指揮官の休日 No.060 ゴルフに行きましょうよぉー
2018/01/19 (Fri) 08:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、No.068 ステライルコックピットをご存知ですか? を掲載しています。
悲惨な航空事故の経験から得られた教訓を私たちのビジネスでも生かしていきたいと思っています。
詳しくは、http://aegis-cms.co.jp/1037 をご覧ください。
No.060 ゴルフに行きましょうよぉ~
新春に、メールマガジン「指揮官の休日」-コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日―のタイトルの初心に戻り、まずコーヒーの話、次いでドライマティーニの話をお送りしましたが、今回は指揮官の休日にふさわしくゴルフの話です。
ゴルフというのはとても不思議なスポーツです。
私が不思議だと思っているのは次の3点です。
まず、まともな社会人は好きなのが当たり前だと考えられていることです。
海上自衛隊を退官して商社に再就職し、新編営業部の初代部長として仕事を始めたある日、隣の営業部の部長から、次の土曜日はどちらで合流されますか?という質問を受けました。
何のことか分からなかったのですが、よく聞くと隔月のある土曜日に社長と一緒に部長以上の管理職がゴルフをする習わしになっているのだそうです。
私は休日はヨットの整備をすることにしていましたので、当然のことながら参加するつもりはなく、所用があり参加できないとお断りしました。
それが何回も続くのです。私が休日にゴルフをする趣味があるかどうかなど問われることもなく、参加するのが当然のように連絡が続き、ある日、その部長が、社長も林さんがなぜ来ないのか不思議がっていましたよと教えてくれたのです。
内心、「オイオイ、土曜日は休みだぜ。労働協約をよく読めよ。」と思っているのですが、船の整備のためにニスを塗らなければならないが、天気がいい日でないと塗れないので、ゴルフに行っている暇がないのだと説明したところ、呆れたような顔をされました。
この話はすぐに各役員や部長に伝わり、彼らの結論は、海上自衛隊出身の私にゴルフの経験が無いのだということになったようです。ある日、常務がやってきて、関連会社でゴルフの練習場を経営しているところがあるから、そこに行くといいと教えてくれました。
私は海上自衛隊に在職中、2年間の米国駐在勤務を経験し、駐在先の部隊の士官室で行われていたチーム対抗のトーナメントに参加しており、毎週水曜日の午後、9ホールずつ回っていたことがあります。未経験者ではありません。
単に、コースに出るより、ニスを塗っている方が楽しいだけなのです。(ちなみに米国海軍士官には勤務時間という概念がないので、士官室の親睦のためのゴルフを平日の午後プレーしていても日本のようにマスコミでバッシングに会うことはありません。軍人に様々に与えられている特権の一つです。)
いろいろな方と食事などを共にしているとゴルフの話題になることがあります。私はあまり興味がないので聞き役に徹しているのですが、今度一緒にプレーしませんかと誘われることもあります。
やんわりとお断りするのですが、他のスポーツや趣味と異なり、ゴルフのお誘いは大抵かなり執拗です。やらないと言っているのに、特にお酒が入っている時などは「やりましょうよー。」と何度も言われるので困ってしまいます。
そのうちに先方は「はぁ、こいつはゴルフをやったことがないのか?」と思うようです。
先に述べたように経験が無いわけではなく、それどころか商社の営業部長の後、カリフォルニアにある関連会社に取締役として赴任しましたが、そこで扱っていたのは精密部品とゴルフのシャフトでした。
しかも、日本のアマチュアゴルファ―が使うカーボンではなく、スチールシャフトです。プロ仕様のシャフトを全米のゴルフクラブメーカーに売っていたのです。
つまり、ゴルフ道具に関してはプロだったわけです。
それでも個人的にプレーすることはなく、休日はハーバーで船にニスを塗っている方が楽しいのです。
どうも一般のゴルファーの方々はそういう男がいることが信じられないようなのですが、そのようなスポーツやレジャーは他に無いのではないでしょうか。
例えば、アイスホッケーに「やりましょうよー」などと何回も誘われた経験は全くありませんし、私が「この週末、オリンピックプールで1500m自由形を一緒に泳ぎません?泳ぎましょうよー。」などと誘ったら呆れられるのではないかと思います。
不思議だと思う第2の点は、皆さんがゴルフを自然の中で過ごすスポーツだと考えておられることです。
よく「自然の中で一日過ごすのは気持ちいいですよ。」と誘われるのですが、私にはどうしてもその感覚が理解できません。
100歩譲ってもゴルフは自然の中でプレーするゲームではありません。
自然のままではゴルフを楽しむことはできないので、自然を切り取り、ゴルフ場を造成し、毎日毎日、散水と芝刈りのメンテナンスをしているのに、どこが自然なのでしょうか。
