指揮官の休日 No.374 権門上に驕れども
2024/01/26 (Fri) 06:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第382回 リーダーの在り方 を掲載いたしました。
「功は部下に譲り部下の過は自ら負う」は西郷南洲翁の教えし処なり、というのが海上自衛隊の幹部の基本的な感覚です。
ところが、昨今の政治家は、事務所のスタッフがやったことで、自分は全く知らなかった。それを法廷で主張していきたい、などと平気で公言するのです。
筆者の感覚からは信じられません。
https://aegis-cms.co.jp/3234
No.374 権門上に驕れども
今回のメールのタイトルにピンとくる方がどれほどいらっしゃるでしょうか。
五・一五事件に関与した三上卓海軍中尉の作とされる「昭和維新の歌」の一節です。
その詩の多くの部分が土井晩翠と大川周明の著作から引用されていると言われますが、腐敗した政治家や堕落した財閥への怒りが表明されており、当時の世相が反映されています。
この歌は、二・二六事件で蹶起した部隊の兵士たちが行進中に歌ったとされています。
以下に歌詞を紹介します。
1 汨羅の淵に波騒ぎ、巫山の雲は乱れ飛ぶ
混濁の世に我立てば、義憤に燃えて血潮湧く
2 権門上に傲れども、国を憂うる誠なし
財閥富を誇れども、社稷を思う心なし
3 ああ人栄え国亡ぶ、盲たる民世に躍る
治乱興亡夢に似て、世は一局の碁なりけり
4 昭和維新の春の空、正義に結ぶ丈夫が
胸裡百万兵足りて、散るや万朶の桜花
5 古びし死骸乗り越えて、雲漂揺の身は一つ
国を憂いて立つからは、丈夫のうたなからめや
6 天の怒りか地の声か、そもただならぬ響きあり
民永劫の眠りより、醒めよ日本の朝ぼらけ
7 見よ九天の雲は垂れ、四海の水は雄叫びて
革新の機到りぬと、吹くや日本の夕嵐
8 あゝうらぶれし天地の、迷いの道を人はゆく
栄華を誇る塵の世に、誰が高楼の眺めぞや
9 功名何ぞ夢の跡、消えざるものはただ誠
人生意気に感じては、成否を誰かあげつらう
10 やめよ離騒の一悲曲、悲歌慷慨の日は去りぬ
われらが剣今こそは、廓清の血に躍るかな
この歌詞を今読むと、まさに現在の世相にぴったりだと思いませんか?
筆者には大嫌いなものが三つあります。
政治とマスコミの二つは揺るぎなく一位と二位を占めます。(同率首位です。)第三位はその時によって変わります。
ヨットに突っ込んでくる漁船だったり、交通規則を知らない原付や自転車が入ることもありますし、学生時代は警察が大嫌いでした。音楽を聴いている時なら第三位は演歌ですし、読書の時なら、日本の私小説が第三位になります。普通の状態ではカラオケが第三位にランキングされることが多いかもしれません。
しかし、政治や政治家及びマスコミが不動の同率首位であることは昔から変わりません。
特に、コロナ禍の一連の報道を見てメディアにはうんざりでしたし、このところの政局を眺めていると、呆れるよりもものを言いたくない心境になります。
筆者にとって政治家と言うのは唾棄すべき人種であり、倶に天を戴ただきたくない連中です。
そうです、筆者は職業で人を差別します。と言うよりも政治家を差別します。こいつらと同じ空気を吸うだけでも我慢できません。
何故か?
