指揮官の休日 No.231 存在しないのに存在するとされた文書、存在していたのに無かったことにされた文書
2021/04/30 (Fri) 06:15
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第239回 無力感に襲われるとき を掲載いたしました。
三回目の緊急事態宣言が発令されました。前回「仏の顔も三度まで」というメールマガジンを配信したばかりですが、バカも休み休みやれと言いたいですね。
まったく学ぶことを知らず、メディアによって作り出された空気を忖度し続ける政権には呆れ果ててしまいます。
この問題の本質がどこにあるか、詳しくはこちらをお読みください。
https://aegis-cms.co.jp/2358
No.231 存在しないのに存在するとされた文書、存在していたのに無かったことにされた文書
怪奇なことがあるものです。
私たちはどうも都市伝説や陰謀説が大好きなようです。
どうしてそうなるのかは社会心理学的な探求が必要で私の最も興味のある分野の一つでもあり、大学院の研究室にいた頃からいろいろと勉強してきました。
都市伝説というのは近代以降、世界中に存在する口承の一つであり、根拠が不明なうわさ話を指します。また陰謀説とは一般的によく知られた事件や歴史の背後に別の策略があったとするものです。
都市伝説や陰謀説に対峙する態度には典型的に二通りあるように思われます。
一つはそれをまず信じていく態度であり、もう一つはまず疑ってかかる態度です。
前者の立場を取る人々は比較的多数派であり、性格的に素直な方が多いように思います。都市伝説は信じたほうが面白いですし、陰謀説は、政府などに不満を持つ人々にとっては、それを聞いて「やっぱり!」と納得出来たりするので心地よいのでしょう。
まず疑ってかかる態度を持つ人は研究者などに多いはずです。
何故研究者に多いのかは自明でしょう。論理の一貫性や事実による証明のないものを信じないという基本的な態度を持っているからです。
宗教は信じることから始まり、科学は疑うことから始まるのです。
筆者がどちらの立場に立つかというと、本当は前者の立場に立ちたいのですが、大学院で社会科学の方法論を学び、組織論の勉強を続け、危機管理の専門家としてコンサルティングを行っているという現状を考えると後者の立場に立たざるを得ないかと考えています。
そこで考えました。
危機管理の専門コラムである「指揮官の決断」は後者の立場を貫き、一方、何の役にも立たないどうでもいい話ばかりを綴ると公言しているメールマガジン「指揮官の休日」は前者の立場に立ってはどうだろうか。
一人が相反する立場に立つのは矛盾ではないかというご批判を受けることは覚悟ですが、筆者にとってはメールマガジンはどうでもよく、大切なのは専門コラムですので、メールマガジンが本来の立場を離れてどうでもいい与太話を繰り広げるのは問題ないかと思っています。
さて、今回まず上げるのは「存在しないのに存在したことになっている文書」です。
これで有名なのが「マジェスティック12」と呼ばれる文書です。
これはトルーマン大統領が次期大統領のアイゼンハワーに対して、ニューメキシコ州ロズウェルに墜落したUFOから4体の宇宙人の死体が回収された事件などについて説明するために1952年に作られた文書だとされています。そして、その文書が国立公文書館に保管されていることになり、1970年代から1980年代にかけて日本でもいろいろな番組が作られました。現在でも、この文書の存在を前提にいろいろな都市伝説をまじめに語るオカルト専門家やUFO研究者が多いのにはびっくりです。
この文書については1990年に米国に海上自衛隊の連絡官として赴任した際にその存在を確かめたことがあります。
赴任した米軍基地の司令官の副官と仲良くなったので、私には与えられなかったPCによる公文書閲覧の権限を使って、この文書を見せて欲しいと頼んだのです。
彼はニコニコして、「検索するまでもない。コピーを持っている。」と言い出したのです。彼もその都市伝説に興味を持ってコピーを手に入れたそうです。
彼はそれを私に見せて笑いながら、それが偽物であるという証拠を挙げてくれました。
まず公文書の体裁を取っていない、トルーマンのサインが別の文書からコピーされたことが分かっている、1950年代には使われていない用語が多用されているなどです。
米国ではそれらのことが明らかになっていて、この文書の存在やその真実性を信じている人はほとんどいないのですが、なぜか日本ではその存在に基づいていろいろな番組が作られ続け、いまだにその都市伝説を語る人が多いのにはびっくりです。
