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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」Vol.143

2019/08/14 (Wed) 12:00
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国内のパイが縮小する中、地方企業が生き抜いていくための「武器」が手に入るメールマガジンです。
Web戦略、テクノロジー、広告、広報などの最新動向やテクニックを、元新聞記者でデジタルマーケティングの専門家・田中森士(株式会社クマベイス)と豪華執筆陣がお伝えします。

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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年8月14日発行(Vol.143)

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<目次>
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… 1. マーケティング & IT 最前線
… 2. ストーリーテリング実践講座
… 3. インサイドセールスの魔力
… 4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作
… 5. Q&A
… 6. メディア情報
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★電子書籍出版のお知らせ★
電子書籍「小さなチームのマーケティング2:世界を歩いて見つけた51のヒント」が本日発売となりました!
アルメニア、ロシア、ベトナム、インドネシア、チリ、ボリビア、アメリカ。国内外を飛び回る生活を送るクマベイス田中が、世界で見つけた「小さなチームのマーケティングのヒント」を一冊にまとめました。
夏期休暇のおともにぜひお手にとっていただけましたら幸いです。
税込580円。Kindle Unlimitedでしたら無料で読むことができます。
書籍の詳細・購入はこちらから→https://www.amazon.co.jp/dp/B07WHHJB7L/

<内容(一部)>
・コンテンツマーケティングで重視される「TRUST」
・IT立国をめざすコーカサス地方・アルメニア
・ジャーナリズム業界に学ぶストーリーテリング
・コミュニティーは今後より小さく、深く
・シンガポールで感じた囲碁とビジネスの関係性
・マーケティングにおいてもガラパゴス化する日本
ほか

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■1. マーケティング & IT 最前線

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クマベイスCEOの田中森士が、地方企業にとって役立つ、コンテンツマーケティングやITの最新ニュースやトレンド、PRについて解説します。

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山口・湯田温泉から大阪・ミナミ、そして東京・大森へと新幹線で一気に移動していました。

湯田温泉は白狐が温泉を見つけたとの伝説が残り、駅には足湯とともに巨大な白狐の像が設置されています。バニラアイスを油揚げで包んで名物を片手に、足湯にゆっくり入るのが楽しい場所です。

大阪・ミナミは道頓堀に生まれた芝居小屋に端を発して発展してきたエリアで、今も芝居やお笑いなどを楽しむことができます。近年では大規模な商業施設も生まれており、キタに負けない盛り上がりを見せています。

そして、東京・大森は日本の考古学発祥の地とされる「大森貝塚」を抱える歴史ある土地。このあたりは縄文時代、海岸線だったそうです。私が大森を訪れた日は、商店街のコミュニティースペースで、地元のクラフトビールと干物を口にしながら、タップダンスとピアノのセッションを楽しむという、非常に意欲的なイベントが開催中。イベントで歴史的なメッセージは一切関係ありませんが、大森の歴史に思いをはせつつ一人干物をつついていました。

本メルマガの連載「ストーリーテリング実践講座」でもお伝えしていますが、ストーリーがあると人はプロダクトや土地に愛着を持つようになります。今回、湯田温泉、ミナミ、大森のすべてでストーリーを意識して滞在したのですが、それぞれ非常に魅力的な土地だと感じました。おそらく、このイベントでこの辺りが昔海岸線だったなどとロマンを感じつつタップダンスを楽しんでいた参加者は私一人だったでしょう。しかし、勝手に干物と歴史を結びつけて、大森に愛着を抱いたわけです。

地方の衰退が叫ばれて久しいわけですが、どの地域にも魅力的なストーリーは眠っています。文献や石碑という形では必ずと言っていいほど残っているのですが、それが全く伝わっていない。「見せ方(魅せ方)」の点で十分とは言えないのです。地域の若者を流出させないためにも、観光客を呼び込むためにも、ストーリーを掘り起こし、それをビジュアライズして、人々に届けるチャネルまで考える。そうしたことが、すべての地域に求められていると感じた一週間でした。

