指揮官の休日 No.090 男の料理
2018/08/24 (Fri) 10:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、No.099 プロトコール:弔意の表し方 を掲載し
ています。
終戦の日を迎えたのを機に、組織の弔意の表し方について綴っています。
詳しくは、https://aegis-cms.co.jp/1251 をご覧ください。
No.091 貝殻 shellback
このメールマガジンではこれまでにも度々英語について触れて参りました。
しかし、内心では私が皆様に英語で知ったかぶりをしていると中学・高校の同級生たちは大笑いをしているのではないかと思っています。
なにせ、私の中学・高校時代の英語の成績たるや(英語だけではありませんが・・・)、よく社会人になってから米国駐在勤務などやったよなと思う代物であり、それはひどいものでした。
ただその頃から海に大きな関心をもっており、海に関する本は手当たり次第に読んでいました。
日本の出版事情に詳しい方はご存知ですが、日本には海に関する本を集めたコーナーのある書店はほとんどありません。
東京でも八重洲ブックセンターや丸善を覗くと、海の本のコーナーはあることはあるのですが、釣りの本やサーフィンのハウツー、あるいは小型船舶操縦士資格の参考書程度です。
これは本屋さんを責めても仕方のないことで、この国には海洋文学や海洋紀行などの著作がほとんどないからに他なりません。
我が国は海洋国ではないので海洋文化が育っていないのです。
誰も海などに関心を持っていないので、翻訳すら出版されないのです。
そこで海関係の本を読みたいと思うと、どうしても原書に取り組まざるを得ません。
父親が転勤が多く、全寮制の学校に入った私は英語の劣等生ではありましたが、両親が遠方に住んでいたため普通の週末には帰宅できなかったので、クラブの練習でヘトヘトになった体をいたわりつつ、寮で原書と格闘する週末を送っていました。
その頃、福田恆存氏訳のヘミングウェイの『老人と海』を読んで腑に落ちない箇所がありました。
「お前くらいの年ごろには、おれはアフリカ通いの横帆をはった船に乗り込んで、マストの前に立っていた。」
これはどうも意味がよくわかりません。
そこでペーパーバックの方を読んでみると、” When I was your age, I was before the mast on a square-rigged ship that ran to Africa.” となっています。
夏休みに帰省し、旧制神戸商船学校出身の船乗りであった父にこれを訊ねると、「before the mast というのは平水夫としてという意味だ。」とあっさり教えてくれました。
当時の私にとっては、世界的な文学であるヘミングウェイの著作の誤訳が放置されたまま文庫になって、何版も重ねているということが衝撃的な事実でした。
その後、大学・大学院に進学し、学術書や論文を原文で読まなければならなくなり、さらには就職した先がまたやたら英語を多用するところであったので、英語の劣等生だなどと言い訳している暇が無くなってしまったのですが、同時に、海に関する英語に誤訳が多いことが気になるようになりました。また、軍隊を扱った映画などで
はまず誤訳だらけということも分かりました。
海に関する英語は大学の英文学や英語学の教授ですら知らないものが多く、何度か教えて差し上げたこともあります。
そのような経緯があり、中学・高校のクラスメイトが何と言おうと、海事英語に関しては皆さまは私が知ったかぶりしていろいろ戯言を述べるのを我慢して読まなければなりません。何せ大学の英文学の教授に教えたことすらあるんですから。
このメールマガジンでは、あまりにも専門的な海事英語は避け、皆様にも身近に感ずることができるようなものを選んで時々テーマとして取り上げています。
今回取り上げるのは “ shellback “ です。「貝殻」のことです。
先日、英国人の書いたエッセイの翻訳を読んでいて気にかかったので原書を取りよせたところ、やはり誤訳だったのがこの「貝殻」なのです。
翻訳者はとても著名な方なのでご本人の名誉のために名前を伏せさせて頂きますが、この方はhellbackを「貝殻」と訳してしまったので、その前後の文章をその「貝殻」の意味が生きるように意訳をされています。
大筋では原作者の言いたいことと大きくは違わないのですが、やはりなんとなくぎこちないのです。
もちろん“shellback “ は通常は「貝殻」と訳して差支えないのですが、船乗りが”shellback“ という時は、「歳をとった船乗り」を指しています。
「ちょっと待てよ」と思われた方がいらっしゃるかと思います。
何号か前のメールマガジンで「年取った船乗り」を”old seadog” と言うんだと書いてあったぞ、と・・・
船乗りが他の船乗りを指して” old seadog “ と呼ぶとき、そこには敬意が含まれています。経験豊かな老練な船乗りとしての敬意が窺われるのが”old seadog “ という言葉です。
一方、” shellback “ という時、そこには「古臭い、旧弊な、頑固な」という意味が込められています。
船が長く航海していると船底にフジツボがついてきます。
貝殻も長く海の中にあるとフジツボがついてきます。
船乗りも長年の海上生活により頭が鈍くなり頑固になるという意味で、旧式の頑固な船乗りを “shellback “ と呼ぶのだそうです。
私は実際の会話の中で“ shellback “ がこの意味で使われたのを聴いたことはありませんが、小説の中では何度か見ています。
何となくイメージできそうな比喩であることは間違いありません。
若い連中から” shellback “ などと呼ばれないよう日々努力しているつもりです。
最後に若い読者の皆様に一言だけ申し上げておきます。
「俺を貝殻なんぞとぬかしたら、タダじゃおかんぞ。」
これを英語で言うと次のようになります。
“ Never call me a shellback, I’ll kill you.”
