指揮官の休日 No.302 Stealth wealth
2022/09/09 (Fri) 06:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第310回 疑似相関 を掲載いたしました。
ものごとの関連性を明確に理解するということは意外に難しいことです。その難しさの一つの理由を解説しています。
詳しくはこちらをお読みください。
https://aegis-cms.co.jp/2777
No.302 Stealth wealth
筆者は海上自衛官の息子としてこの世に生を受けました。
これが何を意味するかといえば、裕福な家庭の生まれではなかったということです。
自衛隊が創立された翌年のまだ不安定な時期で、官舎もろくに整備されておらず、給料も一月分を1回で支給できず、2回に分けて支給されていた頃です。(この時の名残なのですが、自衛隊は現在でも給料の支給日が25日ではなく18日です。)
一応国家公務員なので「健康で文化的な最低限の生活」らしきものは保証されていたようですが、しかし、自分がその自衛官になってみてビックリしたのは、費用対効果を考えたらとてもじゃないけどペイする職業ではないということでした。
そもそも自衛隊法に規定された「服務の宣誓」というのがあり、「事に臨んでは身の危険を顧みず、専心職務の遂行にあたり・・・」と宣誓しているので、生命の保証がないのです。それに加えて、国家公務員法が適用されず自衛隊法が適用されるため、自衛官には残業手当も休日出勤手当もなく、有給休暇の規定も、権利として「取ることができる」のではなく、「許可することができる」ということになっています。つまり、「許可しなくてもいい」のです。実際に筆者は、2年間で土・日も含めて出勤しない日が17日しかなかった勤務を経験しています。2年間ですから、土日だけでも208日あったはずです。
大学、大学院の気楽な学生生活を終えて、幹部候補生学校に入り、1年間にわたりゾッとするような鍛えられ方をしました。戦前の海軍兵学校もかなり厳しく鍛えられたようですし、しかも彼らは4年間の学校生活を送っていたので、自衛隊の幹部よりはいいという見方もありますが、彼らは将校生徒と呼ばれ、世の中で別格のエリート扱いされていたことを考えると、やはり自衛隊は割に合いません。筆者が幹部候補生の頃は、自衛隊員はまだ税金泥棒扱いでした。
若い自衛官たちを支えているのは「使命感」や船や飛行機のオペレーターとしての興味だけです。
現在の海上自衛隊は労働環境もそれなりに改善されてきており、艦隊勤務でも海上で暮らす日数は1年の3分の1程度ですが、筆者が幼い頃の父は一度出航したら、国内にいるにもかかわらず滅多に帰ってきませんでした。だからと言って遠洋のマグロ漁船のように稼ぎがいいわけでもありませんでした。
とにかく家庭は裕福ではありませんでしたが、父の訓えの一つに忘れられないものがありました。
それは「食べるものに文句を言うな」ということです。父は「食うものがあるだけでもありがたいと思え。そもそも育ちの悪い奴ほど食べ物に文句を言うんだ。」とよく幼い筆者に諭しました。幼い頃の躾のほとんどはどこかへ飛んで行ってしまっていますが、しかし、現在でも筆者は食べ物に対してあまり文句は言いません。
父の訓えの前半部分は、戦争中に乗艦が撃沈されて硫黄島に負傷して流れ着き、陸軍部隊に介抱されて窮地に一生を得た経験から来るものでしょう。自分たちが食べる分すらあまりないのに、父の船が父島から敵の目を盗んで硫黄島への補給を続けていたことを知っていた陸軍部隊が、少ない食料から負傷して流れ着いてきた乗員たちを養ってくれたのです。
後半部分は、陸軍軍楽隊員として英国に留学した経験を持つ美食家だった祖父の影響で、大阪で幼年期から恵まれた食生活を送った父が商船学校や海軍で経験したことによるものだと思われます。「こんなものが食えるか!」と声を上げる級友や士官連中ほどろくな家庭の出身ではないということに気付いていたようです。「貧すれば鈍する」というのは本当だぞ、とよく言っていました。精神の貴族性を失ってはならないということだったのでしょう。
筆者が全寮制の中学に進学し、夏休みに帰省した際、その学校が英語教育に力を入れていることを知っていた父が筆者にある質問をしたことがあります。それは「Stealth Wealthという言葉を知っているか?」という質問でした。
中学生だった筆者には分かりませんでしたが、父がその意味を教えてくれました。
要は「富める紳士は、それを隠そうとする。」ということなのだそうです。
本当の贅沢は人に見せびらかすものではない、さりげなさの中で、違いの分かる人だけが気付くのが富める紳士に備わる品格であるということです。
確かに、お金持ちには二通りの人々がいるようです。
持っているものから乗っている車などすべてが金ぴかで、いかにもお金が余っていそうな人たちと、よく考えると凄いことなのに、あまりにもさりげなくやってしまうので、そんな金持ちだとその場では気付かないような人たちです。
アメリカのヨットハーバーには後者のような人物が大勢ウロウロしています。年収何十億円も取っているにもかかわらず、週末のハーバーで破れたジーンズに汚れたTシャツを着て、ペンキの缶をぶら下げて歩いていたりします。ハーバーにも古いピックアップトラックで乗り付けてくるので、メンテナンスの業者と間違うことすらあります。
多分、そのピックアップトラックも自分で整備しているのでしょう。
特に金持ちになりたいと思っているわけではありませんが、しかし、そのようなお金持ちには憧れます。
