指揮官の休日 No.247 ワレ シュホウヲモッテテキセンスイカンヲコウゲキ コレヲチュウハス
2021/08/20 (Fri) 06:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
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専門コラム「指揮官の決断」は、第255回 堕落・怠慢・無責任と退化 を掲載いたしました。
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No.247 ワレ シュホウヲモッテテキセンスイカンヲコウゲキ コレヲチュウハス
1986年の10月のことです。本当は秘密事項なんですが、大したことでもなく、冗談としか受け取ってもらえないような内容なので、まぁいいかと思い、当メールマガジンの読者のみにこの国家秘密を明かしますね。他言無用ですよ。
さて、その1986年10月、筆者は当時としては海上自衛隊の最新鋭艦の砲術士として張り切っていました。担当はその船の後部にある対空ミサイルでしたが、当直の配置では艦橋で航海指揮官として勤務したり、あるいは戦闘指揮所でミサイルや主砲の指揮装置の管制をしたりしていました。戦闘配置では前部と後部にある射撃指揮所のうちの後部射撃指揮所の指揮官でした。
海上自衛隊では毎年秋に大きな演習が行われます。米海軍との共同演習であり、海上自衛隊で実務に就いている部隊や定期整備を行っている船などを除いたほぼ全部隊が参加する大きな演習です。
筆者が乗り組んでいた船も海上自衛隊の最新鋭艦として当然のようにその演習に参加していました。
実はその船はその年の5月から7月にかけて、米国派遣訓練に参加しており、環太平洋合同軍事演習(RIMPAC86)において米空母の直衛の任務を完ぺきにこなして帰国し、多くの教訓を得て帰ってきたばかりで鼻息が荒いところでした。
当時の海上自衛隊演習の大まかな筋書きとしては、まだソビエトが健在であり、その海軍力が侮ることができないものであったところから、ソビエトの対日侵攻阻止に重点が置かれていました。具体的にはソビエトが日本本土進攻の準備を始めたという情報を受けて、北海道の陸上自衛隊を強化するために本州以南に所在する陸上自衛隊の部隊を北海道に移動させる(北方転地と言います。)とともに、想定でカムラン湾付近で作戦中の米海軍第7艦隊が安全保障条約に基づいて北上してくるのを迎えに行くというものでした。
北上してくる第7艦隊の進路の事前掃討を行うのが海上自衛隊の任務でした。空母機動部隊が北上する前面の海域から敵潜水艦を排除するのが任務であり、以前は海上自衛隊の能力をあまり評価していなかった米海軍もその頃には海上自衛隊の対潜能力に大きな信頼を置いており、海上自衛隊がこの海面は事前掃討が終了したと宣言した海域には堂々と入ってきていました。その事前掃討を続けて空母機動部隊を対潜脅威から守り、三陸沖まで北上させ、そこから空母から出撃するストライクフォースがウラジオストクなどの要衝を攻撃に行くというシナリオでした。
その間、陸上自衛隊は北海道北西部の浜頓別に上陸してきたソビエト軍と戦い、旭川を攻略されると戦略的に不利になるため、その北にある音威子府(オトイネップと読みます。)で徹底的に抗戦するというシナリオになっていました。この音威子府ラインを死守するのが当時の陸上自衛隊の任務でした。
海上自衛隊は陸上自衛隊が音威子府を支えきれなくなる前に第7艦隊を三陸沖まで引っ張り上げなければならず、そのために日夜対潜能力の向上のために猛烈な訓練をしていました。
さて、その1986年の海上自衛隊演習です。
筆者は先に申し上げた通り、新鋭ミサイル護衛艦のミサイル担当士官として張り切っており、しかも米国派遣訓練でいろいろと学んで帰った直後とあって、その張り切り方も今考えてもおかしいくらいでした。
演習期間中、脅威が大きくないと予想される状況にあっては船は艦内哨戒第三配備という態勢で走ります。
