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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」Vol.144

2019/08/21 (Wed) 12:55
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国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
Web戦略、テクノロジー、広告、広報などの最新動向やテクニックを、元新聞記者でコンテンツマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。

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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年8月21日発行(Vol.144)

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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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★電子書籍出版のお知らせ(1)★
電子書籍「コンテンツマーケティングのためのストーリーテリング:ブランドの物語を戦略に生かす」が本日発売となりました!

米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間を長くしたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。
 
本文でも触れていますが、洞窟壁画やオーラルヒストリーなどからも分かるとおり、人類は古くからなんらかの情報を伝達する際、必ずと言ってよいほど、そこにストーリーテリングを施してきました。ストーリーを介さなければ、情報を伝達することができない時代が長かったわけです。

しかしながら、情報過多の現代においては、「目的なきストーリーテリング」が目立ちます。コンテンツマーケティング文脈のストーリーテリングとは、戦略を設計してはじめて効果を発揮するものです。この視点が特に日本においては欠落しているように思えてなりません。
 
本書は、ストーリーテリングの研究に取り組んできたクマベイス田中が、ストーリーテリングの基礎やコンテンツ制作のフローなどについて、やさしく解説したものです。クマベイスメルマガ内で連載されている「ストーリーテリング実践講座」の原稿に、加筆修正を加え、さらに書き下ろしの原稿も追加しました。

海外の最新情報も充実した内容で、これまでにない作品となったと自負しています。また、巻末の「ストーリーテリングチェックリスト」は、ストーリーテリングコンテンツを制作するうえできっと大きな力となってくれることでしょう。本書がコンテンツマーケティングやストーリーテリングに悩む方々の参考となれば幸いです。

税込580円。Kindle Unlimitedでしたら無料で読むことができます。
書籍の詳細・購入はこちらから→https://www.amazon.co.jp/dp/B07WSQW8CD/

<内容(一部)>
・ストーリーテリングのワークフロー
・ストーリーテリングの実践
・ストーリーテリングのチェックリスト
・ストーリーテリングのおすすめ書籍とメディア
ほか

★電子書籍出版のお知らせ(2)★
電子書籍「小さなチームのマーケティング2:世界を歩いて見つけた51のヒント」が発売となりました!
アルメニア、ロシア、ベトナム、インドネシア、チリ、ボリビア、アメリカ。国内外を飛び回る生活を送る弊社代表の田中が、世界で見つけた「小さなチームのマーケティングのヒント」を一冊にまとめました。
夏期休暇のおともにぜひお手にとっていただけましたら幸いです。
税込580円。Kindle Unlimitedでしたら無料で読むことができます。
書籍の詳細・購入はこちらから→https://www.amazon.co.jp/dp/B07WHHJB7L/

<内容(一部)>
・コンテンツマーケティングで重視される「TRUST」
・IT立国をめざすコーカサス地方・アルメニア
・ジャーナリズム業界に学ぶストーリーテリング
・コミュニティーは今後より小さく、深く
・シンガポールで感じた囲碁とビジネスの関係性
・マーケティングにおいてもガラパゴス化する日本
ほか

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■1. マーケティング & IT 最前線

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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンド、PRについて解説します。

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冒頭でもお伝えしましたとおり、本メルマガの連載をベースとした電子書籍「コンテンツマーケティングのためのストーリーテリング:ブランドの物語を戦略に生かす」が本日発売となりました。

本書の執筆・編集作業中、山口・湯田温泉、大阪・ミナミ、宮崎・青島、インドネシア、米国、南米などを転々としていたのですが、あらためてストーリーのある土地は魅力的だと感じました。行く先々で、現地の方々からその土地の歴史やストーリーをうかがったのですが、何より面白いし、深く印象に残るのです。

すべての土地や企業、ブランドには何かしらのストーリーがあるわけで、その一つ一つがドラマティックなもののはず。しかし、それを伝える術がない。なぜなら、コンテンツを「適切な人に適切なタイミングで」届けなければ何の意味もなさないからであり、情報過多社会においてはそれが極めて難しくなっているからです。そうした意味で、クリエイターはもちろん、一事業会社であっても、マーケティング視点を身につけることは必須のスキルとなったといえます。