連中の目的が、この国のための政治ではなく、いかに自分がそこから権益を得るかであり、現在永田町で行われているのが、自分たちの基盤が怪しくなったので、いかにその身分を守るかという、最も卑しい目的のための姑息な行動だからです。言うに事欠いて、自分の事務所で自分のために働いてきたスタッフに責任を押し付けて、自分だけは生き残ろうという 「恥」ということを知らぬ輩しかいない現状に絶望しかありません。
ある自民党参議院議員などは、経理面はすべて事務所スタッフにまかせていたので、収支報告書は適正だと認識していた、そのことを裁判でしっかりと主張していきたい、などと恥ずかしげもなく記者会見するのです。筆者が唾棄すべき人物と言うのはこの手合いです。
筆者が海上自衛隊の制服を着ていた30年間、入隊時に行った宣誓を全うすべく、必死で過ごしてきました。その宣誓を私たち自衛官はしっかりと覚えており、いまだに忘れてはいません。筆者は小学生のころから記憶力にまったく自信がないのですが、この宣誓は折に触れて読み上げることを要求されますし、指揮官配置に就くと、着任してくる隊員たちが着任時に目の前で読み上げますので、嫌になるほど聞くことになります。これなら、さすがに覚えます。
「私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法 及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。」
特に、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえるという一文の重さ、恐ろしさを噛み締めてきました。警察や海保を含めて、このような宣誓をしている公務員はありません。
そして、その宣誓をした隊員が集まっている部隊に国会議員が視察に来るとなると、部隊を挙げた準備をして迎えるのです。それは、私たちが「国民の負託にこたえる。」と宣誓した国民の代表だからです。
部隊に視察に来る国会議員は偉いのです。国民の代表ですから偉くてもいいのですが、そいつらの実態が、品性卑しい、部下を犠牲にして生き残ることしか考えていない金権亡者なのが問題なのです。この連中は、宣誓した隊員の前に姿を見せて欲しくありません。目の穢れです。
職業に貴賎なしと言ったのは福沢諭吉翁ですが、筆者は職業に貴賎はあると思っています。政治家や芸能人のゴシップを追うだけが身の丈のジャーナリストなどは筆者の嫌いなものの不動のトップに同率首位で輝いています。
これは、筆者個人の見解であり、筆者は公人ではないので、いかなる見解を持とうと誰の非難も受け付ける気はありません。事実判断の過ちについての批判は受け止めますが、価値判断に関する批判は受け付けるつもりもありません。
実際に筆者は、政治家を相手にしても、「俺は政治家なんか嫌いだ。」とはっきりと述べてきています。
その筆者がある政治家だけは応援していて、後援会のメンバーでもあります。ただ、その政治家一人だけが例外なのですが、その政治家を囲む会(政治資金パーティーではありません。)にその政治家を慕う若い市議会議員などが多数参加してきており、その政治家の秘書が筆者のことを「あの人は元海上自衛隊の人ですよ。」とか教えるらしく、奴らがひっきりなしにやってきて名刺を押し付けようとするのが気に入りません。
市議会議員だって政治家ですから、筆者にとっては、そんな奴らと握手するくらいならマムシに頬ずりしたほうがましなくらいなのですが、連中はそんなことを察するデリカシーを持ち合わせません。人がビールのグラスを持って誰かと話しているところへ、「ちょっと失礼します。」とか言って割って入り、自己紹介をしながら、筆者のグラスにビールを注ぐのです。その政治家の後援会に来ている人なら、自分と価値観が同じだと言わんばかりです。
失礼だと分かっているなら、そんなことはするな!と思いますし、小さなグラスに注ぎ足されたビールなど不味くて飲む気になりません。
だから、大抵は無視し、グラスには掌で蓋をして注がせないようにするので、変な人だと思われているはずです。
おまけに、どうしても話をしなければならない事態に追い込まれると、「私は政治家が大嫌いなんです。」とか言うので、相手の方が呆気に取られます。
それくらい嫌いなんです。
その嫌いで嫌いで仕方ない連中のこのところの無様さを見ていると、この昭和維新の歌が思い起こされてきます。
自民党は、1989年に政治改革元年を迎えていたはずなのに、今度は言葉を変えて「政治刷新」としてお茶を濁そうとしています。自分たちには自浄能力がないことすら認識できない連中なのです。
先にカラオケが嫌いだと述べましたが、ある時、そのカラオケ嫌いの筆者にマイクを回して、どうしても歌えと強要されるという事件がありました。
ある地方勤務の際、筆者は自衛官倫理規定に従って地元のビジネスの方々との会食などの席には一切出席していなかったのですが、数少ない飲みに行く店が探し当てられ、そこで先回りされて、地元の業者の一団に強引に同席させられてしまったのです。
最初は断っていたのですが、あまりにもしつこく、それを拒み通していると座の雰囲気が壊れそうなので、仕方なく歌ったのが、この昭和維新の歌でした。10番まである長い曲なので、押し付けてきた人たちに対する嫌がらせでもありました。
その時の筆者は、飲みに行っていただけなので私服でした。
しかし、海上自衛隊の幹部で、某部隊の指揮官である人物が危険思想の唄を歌っていると通報があったようで、しばらくして、ある部門から事情を聴かれたことがあります。
筆者はそういうことには慣れっこになっていたので、「休日に私服で、法律違反をしたわけでもなく、社会通念上破廉恥な行為をしたわけでもない、単に強要されていやいやカラオケで歌っただけなのが何が問題なのか。もし問題があり、指揮官不適ならサッサと解任すればいいだろう、異議申し立てなどしないから直ちに手続きを取れ!」と一喝して終わりました。
筆者はテロ行為などは認めていません。いかなる主義主張があっても、それをテロで実現しようとする企てには反対です。
