指揮官の休日 No.241 海の日
2021/07/09 (Fri) 06:30
XXXX 様
-------------------------------------------------------------------
指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
-------------------------------------------------------------------
危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第249回 土石流災害から身を守るには を掲載いたしました。
熱海市で発生した土石流災害をきっかけに自然災害から身を守るにはどうすればいいのかを考えています。
皆様も自分の問題として真剣にお考えいただきたいと思っています。
詳しくはこちらをお読みください。
https://aegis-cms.co.jp/2430
No.241 海の日
間もなく海の日がやってきますね。今年はオリンピックの開会式に合わせて例年とは異なる日が当てられているようです。
さて、私たちが何故海の日を国民の祝日としているのかが謎です。
当メールマガジンでは日本人は海が嫌いだし、日本には海の文化がないという主張をずっと維持し続けています。そもそも日本人は海が嫌いだというのは、私の敬愛する経営者でありヨット乗りの田邊英蔵氏の持論でもあります。
しかし私がこの類の発言をするたびに、海上自衛隊の諸先輩方からお叱りを頂きます。
多くは、「お前は歴史を知らない。遠くは倭寇として朝鮮半島沿岸で暴れまわった人々もいるし、村上水軍などが日本の歴史において果たした役割は小さくない。
宗像大社や沖ノ島を見ても分かるとおり信仰の対象にすらなっている。古来から漁民たちは積極果敢に日本各地を航海しているし、遣隋使や遣唐使も船で東シナ海を航海していた。その当時、満足な航海機器を持たず東シナ海を渡ることがどれほどの困難を克服しなければならなかったかはお前にも分かるだろう。それらの積み重ねの結果、世界に冠たる大海軍を建設し、バルチック艦隊に圧勝したのだ。戦後も世界一の造船大国として船を造り、世界中に商船隊を送って貿易立国を支えてきたことを知らんのか。」と避難されます。
しかし、そんなことで主張を変えるつもりも全くありません。
文化というものはそういうものではないと考えるからです。
学校では日本は四方を海で囲まれ、諸外国から隔絶した歴史を持つがゆえに独自の文化を発展させたと習います。海で孤立していたからこその文化が生まれたということです。
英国でどのように歴史が語られるかといえば、英国は海を通じて世界に冠たる大英帝国を建国したと語られます。彼らは海で世界と繋がっていたのです。
英国人にとってヨットというのは憧れであり、名門ヨットクラブのメンバーになることは名誉なことです。
日本ではヨットを持っているなどと言ったが最後成金だと思われ、寿司屋や焼き肉屋に行くと必ずと言っていいほど支払いをさせられます。
休日をゴルフで過ごすのはビジネスマンとして当然のことなのですが、休日はヨットに乗っているなどと社内で発言しようものなら鼻つまみにされます。
私が海上自衛隊を退官して再就職した商社では毎月1回、日曜日に社長を囲むゴルフコンペが行われ、部長以上が参加することになっていました。
着任当初、社長の秘書が私にその旨を伝えるのを忘れたため、最初の数か月私は参加していませんでした。私が参加しないのは海上自衛隊出身の私がゴルフの経験がないからだろうと考えた総務部長が、ある日、いいゴルフのインストラクターがいるから紹介すると言ってきました。その時初めて私がそのコンペの案内を貰っていないことに気が付いたようです。
社長秘書から案内がくるようになってからも私は参加しませんでした。案内が「奮ってご参加ください。」だったからです。(まぁ、社内の空気を全く読んでいなかったとも言えますが。)
当時私は、ちょっとメンテナンスに手間のかかるセーリングクルーザーを持っており、その船にニスを塗るのが忙しく、天気の良い休日はハーバーでボロボロのジーンズに薄汚れたTシャツでニス塗りしていたのです。ある日、総務部長から何故参加しないのかを問われ、天気のいい休日は貴重なニス塗りのチャンスなので、もし雨が降ったら参加すると答えて顰蹙を買いました。
つまり、休日に社長と一緒にコースを回るのは社会人として常識的な行動であり、それを断って愛艇にニスを塗るという休日はアブノーマルなのが社会通念のようなのでした。
英国でなくとも米国でも休日に社長とゴルフコースに出なければならないなどなったら、それこそ顰蹙ものでしょう。私はハワイでもカリフォルニアでも早々たる会社の経営者がヨットハーバーをペンキだらけのジーンズに破れたTシャツなどを着てペイント缶を持って歩いているのを知っています。
彼らは私と違って業者に頼む料金を惜しんでいるのではなく、自分でやるのが好きなのです。
要するに私たち日本人には潮気がないのです。潮気のない国民が海の文化を持つなどと言うことはあり得ないでしょう。
海の文化を持つというのはそういう風土をバックグランドにしています。
文化というのは食べることができません。食べることができないものにお金と時間をかけるのが文化です。音楽や絵画などはそれらの典型でしょう。
