メールマガジン「指揮官の休日」 No.404 〇×につける薬
2024/12/13 (Fri) 06:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第417回 指揮官は自らの決断を後悔してはならない を掲載いたしました。
経営トップは、自分たちの決定を後悔してはなりません。反省の言葉を口にするのはたやすいことですが、その失敗によって多くの部下たちの運命が狂わされていきます。
決定が実を結ばないことはあるでしょう。しかし、後悔するような決定をしてはならないのです。
https://aegis-cms.co.jp/3447
No.404 〇×につける薬
先月末に配信いたしました当メールマガジンで、いろいろな場合に使う言葉を注意しなければならない時代について語りました。
主として、差別用語に当たる言葉を使うことを注意しなければならないということであり、ある意味で当然な配慮をしなければならないという当たり前の話でした。
筆者だって、自分の努力だけではどうしようもない問題を公然と嘲笑されたりすれば傷つくでしょう。幸いなことに、これまであまりそのような経験をせずに済んできましたが(全くなかったわけではありません。自衛隊に入隊した当初は、税金泥棒だの人殺しだの言われたことはあります。)、日常的に揶揄されてきたら、うんざりするでしょう。
したがって、ある言葉を公に使うことは避ける配慮が必要だとは考えています。
そこで今回のタイトルになりました。伏字ですね。
何を伏せているのかを説明しなければなりません。
当メールマガジンが更新をお知らせしている専門コラムでは、メディアの〇×さ加減について何度も指摘してきました。
特にコロナ禍において、その回数が増えました。
テレビに登場する専門家たちの〇×さ加減が眼にあまったからです。
弊社の専門コラムをお読み頂いている方は、以下のような記事にご記憶をお持ちのことと拝察いたします。
まず、最初の緊急事態宣言が発出された際、当時の安倍首相が、「接触を7割、できれば8割減らして頂ければ、私たちはこのコロナに勝つことができます。」と国民に訴えた翌朝から各テレビが始めたのは、渋谷駅前の交差点の横断歩道を渡る人々や新宿駅南口前の横断歩道を渡る人々の数を数えることでした。そして、まだ70%に達していないとか、そろそろ80%に達するなどと浮かれ騒いだものでした。
安倍首相が要請したのは、「接触の低減」です。それをテレビは人出の数を数えたのです。単純に社会が二人からなるとしたら、50%の減で接触は100%なくなります。これは工学部の学生なら1年生の時に学ぶ分子の衝突理論を使えば計算できます。
次にコラムが噛みついたのは、感染症の専門家たちがコロナ感染症の致死率の計算ができていないことでした。
彼らは2020年は致死率が3%と言い、翌年は1.5%に下がったものの、やはり怖い病気であると主張していました。
たしかに、1.5%であっても、感染力が強い感染症は恐ろしいと言わねばなりません。
しかし、弊社では1年目はともかくとして、2年目の致死率には疑問があり、独自に計算してみたところ、0.099%であることが分かりました。これは、インフルエンザの致死率よりもわずかに低い数字になります。
それではテレビで感染症の専門家が主張している致死率はどのように算出されたのかを検討した結果、恐るべきことが分かりました。
彼らの計算は、コロナ死と認定された人数を分子とし、PCR検査の陽性判定者数を分母としていました。これは中学生でも分かる誤りです。
コロナ死と認定された人数を分子とするなら、全国のコロナ陽性者を分母としなければなりません。逆にPCR検査の陽性判定者を分母とするなら、分母はそのPCR検査の陽性判定者の中の死亡者数を分子とする必要があります。
全国のコロナ陽性者は、全国民に連日PCR検査をしなければならず、そのようなデータはありませんし、PCR検査の陽性判定者の死亡者という追跡も行っていなかったので、そのデータもありませんでした。
そこで、弊社は世田谷区が介護施設職員全員に行ったPCR検査結果から全国の陽性者を推計して算出しました。
実は、介護職員を母集団とすることには問題があります。介護職員というのは、感染症には十分気を付けている人たちであり、一般の人々を対象としたら数倍の人数になったはずだからです。
それでも、計算された致死率は0.099%であり、インフルエンザよりも少し低く算出されました。もし、一般の人々から推定したとすれば、この致死率はかなり低くなったはずです。
テレビは視聴率稼ぎのためにコロナの恐怖をあおり続けましたが、実態は、会計検査院が指摘したとおり、ピーク時でさえ、コロナ専用病床は6割しか使われていなかったのです。
つまり、テレビに出ていた感染症の専門家たちは、致死率の計算法すら理解していない人たちだったのです。
また弊社では、GoToトラベル事業が始まってすぐに、取りやめになったことにも疑問を投げました。
これは東京大学の研究者チームが発表した論文について通信社が「統計学的な証明」として配信し、主要な新聞・テレビがそのままコピー&ペーストしたものが発端となり、当時の日本医師会中川会長もこれを読んだのか、GoToトラベル事業と感染者数増加の因果関係は明らかとして同事業の中止を主張したことによるものです。
