【要約】アルザスの魂を守り抜く。ドメーヌ・ジンク当主が語った「畑の声」
2026/04/26 (Sun) 17:25
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Cave de Terre メルマガ "CdT通信"
https://www.cavedeterre-online.com/
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こんにちは、東です。
先日、当店にフランス・アルザス地方からドメーヌジンクを招き、貴重なセミナーを開催しました。
当主Philippe ZINCK氏から直接語られた言葉には、ワインのラベルを眺めるだけでは分からない、土地と葡萄への深い敬意が溢れていました。
平日夜の開催のため、チャンスが無かった方も多くおられたと思いますので、この貴重な要約してお届けしたいと思います。
現在、ジンクのワインは店頭にずらりと並んでいますので、興味が湧いた方はぜひご来店下さい。
カーヴドテールでは、ワイン試飲会や生産者来店イベントなど、今後も目白押し( *´艸`)
是非、メルマガのご登録やインスタ、フェイスブックをフォローしてお待ちください♪
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4月22日、試飲会当日のテイスティングリスト
1:クレマンダルザスブリュット ¥4,000
2:ミュスカ オルテル&ゴルデール ¥5,000
3:ピノノワール ディープマンズヴィンケル ¥6,500
4:リースリング グランクリュプフェルシグベルグ2019 ¥7,000
詳細・オンラインはコチラ≫≫
https://cavedeterre-online.com/products/detail/485
5:リースリング グランクリュゴルデール2016 ¥7,000
詳細・オンラインはコチラ≫≫
https://cavedeterre-online.com/products/detail/484
6:ゲヴェルツトラミネール グランクリュアイシュベルグ2017 ¥7,000
詳細・オンラインはコチラ≫≫
https://cavedeterre-online.com/products/detail/483
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あの濃密なジンクセミナーを振り返って
【質疑応答の要約】
Q1.このクレマン・ダルザスは、なぜこれほど濃厚に?
「通常、クレマンダルザスはピノブランを使用してすっきりとしたスパークリングワインにすることも多いんだけど、僕たちは少量しか使わないんだ。代わりに特定の区画のピノノワールを使って厚みのあるスタイルに仕上げているんだ。その方が美味しいと思うからね。」
【なるほど…ピノノワールの力】
アルザスのスパークリング(クレマン)において、ピノ・ブランは「軽やかさ」や「爽快感」を担いますが、ジンク氏はあえて黒ブドウであるピノ・ノワールに重きを置いています。これにより、シャンパーニュにも通ずる力強い骨格と、奥行きのあるふくよかさが生まれます。「自分が美味しいと思うものを信じる」という、醸造家の感性が色濃く出た1本なのですね。
Q2. ミュスカの華やかさと甘みの絶妙なバランス
「ミュスカは香りも味わいも強い品種だから、造るときは甘くなり過ぎないように注意しているよ。甘いとジュースのように抜けた感じのワインになっちゃうし、ドライにしちゃうと華やかな良い個性まで消えちゃうし。ちょうど良く華やかでエレガント、品のあるスタイルを目指しているんだ。ちょうど春野菜料理にもピッタリだよ。」
【なるほど…香りのボリュームコントロール】
ミュスカは、ともすれば「香りが強すぎて食事に合わせにくい」と思われがちな品種です。しかしフィリップ氏は、糖度と酸、そして香りの抽出量をミリ単位で調整し、「品格」を追求しています。春の苦味のある山菜やアスパラガスと、この絶妙なドライ・ミュスカが奏でるハーモニーは、まさにアルザスの春そのものです。
Q3. 赤ワインにも、スパークリングにもピノノワールを使うのですね。
「実はピノノワールとはいっても赤にするピノノワールと泡にするピノノワールの区画は全然違うんだ。クレマンは山の麓のピノノワール。いい意味で軽さがあってシャープな味わいの葡萄を使っているのに対して、このピノノワールはもう少し登った標高300mくらい、山の中腹あたりの葡萄を使っているんだ。このあたりは土壌に粘土が多く、厚みのあるエネルギッシュなピノノワールワインが造れるからね。」
【なるほど…斜面がもたらすエネルギー】
標高の差は、日照量や排水性、そして土壌組成に直結します。冷涼な空気と酸が残る「麓」は泡用に。太陽をたっぷり浴び、粘土質が地中の水分と栄養を蓄える「中腹」は、リッチで色味の濃い赤ワイン用に。一つの品種を多角的に捉える、土地のスペシャリストならではの区画管理です。
Q4. グランクリュ・リースリング2種類の味わいが全然違う!