海賊は商売でした。海軍を創ったのも列強に負けないためですし、造船も世界中に商船隊が送られたのもすべて生活の必要を満たすためでした。それらは文明ではあっても文化ではありません。
海の日は、かつては海の記念日と呼ばれ祝日ではありませんでした。これは明治天皇が東北行幸に際して軍艦ではなく灯台のメンテナンスを行うために建造された明治丸に乗船し、7月20日に横浜港に帰着したことから昭和16年に海国日本を国民にアピールするために制定されたもので、その明治丸は現在東京海洋大学に保存されています。
それを起源とする海の日ですが祝日とする根拠について「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ということであり、文化に根付いたものではありません。単なる地政学的概念です。しかし、それでも海に何らかの思いを持ってこの日が制定されているのであればまだ良しとしましょう。しかし、海の日があるからという理由で8月には山の日まで祝日に制定されています。しかも山の日の制定趣旨は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」という極めてあやふやなものです。海の日というのはそのような扱いをされている日に過ぎません。どちらも文化的な背景など微塵もないのです。
海が好きという女性は少なからずいらっしゃいます。中にはオリンピックでメダルを狙えるような猛者もいますが、ほぼ99%の海好きの女性は自分が海に乗り出すのが好きなのではないでしょう。海を眺めているのが好きならまだその気持ちは理解できます。
しかし、多分、海好きな女性の多くは、海を見ている自分が好きなんだと思います。
私は湘南に住んでいますが、地元にいると分かる面白い現象があります。
サーファーにとって絶好の波が立っている時はサーファーの数が少ないのです。ロコと呼ばれる地元のサーファーが意気揚々と滑っています。この連中は天気が良くて波のない日には出てきません。多分、ボードにワックスでも塗っているんでしょう。
代わりに都内ナンバーの車のトップにボードを積んだサーファーがたくさんやってきます。
学生時代、学友から私の家に住所だけ置かせてくれと頼まれたことが何回かあります。理由を尋ねると、鎌倉に住所があると車が横浜ナンバーになるからだそうです。
横浜ナンバーの車の上にボードを載せて、湘南の道をドライブするのが夢なんだそうです。
つまり、ボードに乗るのではなく、ボードを載せることが重要らしいのです。
まぁ、私たち日本人の潮気なんかそんなものでしょう。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
当社Webサイトに、専門コラム「指揮官の決断」をアップしております。是非、ご覧ください
専門コラム「指揮官の決断」第249回 土石流災害から身を守るには 掲載のご案内
静岡県熱海市で土石流による大きな被害が発生しました。ニュースで繰り返し流される映像では、東日本大震災における津波を彷彿とさせる破壊力が伺えます。
熱海には、今回災害があった伊豆山とは反対側のかなり南の方ですが、よく行くことがあり他人事ではありません。
熱海は元々平らな土地ではありません。海岸線に国道135号が走っていますが、その国道もほとんどが片側が山、反対側が海となっています。
熱海の家は斜面に建てられていることが多く、玄関を入ったところが2階で、下におりて1階になるという家が珍しくありません。そのような家が多いのですが、 静岡県には崖条例と呼ばれる条例があり、その条例の規定を順守した建築であれば一応崖に住んでいても安全なことになっています。
https://aegis-cms.co.jp/2430
-------------------------------------------------------------------------------------
メールマガジンのバックナンバーは弊社Facebookページからもお読みいただけます。
Facebookページ 「指揮官の決断/休日」 https://www.facebook.com/aegis.cm
Facebookページでは、当メールマガジンでは見ることのできない写真もご覧頂くこ
とが出来ます。
是非Facebookページをご訪問ください。
Twitterでも時々、折に触れて気が付いたことを呟いています。
https://twitter.com/CaptainHayashi です。
---------------------------------------------------------------------------------------
弊社出版物のご紹介
『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
セルバ出版
お求めの方は、こちらからどうぞ。
https://aegis-cms.co.jp/book1
---------------------------------------------------------------------------------------
Facebookページを公開しています。
メールマガジン及び専門コラムのバックナンバーをお読みいただけます。
