週刊クマベイス「地方企業の戦い方」Vol.147
2019/09/11 (Wed) 16:38
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国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
Web戦略、テクノロジー、広告、広報などの最新動向やテクニックを、元新聞記者でコンテンツマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年9月11日発行(Vol.147)
━━━━━━━━━━
<目次>
──────────
… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
──────────
★カンファレンス開催のお知らせ★
CONTENT MARKETING DAY(CMD) 2019の開催決定!
昨年初開催にして多数の申し込みにより抽選となった、CMD。今年は規模を大幅に拡大して恵比寿にて開催いたします!
コンテンツ制作にこだわれる人、
テクノロジーに精通している人、
マーケティングをマネージメントできる人。
昔は関わり合いが薄かったこれら3つの領域を横断的にかけ合わせる、というチャレンジングな取り組みが、デジタル時代のコンテンツマーケティングでますます重要になってきました。
Content Marketing Day は、コンテンツマーケティングに特化した専門カンファレンスで「異なる分野をつなぐ」をテーマに、コンテンツによる課題解決に取り組む第一線のプレーヤーたちを招き、最新のノウハウや事例を共有します。実用的なコンテンツマーケティングを学ぶ機会、そしてコンテンツマーケティングに取り組む人々同士をつなぐ場を提供します。
今年から、BtoCとBtoBのそれぞれのトラックに分けて開催します。濃密なセッションをご用意してお待ちしております。事業会社、代理店、フリーランスの方いずれも大歓迎です。ぜひご参加ください。
詳細はこちらよりご確認ください→https://lp.contentmarketinglab.jp/cmd2019
★新サービスのお知らせ★
金融系業界に特化したコンテンツ制作サービスの提供を開始しました!
本サービスは、ファイナンシャルプランナー(FP)を中心とした専門家らが執筆を担当。ディレクターや編集デスクと連携して、マーケティング視点で制作した質の高いコンテンツを、金融や保険業界の企業様や広告代理店様向けに提供するものです。
詳細はこちらよりご確認ください→http://kumabase.com/finance-content/
★電子書籍出版のお知らせ★
Kindleの「広告・宣伝」カテゴリーで2位! 「マーケティング」カテゴリー3位を獲得するなど話題沸騰中!
電子書籍「コンテンツマーケティングのためのストーリーテリング:ブランドの物語を戦略に生かす」が絶賛発売中です!
米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間を長くしたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。
本文でも触れていますが、洞窟壁画やオーラルヒストリーなどからも分かるとおり、人類は古くからなんらかの情報を伝達する際、必ずと言ってよいほど、そこにストーリーテリングを施してきました。ストーリーを介さなければ、情報を伝達することができない時代が長かったわけです。
しかしながら、情報過多の現代においては、「目的なきストーリーテリング」が目立ちます。コンテンツマーケティング文脈のストーリーテリングとは、戦略を設計してはじめて効果を発揮するものです。この視点が特に日本においては欠落しているように思えてなりません。
本書は、ストーリーテリングの研究に取り組んできたクマベイス田中が、ストーリーテリングの基礎やコンテンツ制作のフローなどについて、やさしく解説したものです。クマベイスメルマガ内で連載されている「ストーリーテリング実践講座」の原稿に、加筆修正を加え、さらに書き下ろしの原稿も追加しました。
海外の最新情報も充実した内容で、これまでにない作品となったと自負しています。また、巻末の「ストーリーテリングチェックリスト」は、ストーリーテリングコンテンツを制作するうえできっと大きな力となってくれることでしょう。本書がコンテンツマーケティングやストーリーテリングに悩む方々の参考となれば幸いです。
税込580円。Kindle Unlimitedでしたら無料で読むことができます。
書籍の詳細・購入はこちらから→https://www.amazon.co.jp/dp/B07WSQW8CD/
<内容(一部)>
・ストーリーテリングのワークフロー
・ストーリーテリングの実践
・ストーリーテリングのチェックリスト
・ストーリーテリングのおすすめ書籍とメディア
ほか
…………………………
■1. マーケティング & IT 最前線