存在しないのに存在したことになっている文書は日本にもあります。
太政官布告第168号「萬歳三唱令」です。これは萬歳三唱の正しいやり方を国家が規定したものですが、その詳しい内容については当メールマガジンでお伝えしていますので、バックナンバーでお読み頂ければと思います。(メールマガジン指揮官の休日 No.033 万歳の正しい作法 https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all&m=53 )
それでは、存在したのに存在しなかったとされた文書とは何でしょう。
最近それを発見しました。
と言うのは矛盾ですね。存在しないことになってしまっているので発見しようがないのです。しかし、それが存在したことが事実であることは筆者が直接確認したので間違いありません。
その文書とは2020年2月13日に東京都医師会感染症危機管理対策協議会が発出したリーフレットです。
それが発表されたとき、私は都庁でそのリーフレットを見て、貰うことができなかったので帰宅後インターネットで確認して、そのままの形状でダウンロードすればよかったのですが、なぜか文書をコピーしてワードに張り付けたようです。したがって、現在では何が書かれていたのかを確認することはできますが、その文書のオリジナルの形をお見せすることができません。
何故できないかというと、この文書はネット上から抹殺されているからです。
文書の発簡元は東京都医師会なのですが、東京都医師会のウェブサイトにはもちろん、当時この文書を取り上げたあらゆるネット上のサイトからこの文書が消えてなくなっています。
東京都医師会はこの文書が存在しなかったことにするために凄まじい努力をしたのではないでしょうか。
何故、東京都医師会がこの文書をこの世から抹殺しようとしたと筆者が断言しているのかはその文書の内容を読んでいただければ分かります。
次が昨年、私がネットで東京都医師会のリーフレットの文書をコピーして貼り付けたものです。
新型コロナウイルス感染症の感染力、重症度、診断、治療について
1 感染力はインフルエンザと同程度かそれより弱いと言われています
2 重症度は、通常のインフルエンザなどと同程度と予想されます(例年のインフルエンザでも 高齢者や免疫力の低下した方など重症化し死亡する場合が一定数みられます)
3 簡易的な診断方法が現時点ではありません
4 治療薬はありません(インフルエンザに対するタミフルのような抗ウイルス薬はまだありません)
5 感染しても多くの方は症状が出ないか、少し長めの呼吸器症状で完治すると予想されます
6 肺炎になった患者さんへの治療法は、他の肺炎治療と大きくは変わりません (超重症例では、多様な治療が試みられています)
7 予防方法も上記の『標準的な感染症予防策』で十分と言われています * 2009 年に流行し大きな脅威になると思われた“新型インフルエンザウイルス(pdm2009)”は、 近年流行している A 型インフルエンザの主流です。
日本の医療体制は今回の新型コロナウイルス 感染症に対しても十分対応でき、重症化の可能性も低いと思われます。
* 現在、多くの不正確な情報が氾濫しています。厚生労働省のホームページなど信頼度の高い情報の 取得を是非お願いします。ご不明な点はかかりつけ医にご相談ください。
東京都医師会感染症危機管理対策協議会 (2020 年 2 月 13 日)
当時、東京都医師会はこの新型コロナウイルスの正体をしっかりと見極めていたことが分かります。ただ、この見解は現在の東京都医師会にとっては不都合な真実でしかありません。だから彼らは必死になってそのリーフレットをネット上から抹殺したのでしょう。
医師会が公表した文書が都市伝説になるという珍しいケースです。
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お薦めのコラム
当メールマガジンではお馴染みの(株)ココティアコンサルティング代表の高橋雅美さんのコラムです。
活気ある職場、一体感ある組織のリーダーが持つ「配慮」とは https://cocotia.co.jp/column/climate/activemental202
組織には風土と文化があると弊社コラムで度々お伝えしていますが、その文化が社員の創造性を殺しやる気を削ぐおそれがある
との指摘がなされています。
ココティアコンサルティングのコラムは、私がなにかモヤモヤしている時に、その正体が何なのかを明確に指摘してくれるので読みごたえがあります。