Facebookページ「指揮官の決断/休日」
https://www.facebook.com/aegis.cm
----------------------------------------------------------------------------------------
教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
こちらをどうぞ
https://aegis-cms.co.jp
----------------------------------------------------------------------------------------
コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
----------------------------------------------------------------------------------------
図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://aegis-cms.co.jp/cpx
----------------------------------------------------------------------------------------
バックナンバーを公開しています。
こちらからご覧ください。https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
メールアドレスの変更はこちらからお手続きください。
http://aetis-cms.co.jp/mailmag
メールマガジンがご不要の場合はこちらから解除をして頂くことができます。
http://q.bmd.jp/bm/p/f/s.php?id=aegismm&mail=uhayashi%40jcom.zaq.ne.jp&no=2
----------------------------------------------------------------------------------------
メールマガジン「指揮官の休日」
発行人:株式会社イージスクライシスマネジメント
代表取締役 林 祐
email: yhayashi@aegis-cms.co.jp
Web : http://aegis-cms.co.jp
----------------------------------------------------------------------------
-------------------------------------------------------------------
指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
-------------------------------------------------------------------
危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第249回 土石流災害から身を守るには を掲載いたしました。
熱海市で発生した土石流災害をきっかけに自然災害から身を守るにはどうすればいいのかを考えています。
皆様も自分の問題として真剣にお考えいただきたいと思っています。
詳しくはこちらをお読みください。
https://aegis-cms.co.jp/2430
No.241 海の日
間もなく海の日がやってきますね。今年はオリンピックの開会式に合わせて例年とは異なる日が当てられているようです。
さて、私たちが何故海の日を国民の祝日としているのかが謎です。
当メールマガジンでは日本人は海が嫌いだし、日本には海の文化がないという主張をずっと維持し続けています。そもそも日本人は海が嫌いだというのは、私の敬愛する経営者でありヨット乗りの田邊英蔵氏の持論でもあります。
しかし私がこの類の発言をするたびに、海上自衛隊の諸先輩方からお叱りを頂きます。
多くは、「お前は歴史を知らない。遠くは倭寇として朝鮮半島沿岸で暴れまわった人々もいるし、村上水軍などが日本の歴史において果たした役割は小さくない。
宗像大社や沖ノ島を見ても分かるとおり信仰の対象にすらなっている。古来から漁民たちは積極果敢に日本各地を航海しているし、遣隋使や遣唐使も船で東シナ海を航海していた。その当時、満足な航海機器を持たず東シナ海を渡ることがどれほどの困難を克服しなければならなかったかはお前にも分かるだろう。それらの積み重ねの結果、世界に冠たる大海軍を建設し、バルチック艦隊に圧勝したのだ。戦後も世界一の造船大国として船を造り、世界中に商船隊を送って貿易立国を支えてきたことを知らんのか。」と避難されます。
しかし、そんなことで主張を変えるつもりも全くありません。
文化というものはそういうものではないと考えるからです。
学校では日本は四方を海で囲まれ、諸外国から隔絶した歴史を持つがゆえに独自の文化を発展させたと習います。海で孤立していたからこその文化が生まれたということです。