「それがテロワールの違いだね。どちらの畑もグランクリュだから日当たりのいい素晴らしい区画には違いないんだけど、プフェルシグベルグは泥灰質とシレックスの土壌。特有の香ばしい風味や引き締まったミネラル、とても長い余韻が特徴だね。対して、ゴルデールは砂岩と粘土石灰質の土壌。よりパワフルで厚みのあるスタイルになるよ。生産年の2019年と2016年はどちらも温暖で、問題になる雨不足にもならず素晴らしい年だったよ。」
【なるほど…土壌という魔法】
隣接する畑であっても、数メートルで地質がガラリと変わるのがアルザスの面白さです。「シレックス(火打石)」由来の火打ちのような香ばしさか、あるいは「砂岩」由来のふっくらとした果実味か。テロワールを、科学的な土壌分析だけでなく「味わいの個性」として体現してくれました。
Q5. ゲヴェルツトラミネールの楽しみ方は?
「これは僕らも食後にワイン単体で飲むことが多いよ。もちろん食事中でも、好きに飲んでもらっていいんだけど、このワインは単体でも十分。しいて言うならパンとチーズが少しあれば。」
【なるほど…贅沢な完結】
ゲヴェルツトラミネールという品種は、その芳醇さゆえに「食事とのペアリング」に悩みやすいものですが、フィリップ氏は潔く「ワイン単体」の完成度を認め、それを楽しむことを提案してくれました。余計なものを削ぎ落とし、ただワインと向き合う。それが最も贅沢な時間の過ごし方かもしれません。
Q6. どんな年でもクオリティを維持する秘訣は?
「事務所を出て、畑に行き、ブドウを食べ、その瞬間に最適な仕事をし続けること。これだけだよ。たとえ天候に恵まれない年があったとしても、毎日、一房ひと房のブドウの状態を自分の舌で確かめ、畑の声を聞く。これが肝心。」
【なるほど…究極の現場主義】
最新の醸造データや分析機器がどれだけ進化しても、最後は人間の五感が勝る。フィリップ氏の言葉には、自然をコントロールしようとする傲慢さは微塵もありません。一房ずつ確認するという膨大な手間こそが、ドメーヌ・ジンクの安定した品質の正体です。
Q7. 温暖化への対応と、アルザスの未来は?
「今のところ、アルザスにおいて温暖化はマイナスではなく、むしろ『良い影響』しか与えていません。葉っぱの切り方など、少しのケアでブドウがしっかりと健康に熟してくれるようになったし、高品質な赤ワインも年々造れるようになってきている。もちろん、将来的にさらなる気温上昇が問題になる日が来るかもね。でも、もしそうなったとしても、僕は今から作り慣れていないシラー(温暖な地域の品種)を植えるようなことはしないよ。僕たちがすべきことは、今まで培ってきたアルザスの品種と、このテロワールへの深い理解を駆使して、その年ごとに最適な対応をしていくことだけだからね。今ある宝物をどう守り、どう生かすか。それが僕たちの仕事であり、誇りだからね。」
【なるほど…守り抜く勇気】
気候変動を受け、他地域の品種を導入する動きが世界中で見られる中、彼は「今ある宝物(アルザスの土着品種)」を守り抜くと断言しました。流行に流されず、自分たちが受け継いできた歴史と土地を信じ切る。この力強い決意こそが、グラスの中にある「アルザスの魂」を形作っているのだと確信させられる言葉でした。
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<編集後記>
ジンクの魅力は、何よりこのコスパですよね!