:::::::::::::::::::::::::::::::::
クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンド、PRについて解説します。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
米国オハイオ州クリーブランドで開かれていContent Marketing World(CMWorld)2019に参加してきました。毎年参加しているカンファレンスですが、今年は少々違った様相に。マーケティング業界の環境の変化を受けた、より現場に即した現実的な話が多かったのが印象的でした。
キーノートでは、Content Marketing Instituteを引退したJoe Pulizziが、「MKTG2030」(2030年のマーケティング)と題しプレゼン。2030年のマーケティング業界を取り巻く環境を予測した上で、マーケターはどのように今から準備しておけばよいのかを提案しました。
「SNSの終わりに備えよ」。ドキッとするメッセージですが、プレゼンの中でJoeはSNSの終わりが近いと指摘。それに備え、Eメールによるコミュニケーションを強化すべきと訴えました。
参加者らの間からは「SNSが終わるというのは比喩であり、Facebookなど規模の大きいSNSがシュリンクしていくという意味だろう」という意見がもっぱらでしたが、私はそうは思いません。物事には必ず終わりが来るというのが歴史の教えであり、そう遠くない未来にSNSがなくなるような気がしています。SNSは疲れますし、言論の自由がなくなってきてますからね。LINEグループやSlackグループなど、完全クローズドなコミュニティーへと、これから15年ほどかけて移っていくのだとだろうと予見します。
事実、CMWorldを主催するCMIは、Slackコミュニティーの立ち上げを決めています。また、今回のCMWorldのセッションでは、Slackコミュニテイーの活用事例を紹介するものもありました。米国では、すでにインターネットではなくイントラネット的なものに注目が集まっているのです。
私はかねてより今後コミュニティーは小さく、深くなっていくとお伝えしていますが、SNSはこれとは正反対のもの。いつの時代もアーリーアダプターが得をすることが世の真理。行動はどうぞお早めに。
…………………………
■2. ストーリーテリング実践講座
:::::::::::::::::::::::::::::::::
米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
前回より、採用にも生きるストーリーテリングについてお話ししています。前回の執筆時点では想像していませんでしたが、関連する内容がCMWorld2019のキーノートでプレゼンされており、やはり海外でも注目が集まっていることを感じました。
そのキーノートとは、エマソン・エレクトリック社のシニアバイスプレジデント・Kathy Button Bell氏によるプレゼン。ストーリーが組織に対しいかにポジティブな変化を与えるのか、というテーマで、真摯な話ぶりと「世の中をよくしたい」という純粋な姿勢に心打たれました。
特にマーケティング業界におけるストーリーテリングとは、(チャネルにもよるが)認知の獲得や潜在顧客との関係性強化などに用いられる傾向にあります。Bell氏はストーリーを通した組織の変革に取り組んできた人物で、「組織はストーリーテラーではなく、人々(従業員)こそがストーリーテラーである」との考えから、従業員にフォーカスした動画ストーリーテリングコンテンツを制作しています。
その動画は、従業員が本当に楽しそうに仕事をしている動画で、短い尺でストーリー仕立てになっています。それを観終わった時、ああなんだかいい会社だなあ、と私自身も感じました。従業員をストーリーテラーとして参加型コンテンツを制作する。そしてこうした動画をYoutubeなどに出し、採用サイトや広告と有機的に連携させることで、採用にも効果が期待できるでしょう。同様に、既存の従業員も会社に愛着を抱くはずです。
…………………………
■3. インサイドセールスの魔力
:::::::::::::::::::::::::::::::::
BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
インサイドセールスではお客様(まだお客様になっていない見込み顧客も)に関する膨大な量の情報をきちんと管理し、必要なときにすぐに取り出せるようにしておく必要があります。
普段から情報を整理していなければ難しいため、気のせいか、私のまわりのインサイドセールスメンバーはPCのデスクトップも、作業するデスクのうえもチキンと片付いているひとが多かったような印象です。余談ですが、Web会議の際にデスクトップが移ることがあるため、デスクトップにはごみ箱と当たり障りのない名前のフォルダ1つのみにしておくことが望ましいです。「画面いっぱいにアイコンが並んでいる...」なんてもってのほか!