英国でどのように歴史が語られるかといえば、英国は海を通じて世界に冠たる大英帝国を建国したと語られます。彼らは海で世界と繋がっていたのです。
英国人にとってヨットというのは憧れであり、名門ヨットクラブのメンバーになることは名誉なことです。
日本ではヨットを持っているなどと言ったが最後成金だと思われ、寿司屋や焼き肉屋に行くと必ずと言っていいほど支払いをさせられます。
休日をゴルフで過ごすのはビジネスマンとして当然のことなのですが、休日はヨットに乗っているなどと社内で発言しようものなら鼻つまみにされます。
私が海上自衛隊を退官して再就職した商社では毎月1回、日曜日に社長を囲むゴルフコンペが行われ、部長以上が参加することになっていました。
着任当初、社長の秘書が私にその旨を伝えるのを忘れたため、最初の数か月私は参加していませんでした。私が参加しないのは海上自衛隊出身の私がゴルフの経験がないからだろうと考えた総務部長が、ある日、いいゴルフのインストラクターがいるから紹介すると言ってきました。その時初めて私がそのコンペの案内を貰っていないことに気が付いたようです。
社長秘書から案内がくるようになってからも私は参加しませんでした。案内が「奮ってご参加ください。」だったからです。(まぁ、社内の空気を全く読んでいなかったとも言えますが。)
当時私は、ちょっとメンテナンスに手間のかかるセーリングクルーザーを持っており、その船にニスを塗るのが忙しく、天気の良い休日はハーバーでボロボロのジーンズに薄汚れたTシャツでニス塗りしていたのです。ある日、総務部長から何故参加しないのかを問われ、天気のいい休日は貴重なニス塗りのチャンスなので、もし雨が降ったら参加すると答えて顰蹙を買いました。
つまり、休日に社長と一緒にコースを回るのは社会人として常識的な行動であり、それを断って愛艇にニスを塗るという休日はアブノーマルなのが社会通念のようなのでした。
英国でなくとも米国でも休日に社長とゴルフコースに出なければならないなどなったら、それこそ顰蹙ものでしょう。私はハワイでもカリフォルニアでも早々たる会社の経営者がヨットハーバーをペンキだらけのジーンズに破れたTシャツなどを着てペイント缶を持って歩いているのを知っています。
彼らは私と違って業者に頼む料金を惜しんでいるのではなく、自分でやるのが好きなのです。
要するに私たち日本人には潮気がないのです。潮気のない国民が海の文化を持つなどと言うことはあり得ないでしょう。
海の文化を持つというのはそういう風土をバックグランドにしています。
文化というのは食べることができません。食べることができないものにお金と時間をかけるのが文化です。音楽や絵画などはそれらの典型でしょう。
海賊は商売でした。海軍を創ったのも列強に負けないためですし、造船も世界中に商船隊が送られたのもすべて生活の必要を満たすためでした。それらは文明ではあっても文化ではありません。
海の日は、かつては海の記念日と呼ばれ祝日ではありませんでした。これは明治天皇が東北行幸に際して軍艦ではなく灯台のメンテナンスを行うために建造された明治丸に乗船し、7月20日に横浜港に帰着したことから昭和16年に海国日本を国民にアピールするために制定されたもので、その明治丸は現在東京海洋大学に保存されています。
それを起源とする海の日ですが祝日とする根拠について「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ということであり、文化に根付いたものではありません。単なる地政学的概念です。しかし、それでも海に何らかの思いを持ってこの日が制定されているのであればまだ良しとしましょう。しかし、海の日があるからという理由で8月には山の日まで祝日に制定されています。しかも山の日の制定趣旨は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」という極めてあやふやなものです。海の日というのはそのような扱いをされている日に過ぎません。どちらも文化的な背景など微塵もないのです。
海が好きという女性は少なからずいらっしゃいます。中にはオリンピックでメダルを狙えるような猛者もいますが、ほぼ99%の海好きの女性は自分が海に乗り出すのが好きなのではないでしょう。海を眺めているのが好きならまだその気持ちは理解できます。
しかし、多分、海好きな女性の多くは、海を見ている自分が好きなんだと思います。
私は湘南に住んでいますが、地元にいると分かる面白い現象があります。
サーファーにとって絶好の波が立っている時はサーファーの数が少ないのです。ロコと呼ばれる地元のサーファーが意気揚々と滑っています。この連中は天気が良くて波のない日には出てきません。多分、ボードにワックスでも塗っているんでしょう。
代わりに都内ナンバーの車のトップにボードを積んだサーファーがたくさんやってきます。
学生時代、学友から私の家に住所だけ置かせてくれと頼まれたことが何回かあります。理由を尋ねると、鎌倉に住所があると車が横浜ナンバーになるからだそうです。
横浜ナンバーの車の上にボードを載せて、湘南の道をドライブするのが夢なんだそうです。
つまり、ボードに乗るのではなく、ボードを載せることが重要らしいのです。
まぁ、私たち日本人の潮気なんかそんなものでしょう。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