筆者の母方の祖父は永平寺で修業をした曹洞宗の僧侶でした。しかし、神仏にすがるということも好きではありません。
しかし、もし天罰というものがあるのであれば、それが下るべき時と思っています。
誰に下るべきか・・・
民主主義国家であるこの国では、そのような政治家を選んでいる私たち国民が罰を受けるべきです。それが責任ある民主主義です。
自分たちが真剣に政治と向き合わず、何も考えずにろくに投票にも行かない、そのような私たちが罰を受けるのは致し方ないかもしれません。
確かに政治不信を創り出したのは、政治家たちですが、その政治家を選んだのは私たちなのです。
私たち日本人は、気高く、誇りある民族だったはずです。東日本大震災でも、自分も被災者であるにも関わらず譲り合う被災地の方々を海外のメディアが取材して、日本は奇跡の国だと評しました。ほとんどの国では暴動が起きたり、援助物資の取り合いが起こるのに、日本では譲り合いが起こるのですから、海外が驚くのは無理もありません。
それから10年ちょっとたった能登半島では、倒壊した家屋から盗みを働く者が多数いるそうです。
私たち日本人の気高い精神性が失われつつあり、その結果として政治家の堕落が生じているのであるとすれば、全ての責任は私たちにあり、天から罰せられるべきなのは私です。
https://www.youtube.com/watch?v=ACTUYNMMoJE
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専門コラム「指揮官の決断」第381回 能登半島の地震・津波災害からいかに教訓を導き出すか 掲載のお知らせ
2024年の幕開けに能登半島を襲った地震・津波被害は、日を追うごとにその被害の現実が明らかになっていき、大変な被害であったことが分かってきました。
1月16日現在では222人の方が亡くなったことが確認されています。
ある一定の年齢以上の方々には、阪神淡路大震災の被害をご記憶の方がいらっしゃいます。
5500人近い方が亡くなった大きな災害でした。
私たち人間には、比較効果という心理作用があり、物事を評価する際に、他の事例と比較して判断する傾向があります。阪神淡路大震災の5500人や東日本大震災の2万人という数字が、今回の200人の被害と比較されることで、今回の出来事が相対的に小さく感じられる可能性があります。これは、以前の災害がより大きな影響を残し、それに比べて現在の被害が小さく感じられるという心理的な傾向です。
比較効果は主観的な評価や感情に影響を与える可能性があり、その影響は人々の経験や過去の出来事との関連性によって異なります。
https://aegis-cms.co.jp/3230
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『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
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ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
こちらをどうぞ
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
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弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
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1 汨羅の淵に波騒ぎ、巫山の雲は乱れ飛ぶ
混濁の世に我立てば、義憤に燃えて血潮湧く
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財閥富を誇れども、社稷を思う心なし
3 ああ人栄え国亡ぶ、盲たる民世に躍る
治乱興亡夢に似て、世は一局の碁なりけり
4 昭和維新の春の空、正義に結ぶ丈夫が
胸裡百万兵足りて、散るや万朶の桜花
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国を憂いて立つからは、丈夫のうたなからめや
6 天の怒りか地の声か、そもただならぬ響きあり
民永劫の眠りより、醒めよ日本の朝ぼらけ
7 見よ九天の雲は垂れ、四海の水は雄叫びて
革新の機到りぬと、吹くや日本の夕嵐
8 あゝうらぶれし天地の、迷いの道を人はゆく
栄華を誇る塵の世に、誰が高楼の眺めぞや
9 功名何ぞ夢の跡、消えざるものはただ誠
人生意気に感じては、成否を誰かあげつらう
10 やめよ離騒の一悲曲、悲歌慷慨の日は去りぬ
われらが剣今こそは、廓清の血に躍るかな
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筆者には大嫌いなものが三つあります。
政治とマスコミの二つは揺るぎなく一位と二位を占めます。(同率首位です。)第三位はその時によって変わります。
ヨットに突っ込んでくる漁船だったり、交通規則を知らない原付や自転車が入ることもありますし、学生時代は警察が大嫌いでした。音楽を聴いている時なら第三位は演歌ですし、読書の時なら、日本の私小説が第三位になります。普通の状態ではカラオケが第三位にランキングされることが多いかもしれません。
しかし、政治や政治家及びマスコミが不動の同率首位であることは昔から変わりません。
特に、コロナ禍の一連の報道を見てメディアにはうんざりでしたし、このところの政局を眺めていると、呆れるよりもものを言いたくない心境になります。
筆者にとって政治家と言うのは唾棄すべき人種であり、倶に天を戴ただきたくない連中です。
そうです、筆者は職業で人を差別します。と言うよりも政治家を差別します。こいつらと同じ空気を吸うだけでも我慢できません。
何故か?
