指揮官の休日 No.315 この素晴らしき世界
2022/12/09 (Fri) 06:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第323回 防衛予算GDP比2%へ その1 を掲載いたしました。
いよいよ国防関係予算総額が対GDP比で2%となることになりました。紆余曲折の末に歪んでしまったこの国の安全保障態勢について考えています。
https://aegis-cms.co.jp/2857
No.315 この素晴らしき世界
筆者がこのメールマガジンで更新をお知らせしている危機管理の専門コラム「指揮官の決断」は、危機管理の専門コラムという性格上致し方ないのですが、どうしても辛口の、しかもあまり明るい話題を取り上げることが出来ません。
実はこのコラムを書き続けることには結構体力が必要です。
専門コラムである以上、専門的な内容に間違いがあってはならないので、ファクトチェックや論理の間違いに気を遣うのです。(その割には誤字脱字が多いというご指摘は甘んじて受けます。)
さらに、書き続けていると気分が落ち込んで絶望的になることもあります。
その反動で、このメールマガジンは毒にも薬にもならぬ、知っていても知らなくてもどうでもいいような話が多くなり、いつかはジョギングをしていて散歩中のチワワに追い抜かれた話などを披露して、我が家の司令長官に呆れられたりしています。
危機管理という仕事上、詳しい事情はあまりお話しできないのですが、ここ数か月緊張の大きな作業に従事しており、さらにストレスが溜まってきていました。
幸い、我が家は司令長官がストレスケアのカウンセラーなので、上行結腸癌の疑いで国立がん研究センターに入院して手術を受けたのですが、病理検査の結果癌細胞が発見されず、結果的にがん保険がおりず、手術後の経過が良かったので5日日の予定を一日前倒して退院した結果入院保険も下りないという結果になりましたが、何とかストレスから病気になる事態は免れています。
司令長官のストレスケアの他には熱海に時々出かけて温泉に入ったり、横浜に泊めてある小さなヨットに行って珈琲を飲んだりする程度なので、なかなか癒される時を過ごすことが出来ずにいます。
先日もそのようなイライラのつのる日に、ふとしたことでとても癒される出来事に出くわしました。
都内である人と待ち合わせをしていて、例によって30分ほど早く現地に着いたため、ふと目に着いた喫茶店に入ったのです。
チェーン店ではなく、こだわりオヤジが一人でやっている、何となくディープな感じの店でした。
ちょっとまずいな、と思ったのが第一印象です。都内のこの類の店は喫煙者のたまり場になっていることが多いからです。
ところが、その店のドアを開けて中に入ったとたんに香ってきたのは、煙草ではなく珈琲でした。
しかも、私の入店が合図だったように一曲の耳慣れた曲が始りました。
それがルイ・アームストロングの『この素晴らしき世界』でした。
筆者がルイ・アームストロングを知ったのは、あるミュージカル映画でした。
コルネット奏者のレッド・ニコルズの半生を描いた『五つの銅貨』で、主演のダニー・ケイとともに歌った「五つの銅貨」「ラグタイムの子守歌」「ぐっすりおやすみ」のメドレーで、中学生だった筆者は一挙にジャズファンになってしまったのですが、その時のルイ・アームストロングの声や汗を吹き出しながらの演奏や歌唱には呆気にとられたものでした。
この時、強烈な印象を受けて、その名前を覚えたのですが、その後、「サッチモ」という愛称で呼ばれていることも知りました。
この愛称はどういう意味だと知り合いの米国人に聞いたら“satchel mouth”(がま口のような口)という意味だと教えてくれました。
ディキシーランドスタイルのジャズを世の中に認知させた先駆者でもありますが、晩年はジャンルにこだわらず、ウォルト・ディズニー映画の曲ばかりをとりあげたアルバムも発表しています。また、『女王陛下の007』には“We have all the time in the world(愛はすべてを越えて)”という挿入曲も提供しています。
『この素晴らしき世界』が発表されたのは1967年ですが、よく考えるとケネディ大統領が暗殺された1963年以降、アメリカはベトナム戦争や人種問題などで動乱の時代を迎えています。
宇宙開発においても、初の有人宇宙飛行をソ連に先行され、1969年にアポロ11号の月面着陸で面目を回復するまで、米国にとっては我慢の日々だったはずです。
そこで発表された『この素晴らしき世界』ですが、どうも米国内での売れ行きは芳しくなく、むしろ英国で大ヒットだったようです。
米国であまり売れなかった理由については、発売元のABCレコード社長との確執などが噂されていますが、ひょっとすると人種問題もあったかもしれません。
この曲はトニー・ベネット、セリーヌ・ディオンなど多くのアーティストによってカバーされていますが、しかし、やはりルイ・アームストロングが圧倒的に素晴らしい出来です。
多分、歌詞がサッチモが歌うと説得力を持つのだと思います。
緑の木々や赤いバラも私とあなた方のために咲いているのが見える。
そして自分に問いかける。なんて素晴らしい世界なんだと。
と歌い始め、その想いは青空や虹、赤ちゃんの泣き声などに及び、この世界は素晴らしいと謳いあげています。
この歌詞に、サッチモのだみ声が素晴らしくマッチしていて、その喫茶店に入った瞬間、思わず席に着くのを忘れて聞きこんでしまっていました。
分かるでしょ?そんな何気ない歌詞をトニー・ベネットに朗々と歌い上げられたら、聴いていて疲れてしまいますよね。
その店は、昭和の時代によくあったジャズ喫茶のような雰囲気の店で、こだわりの亭主が、客なんかどうでもいいというような態度で、つまらなさそうに珈琲を淹れているのですが、私がその曲を聴いているのを見て、そっとしておいてくれました。
曲が最後のフレーズに入って我に返り、空いていたカウンターに座ってキョロキョロしていたら、マスターが話しかけてきて、「いいでしょ?」と言いました。