当社Webサイトに、専門コラム「指揮官の決断」をアップしております。是非、ご覧ください
専門コラム「指揮官の決断」第249回 土石流災害から身を守るには 掲載のご案内
静岡県熱海市で土石流による大きな被害が発生しました。ニュースで繰り返し流される映像では、東日本大震災における津波を彷彿とさせる破壊力が伺えます。
熱海には、今回災害があった伊豆山とは反対側のかなり南の方ですが、よく行くことがあり他人事ではありません。
熱海は元々平らな土地ではありません。海岸線に国道135号が走っていますが、その国道もほとんどが片側が山、反対側が海となっています。
熱海の家は斜面に建てられていることが多く、玄関を入ったところが2階で、下におりて1階になるという家が珍しくありません。そのような家が多いのですが、 静岡県には崖条例と呼ばれる条例があり、その条例の規定を順守した建築であれば一応崖に住んでいても安全なことになっています。
https://aegis-cms.co.jp/2430
-------------------------------------------------------------------------------------
メールマガジンのバックナンバーは弊社Facebookページからもお読みいただけます。
Facebookページ 「指揮官の決断/休日」 https://www.facebook.com/aegis.cm
Facebookページでは、当メールマガジンでは見ることのできない写真もご覧頂くこ
とが出来ます。
是非Facebookページをご訪問ください。
Twitterでも時々、折に触れて気が付いたことを呟いています。
https://twitter.com/CaptainHayashi です。
---------------------------------------------------------------------------------------
弊社出版物のご紹介
『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
セルバ出版
お求めの方は、こちらからどうぞ。
https://aegis-cms.co.jp/book1
---------------------------------------------------------------------------------------
Facebookページを公開しています。
メールマガジン及び専門コラムのバックナンバーをお読みいただけます。
Facebookページ「指揮官の決断/休日」
https://www.facebook.com/aegis.cm
----------------------------------------------------------------------------------------
教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
こちらをどうぞ
https://aegis-cms.co.jp
----------------------------------------------------------------------------------------
コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
----------------------------------------------------------------------------------------
図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://aegis-cms.co.jp/cpx
----------------------------------------------------------------------------------------
バックナンバーを公開しています。
こちらからご覧ください。https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
メールアドレスの変更はこちらからお手続きください。
http://aetis-cms.co.jp/mailmag
メールマガジンがご不要の場合はこちらから解除をして頂くことができます。
http://q.bmd.jp/bm/p/f/s.php?id=aegismm&mail=uhayashi%40jcom.zaq.ne.jp&no=2
----------------------------------------------------------------------------------------
メールマガジン「指揮官の休日」
発行人:株式会社イージスクライシスマネジメント
代表取締役 林 祐
email: yhayashi@aegis-cms.co.jp
Web : http://aegis-cms.co.jp
----------------------------------------------------------------------------