また、自分の営業活動に関する情報だけでなく、フィールド営業さんの訪問前には一緒に資料を準備したり、どのような商談の進め方が適切かを話会うこともあり、「自分の範囲」以外の仕事も常に把握しておく必要があります。お客様1社に担当者を1名付けていますが、その担当者がいないときにも、誰でも対応できるのが望ましい状態です。
インサイドセールスのチームでリーダーをしていましたが、毎月何千と生まれるリードから数百のコンバージョンを獲得するために最初は情報の整理に頭を悩ませました。歴の長いインサイドセールスメンバーからリードの特徴や傾向、整理方法を教えてもらい、目標や方針を立て、個々に割り振り営業活動を行っていました。時には、立てた方針が的外れでメンバーから大爆笑が起きることもありましたが、少しづつ修正していきました。
良いチームを構築するためにはメンバー間で気軽に意見を交わすことができ、意見を得た側もしっかりと受け止める、風通しのよさとチームワークが必要ですね。
…………………………
■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
:::::::::::::::::::::::::::::::::
米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてきたカサケンが解説します。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
外国メディアやフリーのジャーナリストから特定の新聞や放送局が記者クラブで官庁から独占的に情報提供を受け、その意向に沿うような情報ばかりを発信しているという指摘を受けてきました。
全国紙やブロック紙、全国にネットワークを持つ放送局、いわゆる大手メディアへの批判は多くありますが、典型的な例だといえます。フリーのジャーナリストらに記者クラブを開放する問題は2009年の民主党による政権交代を機に焦点となりました。
民主党は法案や政令を閣議決定する前の開催が定例化していた事務次官会議を廃止するなど「政治主導による改革」を打ち出します。民主党政権発足前、官庁での記者会見は大臣のほか、事務次官や広報を担う報道官などの官僚が定期的に行っていましたが、民主党政権発足で官僚による記者会見はストップしました。記者クラブの開放は当時のこうした雰囲気の中で勢いを持ちます。
野党時代から民主党の中にはフリーのジャーナリストの主張に共感を示す国会議員はいました。民主党政権発足後間もなく多くの官庁でフリーのジャーナリストが容易に記者会見へ参加できるようになりました。フリーのジャーナリストが記者会見への参加や記者クラブの利用をめぐって幹事社や官庁の広報担当者と交渉する動画投稿サイトにアップされており、当時の模様が分かります。
フリーのジャーナリストの指摘や批判のすべてを否定するつもりは毛頭ありません。中には的を射たと思うような意見もあります。ただ記者会見に出席したにもかかわらず、政治的な主張に近いと思われる自らの考えを延々と述べるだけで終わってしまうケースもありました。残念ながら、いわば記者会見がパフォーマンスの場と化してしまった。何事もバランスを取るということは難しいものです。
…………………………
■5. Q&A
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クマベイスメルマガ読者のみなさまの悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。コンテンツマーケティングから人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com
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Q:ストーリーテリングは魔法の杖ではないと以前のメルマガで読みました。じゃあ、一体何なのでしょう??
A:先日出版した電子書籍でも触れましたが、ストーリーテリングコンテンツとはあくまでコンテンツの一つの形態にすぎません。いくらお金をかけて1本のストーリーテリングコンテンツを制作したとしても、戦略がなければあまり意味はないでしょう。大切なのはまずペルソナ設定とカスタマージャーニーマップ作成であり、その中にマッピングしていくコンテンツの一つである、という意識を持ってください
ちなみに、認知を獲得するためのコンテンツというより、関係性を深くする目的で使われるケースが多いのがストーリーテリングコンテンツの特徴の一つ。したがって、ブランディング目的の施策とも相性がよいのです。(田中)
…………………………
■6. メディア情報
Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024
・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/
・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp
・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/
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・クマベイスHP : https://kumabase.com/
・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士
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本メルマガはご登録いただいた方及びクマベイス主催イベントに参加くださった方にお送りしております。メルマガの解除をご希望される方は恐れ入りますがこちらよりお願いいたします→https://q.bmv.jp/bm/p/f/tf.php?id=kumabase
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ご興味のありそうなご友人、お知り合いに、本メルマガを勧めていただけますと幸いです。
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2019年9月11日発行(Vol.147)
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【2019年9月11日】
国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
Web戦略、テクノロジー、広告、広報などの最新動向やテクニックを、元新聞記者でコンテンツマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。
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2019年9月11日発行(Vol.147)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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CONTENT MARKETING DAY(CMD) 2019の開催決定!
昨年初開催にして多数の申し込みにより抽選となった、CMD。今年は規模を大幅に拡大して恵比寿にて開催いたします!