護衛艦が航海中には状況に応じて様々な態勢を取っています。
戦闘航海中は総員が戦闘配置に就いていますが、その態勢では長続きしません。交代で休んだりするために当直態勢を維持します。敵の脅威の度合いなどを考慮して警戒を続けながらの当直となり、その態勢を哨戒配備と呼びます。
哨戒配備には段階があり、比較的敵の脅威が低いと見積もられる場合には艦内哨戒第三配備となります。これは概ね三分の一の乗員が当直に就き、対潜、対水上、対空の武器のどれかに配員して即応砲台とします。
状況が若干厳しくなると哨戒第二配備に格上げされます。これは二分の一の乗員が当直に就き、即応砲台も数が増えていきます。さらに状況が切羽詰まってくると哨戒第一配備となり、全員が配置に就いていますので戦闘配置とあまり変わりません。ただ、ヘルメットなどを被っていなかったり、食事を交代で食堂や士官室に食べに降りたりができることくらいが戦闘配置と異なります。
この演習中、筆者は第二配備では戦闘指揮所でDAC/WACという任務に就いていました。これは敵として認識された目標に射撃指揮装置と対処する武器を割り当てる作業を行います。二つある指揮装置のどちらをどの目標に対応させ、どの武器で対処するのかを指示するのが仕事です。この当直の時は戦闘指揮所のコンピューターのコンソールに向かってひたすらテレビゲームのようなことをやっていることになります。
第三配備においては艦橋で航海指揮官として当直に立ちます。私は戦闘指揮所でコンピューターに向かっているよりも、立ちっぱなしにはなりますが艦橋で当直するほうが好きでした。
さて、1986年の海上自衛隊演習は概ね2週間弱の期間にわたって行われました。
演習最終日の前日くらいまでに、情報として何日の午後12時をもって演習終了の予定という情報が流されてきました。
私の乗組んでいた護衛艦では毎日昼食後に士官室で作戦会議が行われていました。情勢を分析し、与えられた任務を確認し、艦長から注意事項などの指示が行われるのです。
演習最終日とされた日は、いつもなら昼食後に行う会議が11時から行われました。これは演習終了後直ちに演習に関する成果などの所見を電報で発信する必要があったからです。演習を終了してそれぞれの母港に帰投すると、すぐに事後研究会が開かれます。これはHotWashUpと呼ばれ、終了後すぐに行われるのを常としています。さらに詳しくやり取りされた電報や目標の探知記録、交戦記録などを精査してデータが揃ったところで本格的な事後研究会が行われるのですが、その前にとにかく出来立てのホヤホヤの時点で研究会が行われるので、その準備のための会議が演習終了前に開かれたのです。
そのように士官室で会議が行われる場合においても船は走り続けていますので、艦橋の航海指揮官は立直しなければなりません。その場合、航海指揮官としての資格を持っていた幹部の中で最後任であった私が立直することになっていました。
最終日の午前11時、私はそれまで当直していた戦闘指揮所から艦橋に上がって航海指揮官を交代しました。
交代してしばらくした時、何か感じるところがあって双眼鏡を構えて右の前方を見ていたのですが、そこに突如海中から潜望鏡が上がってくるのが見えたのです。
私が「オッ?」と思ったのと右舷のウイングにいた見張り員が「潜望鏡視認」と叫ぶのが同時でした。
次の瞬間、その潜望鏡は波間に消えてしまい、あたかも何もなかったような海に戻りました。
私は被っていたヘッドセットで対潜指揮所を呼び、右前方に潜望鏡を視認したがソーナーで探知していないのかを尋ねました。その時はソーナーはパッシブモードといって、こちらから探信音を発することなく、潜水艦のスクリュー音などを聴くモードにしていたようで、探知していないということでした。
私はすぐに士官室に繋がる交話器で艦長に対して潜望鏡を視認したこと、ソーナーをアクティブモードに切り替えることなどを報告して了解を取りました。直ちに対潜指揮所にアクティブ捜索を始めることを指示した途端に前方から再度潜望鏡が現れたのです。
