指揮官の休日 No.354 一生懸命やったら莫大なお金がかかった話
2023/09/08 (Fri) 06:45
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
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専門コラム「指揮官の決断」は、第362回 利敵行為 を掲載いたしました。
この時点でその言葉を口にする奴がいるかぁ?という話です。
https://aegis-cms.co.jp/3093
No.354 一生懸命やったら莫大なお金がかかった話
1995年の9月初旬のある日、筆者は佐世保を母港とする護衛艦こんごうの戦闘指揮所でニヤニヤしていました。
その年の3月末、幹部学校指揮幕僚課程を卒業した筆者は、第2護衛隊群司令部監理幕僚を命ぜられて佐世保に着任していました。
第2護衛隊群という部隊は護衛艦8隻からなる部隊であり、訓練の2群、見せ場の1群と言われて猛訓練を行うことで有名な部隊でした。
第1護衛隊群は横須賀に司令部があり、そのため政治家や諸外国の軍人などの訪問が多く、その接遇が忙しいので見せ場の1群と呼ばれたのですが、佐世保に司令部のあった第2護衛隊群には外国の賓客などめったに来ないし、東シナ海で何かあったら真っ先に飛び出す部隊という自覚もあり、猛訓練に明け暮れていたのです。
当時、海上自衛隊に1隻しかなかったイージス艦の「こんごう」はその第2護衛隊群に配属され、戦力化の研究が第2護衛隊群担当の部隊研究として行われていました。
筆者は1990年から1992年にかけて、在米連絡官としてそのイージス艦の艤装に関わっており、折からの湾岸戦争で米海軍の調達が湾岸戦争準備に振り向けられたため、日本のイージスシステム関連機器の調達が思うように進まずに苦労した思い出があります。
帰国してから内局に出向し、幹部学校の指揮幕僚課程に入校したりして、1995年にやっと部隊勤務に戻ったら、それが第2護衛隊群司令部だったという訳です。
「こんごう」が佐世保にいることは知っており、自分がその建造に関わって苦労した思い出もあったので、その戦力化には関心があり、担当幕僚ではありませんでしたが、よく「こんごう」に出かけていました。
その筆者が、何故ニヤニヤしていたかという話です。
イージス艦のイージスシステムは「イージス・ウェポン・システム」と「イージス・コンバット・システム」に大別されます。
これは、主として情報処理と指揮の機能を担当するシステムと、それに従ってミサイルなどの武器を制御するシステムに分けられるのですが、それぞれに米海軍から軍人や技術者が「こんごう」に来て、使い方などを指導してくれていました。もちろん、タダではありません。ちゃんと契約を結んで教えに来てもらっていたのです。
護衛艦側のシステム担当者は、幹部も海曹もそれぞれ米海軍の学校に留学して勉強をしてきていますが、やはり実物を前に、具体的な戦力化のためには米海軍の専門家たちの指導が必要でした。
筆者がニヤニヤしていた時には、ちょっとした事件が持ち上がっていました。
その日、午前中から米海軍の指導チームが来ていたのですが、翌日から「こんごう」に乗艦して出航する予定だった筆者たち幕僚は、「こんごう」に陸上司令部から荷物を運んでいました。しかし、筆者はその前日の夜に運び込んでしまい、朝から「こんごう」で米軍の指導を見ていたのです。
指導チームには何人かの士官もいましたので、昼食時には艦内の司令部公室で一緒に食事をしたりしていたのですが、彼らの機嫌があまり良くないのです。
理由を尋ねると、「こんごう」の戦闘指揮所のチームに何度「自動モード」にするように指導しても、いつも「手動モード」にしてしまうのだそうです。
昼食が終わって午後の指導が始まった時、その乗員チームのトップであった「こんごう」の電測長(戦闘指揮所の先任の海曹)に、「米軍はお前さんたちがいくら言っても手動モードにしちゃうから機嫌が悪いんだそうだよ。」と伝えると、びっくりするような答えが返ってきました。
「自動モードはかったるいんですよ。手動の方が動きが敏感なんです。」と言うのです。
珈琲ブレイクの時に、米軍のリーダーの少佐に「あんたの自動モードがかったるいそうだよ。」と伝えると、彼はカンカンになって怒り、「そんなこと言うなら、今度、シミュレーションで競争しよう。」と言って帰ってしまいました。
筆者がニヤニヤしていたのは、そのような騒ぎがあったからです。
その米軍のチームは、翌年の春にまたやってきました。
その時、シミュレーションによる迎撃訓練が、米軍チームの自動モードと「こんごう」チームによる手動モードで行われ、かなりの数準備されたシナリオで行われましたが、甲乙つけがたい成績でした。
しかし、専門家の解析によれば、わずかに「こんごう」チームの対応の方が速度、正確性で勝ったという結果が出ました。