経営者のみならず部下を持つあらゆる管理職の方々に読んでいただきたいコラムです。
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当社Webサイトに、専門コラム「指揮官の決断」をアップしております。是非、ご覧ください
専門コラム「指揮官の決断」第239回 無力感に襲われるとき 掲載のご案内
第3回目の緊急事態宣言が発令されるに及んで私たちのコロナ疲れが一挙に噴出したのか、人出が第1回目のように激減していません。
実を申し上げると、当コラム筆者自身もコロナ疲れを感じています。もうこの問題を取り上げるのがうんざりです。しかし、危機管理の専門コラムがこの問題から目をそらしていくこともできないと考え、老骨に鞭打って執筆を続けています。
ただし、恐ろしい虚しさとの闘いとなっています。なぜなら、危機管理の専門コラムとしては目の前の危機から目をそらしてはならないとは思っていますが、その危機の源泉がウイルスそのものではなく、その問題を報道するメディアの存在が危機の源泉ですし、それを助長する医師会と支持率しか考えていないように見える政権が危機を作り出しているように思えるからです。連日、彼らの言動を見ていると限りない失望感と虚脱感に襲われます。
https://aegis-cms.co.jp/2358
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是非Facebookページをご訪問ください。
Twitterでも時々、折に触れて気が付いたことを呟いています。
https://twitter.com/CaptainHayashi です。
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弊社出版物のご紹介
『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
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教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
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都市伝説というのは近代以降、世界中に存在する口承の一つであり、根拠が不明なうわさ話を指します。また陰謀説とは一般的によく知られた事件や歴史の背後に別の策略があったとするものです。
都市伝説や陰謀説に対峙する態度には典型的に二通りあるように思われます。
一つはそれをまず信じていく態度であり、もう一つはまず疑ってかかる態度です。
前者の立場を取る人々は比較的多数派であり、性格的に素直な方が多いように思います。都市伝説は信じたほうが面白いですし、陰謀説は、政府などに不満を持つ人々にとっては、それを聞いて「やっぱり!」と納得出来たりするので心地よいのでしょう。
まず疑ってかかる態度を持つ人は研究者などに多いはずです。
何故研究者に多いのかは自明でしょう。論理の一貫性や事実による証明のないものを信じないという基本的な態度を持っているからです。
宗教は信じることから始まり、科学は疑うことから始まるのです。
筆者がどちらの立場に立つかというと、本当は前者の立場に立ちたいのですが、大学院で社会科学の方法論を学び、組織論の勉強を続け、危機管理の専門家としてコンサルティングを行っているという現状を考えると後者の立場に立たざるを得ないかと考えています。
そこで考えました。
危機管理の専門コラムである「指揮官の決断」は後者の立場を貫き、一方、何の役にも立たないどうでもいい話ばかりを綴ると公言しているメールマガジン「指揮官の休日」は前者の立場に立ってはどうだろうか。
一人が相反する立場に立つのは矛盾ではないかというご批判を受けることは覚悟ですが、筆者にとってはメールマガジンはどうでもよく、大切なのは専門コラムですので、メールマガジンが本来の立場を離れてどうでもいい与太話を繰り広げるのは問題ないかと思っています。
さて、今回まず上げるのは「存在しないのに存在したことになっている文書」です。
これで有名なのが「マジェスティック12」と呼ばれる文書です。