私は対潜指揮所にまだ探知できないかを確認したのですが、探知していないということでした。ソーナーは、あまりにも目標が近すぎると音がスキップしてしまって却って探知できないということがあります。そこで、右舷の短魚雷を発射する許可を艦長に求めました。その海域に味方潜水艦がいないことは分かっていましたので、存在するとすれば敵潜水艦ですから敵味方識別の必要はなく、直ちに攻撃する許可を得ることが出来ました。問題だったのは対潜指揮所が潜水艦を探知していないことです。
その護衛艦が搭載していた対潜武器は二種類あり、一つはアスロックと呼ばれ、対潜魚雷をミサイルに積み、敵潜水艦が存在すると思われる海面まで空中を飛行させ、目標の上空で切り離して魚雷をパラシュートで海面に降ろし、その後は魚雷にホーミングさせる武器でした。
これは目標が遠距離になければ使えません。ところが相手の潜水艦が目の前にいるのですから、船の中部の甲板にある魚雷の発射管から魚雷を射出し、魚雷にホーミングさせればいいということになります。この魚雷は目標を指示されると、ある一定の水深からグルグル回りながら深く潜っていき、調定された水深まで潜ると海面に向かって捜索を続けながら上がってきます。そして途中で敵を見つけるとそちらに方向を変えて命中するという優れものなのですが、射出する船が相手を探知していて、その情報を魚雷に教えてやるという手続きが必要です。
私が「短魚雷、攻撃始め」を命じても、対潜指揮所は「探知していないから攻撃できない。」と言ってきます。私は「初期捜索深度ゼロでいいから右の魚雷を放り込め。目の前にいるんだから逃しっこない!」と叫んだのですが、対潜指揮所は頑固に言うことをききません。
私は砲術士でしたので、射撃指揮装置などがどのような態勢でいるかは知っていました。
そこで前部にある射撃指揮所に「光学照準で潜望鏡が見えるか?」と訊きました。あまり近すぎて、かつ海上に出ている潜望鏡などは細く小さいためにレーダーでは掴んでいないと考えたからです。指揮装置に付属して装備されているテレビカメラで見えるかどうかを訊いたのです。
前部の射撃指揮所からは「光学照準で見えます。」と言ってきました。
そこで再度士官室に報告しました。「右前方に潜望鏡がまだ上がっています。光学照準で追尾しています。76ミリ砲の攻撃許可をお願いします。」
士官室からは笑い声が聞こえ、艦長から「やれるんだったらやってみろ。」と許可が出ました。
私は直ちに「教練戦闘、右砲戦、目標敵潜水艦の潜望鏡。71番砲撃ち方始め。」とアナウンスし、発砲のタイミングは射撃指揮所に任せて成り行きを見ていました。
数秒後、射撃指揮所から「射撃終了。発射弾数20発」と報告が上がってきました。
その頃にはさすがに潜望鏡も潜ってしまっていました。
びっくりしたのは、その後の審判部の評価でした。
目標をしっかりと補足探知し、攻撃の手続きが正しく行われた場合には、各艦に乗っている審判部員がその攻撃の結果を評価しなければなりません。具体的には乱数を発生させて、その乱数を乱数表に当てはめて戦果を判定するのですが、この時にはなんと潜望鏡に76ミリ弾が2発命中し、中破の損害を与えたという評価になりました。
相手は米海軍の原子力潜水艦でした。
つまり、海上自衛隊の護衛艦が76ミリ砲で原子力潜水艦に戦いを挑んで中破の戦果を挙げたということです。もちろん前代未聞の珍事です。乗っていた審判部員も苦虫を噛み潰したような顔をしていましたが、これがルールなので仕方ありません。
後の研究会における演習の推移の再構成作業で分かったのですが、この米軍の原子力潜水艦は12時で演習終了ということで、その直前なので新たな戦闘などは起こらないだろうと考えて潜望鏡を上げ、普通なら素早く全周を見回して下げるところを、日米の艦艇が陣形を作って走っている様子を動画撮影しようと上げっぱなしにしていたことが分かりました。そこへ突如水中音響信号により私が乗艦していた護衛艦からの攻撃通知を受け、自分が攻撃されたことを知ったようです。