私に言わせると、とてつもなく不自然で人工的なのです。
私は小型の飛行機を飛ばす資格を持っていますが、高度1500メート程度でゴルフコースの上空を飛ぶと、プレーしている人のフォームもはっきり見えるくらいですが、これらのゴルフ場は上空から見ると明らかに不自然な人口の造形物です。
とても自然には見えません。むしろ明治神宮や皇居の方が自然に見えるはずです。(皇居の上空を飛ぶなどと言う畏れ多いことはしたことがありませんが。)
クロスカントリーゴルフなどという種目があるのであれば自然かもしれませんが、私にはゴルフコースで自然の息吹を感ずることはとてもできません。
もし本当に自然の中でリフレッシュしたいとお考えの方がいらっしゃるのであれば、ヨットにご招待します。ハーバーを一歩出ると大自然であり、どのような天候の日でも100%無事に生還できる保証はどこにもありませんのでご覚悟ください。
第3点は、ゴルフほどストレスの溜まる遊びはないと思うのに、皆さんそれが大好きなことです。すべてのホールにおいて、息の詰まるような集中力を発揮しなければならず、私はそのストレスが好きではありません。
制服を着ていた頃、射撃は仕事の一環でしたが、これを趣味にしてライフルやピストルの射撃の選手になるつもりは全くありませんでした。
仕事で集中力を要求されるのは仕方ないのですが、せめて余暇くらいはのんびりと楽しめる趣味にしたいと思っています。
そこへいくとニス塗りは、本職ならかなりの手間と集中力を必要とするのですが、自分の船のメンテナンス程度であれば、ポットに入れてきたコーヒーを飲みながら、隣の船のオーナーと馬鹿話をしながら、のんびりなのです。
グタグタといろいろ述べて参りましたが、要するに単なる好き嫌いの問題に過ぎません。性に合わないというだけのことなので、ゴルフそのものがつまらないスポーツだと申し上げているわけではありません。
ただし、アメリカでゴルフのシャフトを売っていた経験からして、ゴルフ人口が恐ろし勢いで減少していることは間違いありません。
日本では接待ゴルフの習慣が無くなって、会社の負担でゴルフができなくなったことからゴルフ人口が減っています。
自分で払うには日本のゴルフ場は高すぎますし、若い人がゴルフのお付き合いができないと仕事にならないという社会でなくなり、かつ、彼らの多くが車を持っていないので気軽にゴルフ場にいけないという事情もあるでしょう。
ところがそれらの事情とは無関係なはずの米国でもゴルフ人口はすさまじい勢いで減少しています。
理由を調査したところ、やはり若い人がゴルフをつまらないと感じていることが分かりました。
時間がかかりすぎるというアンケート結果もあります。
米国のゴルフコースは日本と異なり、朝6時にどこかで集合してとかではなく、のんびりと朝食を自宅で取ってから出て来ても十分に回れるほどの距離にいくつもあります。
プレーも昼食をはさむようなことはなく、スルーで回ってしまいます。
料金もびっくりするほど安く設定されています。
それでもお金と時間がかかる退屈なレジャーだと思われ始めているということなのです。
10年後、20年後のゴルフがどのような姿になっているのか、どなたか展望をご教示頂けないでしょうか。
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このコラムのタイトルの意味をご存知の方は、航空業界に関係する方かかなりのマニアの方と拝察いたします。
直訳すると無菌操縦室ということになるかと思いますが、この言葉ができるに当たっては、悲惨な事故が背景にあります。
1999年8月31日午後8時30分、アルゼンチンのLAPA航空3142便はブエノスアイレスからコルドバに向かう定期便として乗客95名、乗員7名を乗せ離陸の滑走に入っていました。
続きはこちらでご覧ください。
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新刊書案内
『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
セルバ出版
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開催予定セミナーのご案内
スペシャルセミナー
――危機管理が人を育て、事業を伸ばす!――
「危機を機会に変えるクライシスマネジメントの5大戦略」
どうすれば危機に陥りにくい組織を作ることができるのか、危機的な状況に陥った場合に、毅然として対応できるようになるためにはどのような組織を作っておけばいいのかを、イージスクライシスマネジメントシステムを体系化した講師が語ります。
経営トップの皆様、役員、各部門の長の方々のご参加をお勧めします。
開催場所:ホテルグランドヒル市ヶ谷
東京都新宿区市ヶ谷本村町4-1
開催時期:2月7日(水) 13:00~16:00
セミナー料金: ¥38,000 (返金保証)
内容にご不満の場合は、理由の如何を問わず全額を返金させていただきます。
エクゼクティブセミナー