これはトルーマン大統領が次期大統領のアイゼンハワーに対して、ニューメキシコ州ロズウェルに墜落したUFOから4体の宇宙人の死体が回収された事件などについて説明するために1952年に作られた文書だとされています。そして、その文書が国立公文書館に保管されていることになり、1970年代から1980年代にかけて日本でもいろいろな番組が作られました。現在でも、この文書の存在を前提にいろいろな都市伝説をまじめに語るオカルト専門家やUFO研究者が多いのにはびっくりです。
この文書については1990年に米国に海上自衛隊の連絡官として赴任した際にその存在を確かめたことがあります。
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彼はニコニコして、「検索するまでもない。コピーを持っている。」と言い出したのです。彼もその都市伝説に興味を持ってコピーを手に入れたそうです。
彼はそれを私に見せて笑いながら、それが偽物であるという証拠を挙げてくれました。
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最近それを発見しました。
と言うのは矛盾ですね。存在しないことになってしまっているので発見しようがないのです。しかし、それが存在したことが事実であることは筆者が直接確認したので間違いありません。
その文書とは2020年2月13日に東京都医師会感染症危機管理対策協議会が発出したリーフレットです。
それが発表されたとき、私は都庁でそのリーフレットを見て、貰うことができなかったので帰宅後インターネットで確認して、そのままの形状でダウンロードすればよかったのですが、なぜか文書をコピーしてワードに張り付けたようです。したがって、現在では何が書かれていたのかを確認することはできますが、その文書のオリジナルの形をお見せすることができません。
何故できないかというと、この文書はネット上から抹殺されているからです。
文書の発簡元は東京都医師会なのですが、東京都医師会のウェブサイトにはもちろん、当時この文書を取り上げたあらゆるネット上のサイトからこの文書が消えてなくなっています。
東京都医師会はこの文書が存在しなかったことにするために凄まじい努力をしたのではないでしょうか。
何故、東京都医師会がこの文書をこの世から抹殺しようとしたと筆者が断言しているのかはその文書の内容を読んでいただければ分かります。
次が昨年、私がネットで東京都医師会のリーフレットの文書をコピーして貼り付けたものです。
新型コロナウイルス感染症の感染力、重症度、診断、治療について
1 感染力はインフルエンザと同程度かそれより弱いと言われています
2 重症度は、通常のインフルエンザなどと同程度と予想されます(例年のインフルエンザでも 高齢者や免疫力の低下した方など重症化し死亡する場合が一定数みられます)
3 簡易的な診断方法が現時点ではありません
4 治療薬はありません(インフルエンザに対するタミフルのような抗ウイルス薬はまだありません)
5 感染しても多くの方は症状が出ないか、少し長めの呼吸器症状で完治すると予想されます
6 肺炎になった患者さんへの治療法は、他の肺炎治療と大きくは変わりません (超重症例では、多様な治療が試みられています)
7 予防方法も上記の『標準的な感染症予防策』で十分と言われています * 2009 年に流行し大きな脅威になると思われた“新型インフルエンザウイルス(pdm2009)”は、 近年流行している A 型インフルエンザの主流です。
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東京都医師会感染症危機管理対策協議会 (2020 年 2 月 13 日)
当時、東京都医師会はこの新型コロナウイルスの正体をしっかりと見極めていたことが分かります。ただ、この見解は現在の東京都医師会にとっては不都合な真実でしかありません。だから彼らは必死になってそのリーフレットをネット上から抹殺したのでしょう。
医師会が公表した文書が都市伝説になるという珍しいケースです。
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との指摘がなされています。
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実を申し上げると、当コラム筆者自身もコロナ疲れを感じています。もうこの問題を取り上げるのがうんざりです。しかし、危機管理の専門コラムがこの問題から目をそらしていくこともできないと考え、老骨に鞭打って執筆を続けています。
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