私はといえば、戦果を挙げたことは間違いないので、その報告を行い、船からは電報が発せられることになりました。入港後、「お前、76ミリで原子力潜水艦と渡り合ったんだってな。」といろいろな先輩からからかわれてしまいました。
血気盛んだった若い頃の懐かしい思い出です。
なお、あくまでもこのことは秘密なので他言無用に願いますね。
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1986年の10月のことです。本当は秘密事項なんですが、大したことでもなく、冗談としか受け取ってもらえないような内容なので、まぁいいかと思い、当メールマガジンの読者のみにこの国家秘密を明かしますね。他言無用ですよ。
さて、その1986年10月、筆者は当時としては海上自衛隊の最新鋭艦の砲術士として張り切っていました。担当はその船の後部にある対空ミサイルでしたが、当直の配置では艦橋で航海指揮官として勤務したり、あるいは戦闘指揮所でミサイルや主砲の指揮装置の管制をしたりしていました。戦闘配置では前部と後部にある射撃指揮所のうちの後部射撃指揮所の指揮官でした。
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当時の海上自衛隊演習の大まかな筋書きとしては、まだソビエトが健在であり、その海軍力が侮ることができないものであったところから、ソビエトの対日侵攻阻止に重点が置かれていました。具体的にはソビエトが日本本土進攻の準備を始めたという情報を受けて、北海道の陸上自衛隊を強化するために本州以南に所在する陸上自衛隊の部隊を北海道に移動させる(北方転地と言います。)とともに、想定でカムラン湾付近で作戦中の米海軍第7艦隊が安全保障条約に基づいて北上してくるのを迎えに行くというものでした。
北上してくる第7艦隊の進路の事前掃討を行うのが海上自衛隊の任務でした。空母機動部隊が北上する前面の海域から敵潜水艦を排除するのが任務であり、以前は海上自衛隊の能力をあまり評価していなかった米海軍もその頃には海上自衛隊の対潜能力に大きな信頼を置いており、海上自衛隊がこの海面は事前掃討が終了したと宣言した海域には堂々と入ってきていました。その事前掃討を続けて空母機動部隊を対潜脅威から守り、三陸沖まで北上させ、そこから空母から出撃するストライクフォースがウラジオストクなどの要衝を攻撃に行くというシナリオでした。
その間、陸上自衛隊は北海道北西部の浜頓別に上陸してきたソビエト軍と戦い、旭川を攻略されると戦略的に不利になるため、その北にある音威子府(オトイネップと読みます。)で徹底的に抗戦するというシナリオになっていました。この音威子府ラインを死守するのが当時の陸上自衛隊の任務でした。
海上自衛隊は陸上自衛隊が音威子府を支えきれなくなる前に第7艦隊を三陸沖まで引っ張り上げなければならず、そのために日夜対潜能力の向上のために猛烈な訓練をしていました。
さて、その1986年の海上自衛隊演習です。
筆者は先に申し上げた通り、新鋭ミサイル護衛艦のミサイル担当士官として張り切っており、しかも米国派遣訓練でいろいろと学んで帰った直後とあって、その張り切り方も今考えてもおかしいくらいでした。
演習期間中、脅威が大きくないと予想される状況にあっては船は艦内哨戒第三配備という態勢で走ります。
護衛艦が航海中には状況に応じて様々な態勢を取っています。
戦闘航海中は総員が戦闘配置に就いていますが、その態勢では長続きしません。交代で休んだりするために当直態勢を維持します。敵の脅威の度合いなどを考慮して警戒を続けながらの当直となり、その態勢を哨戒配備と呼びます。
哨戒配備には段階があり、比較的敵の脅威が低いと見積もられる場合には艦内哨戒第三配備となります。これは概ね三分の一の乗員が当直に就き、対潜、対水上、対空の武器のどれかに配員して即応砲台とします。