コンテンツ制作にこだわれる人、
テクノロジーに精通している人、
マーケティングをマネージメントできる人。
昔は関わり合いが薄かったこれら3つの領域を横断的にかけ合わせる、というチャレンジングな取り組みが、デジタル時代のコンテンツマーケティングでますます重要になってきました。
Content Marketing Day は、コンテンツマーケティングに特化した専門カンファレンスで「異なる分野をつなぐ」をテーマに、コンテンツによる課題解決に取り組む第一線のプレーヤーたちを招き、最新のノウハウや事例を共有します。実用的なコンテンツマーケティングを学ぶ機会、そしてコンテンツマーケティングに取り組む人々同士をつなぐ場を提供します。
今年から、BtoCとBtoBのそれぞれのトラックに分けて開催します。濃密なセッションをご用意してお待ちしております。事業会社、代理店、フリーランスの方いずれも大歓迎です。ぜひご参加ください。
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間を長くしたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。
本文でも触れていますが、洞窟壁画やオーラルヒストリーなどからも分かるとおり、人類は古くからなんらかの情報を伝達する際、必ずと言ってよいほど、そこにストーリーテリングを施してきました。ストーリーを介さなければ、情報を伝達することができない時代が長かったわけです。
しかしながら、情報過多の現代においては、「目的なきストーリーテリング」が目立ちます。コンテンツマーケティング文脈のストーリーテリングとは、戦略を設計してはじめて効果を発揮するものです。この視点が特に日本においては欠落しているように思えてなりません。
本書は、ストーリーテリングの研究に取り組んできたクマベイス田中が、ストーリーテリングの基礎やコンテンツ制作のフローなどについて、やさしく解説したものです。クマベイスメルマガ内で連載されている「ストーリーテリング実践講座」の原稿に、加筆修正を加え、さらに書き下ろしの原稿も追加しました。
海外の最新情報も充実した内容で、これまでにない作品となったと自負しています。また、巻末の「ストーリーテリングチェックリスト」は、ストーリーテリングコンテンツを制作するうえできっと大きな力となってくれることでしょう。本書がコンテンツマーケティングやストーリーテリングに悩む方々の参考となれば幸いです。
税込580円。Kindle Unlimitedでしたら無料で読むことができます。
書籍の詳細・購入はこちらから→https://www.amazon.co.jp/dp/B07WSQW8CD/
<内容(一部)>
・ストーリーテリングのワークフロー
・ストーリーテリングの実践
・ストーリーテリングのチェックリスト
・ストーリーテリングのおすすめ書籍とメディア
ほか
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■1. マーケティング & IT 最前線
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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンド、PRについて解説します。
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米国オハイオ州クリーブランドで開かれていContent Marketing World(CMWorld)2019に参加してきました。毎年参加しているカンファレンスですが、今年は少々違った様相に。マーケティング業界の環境の変化を受けた、より現場に即した現実的な話が多かったのが印象的でした。
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参加者らの間からは「SNSが終わるというのは比喩であり、Facebookなど規模の大きいSNSがシュリンクしていくという意味だろう」という意見がもっぱらでしたが、私はそうは思いません。物事には必ず終わりが来るというのが歴史の教えであり、そう遠くない未来にSNSがなくなるような気がしています。SNSは疲れますし、言論の自由がなくなってきてますからね。LINEグループやSlackグループなど、完全クローズドなコミュニティーへと、これから15年ほどかけて移っていくのだとだろうと予見します。
事実、CMWorldを主催するCMIは、Slackコミュニティーの立ち上げを決めています。また、今回のCMWorldのセッションでは、Slackコミュニテイーの活用事例を紹介するものもありました。米国では、すでにインターネットではなくイントラネット的なものに注目が集まっているのです。
私はかねてより今後コミュニティーは小さく、深くなっていくとお伝えしていますが、SNSはこれとは正反対のもの。いつの時代もアーリーアダプターが得をすることが世の真理。行動はどうぞお早めに。
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■2. ストーリーテリング実践講座
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
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前回より、採用にも生きるストーリーテリングについてお話ししています。前回の執筆時点では想像していませんでしたが、関連する内容がCMWorld2019のキーノートでプレゼンされており、やはり海外でも注目が集まっていることを感じました。
そのキーノートとは、エマソン・エレクトリック社のシニアバイスプレジデント・Kathy Button Bell氏によるプレゼン。ストーリーが組織に対しいかにポジティブな変化を与えるのか、というテーマで、真摯な話ぶりと「世の中をよくしたい」という純粋な姿勢に心打たれました。
特にマーケティング業界におけるストーリーテリングとは、(チャネルにもよるが)認知の獲得や潜在顧客との関係性強化などに用いられる傾向にあります。Bell氏はストーリーを通した組織の変革に取り組んできた人物で、「組織はストーリーテラーではなく、人々(従業員)こそがストーリーテラーである」との考えから、従業員にフォーカスした動画ストーリーテリングコンテンツを制作しています。
その動画は、従業員が本当に楽しそうに仕事をしている動画で、短い尺でストーリー仕立てになっています。それを観終わった時、ああなんだかいい会社だなあ、と私自身も感じました。従業員をストーリーテラーとして参加型コンテンツを制作する。そしてこうした動画をYoutubeなどに出し、採用サイトや広告と有機的に連携させることで、採用にも効果が期待できるでしょう。同様に、既存の従業員も会社に愛着を抱くはずです。
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■3. インサイドセールスの魔力
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BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。
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インサイドセールスではお客様(まだお客様になっていない見込み顧客も)に関する膨大な量の情報をきちんと管理し、必要なときにすぐに取り出せるようにしておく必要があります。
普段から情報を整理していなければ難しいため、気のせいか、私のまわりのインサイドセールスメンバーはPCのデスクトップも、作業するデスクのうえもチキンと片付いているひとが多かったような印象です。余談ですが、Web会議の際にデスクトップが移ることがあるため、デスクトップにはごみ箱と当たり障りのない名前のフォルダ1つのみにしておくことが望ましいです。「画面いっぱいにアイコンが並んでいる...」なんてもってのほか!