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メールマガジンのバックナンバーは弊社Facebookページからもお読みいただけます。
Facebookページ 「指揮官の決断/休日」 https://www.facebook.com/aegis.cm
Facebookページでは、当メールマガジンでは見ることのできない写真もご覧頂くことが出来ます。
是非Facebookページをご訪問ください。
Twitterでも時々、折に触れて気が付いたことを呟いています。
https://twitter.com/CaptainHayashi です。
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当社Webサイトに、専門コラム「指揮官の決断」をアップしております。是非、ご覧ください
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専門コラム「指揮官の決断」掲載のご案内
No.099 プロトコール:弔意の表し方 を掲載しています。
この夏、戦後73回目の終戦の日を迎え、同時に平成最後の終戦の日でもあったことから、追悼式の中継を感慨深くご覧になった方も多いかと存じます。
当コラムではかねがね危機管理に重要な役割を果たす3本の柱として、「意思決定」「リーダーシップ」そして「プロトコール」を挙げてきています。
何故プロトコールが重要なのかは専門コラム「指揮官の決断」 No.003 プロトコールが企業経営に不可欠な理由 https://aegis-cms.co.jp/127 をご覧ください。
今回は、そのプロトコールの一環として、組織が弔意を示す方法である旗の扱いをテーマとしています。
続きはこちらからお読みください。
https://aegis-cms.co.jp/1251
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お薦めのセミナー
休職者が半減したBTUプログラム
「過労予防導入ガイド」
第1部『最新の疲労研究と効果的な予防アプローチを徹底解説』
第2部『疲労予防プログラム 導入ガイドと事例紹介』
1.日時 平成30年9月14日 18時30分~
2.場所 ガイアモーレ飯田橋 セミナールーム・マハロ
3.参加費 5,000円(事前申し込み 4,500円)
お問合せ、お申し込みは https://www.btu.co.jp
バランスセラピーという独自のストレスケアのアプローチを開発した株式会社BTU社長 美野田啓二氏自らが講師として企業向けのストレスケアメソッドについて語ります。
バランスセラピーという言葉にはあまりなじみがないかもしれませんが、臨床心理士の行うストレスケアとは異なるアプローチで、心と体を同時にリラックスさせる手法を用いた独自のリラクセーション手法です。
東京大学や熊本大学などとの共同の実証研究によってもその効果が明らかとなっており、メンタルダウンの社員を抱える企業には是非導入をお薦めしたいストレスケア手法です。
実は、我が家の司令長官はストレスケアカウンセラーなのですが、彼女はこのバランスセラピーを十数年に渡って学んでおり、その手法を活かしたストレスケアを行っています。
お陰様で私も免疫力がかなり向上しているようで、ここ10年以上、風邪をひいたことがありません。
興味のある方は、弊社へお問い合わせ頂いても結構です。
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新刊書案内
『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
セルバ出版
お求めの方は、こちらからどうぞ。
https://aegis-cms.co.jp/book1
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Facebookページを公開しています。
メールマガジン及び専門コラムのバックナンバーをお読みいただけます。
Facebookページ「指揮官の決断/休日」
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開催予定セミナーのご案内
スペシャルセミナー
――危機管理が人を育て、事業を伸ばす!――
「危機を機会に変えるクライシスマネジメントの5大戦略」
どうすれば危機に陥りにくい組織を作ることができるのか、危機的な状況に陥った場合に、毅然として対応できるようになるためにはどのような組織を作っておけばいいのかを、イージスクライシスマネジメントシステムを体系化した講師が語ります。
経営トップの皆様、役員、各部門の長の方々のご参加をお勧めします。
開催場所:ホテルグランドヒル市ヶ谷
東京都新宿区市ヶ谷本村町4-1
開催時期:決定次第お知らせします。
セミナー料金: ¥38,000 (返金保証)