本書では、ストーリーテリングコンテンツのつくりかたにとどまらず、戦略の重要性にも何度も言及しています。そしてテクノロジーの活用の大切さにも触れています。まさに「総力戦」ともいえる現代マーケティング。少なくとも、クリエーションとマーケティングのスキルについては、これから必須のものであるとのメッセージを込め、筆を置いた次第です。本書をお楽しみいただけましたら幸いです。

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■2. ストーリーテリング実践講座

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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。

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ストーリーテリングにもテクノロジーの活用が必要だと前回お話ししました。コンテンツ、マーケティング(戦略)、テクノロジーの3要素をマネジメントするというのが、米国のコンテンツマーケティングの基本です。

これら3要素はすべて同じくらい重要なのですが、消費者や(潜在)顧客が目にするのはこのうち「コンテンツ」のみであり、マーケティング関係者の間ですら「コンテンツマーケティング=良質なコンテンツを制作すること」という誤った言説が蔓延しています。

コンテンツを誰にどのように届けるかという戦略があり、かつテクノロジーの力を借りることで、はじめてストーリーが人々の目に触れるということを私たちは理解しておかねばなりません。

そうした意味では、コンテンツを出す側としては、ストーリーテリングの前にそもそもコンテンツマーケティングに対して十分に理解しておく必要があります。効率よく学ぶことができるのは、やはり書籍とWebメディアということになるでしょう。

コンテンツマーケティングを学ぶうえでのおすすめの書籍は、日本語ですと「Webコンテンツマーケティング」の一択。英語ですと選択肢は豊富に存在して選びきれないほどですが、本当に基礎の基礎を学ぶ意味では、Joe Pulizziの「Epic Content Marketing」と「Content Inc.」、Andy Crestodinaの「Content Chemistry」をおさえておけば間違いはないでしょう。

Webメディアですと、Content Marketing Instituteのブログが最も内容が充実しています。頻繁に更新されているので、週に1回程度チェックするようにしてください。あと、日本語ですと「コンテンツマーケティングラボ」の基本コンテンツがおすすめです。

米国ではマーケティング視点のあるコンテンツが一般的ですが、日本ではまだまだ浸透していない印象です。私の見立てではあと3年ほどかかるでしょう。先行するためにも、今のうちからぜひコンテンツマーケティングについて学んでおくことを強くおすすめします。


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■3. インサイドセールスの魔力

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BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。

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インサイドセールス部門を導入する方法2点目は、実際に営業をするメンバーの確保です。

インサイドセールスにはどのような人が向いているといえるでしょうか。私が独自に考案した3つのポイントをご紹介します。

1点目は継続的な業務が得意な人です。フィールドセールスは移動や顧客との世間話の時間など、営業活動以外の時間を挟みながらの活動ができますが、インサイドセールスはほとんどの時間をパソコンと電話の前で活動することになります。短時間の間に休憩が頻繁に必要であったり、同じ環境で長時間業務を続ける集中力のない人には向いていないと言えます。

パソコンと電話さえあれば在宅やリモートワークでの営業活動も可能ですが、インサイドセールスの場合、確度のラベリングができている顧客への対応をするため、対応件数の多さはコンバージョンの数に比例する傾向にあります。継続的に対応できるほうが望ましいでしょう。

2点目は決まり事をきちんと守ることができる人です。インサイドセールスの営業活動は複数営業担当で顧客情報を共有することもあるため、先週解説した顧客管理ツールへの記入方法を守る、必須情報は漏れなく聞き出すなど、ルールを守って活動することが大切です。

例えば、「顧客管理ツールで対応済みのものには【済】を記入する」という決まりがあり、1人でも守れないメンバーがいれば、違うメンバーが再度その顧客にコンタクトをとってしまいます。社内連携が出来ていないことを非常に迷惑に思う顧客も存在し、顔が見えずともフィールドセールスと同様営業担当の印象で失注してしまうこともありえるのです。

3点目は自発的に課題を発見し、チームに発信することができる人です。以前、効果的なインサイドセールスを行うためのポイントとして、一定期間ごとに振り返りを行うことだとご説明しましたが、業務の改善には現場からの意見が非常に重要です。