状況が若干厳しくなると哨戒第二配備に格上げされます。これは二分の一の乗員が当直に就き、即応砲台も数が増えていきます。さらに状況が切羽詰まってくると哨戒第一配備となり、全員が配置に就いていますので戦闘配置とあまり変わりません。ただ、ヘルメットなどを被っていなかったり、食事を交代で食堂や士官室に食べに降りたりができることくらいが戦闘配置と異なります。
この演習中、筆者は第二配備では戦闘指揮所でDAC/WACという任務に就いていました。これは敵として認識された目標に射撃指揮装置と対処する武器を割り当てる作業を行います。二つある指揮装置のどちらをどの目標に対応させ、どの武器で対処するのかを指示するのが仕事です。この当直の時は戦闘指揮所のコンピューターのコンソールに向かってひたすらテレビゲームのようなことをやっていることになります。
第三配備においては艦橋で航海指揮官として当直に立ちます。私は戦闘指揮所でコンピューターに向かっているよりも、立ちっぱなしにはなりますが艦橋で当直するほうが好きでした。
さて、1986年の海上自衛隊演習は概ね2週間弱の期間にわたって行われました。
演習最終日の前日くらいまでに、情報として何日の午後12時をもって演習終了の予定という情報が流されてきました。
私の乗組んでいた護衛艦では毎日昼食後に士官室で作戦会議が行われていました。情勢を分析し、与えられた任務を確認し、艦長から注意事項などの指示が行われるのです。
演習最終日とされた日は、いつもなら昼食後に行う会議が11時から行われました。これは演習終了後直ちに演習に関する成果などの所見を電報で発信する必要があったからです。演習を終了してそれぞれの母港に帰投すると、すぐに事後研究会が開かれます。これはHotWashUpと呼ばれ、終了後すぐに行われるのを常としています。さらに詳しくやり取りされた電報や目標の探知記録、交戦記録などを精査してデータが揃ったところで本格的な事後研究会が行われるのですが、その前にとにかく出来立てのホヤホヤの時点で研究会が行われるので、その準備のための会議が演習終了前に開かれたのです。
そのように士官室で会議が行われる場合においても船は走り続けていますので、艦橋の航海指揮官は立直しなければなりません。その場合、航海指揮官としての資格を持っていた幹部の中で最後任であった私が立直することになっていました。
最終日の午前11時、私はそれまで当直していた戦闘指揮所から艦橋に上がって航海指揮官を交代しました。
交代してしばらくした時、何か感じるところがあって双眼鏡を構えて右の前方を見ていたのですが、そこに突如海中から潜望鏡が上がってくるのが見えたのです。
私が「オッ?」と思ったのと右舷のウイングにいた見張り員が「潜望鏡視認」と叫ぶのが同時でした。
次の瞬間、その潜望鏡は波間に消えてしまい、あたかも何もなかったような海に戻りました。
私は被っていたヘッドセットで対潜指揮所を呼び、右前方に潜望鏡を視認したがソーナーで探知していないのかを尋ねました。その時はソーナーはパッシブモードといって、こちらから探信音を発することなく、潜水艦のスクリュー音などを聴くモードにしていたようで、探知していないということでした。
私はすぐに士官室に繋がる交話器で艦長に対して潜望鏡を視認したこと、ソーナーをアクティブモードに切り替えることなどを報告して了解を取りました。直ちに対潜指揮所にアクティブ捜索を始めることを指示した途端に前方から再度潜望鏡が現れたのです。
私は対潜指揮所にまだ探知できないかを確認したのですが、探知していないということでした。ソーナーは、あまりにも目標が近すぎると音がスキップしてしまって却って探知できないということがあります。そこで、右舷の短魚雷を発射する許可を艦長に求めました。その海域に味方潜水艦がいないことは分かっていましたので、存在するとすれば敵潜水艦ですから敵味方識別の必要はなく、直ちに攻撃する許可を得ることが出来ました。問題だったのは対潜指揮所が潜水艦を探知していないことです。