ところが、東京大学の研究者たちは統計学的な証明をしておらず、自分たちもその証明をしていないことを自覚しているので、統計学的な証明とは一言も言っていませんでした。
しかし、新聞・テレビは何のファクトチェックもせず、配信された内容をそのまま流したのです。
このように、メディアのレベルの低さについて、弊社は専門コラムにおいて何度となく指摘してきました。
つまり、メディアの〇×さ加減について主張してきたということです。
しかし、これらの〇×さ加減の説明は、若干理屈っぽくて分かりにくいこともありました。
致死率の計算は、よく考えれば中学生でも(ひょっとすると小学生でも)理解できますが、分子の衝突率の話はちょっと面倒かもしれません。分かりやすく人間二人で構成される社会ならという話を持ち出したのですが、現実の社会には何千万人もの人がいます。
また、GoToトラベルの件は、統計学的証明には、相関関係と因果関係が必要であることを理解していないと、コラムの意味が分かりにくいかもしれません。
そこで、弊社コラムやメールマガジンを読んでおられる諸先輩から、「お前はメディアは〇×ばかりだというが、 本当にそうなのか?」という疑問のメールをたびたび頂いています。
しかし、今回はさすがに小学生でも分かるエビデンスを提示します。
12月11日午後6時半頃のテレビ朝日が放送するスーパーJチャンネルという報道番組があります。
この中で、カリフォルニアのマリブでの山火事が紹介されました。
マリブというのは、ロングビーチの北西約50kmにある景勝地で、セレブの家がたくさん建てられていることで有名です。
筆者が住んでいたことのあるカリフォルニア州のカールスバッドという街からも150km位のところであり、仕事で2回ほど出かけたことがありますが、とてもいいところです。
そこで山火事が発生し、消火活動がまったく進まない状況が報道されました。
ところが、このニュースの最中にとんでもないことがアナウンスされたのです。
海が映し出され、水平線の少し上に太陽が映し出されています。
それをアナウンサーが「マリブから見る太平洋から昇る朝日」と言ったのです。
いくらテレビ朝日が沈みたくなく、これから昇っていきたいと願っているにしても、この報道の出鱈目さは看過できません。
アメリカの西海岸から眺める太平洋から朝日が昇るはずがないのを理解できないのです。
太陽が西から昇るというなら話は別です。
同じ高度でも、朝日は黄色く見えますし、夕陽は赤く見えます。
朝日は最初は赤い色に空を染め始めるのですが、しばらくすると青が眼に入ってきます。周囲の空が青くなってくるからです。そして、太陽そのものも黄色くなっていきます。
朝日と夕陽が色が違うのは光学的な理由があります。、ちょっと面倒なので、ここでは触れませんが、船で何度も日の出や日の入りを見てきた者なら、その違いは直感的に分かります。
したがって、テレビ画面を見た瞬間に夕陽であることが分かったのですが、次の瞬間のアナウンサーの「マリブから見る太平洋から昇る朝日です。」というアナウンスにびっくりしたところです。
この番組を担当しているのが放送作家なら、そいつは〇×ですし、シナリオをチェックした担当者も、ディレクターも、何の疑問も感じずに読み上げたアナウンサーも大〇×野郎です。(アナウンサーは男性でしたが、その他は女性かもしれませんが。)
今回のこの連中の〇×さ加減は、GoogleMapでアメリカ西海岸を見て頂ければ分かります。
コロナ禍のこの連中の〇×さ加減よりも遥かに分かりやすい実例だと思っています。
ちなみに、本文中の〇や×には、ひずめのある大きな動物の名前などを入れて頂ければ、筆者の言いたいこともお若い頂けるかと存じます。
今回の表題は、そんな連中につける薬はない、ということでした。
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専門コラム 第417回 指揮官は自らの決断を後悔してはならない
韓国の戒厳令の発令にはびっくりしましたね。
まともな民主主義国家で戒厳令が発令されるのは、戦争が勃発したときだけだと思っていましたので、ついに北朝鮮が37度線を越えてなだれ込んできたのかと思いました。
ところが、米軍の動きを見ても、特別に騒いでもいなかったようなので、何が起きたのかをいぶかしく思っていたところ、あっさり戒厳令が取り下げられたので、余計に不思議に思いました。
結局、7日午前、大統領が国民にテレビで謝罪し、今後は党と政府が共に動き、二度と戒厳令などには至らないと声明して終わってしまいました。
つまり、単なる「殿、ご乱心」だったということです。
当コラムは危機管理の専門コラムとして、意思決定、リーダーシップ、プロトコールを柱に議論を展開しています。
この度は、指揮官としての意思決定やリーダーシップが問われる事態であり、当コラムでも関心を持たざるを得ません。
https://aegis-cms.co.jp/3447
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是非Facebookページをご訪問ください。