グランクリュが¥7,000は多くのワインラバーのお財布に優しいはず、、、(笑)
ご自宅で、この質疑応答が味わえますよ!
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当主Philippe ZINCK氏から直接語られた言葉には、ワインのラベルを眺めるだけでは分からない、土地と葡萄への深い敬意が溢れていました。
平日夜の開催のため、チャンスが無かった方も多くおられたと思いますので、この貴重な要約してお届けしたいと思います。
現在、ジンクのワインは店頭にずらりと並んでいますので、興味が湧いた方はぜひご来店下さい。
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4月22日、試飲会当日のテイスティングリスト
1:クレマンダルザスブリュット ¥4,000
2:ミュスカ オルテル&ゴルデール ¥5,000
3:ピノノワール ディープマンズヴィンケル ¥6,500
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5:リースリング グランクリュゴルデール2016 ¥7,000
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6:ゲヴェルツトラミネール グランクリュアイシュベルグ2017 ¥7,000
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あの濃密なジンクセミナーを振り返って
【質疑応答の要約】
Q1.このクレマン・ダルザスは、なぜこれほど濃厚に?
「通常、クレマンダルザスはピノブランを使用してすっきりとしたスパークリングワインにすることも多いんだけど、僕たちは少量しか使わないんだ。代わりに特定の区画のピノノワールを使って厚みのあるスタイルに仕上げているんだ。その方が美味しいと思うからね。」
【なるほど…ピノノワールの力】
アルザスのスパークリング(クレマン)において、ピノ・ブランは「軽やかさ」や「爽快感」を担いますが、ジンク氏はあえて黒ブドウであるピノ・ノワールに重きを置いています。これにより、シャンパーニュにも通ずる力強い骨格と、奥行きのあるふくよかさが生まれます。「自分が美味しいと思うものを信じる」という、醸造家の感性が色濃く出た1本なのですね。
Q2. ミュスカの華やかさと甘みの絶妙なバランス
「ミュスカは香りも味わいも強い品種だから、造るときは甘くなり過ぎないように注意しているよ。甘いとジュースのように抜けた感じのワインになっちゃうし、ドライにしちゃうと華やかな良い個性まで消えちゃうし。ちょうど良く華やかでエレガント、品のあるスタイルを目指しているんだ。ちょうど春野菜料理にもピッタリだよ。」
【なるほど…香りのボリュームコントロール】
ミュスカは、ともすれば「香りが強すぎて食事に合わせにくい」と思われがちな品種です。しかしフィリップ氏は、糖度と酸、そして香りの抽出量をミリ単位で調整し、「品格」を追求しています。春の苦味のある山菜やアスパラガスと、この絶妙なドライ・ミュスカが奏でるハーモニーは、まさにアルザスの春そのものです。
Q3. 赤ワインにも、スパークリングにもピノノワールを使うのですね。
「実はピノノワールとはいっても赤にするピノノワールと泡にするピノノワールの区画は全然違うんだ。クレマンは山の麓のピノノワール。いい意味で軽さがあってシャープな味わいの葡萄を使っているのに対して、このピノノワールはもう少し登った標高300mくらい、山の中腹あたりの葡萄を使っているんだ。このあたりは土壌に粘土が多く、厚みのあるエネルギッシュなピノノワールワインが造れるからね。」
【なるほど…斜面がもたらすエネルギー】
標高の差は、日照量や排水性、そして土壌組成に直結します。冷涼な空気と酸が残る「麓」は泡用に。太陽をたっぷり浴び、粘土質が地中の水分と栄養を蓄える「中腹」は、リッチで色味の濃い赤ワイン用に。一つの品種を多角的に捉える、土地のスペシャリストならではの区画管理です。
Q4. グランクリュ・リースリング2種類の味わいが全然違う!