内容にご不満の場合は、理由の如何を問わず全額を返金させていただきます。
エクゼクティブセミナー
――危機管理が人を育て、事業を伸ばす!――
「危機を機会に変える経営トップのための5大戦略」
どうすれば危機に陥りにくい組織を作ることができるのか、危機的な状況に陥った場合に、毅然として対応できるようになるためにはどのような組織を作っておけばいいのかを、イージスクライシスマネジメントシステムを体系化した講師が語ります。
スペシャルセミナーの内容を踏襲しつつ、特に経営トップのために企画されたセミナーです。部隊指揮官、企業の役員、経営者を経験している講師が、経営トップの皆様に特に伝えたい思いを語ります。
経営トップ、役員等の方々限定のセミナーです。
開催場所: 当社鎌倉極楽寺セミナーハウス
リゾート感覚溢れる湘南鎌倉の隠れ家的セミナーハウスです。
限定少人数で開催いたします。
(住所は公開しておりません。参加の方に個別にお知らせします。)
開催時期: 決定次第お知らせします。
セミナー料金: ¥38,000 (返金保証)
内容にご不満の場合は、理由の如何を問わず全額を返金させていただきます。
その他
特別開催: 経営トップの皆様が役員や担当者をお連れになり、チームで受講したいとお考えの場合は、上記の当社鎌倉極楽寺セミナーハウスのエクゼクティブセミナーをご利用ください。当社開催日以外であっても、日程の調整を承ります。
セミナーについて、詳しくはこちらをご覧ください。
http://aegis-cms.co.jp/
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるのかどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたいと考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がないので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂きます。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://aegis-cms.co.jp/cpx
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こちらからご覧ください。https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
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メールマガジン「指揮官の休日」
発行人:株式会社イージスクライシスマネジメント
代表取締役 林 祐
email: yhayashi@aegis-cms.co.jp
Web : http://aegis-cms.co.jp
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No.091 貝殻 shellback
このメールマガジンではこれまでにも度々英語について触れて参りました。
しかし、内心では私が皆様に英語で知ったかぶりをしていると中学・高校の同級生たちは大笑いをしているのではないかと思っています。
なにせ、私の中学・高校時代の英語の成績たるや(英語だけではありませんが・・・)、よく社会人になってから米国駐在勤務などやったよなと思う代物であり、それはひどいものでした。
ただその頃から海に大きな関心をもっており、海に関する本は手当たり次第に読んでいました。
日本の出版事情に詳しい方はご存知ですが、日本には海に関する本を集めたコーナーのある書店はほとんどありません。
東京でも八重洲ブックセンターや丸善を覗くと、海の本のコーナーはあることはあるのですが、釣りの本やサーフィンのハウツー、あるいは小型船舶操縦士資格の参考書程度です。
これは本屋さんを責めても仕方のないことで、この国には海洋文学や海洋紀行などの著作がほとんどないからに他なりません。
我が国は海洋国ではないので海洋文化が育っていないのです。
誰も海などに関心を持っていないので、翻訳すら出版されないのです。
そこで海関係の本を読みたいと思うと、どうしても原書に取り組まざるを得ません。
父親が転勤が多く、全寮制の学校に入った私は英語の劣等生ではありましたが、両親が遠方に住んでいたため普通の週末には帰宅できなかったので、クラブの練習でヘトヘトになった体をいたわりつつ、寮で原書と格闘する週末を送っていました。
その頃、福田恆存氏訳のヘミングウェイの『老人と海』を読んで腑に落ちない箇所がありました。
「お前くらいの年ごろには、おれはアフリカ通いの横帆をはった船に乗り込んで、マストの前に立っていた。」
これはどうも意味がよくわかりません。
そこでペーパーバックの方を読んでみると、” When I was your age, I was before the mast on a square-rigged ship that ran to Africa.” となっています。