Twitterでも時々、折に触れて気が付いたことを呟いています。
https://twitter.com/CaptainHayashi です。
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弊社出版物のご紹介
『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
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教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
こちらをどうぞ
https://aegis-cms.co.jp
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://aegis-cms.co.jp/cpx
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発行人:株式会社イージスクライシスマネジメント
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No.404 〇×につける薬
先月末に配信いたしました当メールマガジンで、いろいろな場合に使う言葉を注意しなければならない時代について語りました。
主として、差別用語に当たる言葉を使うことを注意しなければならないということであり、ある意味で当然な配慮をしなければならないという当たり前の話でした。
筆者だって、自分の努力だけではどうしようもない問題を公然と嘲笑されたりすれば傷つくでしょう。幸いなことに、これまであまりそのような経験をせずに済んできましたが(全くなかったわけではありません。自衛隊に入隊した当初は、税金泥棒だの人殺しだの言われたことはあります。)、日常的に揶揄されてきたら、うんざりするでしょう。
したがって、ある言葉を公に使うことは避ける配慮が必要だとは考えています。
そこで今回のタイトルになりました。伏字ですね。
何を伏せているのかを説明しなければなりません。
当メールマガジンが更新をお知らせしている専門コラムでは、メディアの〇×さ加減について何度も指摘してきました。
特にコロナ禍において、その回数が増えました。
テレビに登場する専門家たちの〇×さ加減が眼にあまったからです。
弊社の専門コラムをお読み頂いている方は、以下のような記事にご記憶をお持ちのことと拝察いたします。
まず、最初の緊急事態宣言が発出された際、当時の安倍首相が、「接触を7割、できれば8割減らして頂ければ、私たちはこのコロナに勝つことができます。」と国民に訴えた翌朝から各テレビが始めたのは、渋谷駅前の交差点の横断歩道を渡る人々や新宿駅南口前の横断歩道を渡る人々の数を数えることでした。そして、まだ70%に達していないとか、そろそろ80%に達するなどと浮かれ騒いだものでした。
安倍首相が要請したのは、「接触の低減」です。それをテレビは人出の数を数えたのです。単純に社会が二人からなるとしたら、50%の減で接触は100%なくなります。これは工学部の学生なら1年生の時に学ぶ分子の衝突理論を使えば計算できます。
次にコラムが噛みついたのは、感染症の専門家たちがコロナ感染症の致死率の計算ができていないことでした。
彼らは2020年は致死率が3%と言い、翌年は1.5%に下がったものの、やはり怖い病気であると主張していました。
たしかに、1.5%であっても、感染力が強い感染症は恐ろしいと言わねばなりません。
しかし、弊社では1年目はともかくとして、2年目の致死率には疑問があり、独自に計算してみたところ、0.099%であることが分かりました。これは、インフルエンザの致死率よりもわずかに低い数字になります。
それではテレビで感染症の専門家が主張している致死率はどのように算出されたのかを検討した結果、恐るべきことが分かりました。
彼らの計算は、コロナ死と認定された人数を分子とし、PCR検査の陽性判定者数を分母としていました。これは中学生でも分かる誤りです。
コロナ死と認定された人数を分子とするなら、全国のコロナ陽性者を分母としなければなりません。逆にPCR検査の陽性判定者を分母とするなら、分母はそのPCR検査の陽性判定者の中の死亡者数を分子とする必要があります。
全国のコロナ陽性者は、全国民に連日PCR検査をしなければならず、そのようなデータはありませんし、PCR検査の陽性判定者の死亡者という追跡も行っていなかったので、そのデータもありませんでした。
そこで、弊社は世田谷区が介護施設職員全員に行ったPCR検査結果から全国の陽性者を推計して算出しました。
実は、介護職員を母集団とすることには問題があります。介護職員というのは、感染症には十分気を付けている人たちであり、一般の人々を対象としたら数倍の人数になったはずだからです。
それでも、計算された致死率は0.099%であり、インフルエンザよりも少し低く算出されました。もし、一般の人々から推定したとすれば、この致死率はかなり低くなったはずです。