「それがテロワールの違いだね。どちらの畑もグランクリュだから日当たりのいい素晴らしい区画には違いないんだけど、プフェルシグベルグは泥灰質とシレックスの土壌。特有の香ばしい風味や引き締まったミネラル、とても長い余韻が特徴だね。対して、ゴルデールは砂岩と粘土石灰質の土壌。よりパワフルで厚みのあるスタイルになるよ。生産年の2019年と2016年はどちらも温暖で、問題になる雨不足にもならず素晴らしい年だったよ。」
【なるほど…土壌という魔法】
隣接する畑であっても、数メートルで地質がガラリと変わるのがアルザスの面白さです。「シレックス(火打石)」由来の火打ちのような香ばしさか、あるいは「砂岩」由来のふっくらとした果実味か。テロワールを、科学的な土壌分析だけでなく「味わいの個性」として体現してくれました。
Q5. ゲヴェルツトラミネールの楽しみ方は?
「これは僕らも食後にワイン単体で飲むことが多いよ。もちろん食事中でも、好きに飲んでもらっていいんだけど、このワインは単体でも十分。しいて言うならパンとチーズが少しあれば。」
【なるほど…贅沢な完結】
ゲヴェルツトラミネールという品種は、その芳醇さゆえに「食事とのペアリング」に悩みやすいものですが、フィリップ氏は潔く「ワイン単体」の完成度を認め、それを楽しむことを提案してくれました。余計なものを削ぎ落とし、ただワインと向き合う。それが最も贅沢な時間の過ごし方かもしれません。
Q6. どんな年でもクオリティを維持する秘訣は?
「事務所を出て、畑に行き、ブドウを食べ、その瞬間に最適な仕事をし続けること。これだけだよ。たとえ天候に恵まれない年があったとしても、毎日、一房ひと房のブドウの状態を自分の舌で確かめ、畑の声を聞く。これが肝心。」
【なるほど…究極の現場主義】
最新の醸造データや分析機器がどれだけ進化しても、最後は人間の五感が勝る。フィリップ氏の言葉には、自然をコントロールしようとする傲慢さは微塵もありません。一房ずつ確認するという膨大な手間こそが、ドメーヌ・ジンクの安定した品質の正体です。
Q7. 温暖化への対応と、アルザスの未来は?
「今のところ、アルザスにおいて温暖化はマイナスではなく、むしろ『良い影響』しか与えていません。葉っぱの切り方など、少しのケアでブドウがしっかりと健康に熟してくれるようになったし、高品質な赤ワインも年々造れるようになってきている。もちろん、将来的にさらなる気温上昇が問題になる日が来るかもね。でも、もしそうなったとしても、僕は今から作り慣れていないシラー(温暖な地域の品種)を植えるようなことはしないよ。僕たちがすべきことは、今まで培ってきたアルザスの品種と、このテロワールへの深い理解を駆使して、その年ごとに最適な対応をしていくことだけだからね。今ある宝物をどう守り、どう生かすか。それが僕たちの仕事であり、誇りだからね。」
【なるほど…守り抜く勇気】
気候変動を受け、他地域の品種を導入する動きが世界中で見られる中、彼は「今ある宝物(アルザスの土着品種)」を守り抜くと断言しました。流行に流されず、自分たちが受け継いできた歴史と土地を信じ切る。この力強い決意こそが、グラスの中にある「アルザスの魂」を形作っているのだと確信させられる言葉でした。
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<編集後記>
ジンクの魅力は、何よりこのコスパですよね!
グランクリュが¥7,000は多くのワインラバーのお財布に優しいはず、、、(笑)
ご自宅で、この質疑応答が味わえますよ!
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