週刊クマベイス「地方企業の戦い方」Vol.145
2019/08/28 (Wed) 20:30
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国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
Web戦略、テクノロジー、広告、広報などの最新動向やテクニックを、元新聞記者でコンテンツマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年8月28日発行(Vol.145)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
──────────
★電子書籍出版のお知らせ(1)★
Kindleの「広告・宣伝」カテゴリーで2位! 「マーケティング」カテゴリー3位を獲得するなど話題沸騰中!
電子書籍「コンテンツマーケティングのためのストーリーテリング:ブランドの物語を戦略に生かす」が絶賛発売中です!
米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間を長くしたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。
本文でも触れていますが、洞窟壁画やオーラルヒストリーなどからも分かるとおり、人類は古くからなんらかの情報を伝達する際、必ずと言ってよいほど、そこにストーリーテリングを施してきました。ストーリーを介さなければ、情報を伝達することができない時代が長かったわけです。
しかしながら、情報過多の現代においては、「目的なきストーリーテリング」が目立ちます。コンテンツマーケティング文脈のストーリーテリングとは、戦略を設計してはじめて効果を発揮するものです。この視点が特に日本においては欠落しているように思えてなりません。
本書は、ストーリーテリングの研究に取り組んできたクマベイス田中が、ストーリーテリングの基礎やコンテンツ制作のフローなどについて、やさしく解説したものです。クマベイスメルマガ内で連載されている「ストーリーテリング実践講座」の原稿に、加筆修正を加え、さらに書き下ろしの原稿も追加しました。
海外の最新情報も充実した内容で、これまでにない作品となったと自負しています。また、巻末の「ストーリーテリングチェックリスト」は、ストーリーテリングコンテンツを制作するうえできっと大きな力となってくれることでしょう。本書がコンテンツマーケティングやストーリーテリングに悩む方々の参考となれば幸いです。
税込580円。Kindle Unlimitedでしたら無料で読むことができます。
書籍の詳細・購入はこちらから→https://www.amazon.co.jp/dp/B07WSQW8CD/
<内容(一部)>
・ストーリーテリングのワークフロー
・ストーリーテリングの実践
・ストーリーテリングのチェックリスト
・ストーリーテリングのおすすめ書籍とメディア
ほか
★電子書籍出版のお知らせ(2)★
電子書籍「小さなチームのマーケティング2:世界を歩いて見つけた51のヒント」が発売となりました!
アルメニア、ロシア、ベトナム、インドネシア、チリ、ボリビア、アメリカ。国内外を飛び回る生活を送る弊社代表の田中が、世界で見つけた「小さなチームのマーケティングのヒント」を一冊にまとめました。
夏期休暇のおともにぜひお手にとっていただけましたら幸いです。
税込580円。Kindle Unlimitedでしたら無料で読むことができます。
書籍の詳細・購入はこちらから→https://www.amazon.co.jp/dp/B07WHHJB7L/
<内容(一部)>
・コンテンツマーケティングで重視される「TRUST」
・IT立国をめざすコーカサス地方・アルメニア
・ジャーナリズム業界に学ぶストーリーテリング
・コミュニティーは今後より小さく、深く
・シンガポールで感じた囲碁とビジネスの関係性
・マーケティングにおいてもガラパゴス化する日本
ほか
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■1. マーケティング & IT 最前線
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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンド、PRについて解説します。
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東京・三菱一号館美術館で開催中の「マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展」に足を運びました。
代名詞ともなっている、女性をコルセットから解放したドレス「デルフォス」のイメージしかないかもしれませんが、実は万能クリエイターとして活躍したフォルチュニ。画家、版画家、テキスタイルデザイナー、服飾デザイナー、発明家、舞台芸術家、フォトグラファー。第一線で活躍した分野だけでもこれだけあります。100年前にこんなスーパーマンがいたことが信じられませんね。
さまざまな特許を取得するなど「20世紀のレオナルド・ダ・ヴィンチ」の異名をとっていたフォルチュニ。舞台への強い興味から舞台装置や舞台照明を自ら設計したり、衣装をデザインしたり。100年前にデザインした照明が今も作られているというから驚きです。カメラにも傾倒し、近所の街並みや海外旅行先の女性など多数の写真が残ります。
マーケターとしても天才的で、「デルフォス」は、ねじって小さな専用の箱に入れれば持ち運びに便利でシワも目立たない、という特徴を打ち出しました。また「しばらく着たなら買った店舗でクリーニングに出してください」とのカードを商品に同封し、アフターサポートもバッチリ。工房はイタリアから移さず、パリやニューヨークといった大都市で販売することにこだわりました。ストーリーとマーケットの双方を大切にしたのです。