――危機管理が人を育て、事業を伸ばす!――
「危機を機会に変える経営トップのための5大戦略」
どうすれば危機に陥りにくい組織を作ることができるのか、危機的な状況に陥った場合に、毅然として対応できるようになるためにはどのような組織を作っておけばいいのかを、イージスクライシスマネジメントシステムを体系化した講師が語ります。
スペシャルセミナーの内容を踏襲しつつ、特に経営トップのために企画されたセミナーです。部隊指揮官、企業の役員、経営者を経験している講師が、経営トップの皆様に特に伝えたい思いを語ります。
経営トップ、役員等の方々限定のセミナーです。
開催場所: 当社鎌倉極楽寺セミナーハウス
リゾート感覚溢れる湘南鎌倉の隠れ家的セミナーハウスです。
限定少人数で開催いたします。
(住所は公開しておりません。参加の方に個別にお知らせします。)
開催時期: 決定次第お知らせします。
セミナー料金: ¥38,000 (返金保証)
内容にご不満の場合は、理由の如何を問わず全額を返金させていただきます。
その他
特別開催: 経営トップの皆様が役員や担当者をお連れになり、チームで受講したいとお考えの場合は、上記の当社鎌倉極楽寺セミナーハウスのエクゼクティブセミナーをご利用ください。当社開催日以外であっても、日程の調整を承ります。
セミナーについて、詳しくはこちらをご覧ください。
http://aegis-cms.co.jp/
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるのかどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたいと考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がないので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂きます。
詳しくはこちらをご覧ください。
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No.060 ゴルフに行きましょうよぉ~
新春に、メールマガジン「指揮官の休日」-コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日―のタイトルの初心に戻り、まずコーヒーの話、次いでドライマティーニの話をお送りしましたが、今回は指揮官の休日にふさわしくゴルフの話です。
ゴルフというのはとても不思議なスポーツです。
私が不思議だと思っているのは次の3点です。
まず、まともな社会人は好きなのが当たり前だと考えられていることです。
海上自衛隊を退官して商社に再就職し、新編営業部の初代部長として仕事を始めたある日、隣の営業部の部長から、次の土曜日はどちらで合流されますか?という質問を受けました。
何のことか分からなかったのですが、よく聞くと隔月のある土曜日に社長と一緒に部長以上の管理職がゴルフをする習わしになっているのだそうです。
私は休日はヨットの整備をすることにしていましたので、当然のことながら参加するつもりはなく、所用があり参加できないとお断りしました。
それが何回も続くのです。私が休日にゴルフをする趣味があるかどうかなど問われることもなく、参加するのが当然のように連絡が続き、ある日、その部長が、社長も林さんがなぜ来ないのか不思議がっていましたよと教えてくれたのです。
内心、「オイオイ、土曜日は休みだぜ。労働協約をよく読めよ。」と思っているのですが、船の整備のためにニスを塗らなければならないが、天気がいい日でないと塗れないので、ゴルフに行っている暇がないのだと説明したところ、呆れたような顔をされました。
この話はすぐに各役員や部長に伝わり、彼らの結論は、海上自衛隊出身の私にゴルフの経験が無いのだということになったようです。ある日、常務がやってきて、関連会社でゴルフの練習場を経営しているところがあるから、そこに行くといいと教えてくれました。
私は海上自衛隊に在職中、2年間の米国駐在勤務を経験し、駐在先の部隊の士官室で行われていたチーム対抗のトーナメントに参加しており、毎週水曜日の午後、9ホールずつ回っていたことがあります。未経験者ではありません。
単に、コースに出るより、ニスを塗っている方が楽しいだけなのです。(ちなみに米国海軍士官には勤務時間という概念がないので、士官室の親睦のためのゴルフを平日の午後プレーしていても日本のようにマスコミでバッシングに会うことはありません。軍人に様々に与えられている特権の一つです。)
いろいろな方と食事などを共にしているとゴルフの話題になることがあります。私はあまり興味がないので聞き役に徹しているのですが、今度一緒にプレーしませんかと誘われることもあります。
やんわりとお断りするのですが、他のスポーツや趣味と異なり、ゴルフのお誘いは大抵かなり執拗です。やらないと言っているのに、特にお酒が入っている時などは「やりましょうよー。」と何度も言われるので困ってしまいます。