また、自分の営業活動に関する情報だけでなく、フィールド営業さんの訪問前には一緒に資料を準備したり、どのような商談の進め方が適切かを話会うこともあり、「自分の範囲」以外の仕事も常に把握しておく必要があります。お客様1社に担当者を1名付けていますが、その担当者がいないときにも、誰でも対応できるのが望ましい状態です。
インサイドセールスのチームでリーダーをしていましたが、毎月何千と生まれるリードから数百のコンバージョンを獲得するために最初は情報の整理に頭を悩ませました。歴の長いインサイドセールスメンバーからリードの特徴や傾向、整理方法を教えてもらい、目標や方針を立て、個々に割り振り営業活動を行っていました。時には、立てた方針が的外れでメンバーから大爆笑が起きることもありましたが、少しづつ修正していきました。
良いチームを構築するためにはメンバー間で気軽に意見を交わすことができ、意見を得た側もしっかりと受け止める、風通しのよさとチームワークが必要ですね。
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■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
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米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてきたカサケンが解説します。
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外国メディアやフリーのジャーナリストから特定の新聞や放送局が記者クラブで官庁から独占的に情報提供を受け、その意向に沿うような情報ばかりを発信しているという指摘を受けてきました。
全国紙やブロック紙、全国にネットワークを持つ放送局、いわゆる大手メディアへの批判は多くありますが、典型的な例だといえます。フリーのジャーナリストらに記者クラブを開放する問題は2009年の民主党による政権交代を機に焦点となりました。
民主党は法案や政令を閣議決定する前の開催が定例化していた事務次官会議を廃止するなど「政治主導による改革」を打ち出します。民主党政権発足前、官庁での記者会見は大臣のほか、事務次官や広報を担う報道官などの官僚が定期的に行っていましたが、民主党政権発足で官僚による記者会見はストップしました。記者クラブの開放は当時のこうした雰囲気の中で勢いを持ちます。
野党時代から民主党の中にはフリーのジャーナリストの主張に共感を示す国会議員はいました。民主党政権発足後間もなく多くの官庁でフリーのジャーナリストが容易に記者会見へ参加できるようになりました。フリーのジャーナリストが記者会見への参加や記者クラブの利用をめぐって幹事社や官庁の広報担当者と交渉する動画投稿サイトにアップされており、当時の模様が分かります。
フリーのジャーナリストの指摘や批判のすべてを否定するつもりは毛頭ありません。中には的を射たと思うような意見もあります。ただ記者会見に出席したにもかかわらず、政治的な主張に近いと思われる自らの考えを延々と述べるだけで終わってしまうケースもありました。残念ながら、いわば記者会見がパフォーマンスの場と化してしまった。何事もバランスを取るということは難しいものです。
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Q:ストーリーテリングは魔法の杖ではないと以前のメルマガで読みました。じゃあ、一体何なのでしょう??
A:先日出版した電子書籍でも触れましたが、ストーリーテリングコンテンツとはあくまでコンテンツの一つの形態にすぎません。いくらお金をかけて1本のストーリーテリングコンテンツを制作したとしても、戦略がなければあまり意味はないでしょう。大切なのはまずペルソナ設定とカスタマージャーニーマップ作成であり、その中にマッピングしていくコンテンツの一つである、という意識を持ってください
ちなみに、認知を獲得するためのコンテンツというより、関係性を深くする目的で使われるケースが多いのがストーリーテリングコンテンツの特徴の一つ。したがって、ブランディング目的の施策とも相性がよいのです。(田中)
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■6. メディア情報
Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024
・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/
・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp
・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/
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【2019年9月11日】