フォルチュニのベースとなっているものは何か。その答えは父親にあります。芸術家であり日本をはじめとする海外の工芸品などの収集家でもあった父の影響で、フォルチュニは幼いころから油絵などを描いていたといいます。自らのことを最後まで「画家」と表現していたということからも、描画スキル(+好奇心)が後々に生きたことを自覚しているわけです。
ベースとなるスキルを磨きまくり、それを組み合わせまくって新しい世界を切り開く。これはまさに現代人に最も必要なことだと感じます。そしてもちろん、企業にも。一つの事業に固執することも重要ですが、市場環境には逆らえません。コア事業のノウハウを生かしつつ、大胆な転換も必要です。そう、写真フイルムの需要激減を受け、化粧品や医療品に舵を切った富士フイルムのように。
フォルチュニの生き方は、現代におけるマーケティングや経営のコツを示しているようになりません。
…………………………
■2. ストーリーテリング実践講座
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
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今年も9月3~6日に米国クリーブランドで開催される「Content Marketing World」(CMWorld)に参加します。
昨年のCMWorldは、ストーリーテリングセッションが大豊作の年でした。今年のアジェンダを見てみると、その傾向はむしろより強まっているようです。一般トラックには「ビジュアルストーリーテリング」に加え、「ストーリーテリング戦略」が出現。さらに、「ブランデッドコンテンツ」のトラックにもストーリーテリングのセッションが含まれます。
極め付けは、9月5日朝のキーノートは、2枠のセッションがいずれもストーリーテリングについて。明らかに主催者側からのメッセージを感じます。そう、ストーリーテリングはもはや避けては通れない段階に来ているのだと。
アジェンダページで「Storytelling」と検索をかけてみたのですが、なんと37もの関連セッションがヒットしました。もはやストーリーテリングのカンファレンスの様相を呈していますね。
来週しっかり学んできて、また本コーナーにてレポートしたいと思います。どうぞお楽しみに!
…………………………
■3. インサイドセールスの魔力
:::::::::::::::::::::::::::::::::
BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。
:::::::::::::::::::::::::::::::::
今週はインサイドセールスにおける「PDCA設定」についてご説明いたします。
まずは「P」。インサイドセールス、フィールドセールス問わず営業活動には目標設定と活動の反省を行いますが、どのように目標を設定すればよいのでしょうか。
はじめに個人の営業成績に関する目標ではなく、インサイドセールスチーム全体の目標値を設定します。これまでの問い合わせやリード数とこれからの予測値をもとに、リード全体における何%をインサイドセールスからコンバージョンさせるのかを設定しましょう。
営業部としての目標値があれば、それを達成することができるだけのコンバージョン数、売上金額をもとに設定します。この際にインサイドセールスとフィールドセールスの領域を分けても、分けなくてもかまいません。
次にインサイド、フィールド個人の目標を決めていきます。ベテラン、新人いると思いますが、チームで話し合って決めるのがベストです。過去の成績や、リードのどの領域を担当するのかなど、検討要素を全員で共有することに意義が生じます。
営業担当個人のスキルや経験に大きく左右されず営業していくことができるのが、インサイドセールスの強みでもあります。個人主義にならず、営業全体の目標をチーム全員で追っていけるのがベストの状態ですね。
次に「D」。実際の営業活動ではこれまでご説明してきたとおりデータの管理と活用が命です。後の「C」のために活動中にどんな記録をするのか、どの数字を取っておけばいいのかもあらかじめ決めておくようにしましょう。
手動で計測せずとも、マーケティングオートメ―ションツールやSFAに記録をしていくだけで、振り返りの際に成績が自動で集計できるものもあります。今月のコンバージョン数、売上達成も重要ですが、これまでの営業活動を無駄にしない「C」につなげるために、今後につながる活動を心がけましょう。
そして「C」。データの管理と活用が命のインサイドセールスにとって、「C」が一番重要であると言っても過言ではありません。無意識に営業していては慣れてきますが、より良い活動へのレベルアップは見込めません。
「もっと効率よくコンバージョンさせるには」「(単一サービスだけではなく、他のサービスのクロス契約にもつながるような)コンバージョンの領域を広げるには」どうしたらよいかを話し合いましょう。個人の成績にも良し悪しが生じているかもしれません。メンバーのケアのための時間も必要です。
目標に達成しなかった要因をデータとメンバーの感触から多角的に洗い出し、素早く改善策を提案しましょう。改善案が出なかったときには場合によっては「もう1ヵ月様子を見てみる」という手段もあります。数をこなしていくうちにメンバーから「こうしたらどうだろう」という意見が出てくるようになるのがベストです。
最後に「A」。「C」での反省点をよりよい営業活動のために実行してください。序盤で違和感に気づいたらすぐに修正しましょう。反省事に新しい取り組みをしてみたり、あえて難しい方法で営業してみたりと、小さなストレスが生じるかもしれませんが、高速でPDCAを回すことにより、それがどんどんとチームの成長、すなわちコンバージョンの成長につながるのです。
…………………………