連中の目的が、この国のための政治ではなく、いかに自分がそこから権益を得るかであり、現在永田町で行われているのが、自分たちの基盤が怪しくなったので、いかにその身分を守るかという、最も卑しい目的のための姑息な行動だからです。言うに事欠いて、自分の事務所で自分のために働いてきたスタッフに責任を押し付けて、自分だけは生き残ろうという 「恥」ということを知らぬ輩しかいない現状に絶望しかありません。
ある自民党参議院議員などは、経理面はすべて事務所スタッフにまかせていたので、収支報告書は適正だと認識していた、そのことを裁判でしっかりと主張していきたい、などと恥ずかしげもなく記者会見するのです。筆者が唾棄すべき人物と言うのはこの手合いです。
筆者が海上自衛隊の制服を着ていた30年間、入隊時に行った宣誓を全うすべく、必死で過ごしてきました。その宣誓を私たち自衛官はしっかりと覚えており、いまだに忘れてはいません。筆者は小学生のころから記憶力にまったく自信がないのですが、この宣誓は折に触れて読み上げることを要求されますし、指揮官配置に就くと、着任してくる隊員たちが着任時に目の前で読み上げますので、嫌になるほど聞くことになります。これなら、さすがに覚えます。
「私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法 及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。」
特に、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえるという一文の重さ、恐ろしさを噛み締めてきました。警察や海保を含めて、このような宣誓をしている公務員はありません。
そして、その宣誓をした隊員が集まっている部隊に国会議員が視察に来るとなると、部隊を挙げた準備をして迎えるのです。それは、私たちが「国民の負託にこたえる。」と宣誓した国民の代表だからです。
部隊に視察に来る国会議員は偉いのです。国民の代表ですから偉くてもいいのですが、そいつらの実態が、品性卑しい、部下を犠牲にして生き残ることしか考えていない金権亡者なのが問題なのです。この連中は、宣誓した隊員の前に姿を見せて欲しくありません。目の穢れです。
職業に貴賎なしと言ったのは福沢諭吉翁ですが、筆者は職業に貴賎はあると思っています。政治家や芸能人のゴシップを追うだけが身の丈のジャーナリストなどは筆者の嫌いなものの不動のトップに同率首位で輝いています。
これは、筆者個人の見解であり、筆者は公人ではないので、いかなる見解を持とうと誰の非難も受け付ける気はありません。事実判断の過ちについての批判は受け止めますが、価値判断に関する批判は受け付けるつもりもありません。
実際に筆者は、政治家を相手にしても、「俺は政治家なんか嫌いだ。」とはっきりと述べてきています。
その筆者がある政治家だけは応援していて、後援会のメンバーでもあります。ただ、その政治家一人だけが例外なのですが、その政治家を囲む会(政治資金パーティーではありません。)にその政治家を慕う若い市議会議員などが多数参加してきており、その政治家の秘書が筆者のことを「あの人は元海上自衛隊の人ですよ。」とか教えるらしく、奴らがひっきりなしにやってきて名刺を押し付けようとするのが気に入りません。
市議会議員だって政治家ですから、筆者にとっては、そんな奴らと握手するくらいならマムシに頬ずりしたほうがましなくらいなのですが、連中はそんなことを察するデリカシーを持ち合わせません。人がビールのグラスを持って誰かと話しているところへ、「ちょっと失礼します。」とか言って割って入り、自己紹介をしながら、筆者のグラスにビールを注ぐのです。その政治家の後援会に来ている人なら、自分と価値観が同じだと言わんばかりです。
失礼だと分かっているなら、そんなことはするな!と思いますし、小さなグラスに注ぎ足されたビールなど不味くて飲む気になりません。
だから、大抵は無視し、グラスには掌で蓋をして注がせないようにするので、変な人だと思われているはずです。
おまけに、どうしても話をしなければならない事態に追い込まれると、「私は政治家が大嫌いなんです。」とか言うので、相手の方が呆気に取られます。
それくらい嫌いなんです。
その嫌いで嫌いで仕方ない連中のこのところの無様さを見ていると、この昭和維新の歌が思い起こされてきます。
自民党は、1989年に政治改革元年を迎えていたはずなのに、今度は言葉を変えて「政治刷新」としてお茶を濁そうとしています。自分たちには自浄能力がないことすら認識できない連中なのです。
先にカラオケが嫌いだと述べましたが、ある時、そのカラオケ嫌いの筆者にマイクを回して、どうしても歌えと強要されるという事件がありました。