夏休みに帰省し、旧制神戸商船学校出身の船乗りであった父にこれを訊ねると、「before the mast というのは平水夫としてという意味だ。」とあっさり教えてくれました。
当時の私にとっては、世界的な文学であるヘミングウェイの著作の誤訳が放置されたまま文庫になって、何版も重ねているということが衝撃的な事実でした。
その後、大学・大学院に進学し、学術書や論文を原文で読まなければならなくなり、さらには就職した先がまたやたら英語を多用するところであったので、英語の劣等生だなどと言い訳している暇が無くなってしまったのですが、同時に、海に関する英語に誤訳が多いことが気になるようになりました。また、軍隊を扱った映画などで
はまず誤訳だらけということも分かりました。
海に関する英語は大学の英文学や英語学の教授ですら知らないものが多く、何度か教えて差し上げたこともあります。
そのような経緯があり、中学・高校のクラスメイトが何と言おうと、海事英語に関しては皆さまは私が知ったかぶりしていろいろ戯言を述べるのを我慢して読まなければなりません。何せ大学の英文学の教授に教えたことすらあるんですから。
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今回取り上げるのは “ shellback “ です。「貝殻」のことです。
先日、英国人の書いたエッセイの翻訳を読んでいて気にかかったので原書を取りよせたところ、やはり誤訳だったのがこの「貝殻」なのです。
翻訳者はとても著名な方なのでご本人の名誉のために名前を伏せさせて頂きますが、この方はhellbackを「貝殻」と訳してしまったので、その前後の文章をその「貝殻」の意味が生きるように意訳をされています。
大筋では原作者の言いたいことと大きくは違わないのですが、やはりなんとなくぎこちないのです。
もちろん“shellback “ は通常は「貝殻」と訳して差支えないのですが、船乗りが”shellback“ という時は、「歳をとった船乗り」を指しています。
「ちょっと待てよ」と思われた方がいらっしゃるかと思います。
何号か前のメールマガジンで「年取った船乗り」を”old seadog” と言うんだと書いてあったぞ、と・・・
船乗りが他の船乗りを指して” old seadog “ と呼ぶとき、そこには敬意が含まれています。経験豊かな老練な船乗りとしての敬意が窺われるのが”old seadog “ という言葉です。
一方、” shellback “ という時、そこには「古臭い、旧弊な、頑固な」という意味が込められています。
船が長く航海していると船底にフジツボがついてきます。
貝殻も長く海の中にあるとフジツボがついてきます。
船乗りも長年の海上生活により頭が鈍くなり頑固になるという意味で、旧式の頑固な船乗りを “shellback “ と呼ぶのだそうです。
私は実際の会話の中で“ shellback “ がこの意味で使われたのを聴いたことはありませんが、小説の中では何度か見ています。
何となくイメージできそうな比喩であることは間違いありません。
若い連中から” shellback “ などと呼ばれないよう日々努力しているつもりです。
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今回は、そのプロトコールの一環として、組織が弔意を示す方法である旗の扱いをテーマとしています。
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お薦めのセミナー
休職者が半減したBTUプログラム
「過労予防導入ガイド」
第1部『最新の疲労研究と効果的な予防アプローチを徹底解説』
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1.日時 平成30年9月14日 18時30分~
2.場所 ガイアモーレ飯田橋 セミナールーム・マハロ
3.参加費 5,000円(事前申し込み 4,500円)
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バランスセラピーという独自のストレスケアのアプローチを開発した株式会社BTU社長 美野田啓二氏自らが講師として企業向けのストレスケアメソッドについて語ります。
バランスセラピーという言葉にはあまりなじみがないかもしれませんが、臨床心理士の行うストレスケアとは異なるアプローチで、心と体を同時にリラックスさせる手法を用いた独自のリラクセーション手法です。
東京大学や熊本大学などとの共同の実証研究によってもその効果が明らかとなっており、メンタルダウンの社員を抱える企業には是非導入をお薦めしたいストレスケア手法です。
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