■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
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米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてきたカサケンが解説します。
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新聞記者といっても、なんでもこなすことになってしまう地方支局の記者から、政治部、経済部、社会部、外信部、運動部などに所属する記者などさまざまです。地方支局の記者をへて社会部、そして政治部を経験しましたが、社会部と政治部の取材手法には違いがあることを実感しました。
地方支局から東京本社の社会部に異動になり、まず命じられたのが国会担当です。当時はクウェートに侵攻したイラクを撃退した1991年の湾岸戦争で多国籍軍に資金援助するだけだった日本政府に対し、米国をはじめとする国際社会から批判が起きていました。
資金援助にとどまらない国際貢献策を打ち出す必要に迫られた日本政府はカンボジアでの国連平和維持活動(PKO)に自衛隊を派遣する方針を決め、国会で与野党が大きくもめていた時期です。1992年にPKO協力法が成立し、自衛隊がカンボジアに派遣されます。
1993年には細川連立政権が成立し、自民党が野党に転落した激動の時代でした。実をいうと湾岸戦争直後から細川連立政権発足に至るまで大きな政治的な底流があったのですが、それに気がつくのはずっと後になってからでした。
この当時は政界の実力者だった自民党元副総裁の金丸信氏が所得税法違反容疑で逮捕されるなど政界のスキャンダルが次々と噴出したときでもあります。社会部記者も国会議員の事務所や議員宿舎、それに秘書の自宅などを取材して回ります。当然、夜回りや朝駆けの取材で政治部記者と顔を合わせることになります。
政治部記者の関心事は自民党の派閥内の動きや国会での与野党の駆け引きなどですが、社会部記者の興味は事件に関する新証言の発掘などに集中します。取材の対象となる関係者が同一人物であっても問いかける質問は社会部と政治部の記者ではまったく違ったものになります。
また取材先の対応も違っていました。社会部在籍当時に衆院選の取材で甲信越地方選出の議員の地元を取材したときのことです。待ち合わせの事務所で会った秘書が「東京からわざわざお越しになったのですか? お疲れ様です」と迎えてくれましたが、こちらが社会部記者だとわかった途端に顔から笑顔がスーッと消えました。どうやら政治部記者だと思い違いをしていたようです。
「政治部じゃなく、社会部の記者さんですか?」と残念そうに一言。相次ぐ政界のスキャンダルは衆院選、特に保守層が底堅い農村部の選挙にどう影響を与えるかを取材するのが狙いでしたが、そうは受け取ってくれなかったようです。
今も変わっていないのかもしれませんが、当時の社会部記者の印象は、疑獄事件が起きれば取材対象者の周辺を嗅ぎまわって1面や社会面で大々的に報じるといったところでしょうか。こちらは政治家のスキャンダルを取材しにきたわけでもないのに、夜にホテルで会った後援会関係者から「変な記事を書いたら、たたじゃおかん」とまですごまれる始末。結局、取材のための出張は無駄足になりました。
…………………………
■5. Q&A
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クマベイスメルマガ読者のみなさまの悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。コンテンツマーケティングから人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com
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Q:ストーリーテリングの連載いつも楽しみにしております。日本ではストーリーテリングをマーケティングに使っている事例が少ないように思うのですが、何か理由があるのでしょうか?日本人の好みの問題なのかなあ、と個人的には考えております。
A:日本のマーケティングは、今も昔も「刈り取り型」が主流です。相手との関係を構築したり、顧客を育てたりするという発想がありません。「刈り取り型」の施策が結果が出なくなってきており、最近ようやく関係を構築するためのコンテンツマーケティングなどに注目が集まってきていますが、まだ浸透するには時間がかかるでしょうね。米国ではマーケティング視点のストーリーテリングの研究が恐ろしいほど進んでいますが、その差は広がる一方のように感じる次第です。
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■6. メディア情報
Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024
・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/
・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp
・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/
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・クマベイスHP : https://kumabase.com/
・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年8月28日発行(Vol.145)
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【2019年8月28日】