テレビは視聴率稼ぎのためにコロナの恐怖をあおり続けましたが、実態は、会計検査院が指摘したとおり、ピーク時でさえ、コロナ専用病床は6割しか使われていなかったのです。
つまり、テレビに出ていた感染症の専門家たちは、致死率の計算法すら理解していない人たちだったのです。
また弊社では、GoToトラベル事業が始まってすぐに、取りやめになったことにも疑問を投げました。
これは東京大学の研究者チームが発表した論文について通信社が「統計学的な証明」として配信し、主要な新聞・テレビがそのままコピー&ペーストしたものが発端となり、当時の日本医師会中川会長もこれを読んだのか、GoToトラベル事業と感染者数増加の因果関係は明らかとして同事業の中止を主張したことによるものです。
ところが、東京大学の研究者たちは統計学的な証明をしておらず、自分たちもその証明をしていないことを自覚しているので、統計学的な証明とは一言も言っていませんでした。
しかし、新聞・テレビは何のファクトチェックもせず、配信された内容をそのまま流したのです。
このように、メディアのレベルの低さについて、弊社は専門コラムにおいて何度となく指摘してきました。
つまり、メディアの〇×さ加減について主張してきたということです。
しかし、これらの〇×さ加減の説明は、若干理屈っぽくて分かりにくいこともありました。
致死率の計算は、よく考えれば中学生でも(ひょっとすると小学生でも)理解できますが、分子の衝突率の話はちょっと面倒かもしれません。分かりやすく人間二人で構成される社会ならという話を持ち出したのですが、現実の社会には何千万人もの人がいます。
また、GoToトラベルの件は、統計学的証明には、相関関係と因果関係が必要であることを理解していないと、コラムの意味が分かりにくいかもしれません。
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12月11日午後6時半頃のテレビ朝日が放送するスーパーJチャンネルという報道番組があります。
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マリブというのは、ロングビーチの北西約50kmにある景勝地で、セレブの家がたくさん建てられていることで有名です。
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ところが、このニュースの最中にとんでもないことがアナウンスされたのです。
海が映し出され、水平線の少し上に太陽が映し出されています。
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いくらテレビ朝日が沈みたくなく、これから昇っていきたいと願っているにしても、この報道の出鱈目さは看過できません。
アメリカの西海岸から眺める太平洋から朝日が昇るはずがないのを理解できないのです。
太陽が西から昇るというなら話は別です。
同じ高度でも、朝日は黄色く見えますし、夕陽は赤く見えます。
朝日は最初は赤い色に空を染め始めるのですが、しばらくすると青が眼に入ってきます。周囲の空が青くなってくるからです。そして、太陽そのものも黄色くなっていきます。
朝日と夕陽が色が違うのは光学的な理由があります。、ちょっと面倒なので、ここでは触れませんが、船で何度も日の出や日の入りを見てきた者なら、その違いは直感的に分かります。
したがって、テレビ画面を見た瞬間に夕陽であることが分かったのですが、次の瞬間のアナウンサーの「マリブから見る太平洋から昇る朝日です。」というアナウンスにびっくりしたところです。
この番組を担当しているのが放送作家なら、そいつは〇×ですし、シナリオをチェックした担当者も、ディレクターも、何の疑問も感じずに読み上げたアナウンサーも大〇×野郎です。(アナウンサーは男性でしたが、その他は女性かもしれませんが。)
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コロナ禍のこの連中の〇×さ加減よりも遥かに分かりやすい実例だと思っています。
ちなみに、本文中の〇や×には、ひずめのある大きな動物の名前などを入れて頂ければ、筆者の言いたいこともお若い頂けるかと存じます。
今回の表題は、そんな連中につける薬はない、ということでした。
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まともな民主主義国家で戒厳令が発令されるのは、戦争が勃発したときだけだと思っていましたので、ついに北朝鮮が37度線を越えてなだれ込んできたのかと思いました。
ところが、米軍の動きを見ても、特別に騒いでもいなかったようなので、何が起きたのかをいぶかしく思っていたところ、あっさり戒厳令が取り下げられたので、余計に不思議に思いました。
結局、7日午前、大統領が国民にテレビで謝罪し、今後は党と政府が共に動き、二度と戒厳令などには至らないと声明して終わってしまいました。
つまり、単なる「殿、ご乱心」だったということです。
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