米軍チームは木っ端みじんにしてやると息巻いていたのが鼻柱を折られて意気消沈するかと思いきや、「こんごう」チームにもう一度やれとリクエストして、「こんごう」の動きを分析し始めました。筆者はそれを見て、「この連中はやはりプロだ。」と思ったものでした。
実は、これが後に大問題を引き起こしました。
筆者はこの第2護衛隊群の幕僚をちょうど2年間務め、海幕防衛課勤務を命ぜられ東京に戻ってきました。
海幕防衛課というのは、海上自衛隊の防衛政策の中枢であり、筆者はその業務計画班に配属されました。
海上自衛隊の年度業務計画を作るのが仕事なのですが、業務計画の基礎となる予算の要求から仕事が始まります。
筆者は教育訓練と部隊運用の予算を担当しており、イージスシステム関連の予算は別の班員が担当していました。
その彼のところに持ち込まれたのが、イージスシステムの改修のための予算要求でした。
米海軍からイージスシステムのアップデートを行うということで、数億円の費用請求が予定されているから予算化して欲しいということでした。
改修の要点を確認すると、日本側のリクエストによる改修ということだそうでした。
さらに細部を問い合わせると、「自動モード」の問題点の指摘があり、そこを改善したとのこと。
私がその背景を担当者に教えてやると、「お前が米軍に余計なことを言うから吹っ掛けられたじゃないか。」と文句を言われました。橋本行革の初年度で、防衛省が防衛予算を対前年度同額またはそれ以下と初めて言い渡された予算編成でした。
とにかく、「こんごう」の連中が頑張ってシステムを負かしたため、大金をせしめられることになってしまったというお話でした。
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専門コラム「指揮官の決断」第362回 利敵行為 掲載のお知らせ
物騒な表題ですが、我慢してお付き合いください。
競争の戦略において、それは軍隊の作戦でも、商圏を争うビジネスの世界でも同様なのですが、いかに綿密に戦略策定を行い、準備し、全員が覚悟を改めて臨もうとも、利敵行為を働く者が一人でもいると、それらの努力はまったく無駄になってしまいます。
利敵行為と一言で言っても、いろいろなものがあろうと思います。
意図的な利敵行為は、スパイだったりしますし、戦国時代などでは「調略」という言葉が使われ、戦いを有利にするためによく行われていました。
続きはこちらでお読みください。
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『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
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ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
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企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
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毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
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その年の3月末、幹部学校指揮幕僚課程を卒業した筆者は、第2護衛隊群司令部監理幕僚を命ぜられて佐世保に着任していました。
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指導チームには何人かの士官もいましたので、昼食時には艦内の司令部公室で一緒に食事をしたりしていたのですが、彼らの機嫌があまり良くないのです。
理由を尋ねると、「こんごう」の戦闘指揮所のチームに何度「自動モード」にするように指導しても、いつも「手動モード」にしてしまうのだそうです。
昼食が終わって午後の指導が始まった時、その乗員チームのトップであった「こんごう」の電測長(戦闘指揮所の先任の海曹)に、「米軍はお前さんたちがいくら言っても手動モードにしちゃうから機嫌が悪いんだそうだよ。」と伝えると、びっくりするような答えが返ってきました。
「自動モードはかったるいんですよ。手動の方が動きが敏感なんです。」と言うのです。
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筆者がニヤニヤしていたのは、そのような騒ぎがあったからです。
その米軍のチームは、翌年の春にまたやってきました。
その時、シミュレーションによる迎撃訓練が、米軍チームの自動モードと「こんごう」チームによる手動モードで行われ、かなりの数準備されたシナリオで行われましたが、甲乙つけがたい成績でした。
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