国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
Web戦略、テクノロジー、広告、広報などの最新動向やテクニックを、元新聞記者でコンテンツマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年8月28日発行(Vol.145)
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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間を長くしたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。
本文でも触れていますが、洞窟壁画やオーラルヒストリーなどからも分かるとおり、人類は古くからなんらかの情報を伝達する際、必ずと言ってよいほど、そこにストーリーテリングを施してきました。ストーリーを介さなければ、情報を伝達することができない時代が長かったわけです。
しかしながら、情報過多の現代においては、「目的なきストーリーテリング」が目立ちます。コンテンツマーケティング文脈のストーリーテリングとは、戦略を設計してはじめて効果を発揮するものです。この視点が特に日本においては欠落しているように思えてなりません。
本書は、ストーリーテリングの研究に取り組んできたクマベイス田中が、ストーリーテリングの基礎やコンテンツ制作のフローなどについて、やさしく解説したものです。クマベイスメルマガ内で連載されている「ストーリーテリング実践講座」の原稿に、加筆修正を加え、さらに書き下ろしの原稿も追加しました。
海外の最新情報も充実した内容で、これまでにない作品となったと自負しています。また、巻末の「ストーリーテリングチェックリスト」は、ストーリーテリングコンテンツを制作するうえできっと大きな力となってくれることでしょう。本書がコンテンツマーケティングやストーリーテリングに悩む方々の参考となれば幸いです。
税込580円。Kindle Unlimitedでしたら無料で読むことができます。
書籍の詳細・購入はこちらから→https://www.amazon.co.jp/dp/B07WSQW8CD/
<内容(一部)>
・ストーリーテリングのワークフロー
・ストーリーテリングの実践
・ストーリーテリングのチェックリスト
・ストーリーテリングのおすすめ書籍とメディア
ほか
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電子書籍「小さなチームのマーケティング2:世界を歩いて見つけた51のヒント」が発売となりました!
アルメニア、ロシア、ベトナム、インドネシア、チリ、ボリビア、アメリカ。国内外を飛び回る生活を送る弊社代表の田中が、世界で見つけた「小さなチームのマーケティングのヒント」を一冊にまとめました。
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税込580円。Kindle Unlimitedでしたら無料で読むことができます。
書籍の詳細・購入はこちらから→https://www.amazon.co.jp/dp/B07WHHJB7L/
<内容(一部)>
・コンテンツマーケティングで重視される「TRUST」
・IT立国をめざすコーカサス地方・アルメニア
・ジャーナリズム業界に学ぶストーリーテリング
・コミュニティーは今後より小さく、深く
・シンガポールで感じた囲碁とビジネスの関係性
・マーケティングにおいてもガラパゴス化する日本
ほか
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■1. マーケティング & IT 最前線
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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンド、PRについて解説します。
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東京・三菱一号館美術館で開催中の「マリアノ・フォルチュニ 織りなすデザイン展」に足を運びました。
代名詞ともなっている、女性をコルセットから解放したドレス「デルフォス」のイメージしかないかもしれませんが、実は万能クリエイターとして活躍したフォルチュニ。画家、版画家、テキスタイルデザイナー、服飾デザイナー、発明家、舞台芸術家、フォトグラファー。第一線で活躍した分野だけでもこれだけあります。100年前にこんなスーパーマンがいたことが信じられませんね。
さまざまな特許を取得するなど「20世紀のレオナルド・ダ・ヴィンチ」の異名をとっていたフォルチュニ。舞台への強い興味から舞台装置や舞台照明を自ら設計したり、衣装をデザインしたり。100年前にデザインした照明が今も作られているというから驚きです。カメラにも傾倒し、近所の街並みや海外旅行先の女性など多数の写真が残ります。
マーケターとしても天才的で、「デルフォス」は、ねじって小さな専用の箱に入れれば持ち運びに便利でシワも目立たない、という特徴を打ち出しました。また「しばらく着たなら買った店舗でクリーニングに出してください」とのカードを商品に同封し、アフターサポートもバッチリ。工房はイタリアから移さず、パリやニューヨークといった大都市で販売することにこだわりました。ストーリーとマーケットの双方を大切にしたのです。
フォルチュニのベースとなっているものは何か。その答えは父親にあります。芸術家であり日本をはじめとする海外の工芸品などの収集家でもあった父の影響で、フォルチュニは幼いころから油絵などを描いていたといいます。自らのことを最後まで「画家」と表現していたということからも、描画スキル(+好奇心)が後々に生きたことを自覚しているわけです。