そのうちに先方は「はぁ、こいつはゴルフをやったことがないのか?」と思うようです。
先に述べたように経験が無いわけではなく、それどころか商社の営業部長の後、カリフォルニアにある関連会社に取締役として赴任しましたが、そこで扱っていたのは精密部品とゴルフのシャフトでした。
しかも、日本のアマチュアゴルファ―が使うカーボンではなく、スチールシャフトです。プロ仕様のシャフトを全米のゴルフクラブメーカーに売っていたのです。
つまり、ゴルフ道具に関してはプロだったわけです。
それでも個人的にプレーすることはなく、休日はハーバーで船にニスを塗っている方が楽しいのです。
どうも一般のゴルファーの方々はそういう男がいることが信じられないようなのですが、そのようなスポーツやレジャーは他に無いのではないでしょうか。
例えば、アイスホッケーに「やりましょうよー」などと何回も誘われた経験は全くありませんし、私が「この週末、オリンピックプールで1500m自由形を一緒に泳ぎません?泳ぎましょうよー。」などと誘ったら呆れられるのではないかと思います。
不思議だと思う第2の点は、皆さんがゴルフを自然の中で過ごすスポーツだと考えておられることです。
よく「自然の中で一日過ごすのは気持ちいいですよ。」と誘われるのですが、私にはどうしてもその感覚が理解できません。
100歩譲ってもゴルフは自然の中でプレーするゲームではありません。
自然のままではゴルフを楽しむことはできないので、自然を切り取り、ゴルフ場を造成し、毎日毎日、散水と芝刈りのメンテナンスをしているのに、どこが自然なのでしょうか。
私に言わせると、とてつもなく不自然で人工的なのです。
私は小型の飛行機を飛ばす資格を持っていますが、高度1500メート程度でゴルフコースの上空を飛ぶと、プレーしている人のフォームもはっきり見えるくらいですが、これらのゴルフ場は上空から見ると明らかに不自然な人口の造形物です。
とても自然には見えません。むしろ明治神宮や皇居の方が自然に見えるはずです。(皇居の上空を飛ぶなどと言う畏れ多いことはしたことがありませんが。)
クロスカントリーゴルフなどという種目があるのであれば自然かもしれませんが、私にはゴルフコースで自然の息吹を感ずることはとてもできません。
もし本当に自然の中でリフレッシュしたいとお考えの方がいらっしゃるのであれば、ヨットにご招待します。ハーバーを一歩出ると大自然であり、どのような天候の日でも100%無事に生還できる保証はどこにもありませんのでご覚悟ください。
第3点は、ゴルフほどストレスの溜まる遊びはないと思うのに、皆さんそれが大好きなことです。すべてのホールにおいて、息の詰まるような集中力を発揮しなければならず、私はそのストレスが好きではありません。
制服を着ていた頃、射撃は仕事の一環でしたが、これを趣味にしてライフルやピストルの射撃の選手になるつもりは全くありませんでした。
仕事で集中力を要求されるのは仕方ないのですが、せめて余暇くらいはのんびりと楽しめる趣味にしたいと思っています。
そこへいくとニス塗りは、本職ならかなりの手間と集中力を必要とするのですが、自分の船のメンテナンス程度であれば、ポットに入れてきたコーヒーを飲みながら、隣の船のオーナーと馬鹿話をしながら、のんびりなのです。
グタグタといろいろ述べて参りましたが、要するに単なる好き嫌いの問題に過ぎません。性に合わないというだけのことなので、ゴルフそのものがつまらないスポーツだと申し上げているわけではありません。
ただし、アメリカでゴルフのシャフトを売っていた経験からして、ゴルフ人口が恐ろし勢いで減少していることは間違いありません。
日本では接待ゴルフの習慣が無くなって、会社の負担でゴルフができなくなったことからゴルフ人口が減っています。
自分で払うには日本のゴルフ場は高すぎますし、若い人がゴルフのお付き合いができないと仕事にならないという社会でなくなり、かつ、彼らの多くが車を持っていないので気軽にゴルフ場にいけないという事情もあるでしょう。
ところがそれらの事情とは無関係なはずの米国でもゴルフ人口はすさまじい勢いで減少しています。
理由を調査したところ、やはり若い人がゴルフをつまらないと感じていることが分かりました。
時間がかかりすぎるというアンケート結果もあります。
米国のゴルフコースは日本と異なり、朝6時にどこかで集合してとかではなく、のんびりと朝食を自宅で取ってから出て来ても十分に回れるほどの距離にいくつもあります。
プレーも昼食をはさむようなことはなく、スルーで回ってしまいます。
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特別開催: 経営トップの皆様が役員や担当者をお連れになり、チームで受講したいとお考えの場合は、上記の当社鎌倉極楽寺セミナーハウスのエクゼクティブセミナーをご利用ください。当社開催日以外であっても、日程の調整を承ります。
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