ある地方勤務の際、筆者は自衛官倫理規定に従って地元のビジネスの方々との会食などの席には一切出席していなかったのですが、数少ない飲みに行く店が探し当てられ、そこで先回りされて、地元の業者の一団に強引に同席させられてしまったのです。
最初は断っていたのですが、あまりにもしつこく、それを拒み通していると座の雰囲気が壊れそうなので、仕方なく歌ったのが、この昭和維新の歌でした。10番まである長い曲なので、押し付けてきた人たちに対する嫌がらせでもありました。
その時の筆者は、飲みに行っていただけなので私服でした。
しかし、海上自衛隊の幹部で、某部隊の指揮官である人物が危険思想の唄を歌っていると通報があったようで、しばらくして、ある部門から事情を聴かれたことがあります。
筆者はそういうことには慣れっこになっていたので、「休日に私服で、法律違反をしたわけでもなく、社会通念上破廉恥な行為をしたわけでもない、単に強要されていやいやカラオケで歌っただけなのが何が問題なのか。もし問題があり、指揮官不適ならサッサと解任すればいいだろう、異議申し立てなどしないから直ちに手続きを取れ!」と一喝して終わりました。
筆者はテロ行為などは認めていません。いかなる主義主張があっても、それをテロで実現しようとする企てには反対です。
筆者の母方の祖父は永平寺で修業をした曹洞宗の僧侶でした。しかし、神仏にすがるということも好きではありません。
しかし、もし天罰というものがあるのであれば、それが下るべき時と思っています。
誰に下るべきか・・・
民主主義国家であるこの国では、そのような政治家を選んでいる私たち国民が罰を受けるべきです。それが責任ある民主主義です。
自分たちが真剣に政治と向き合わず、何も考えずにろくに投票にも行かない、そのような私たちが罰を受けるのは致し方ないかもしれません。
確かに政治不信を創り出したのは、政治家たちですが、その政治家を選んだのは私たちなのです。
私たち日本人は、気高く、誇りある民族だったはずです。東日本大震災でも、自分も被災者であるにも関わらず譲り合う被災地の方々を海外のメディアが取材して、日本は奇跡の国だと評しました。ほとんどの国では暴動が起きたり、援助物資の取り合いが起こるのに、日本では譲り合いが起こるのですから、海外が驚くのは無理もありません。
それから10年ちょっとたった能登半島では、倒壊した家屋から盗みを働く者が多数いるそうです。
私たち日本人の気高い精神性が失われつつあり、その結果として政治家の堕落が生じているのであるとすれば、全ての責任は私たちにあり、天から罰せられるべきなのは私です。
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専門コラム「指揮官の決断」第381回 能登半島の地震・津波災害からいかに教訓を導き出すか 掲載のお知らせ
2024年の幕開けに能登半島を襲った地震・津波被害は、日を追うごとにその被害の現実が明らかになっていき、大変な被害であったことが分かってきました。
1月16日現在では222人の方が亡くなったことが確認されています。
ある一定の年齢以上の方々には、阪神淡路大震災の被害をご記憶の方がいらっしゃいます。
5500人近い方が亡くなった大きな災害でした。
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比較効果は主観的な評価や感情に影響を与える可能性があり、その影響は人々の経験や過去の出来事との関連性によって異なります。
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教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
こちらをどうぞ
https://aegis-cms.co.jp
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://aegis-cms.co.jp/cpx
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バックナンバーを公開しています。
こちらからご覧ください。https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
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メールマガジン「指揮官の休日」
発行人:株式会社イージスクライシスマネジメント
代表取締役 林 祐
email: yhayashi@aegis-cms.co.jp
Web : http://aegis-cms.co.jp
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