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■2. ストーリーテリング実践講座

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米国のコンテンツマーケティング業界で注目を集めるストーリーテリング。滞在時間が延びたり、エンゲージメントを高めたりと、その効果の数々が報告されています。しかしながら、どのようなステップを踏めばよいのか、日本ではまだ認知されていないのが現状です。本連載は、ストーリーテリングの研究に取り組むクマベイスCEOの田中森士が、ストーリーテリングの導入方法について、やさしく解説します。

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先週から、ストーリーテリングコンテンツとCTAについてお話ししています。

ストーリーテリングコンテンツと聞くと、小説家をはじめとするなんらかの書き手の専売特許とお思いの方は多いようです。そこにあるのは愛や情熱であり、ロジックではないのだと。

しかしながら、現代のコンテンツマーケティングにおけるストーリーテリングとは、テクノロジーの力を借りつつ進めるものです。いくら情熱的なストーリーをつむいだところで、読んでもらえなければ、しいては結果につながらなければ元も子もありません。

では、どうすべきか。私が推奨しているのがカスタマージャーニーマップをしっかりと構築することに加えて、マーケティングテクノロジーツールを活用することです。

今やさまざまなCTAのためのツールが存在します。ポップアップやスライダーを任意の場所に設定できるものが、一般的です。その設置場所のヒントとしては、ヒートマップツールが活躍するでしょう。それらを参考にA/Bテストを繰り返します。

コンテンツがどれだけCVに貢献したかを数値化してくれる「アトリビューション解析」ツールも、CTA設定に役立ちます。ポイントの高いコンテンツと低いコンテンツで、CTAの内容を変化させることができるからです。

ちなみに、コンテンツマーケティングにおけるアトリビューション解析ツールでは、「TRENDEMON」の一人勝ちだと感じます。CTAの設置機能もあり、「関連記事」のパーソナライズレコメンドも可能なため、ストーリーテリングコンテンツの効果を十二分に引き出してくれます。ただし中小企業などにとっては決して安価とはいえないため、比較的規模の大きいBtoC企業がよりマッチするでしょう。

ストーリー+テクノロジーこそが、現代を生き抜く上で必要な術なのです。

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■3. インサイドセールスの魔力

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BtoBコンテンツマーケティングと切っても切れない関係にあるのが、インサイドセールスです。マーケティングファネルに上手くハマったとて、クロージングは営業担当がやるしかない。しかしながら、人員にも限りがある。そうした状況を背景に、インサイドセールスの重要性が高まっています。本連載では、インサイドセールスの鬼・YUHOが、インサイドセールスの独自のノウハウを、皆さんに伝授します。

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これまでインサイドセールスを導入するメリットや求められている背景についてご説明してきましたが、いざインサイドセールスを導入するとなった場合、何から始めればよいのでしょうか。今週からは具体的な導入手順を解説します。

インサイドセールス導入手順の1つ目は、顧客管理のツールを選定することです。インサイドセールスではデータの管理と活用が命です。インサイドセールスが担当する顧客の確度と営業対応情報の記録は、インサイドセールス内のみで完結するものではなく、フィールドセールスに引継ぎする際にも非常に重要となります。

あくまでもデータの管理やその活用に利用するツールですので、メンバーにとって使いやすいUI設計であり、打ち込む時間が長くかかりすぎないようにカスタマイズできるものが望ましいでしょう。世の中に出回っているツールの数より、それぞれ企業の営業手法のほうが圧倒的に多岐にわたるため、導入後そのままの状態で100%フィットするものはほぼないといっても過言ではありません。

ツールの選定については、利用料金やおまけ機能など判断基準がいろいろありますが、実際に営業する現場にいかにストレスなく継続して使っていけるかに重点を置いて選定してください。

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■4. ジャーナリスティック・アプローチのコンテンツ制作

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米国のコンテンツマーケティング業界では、ジャーナリズム業界のノウハウを学び、それをコンテンツ制作に取り入れる動きが活発化しています。本連載では、新聞記者がどのように取材し、それを記事にしているのか、長きにわたって新聞業界に身を置いてきたカサケンが解説します。