その護衛艦が搭載していた対潜武器は二種類あり、一つはアスロックと呼ばれ、対潜魚雷をミサイルに積み、敵潜水艦が存在すると思われる海面まで空中を飛行させ、目標の上空で切り離して魚雷をパラシュートで海面に降ろし、その後は魚雷にホーミングさせる武器でした。
これは目標が遠距離になければ使えません。ところが相手の潜水艦が目の前にいるのですから、船の中部の甲板にある魚雷の発射管から魚雷を射出し、魚雷にホーミングさせればいいということになります。この魚雷は目標を指示されると、ある一定の水深からグルグル回りながら深く潜っていき、調定された水深まで潜ると海面に向かって捜索を続けながら上がってきます。そして途中で敵を見つけるとそちらに方向を変えて命中するという優れものなのですが、射出する船が相手を探知していて、その情報を魚雷に教えてやるという手続きが必要です。
私が「短魚雷、攻撃始め」を命じても、対潜指揮所は「探知していないから攻撃できない。」と言ってきます。私は「初期捜索深度ゼロでいいから右の魚雷を放り込め。目の前にいるんだから逃しっこない!」と叫んだのですが、対潜指揮所は頑固に言うことをききません。
私は砲術士でしたので、射撃指揮装置などがどのような態勢でいるかは知っていました。
そこで前部にある射撃指揮所に「光学照準で潜望鏡が見えるか?」と訊きました。あまり近すぎて、かつ海上に出ている潜望鏡などは細く小さいためにレーダーでは掴んでいないと考えたからです。指揮装置に付属して装備されているテレビカメラで見えるかどうかを訊いたのです。
前部の射撃指揮所からは「光学照準で見えます。」と言ってきました。
そこで再度士官室に報告しました。「右前方に潜望鏡がまだ上がっています。光学照準で追尾しています。76ミリ砲の攻撃許可をお願いします。」
士官室からは笑い声が聞こえ、艦長から「やれるんだったらやってみろ。」と許可が出ました。
私は直ちに「教練戦闘、右砲戦、目標敵潜水艦の潜望鏡。71番砲撃ち方始め。」とアナウンスし、発砲のタイミングは射撃指揮所に任せて成り行きを見ていました。
数秒後、射撃指揮所から「射撃終了。発射弾数20発」と報告が上がってきました。
その頃にはさすがに潜望鏡も潜ってしまっていました。
びっくりしたのは、その後の審判部の評価でした。
目標をしっかりと補足探知し、攻撃の手続きが正しく行われた場合には、各艦に乗っている審判部員がその攻撃の結果を評価しなければなりません。具体的には乱数を発生させて、その乱数を乱数表に当てはめて戦果を判定するのですが、この時にはなんと潜望鏡に76ミリ弾が2発命中し、中破の損害を与えたという評価になりました。
相手は米海軍の原子力潜水艦でした。
つまり、海上自衛隊の護衛艦が76ミリ砲で原子力潜水艦に戦いを挑んで中破の戦果を挙げたということです。もちろん前代未聞の珍事です。乗っていた審判部員も苦虫を噛み潰したような顔をしていましたが、これがルールなので仕方ありません。
後の研究会における演習の推移の再構成作業で分かったのですが、この米軍の原子力潜水艦は12時で演習終了ということで、その直前なので新たな戦闘などは起こらないだろうと考えて潜望鏡を上げ、普通なら素早く全周を見回して下げるところを、日米の艦艇が陣形を作って走っている様子を動画撮影しようと上げっぱなしにしていたことが分かりました。そこへ突如水中音響信号により私が乗艦していた護衛艦からの攻撃通知を受け、自分が攻撃されたことを知ったようです。
私はといえば、戦果を挙げたことは間違いないので、その報告を行い、船からは電報が発せられることになりました。入港後、「お前、76ミリで原子力潜水艦と渡り合ったんだってな。」といろいろな先輩からからかわれてしまいました。
血気盛んだった若い頃の懐かしい思い出です。
なお、あくまでもこのことは秘密なので他言無用に願いますね。
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