「うちでもよく聴くけど、このスピーカーはサッチモの声によく合うね。」と返すと、我が意を得たりという顔をしてニッコリと頷き、まだ何も注文していないのに、いきなりかなり濃い珈琲を出してくれました。
サッチモの声は、小さなスピーカーではよくありません。大きくて低音がしっかりと再生でき、しかしこもらない澄んだ音でないといけないのですが、そのスピーカーは見事にサッチモの息遣いまで再現していました。あたかもそこにいて、ハンカチで汗を拭いているような感じにさせられるスピーカーだったのです。
注文もしていないのに珈琲が出て来てびっくりしたのですが、ミルクも砂糖も付いてきません。よほど不味いコーヒーでなければそれらを使わないのをこのマスターは見抜いたようで、「お口に合わなければお代はいらないよ。自分で飲もうと思った時にあんたが入ってきたから二杯分淹れただけだから。」とのことでした。
最近はこういう喫茶店が少なくなりましたね。
https://www.youtube.com/watch?v=2nGKqH26xlg
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専門コラム「指揮官の決断」第323回 防衛予算GDP比2%へ 掲載のお知らせ
繰り返し申し上げてきておりますが、当コラムは危機管理の専門コラムであり、専門以外の領域に踏み込む際には大きな躊躇を感じております。
特に今回テーマとするのがこの国の安全保障に関する財政問題であり、財政学は当コラムの専門ではありませんので大きな躊躇を感じているところです。
筆者は大学院で経済学研究科にいたことがあります。しかし、この程度で経済の専門家と称することはできませんし、そもそも研究科は経済専攻ではなく組織専攻でした。財政学に関しては学部での講義くらいしか教育を受けていません。
また安全保障の専門家でもありません。
筆者は海上自衛隊に30年間在籍しましたが、海上自衛官がすべて安全保障論の専門家であるわけではありません。
幹部自衛官に任官後しばらくしてから海上自衛隊幹部学校の指揮幕僚課程や高級課程に入学し、合わせて2年間、戦略や国際関係論などの教育を受けていますが、学問としての安全保障論を体系的に教育されたということでもありません。つまり、海上自衛隊にいたから自動的に安全保障論の専門家になるということではないということです。
経済学部出身の元海上自衛隊幹部で危機管理のコンサルタントをやっている奴が防衛予算について話したら、「専門家」の議論だと思われてしまうだろうという危惧がありますが、筆者は財政学も安全保障論も専門外であるとあらかじめお断りしておきます。
続きはこちらでお読みください。
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『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
セルバ出版
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教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
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No.315 この素晴らしき世界
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実はこのコラムを書き続けることには結構体力が必要です。
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幸い、我が家は司令長官がストレスケアのカウンセラーなので、上行結腸癌の疑いで国立がん研究センターに入院して手術を受けたのですが、病理検査の結果癌細胞が発見されず、結果的にがん保険がおりず、手術後の経過が良かったので5日日の予定を一日前倒して退院した結果入院保険も下りないという結果になりましたが、何とかストレスから病気になる事態は免れています。
司令長官のストレスケアの他には熱海に時々出かけて温泉に入ったり、横浜に泊めてある小さなヨットに行って珈琲を飲んだりする程度なので、なかなか癒される時を過ごすことが出来ずにいます。
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しかも、私の入店が合図だったように一曲の耳慣れた曲が始りました。
それがルイ・アームストロングの『この素晴らしき世界』でした。
筆者がルイ・アームストロングを知ったのは、あるミュージカル映画でした。
コルネット奏者のレッド・ニコルズの半生を描いた『五つの銅貨』で、主演のダニー・ケイとともに歌った「五つの銅貨」「ラグタイムの子守歌」「ぐっすりおやすみ」のメドレーで、中学生だった筆者は一挙にジャズファンになってしまったのですが、その時のルイ・アームストロングの声や汗を吹き出しながらの演奏や歌唱には呆気にとられたものでした。
この時、強烈な印象を受けて、その名前を覚えたのですが、その後、「サッチモ」という愛称で呼ばれていることも知りました。
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『この素晴らしき世界』が発表されたのは1967年ですが、よく考えるとケネディ大統領が暗殺された1963年以降、アメリカはベトナム戦争や人種問題などで動乱の時代を迎えています。
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そこで発表された『この素晴らしき世界』ですが、どうも米国内での売れ行きは芳しくなく、むしろ英国で大ヒットだったようです。
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