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なぜ誤報は起きるのでしょう? 人生で初めて誤報を起こしたときのことを振り返るといくつかのポイントがありました。最大の要因は思い込みです。

交通死亡事故の現場で取材した際、警察官が書き込んでいた資料から亡くなった人の住所を取材メモに書き写すときに間違ったわけですが、この時点で「これで間違いない」という「刷り込み」が起きました。取材メモに書いた情報が正しいのかチェックするのが本来のあり方です。

警察は交通死亡事故に関する広報を所轄の警察署、さらに県警本部を通じて地元のマスコミ各社に伝えており、支局にも届いていました。現場で取材メモに書き写した情報をもとに交通死亡事故の記事を書いたのですが、警察から改めて送られてきた広報と突き合わせて齟齬がないかを確認すべきでした。また地図などを活用してその住所が正しいのかどうかという2次情報に基づくチェックも行うべきでした。

事故現場への一番乗りや亡くなった人の顔写真の入手など順調にみえていましたが、大きな落とし穴がぽっかりと開いていたわけです。もちろん、デスクにはこっぴどく怒られました。先輩記者のキャップからは騒然となる事故現場で取材をしていると情報を正確に把握できないケースがあるから、改めてチェックすることを怠ってはいけないと諭されました。

さすがに支局長は何も言いませんでしたが、後日先輩記者からは「支局長。お前がこのままへこむんでしまうんじゃないかって本当に心配していたぞ」と言われました。訂正記事を無断で掲載することはできません。なぜミスが起きたのかの経緯とその後の対処、ミスを起こしたことへの謝罪と再発防止に向けた取り組みなどを書いた顛末書を提出。自分で書いた訂正記事も先輩記者とデスクのチェックをへて出稿しました。

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■5. Q&A

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※Markezine Dayでいただいた質問に詳しくお答えしております!
中小企業が地方で戦う上での悩みや相談に、メルマガ編集部が総力を上げて答えるコーナーです。HPやSNS、オウンドメディアの運用から、人間関係まで、どしどしご質問をお寄せください。ご質問はこちらから→kumabase@kumabase.com

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Q:コンテンツマーケティングで成功しているBtoB企業を具体的に教えて下さい。

A:以前、コンテンツマーケティングラボの三友直樹編集長に教えてもらったのですが、「半田」の材料の開発・製造を行う「Indium Corporation」の取り組みは、成功事例と言えるのではないでしょうか。エンジニアを中心とする社内のスタッフらがコンテンツを制作した上で、「顔出し」で記事を発信。オウンドメディア開設から数カ月後には、四半期当たりの問い合わせ数がなんと約600%増加したといいます。

この事例については、(1)商材が適度にニッチであること、(2)コンテンツの品質が高かったこと(悩み解決に寄与した)、(3)社内の理解が得られたことの3点が、成功の要因だと思います。(1)については日本企業の強みとする部分かもしれませんが、(2)はマーケティングの知見がなければできませんし、(3)についてはそもそも構造的に難しいと感じます。日本でこうした成功事例が出てくるのは、あと3年ほど先のことでしょうね。

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■6. メディア情報

Forbes JAPAN「世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25024

・コンテンツマーケティングラボ「中小B2B企業のコンテンツマーケティング講座」
https://contentmarketinglab.jp/application-method/content-marketing-for-sme-vol1/

・毎日新聞「モリシの熊本通信」月1回
http://buff.ly/2fUSenp

・Yahoo!ニュース個人「田中森士 熊本の論点」
http://person.news.yahoo.co.jp/tanakashinji/

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・クマベイスHP : https://kumabase.com/
・編集・発行元:株式会社クマベイス : https://kumabase.com/
・発行責任者:株式会社クマベイス 代表取締役CEO 田中森士

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週刊クマベイス「地方企業の戦い方」
2019年8月14日発行(Vol.143)

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【2019年8月14日】