ベースとなるスキルを磨きまくり、それを組み合わせまくって新しい世界を切り開く。これはまさに現代人に最も必要なことだと感じます。そしてもちろん、企業にも。一つの事業に固執することも重要ですが、市場環境には逆らえません。コア事業のノウハウを生かしつつ、大胆な転換も必要です。そう、写真フイルムの需要激減を受け、化粧品や医療品に舵を切った富士フイルムのように。
フォルチュニの生き方は、現代におけるマーケティングや経営のコツを示しているようになりません。
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■2. ストーリーテリング実践講座
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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。
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今年も9月3~6日に米国クリーブランドで開催される「Content Marketing World」(CMWorld)に参加します。
昨年のCMWorldは、ストーリーテリングセッションが大豊作の年でした。今年のアジェンダを見てみると、その傾向はむしろより強まっているようです。一般トラックには「ビジュアルストーリーテリング」に加え、「ストーリーテリング戦略」が出現。さらに、「ブランデッドコンテンツ」のトラックにもストーリーテリングのセッションが含まれます。
極め付けは、9月5日朝のキーノートは、2枠のセッションがいずれもストーリーテリングについて。明らかに主催者側からのメッセージを感じます。そう、ストーリーテリングはもはや避けては通れない段階に来ているのだと。
アジェンダページで「Storytelling」と検索をかけてみたのですが、なんと37もの関連セッションがヒットしました。もはやストーリーテリングのカンファレンスの様相を呈していますね。
来週しっかり学んできて、また本コーナーにてレポートしたいと思います。どうぞお楽しみに!
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■3. インサイドセールスの魔力
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BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。
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今週はインサイドセールスにおける「PDCA設定」についてご説明いたします。
まずは「P」。インサイドセールス、フィールドセールス問わず営業活動には目標設定と活動の反省を行いますが、どのように目標を設定すればよいのでしょうか。
はじめに個人の営業成績に関する目標ではなく、インサイドセールスチーム全体の目標値を設定します。これまでの問い合わせやリード数とこれからの予測値をもとに、リード全体における何%をインサイドセールスからコンバージョンさせるのかを設定しましょう。
営業部としての目標値があれば、それを達成することができるだけのコンバージョン数、売上金額をもとに設定します。この際にインサイドセールスとフィールドセールスの領域を分けても、分けなくてもかまいません。
次にインサイド、フィールド個人の目標を決めていきます。ベテラン、新人いると思いますが、チームで話し合って決めるのがベストです。過去の成績や、リードのどの領域を担当するのかなど、検討要素を全員で共有することに意義が生じます。
営業担当個人のスキルや経験に大きく左右されず営業していくことができるのが、インサイドセールスの強みでもあります。個人主義にならず、営業全体の目標をチーム全員で追っていけるのがベストの状態ですね。
次に「D」。実際の営業活動ではこれまでご説明してきたとおりデータの管理と活用が命です。後の「C」のために活動中にどんな記録をするのか、どの数字を取っておけばいいのかもあらかじめ決めておくようにしましょう。
手動で計測せずとも、マーケティングオートメ―ションツールやSFAに記録をしていくだけで、振り返りの際に成績が自動で集計できるものもあります。今月のコンバージョン数、売上達成も重要ですが、これまでの営業活動を無駄にしない「C」につなげるために、今後につながる活動を心がけましょう。
そして「C」。データの管理と活用が命のインサイドセールスにとって、「C」が一番重要であると言っても過言ではありません。無意識に営業していては慣れてきますが、より良い活動へのレベルアップは見込めません。
「もっと効率よくコンバージョンさせるには」「(単一サービスだけではなく、他のサービスのクロス契約にもつながるような)コンバージョンの領域を広げるには」どうしたらよいかを話し合いましょう。個人の成績にも良し悪しが生じているかもしれません。メンバーのケアのための時間も必要です。
目標に達成しなかった要因をデータとメンバーの感触から多角的に洗い出し、素早く改善策を提案しましょう。改善案が出なかったときには場合によっては「もう1ヵ月様子を見てみる」という手段もあります。数をこなしていくうちにメンバーから「こうしたらどうだろう」という意見が出てくるようになるのがベストです。
最後に「A」。「C」での反省点をよりよい営業活動のために実行してください。序盤で違和感に気づいたらすぐに修正しましょう。反省事に新しい取り組みをしてみたり、あえて難しい方法で営業してみたりと、小さなストレスが生じるかもしれませんが、高速でPDCAを回すことにより、それがどんどんとチームの成長、すなわちコンバージョンの成長につながるのです。
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■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