筆者が30年間を過ごした海上自衛隊の勤務は、経済的には恵まれたものではありませんでしたが、船に乗ったり、米国暮らしをしたり、一年間給料を貰いながら勉強だけすればいい配置に二度も就けてくれたり、内部部局で制服を脱いで背広で役人暮らしをさせられたりと実に様々な経験をさせてくれました。
そして、常に海軍士官としての自覚を問われ、指揮官としての覚悟を問われという緊張感のある勤務でしたが、しかし、このことは精神の貴族性を尊ぶという海上自衛隊の風潮と相まって筆者にとっては得難い経験でした。
Stealth Wealth とは無縁の世界でしたが、そのような品性が尊いことを知ることができたことに感謝しています。
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専門コラム「指揮官の決断」第310回 疑似相関 掲載のお知らせ
当コラムではかつて、一昨年に共同通信が配信して各紙・各局が一斉に報道した、「東京大学の研究者チームが、ある陽性判定者のグループを調査したところ、GoToトラベルを使って旅行した人がそうでない人の2倍おり、新型コロナの感染とGoToトラベル事業の関係を統計学的に証明したという」という記事を誤報だと断じました。
この論文は、東京大学の研究者チームがエール大学の健康科学を扱う査読前の論文を掲載するサイトに発表したもので、GoToトラベル事業の5000万人泊の中の統計学的に有意なサンプル数の追跡調査を行ったわけでも何でもありませんし、執筆したグループ自身がそれを認識しているので相関関係とも因果関係とも書かずに、単に関連性とのみ書いてあります。
相関関係と因果関係を立証しなければ統計学的証明とは言いません。
続きはこちらでお読みください。
https://aegis-cms.co.jp/2777
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『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
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教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
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No.302 Stealth wealth
筆者は海上自衛官の息子としてこの世に生を受けました。
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自衛隊が創立された翌年のまだ不安定な時期で、官舎もろくに整備されておらず、給料も一月分を1回で支給できず、2回に分けて支給されていた頃です。(この時の名残なのですが、自衛隊は現在でも給料の支給日が25日ではなく18日です。)
一応国家公務員なので「健康で文化的な最低限の生活」らしきものは保証されていたようですが、しかし、自分がその自衛官になってみてビックリしたのは、費用対効果を考えたらとてもじゃないけどペイする職業ではないということでした。
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大学、大学院の気楽な学生生活を終えて、幹部候補生学校に入り、1年間にわたりゾッとするような鍛えられ方をしました。戦前の海軍兵学校もかなり厳しく鍛えられたようですし、しかも彼らは4年間の学校生活を送っていたので、自衛隊の幹部よりはいいという見方もありますが、彼らは将校生徒と呼ばれ、世の中で別格のエリート扱いされていたことを考えると、やはり自衛隊は割に合いません。筆者が幹部候補生の頃は、自衛隊員はまだ税金泥棒扱いでした。
若い自衛官たちを支えているのは「使命感」や船や飛行機のオペレーターとしての興味だけです。
現在の海上自衛隊は労働環境もそれなりに改善されてきており、艦隊勤務でも海上で暮らす日数は1年の3分の1程度ですが、筆者が幼い頃の父は一度出航したら、国内にいるにもかかわらず滅多に帰ってきませんでした。だからと言って遠洋のマグロ漁船のように稼ぎがいいわけでもありませんでした。
とにかく家庭は裕福ではありませんでしたが、父の訓えの一つに忘れられないものがありました。
それは「食べるものに文句を言うな」ということです。父は「食うものがあるだけでもありがたいと思え。そもそも育ちの悪い奴ほど食べ物に文句を言うんだ。」とよく幼い筆者に諭しました。幼い頃の躾のほとんどはどこかへ飛んで行ってしまっていますが、しかし、現在でも筆者は食べ物に対してあまり文句は言いません。
父の訓えの前半部分は、戦争中に乗艦が撃沈されて硫黄島に負傷して流れ着き、陸軍部隊に介抱されて窮地に一生を得た経験から来るものでしょう。自分たちが食べる分すらあまりないのに、父の船が父島から敵の目を盗んで硫黄島への補給を続けていたことを知っていた陸軍部隊が、少ない食料から負傷して流れ着いてきた乗員たちを養ってくれたのです。
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筆者が全寮制の中学に進学し、夏休みに帰省した際、その学校が英語教育に力を入れていることを知っていた父が筆者にある質問をしたことがあります。それは「Stealth Wealthという言葉を知っているか?」という質問でした。
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