや営業の経験者に一定期間外注し、徐々に内製化していくこともひとつの方法です。
はじめは小さなグループを作り、グループごとにリーダーを決めて細かな組織ごとに進捗や成果を測りましょう。その際に内製メンバーの意見だけでなく、外注メンバーによる外と比べた意見を取り入れられることもメリットになります。
電話営業は比較的定着率の低いポジションではありますが、短期的な反省やメンバーの多様性で、少しずつよいチームを作っていくことができればよいですね。
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■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
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米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてた元記者が解説します。
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取材というのは、言ってみれば相手との駆け引きという面があります。いい話を引き出すには、時にはそれなりの「仕掛け」が必要です。
といって、何も相手をひっかけようというあくどいことを勧めるのではありません。相手が話しやすいようにもっていくのが大切だ、ということです。
それには他で取材した内容を話すのも一つの方法です。同じテーマでいくつか取材した場合、「こんな動きがあった」「こうしてうまくやっているところがあった」、あるいは「こんな問題に直面しているところがあった」など…。
そうすることで、この人はよく取材しているな、と相手が思えば、話もしやすいでしょう。通り一遍の質問だけでは、なかなか話は引き出せません。
情報はギブ・アンド・テイクとよく言われます。相手に何の情報も提供せず、もらうだけもらおうというのは、やはりムシが良いのではないでしょうか。相手も記者を通していろいろ知りたいと思っているかもしれません。
ただ、このとき注意が必要です。情報を提供するからと、よその秘密めいた話をベラベラしゃべるのはご法度です。この記者に話したらよそでしゃべられるかもしれない…。そんな懸念をもたれたら、それこそおしまいです。節度をもってやりましょう。
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■5. Q&A
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クマベイスメルマガ読者のみなさまの悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。コンテンツマーケティングから人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com
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Q:田中さんに質問です。2020年、コンテンツマーケティング業界はどうなっていくとお考えでしょうか?
A:詳しくは元旦の本メルマガでお伝えする予定ですが、キーワードは「メール」と「ヒューマニティ」です。コトラー氏の著書を注意深く読めば分かりますが、マーケティング業界においても、徐々に人間性や精神性などが重要となりつつある現実があります。マーケターのみなさんも、ぜひ感性豊かな状態を保つよう心がけてくださいね。(田中)
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■6. メディア情報
Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024
・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/
・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp
・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/
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・クマベイスHP : https://kumabase.com/
・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士
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メルマガの解除をご希望される方は恐れ入りますがこちらよりお願いいたします→https://q.bmv.jp/bm/p/f/tf.php?id=kumabase
本メルマガ内の全コンテンツの著作権は、編集・発行元に帰属します。本メルマガの内容の大部分を無断転載することを禁じます。非営利の個人ブログや媒体で一部をご紹介いただくことは、出典を明記した上であれば問題ございません。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年12月18日発行(Vol.161)
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【2019年12月18日】
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年12月18日発行(Vol.161)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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これらのことを背景に、米国のコンテンツマーケティング業界では近年、「唯一コントロール可能なチャネル」であるメールへの注目が高まっています。ポイントは、メール受信を自ら希望する読者「サブスクライバー」の獲得。個人の明確な同意があるため、メールによるコミュニケーションを自由に行うことができるのです。
クマベイスでは、3年前よりメールマガジン「週刊クマベイス」に取り組んでまいりました。毎週水曜に一度も休むことなく発行してきた同メールマガジンは、150回を突破。オーディエンス(読者)との信頼関係構築にも大きく貢献しております。
今回のメルマガ戦略コンサルティングサービスは、3年間続けてきたメルマガの戦略設計・運営ノウハウをもとに立ち上げました。コンテンツマーケティングの専門家によるマーケティング視点での企画・戦略設計、元新聞記者を中心とした経験豊富な編集デスクによるコンテンツ制作支援を提供します。古くて新しいチャネル「メール」を活用したコミュニケーション戦略で、信頼関係を構築しましょう。
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熊本で12月15日まで開催されていた女子ハンドボール世界選手権。24カ国が一堂に会し、熱戦を繰り広げました。
ハンドボールとはこれまで一切関わりがなかった私ですが、せっかく地元で開催されているのだからとふらっと足を運んだところ、一発で魅力にのめりこんでしまいました。日本戦を中心に、出張をはさみながらも合計7日間会場に足を運び、寝不足と戦いながらハンドボールを堪能した次第です。
自分でもこんなにハマるとは思っていなかったのですが、「空中の格闘技」とも称されるこのスポーツの醍醐味はその激しさ。会場で観戦しなければ、その魅力はなかなか伝わりません。「ライブ感」をじかに感じてもらえば、一気にファンが増えるのですが、マーケティング観点で考えると、集客が非常に困難な状況にあります。
欧州ではメジャースポーツであるハンドボールですが、日本ではマイナースポーツに甘んじています。その理由は、メディア露出や競技に触れる環境があまりに少ないことにあります。
なぜ、こうした状況になってしまったのか。疑問に思った私は、大会特別サポーターを務めた元ソフトバンクホークス選手で平成唯一の三冠王・松中信彦氏に話を聞きました。
福岡で小学生のハンドボールチームを立ち上げるなど、ハンドボールの普及活動に精力的に取り組む松中氏。同氏は「やはり強豪国に勝つことが重要なんです。そうすれば徐々に注目度が上がり、盛り上がっていく。普及活動も当然大事だが、それだけが先行してもなかなか広がらない」と言い切ります。
松中氏は、2006年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝を経験しています。大会を通じたドラマ。そして頂点に立つという最高のエンディング。当時、日本列島は沸き立ちました。それだけに、言葉には説得力があります。
ラグビーも、つい最近までは同じ状況にありました。それが今回のW杯では日本中が盛り上がりました。しかしながら、松中さんは「突然盛り上がったわけではない」と言い、前回大会で日本代表が南アフリカ代表を破ったことをターニングポイントとして挙げます。
それまでは注目度がそれほど高くなかったラグビー日本代表。しかし、南アフリカを破ったことで、メディア露出が急激に増えました。この出来事が布石となり、日本大会でさらなる活躍を見せたことで、ラグビーファンが確実に増えたと松中さんは分析します。
これは我々も非常に参考になることだと感じます。いくらPRや広告に力を入れたとしても、商品や企業に「実力」がなければ、着火したとしてもすぐに火は消えてしまいます。とはいえ、商品力が高くても知ってもらえなければ意味がない。
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■2. ストーリーテリング実践講座
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前回まで数週にわたってビジュアルストーリーテリングの未来・ムットーニ作品について解説してまいりました。
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