チームでの活動改善のため、また少しでもコンバージョンを増やすための工夫を日ごろから考えて活動できていれば、振り返りの場が活発になるはずです。

以上3点が私の考えるインサイドセールスに向いている人の特徴です。よく考えてみればインサイドセールスに限らず、社会人としてどの仕事にも最低限必要な要素ですね。

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■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作

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米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてきたカサケンが解説します。

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新聞記者をしていると事件や事故で亡くなった方のご家族や友人宅などを訪れて取材をすることがあります。

亡くなった方の人柄を取材して記事にするのと紙面に掲載する顔写真を入手するためです。はっきり言って気が進まない仕事でした。

事件や事故の一報を聞いて訪ねていくわけですが、まだ事件や事故のことを知らないご家族や友人もいました。突然、訪ねてきた見ず知らずの新聞記者から事件や事故のことを知らされ、自分の家族や親しい友人が亡くなったことを聞くことになるケースがあるわけです。

もちろん、節度を守った取材を心掛けていましたが、ご家族らの衝撃は大変なものがあったはずです。当時は集団的過熱取材(メディア・スクラム)という言葉は一般的ではありませんでしたが、事件や事故の当事者宅や関係者宅には次々と新聞記者が駆けつけることになります。

特に気が重かったのは顔写真の入手です。亡くなった方の写真があるかどうかをご家族らに聞くのですが、最初の頃はどうしたらいいのか全く見当もつきませんでした。亡くなった方の人柄の取材が終わり、「ところで紙面に顔写真を掲載したいのですが、複写させていただけませんか?」とようやく声を絞り出すこともあれば、一緒に取材をしていた他社の記者が話を切り出し、それに相乗りするような形になったこともありました。

家族で旅行した際に撮った写真、友人たちと一緒の写真、卒業アルバムなど亡くなった方の写真を探し回るわけです。なぜ顔写真を紙面に掲載するのか? 当時、デスクやキャップからいわれていたことは「事件や事故の悲惨さをより読者に伝えるためだ」ということでした。

地方支局に配属されて間もない頃はその言葉を取材現場でほぼそのまま使っていました。顔写真は拍子抜けするほどあっという間に入手できるときもあります。

交通事故で亡くなった高校生の自宅へ取材にお邪魔したときのことです。親族の方が「新聞に載って供養になるのなら」とアルバムから高校生の写真を取り出してきたことがありました。しかし、なかなか入手できないときがあります。むしろ、こちらのケースの方が多く苦労しました。ご家族から入手できないときは友人や親族、勤め先などを訪ねて回ることになります。

次第に日が傾きはじめ、夕暮れになります。「他社の記者はすでに顔写真を入手しているのでは?」「ウチの社だけが顔写真を入手できていないのでは?」。そんな思いが頭をよぎりますが、はねのけながら走り回ります。

そのうち夜はとっぷりと更けてきます。朝刊の締め切り時間はとっくに過ぎていますが、取材を打ち切るわけにはいきません。車で街灯がポツンと立っている真っ暗な田園地帯を走り続けるのですが、本当に情けない気持ちになります。

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■5. Q&A

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※Markezine Dayでいただいた質問に詳しくお答えしております!
中小企業が地方で戦う上での悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。HPやSNS、オウンドメディアの運用から、人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com

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Q:BtoB企業のコンテンツマーケティングのコンテンツは、正直どれも同じように見えてしまいます。SEOなど意識すべき共通点はあると思いますが、独自性を出すにはどうすればいいのでしょうか?
 
A:まず、他社と比較する必要はないと思います。顧客と真摯に向きあい、不安や悩みを解決するコンテンツとは何かを突き詰めれば、「結果的に」オリジナリティーのあるコンテンツが生まれるはずです。
「何を語るか」より「誰が語るか」が重要だと、論壇の世界では言われますよね。それと同じです。したがって、突き詰めればコンテンツに独自性があるのではなく、信頼を獲得したオウンドメディアやブランドが「独自のポジション」に収まるのです。ちなみに、コンテンツ企画やコンテンツ制作のテクニックについては、ジャーナリズム業界に学ぶことができます。

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■6. メディア情報

Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024

・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/

・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp

・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/

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・クマベイスHP : https://kumabase.com/
・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士

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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年8月21日発行(Vol.144)

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【2019年8月21日】