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米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてきたカサケンが解説します。
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新聞記者といっても、なんでもこなすことになってしまう地方支局の記者から、政治部、経済部、社会部、外信部、運動部などに所属する記者などさまざまです。地方支局の記者をへて社会部、そして政治部を経験しましたが、社会部と政治部の取材手法には違いがあることを実感しました。
地方支局から東京本社の社会部に異動になり、まず命じられたのが国会担当です。当時はクウェートに侵攻したイラクを撃退した1991年の湾岸戦争で多国籍軍に資金援助するだけだった日本政府に対し、米国をはじめとする国際社会から批判が起きていました。
資金援助にとどまらない国際貢献策を打ち出す必要に迫られた日本政府はカンボジアでの国連平和維持活動(PKO)に自衛隊を派遣する方針を決め、国会で与野党が大きくもめていた時期です。1992年にPKO協力法が成立し、自衛隊がカンボジアに派遣されます。
1993年には細川連立政権が成立し、自民党が野党に転落した激動の時代でした。実をいうと湾岸戦争直後から細川連立政権発足に至るまで大きな政治的な底流があったのですが、それに気がつくのはずっと後になってからでした。
この当時は政界の実力者だった自民党元副総裁の金丸信氏が所得税法違反容疑で逮捕されるなど政界のスキャンダルが次々と噴出したときでもあります。社会部記者も国会議員の事務所や議員宿舎、それに秘書の自宅などを取材して回ります。当然、夜回りや朝駆けの取材で政治部記者と顔を合わせることになります。
政治部記者の関心事は自民党の派閥内の動きや国会での与野党の駆け引きなどですが、社会部記者の興味は事件に関する新証言の発掘などに集中します。取材の対象となる関係者が同一人物であっても問いかける質問は社会部と政治部の記者ではまったく違ったものになります。
また取材先の対応も違っていました。社会部在籍当時に衆院選の取材で甲信越地方選出の議員の地元を取材したときのことです。待ち合わせの事務所で会った秘書が「東京からわざわざお越しになったのですか? お疲れ様です」と迎えてくれましたが、こちらが社会部記者だとわかった途端に顔から笑顔がスーッと消えました。どうやら政治部記者だと思い違いをしていたようです。
「政治部じゃなく、社会部の記者さんですか?」と残念そうに一言。相次ぐ政界のスキャンダルは衆院選、特に保守層が底堅い農村部の選挙にどう影響を与えるかを取材するのが狙いでしたが、そうは受け取ってくれなかったようです。
今も変わっていないのかもしれませんが、当時の社会部記者の印象は、疑獄事件が起きれば取材対象者の周辺を嗅ぎまわって1面や社会面で大々的に報じるといったところでしょうか。こちらは政治家のスキャンダルを取材しにきたわけでもないのに、夜にホテルで会った後援会関係者から「変な記事を書いたら、たたじゃおかん」とまですごまれる始末。結局、取材のための出張は無駄足になりました。
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■5. Q&A
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クマベイスメルマガ読者のみなさまの悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。コンテンツマーケティングから人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com
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Q:ストーリーテリングの連載いつも楽しみにしております。日本ではストーリーテリングをマーケティングに使っている事例が少ないように思うのですが、何か理由があるのでしょうか?日本人の好みの問題なのかなあ、と個人的には考えております。
A:日本のマーケティングは、今も昔も「刈り取り型」が主流です。相手との関係を構築したり、顧客を育てたりするという発想がありません。「刈り取り型」の施策が結果が出なくなってきており、最近ようやく関係を構築するためのコンテンツマーケティングなどに注目が集まってきていますが、まだ浸透するには時間がかかるでしょうね。米国ではマーケティング視点のストーリーテリングの研究が恐ろしいほど進んでいますが、その差は広がる一方のように感じる次第です。
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■6. メディア情報
Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024
・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/
・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp
・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/
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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年8月28日発行(Vol.145)
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【2019年8月28日】