指揮官の休日 No.229 ゴルフと外交
2021/04/16 (Fri) 06:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
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https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第237回 虚実のはざま を掲載いたしました。
新聞がSNS上で拡散されるデマや誹謗中傷について批判しています。新聞がそんな批判をできるのかどうか。「天に唾する。」ということにならないかと思っています。
https://aegis-cms.co.jp/2347
No.229 ゴルフと外交
日本生産性本部の調べによれば、日本のゴルフ人口は急激に減少しており、令和2年には平成13年の半分の580万人になったとのことです。
筆者はかつてカリフォルニアの米国企業のCEOとして日本製のゴルフのシャフトを全米に売り込むというビジネスに関係していたことがありますが、この時の米国でも同様の問題が起きていて、米国のゴルフ人口は毎年10%ずつ減少していました。
日本でゴルフ人口が減少した理由は明らかです。接待ゴルフが無くなったからです。
筆者は米国でゴルフクラブのシャフトを売る仕事をする前に商社の営業部長を勤めていたことがありますが、そこでゴルフに接待したことは一度もありませんし、ゴルフに招待されるとお断りしていました。
その会社では月一回、社長を囲んでゴルフをするという例会があったのですが、着任当初案内を貰わなかったのでそのことを知りませんでした。社長室の秘書が私に案内するのを失念したようです。2回ほど私が参加しなかったところで問題となり、役員の一人が何故参加しないのかを聞きに来て、私が知らなかったことに気付き、以降案内が来るようになりましたが、やはり私は参加しませんでした。案内が「奮ってご参加下さい。」であり、義務となっていなかったからです。当時、私は愛艇にニスを塗るのが忙しかったのです。
役員の方々は私にゴルフの経験がないのだろうと心配して、いいコーチを紹介してくれましたが、私は若い頃に米海軍への連絡官としてペンシルバニアに駐在していたことがあり、その頃、部隊で行われていたゴルフのチームによるリーグ戦に参加しており、基地内にあった官舎から徒歩3分でナンバーワンに着くという状況でしたので、練習は積んでいます。ただ、この2年間でゴルフの何が面白いのか分からなかっただけです。
暇つぶしにはいいとは思っていましたが、私には潰さなければならない暇というのがなく、週末は老いぼれヨットのメンテナンスに忙しかったのです。
営業部長から関連会社であるカリフォルニアの米国法人のCEOに出て帰ってきたら、本当に接待ゴルフなどというものが消えてなくなっていました。真にゴルフが好きな方たちだけがコースに出るということはゴルフ界にとっては本来は望ましいことかもしれませんが、多くの若いビジネスマンたちがゴルフに触れる機会が無くなり、その結果ゴルフ人口がシュリンクするという結果になったことも間違いありません。
若い人たちが接待のためにゴルフを覚える必要がなくなり、車を持たない若い人たちがゴルフ場に行くのも大変です。それがゴルフ離れに拍車をかけたかもしれません。
朝6時過ぎにどこかに集合し、時間をかけてゴルフ場に移動し、午前中にハーフを回って食事でビールなどを飲み、その結果午後のスコアがガタガタになり、上がってきて風呂に入り、焼き肉や寿司を食べて、マージャンをして帰るなどということを経費会社持ちならともかく自腹でやりたい若い人などいないでしょう。
米国のゴルフは半日で終わります。どんな田舎に行っても車で30分も走ればコースはありますし、私がCEOとして住んでいた街は全米のゴルフのメッカのような街でしたので、15分も走れば国際的な試合に使われるコースがいくつもありました。
プレイも間に食事をしたりすることはなくスルーです。それでも米国は若い人を中心にゴルフ離れが進んでいます。調査によれば、ゴルフそのものがつまらないし、その割に時間がかかるからというのが主な理由だそうです。
日本では米国よりも早いスピードでゴルフ離れが進んでいるようですが、その結果、ゴルフという遊戯のもつ独特の性格を理解できない人も増えたようです。
トランプ前大統領が来日し、安倍前首相とコースを回った時の朝日新聞霞が関クラブのツイッターに「とうとうトランプ大統領の運転手に・・・。」という投稿があり、両首脳が一緒にカートに乗っている写真がアップされました。
このツイートをした記者はこの写真で日本の対米従属姿勢を揶揄しようとしたのでしょうが、ホストがカートを運転するのがゴルフ場のマナーであることを知らないのでしょう。逆に米国ではトランプ氏が運転していました。
付言すれば、米国におけるゴルフの位置づけは日本のビジネス界におけるそれと全く違います。
米国では接待ゴルフというものがありません。彼らは気の合った者としか一緒に行きません。ただ、3人で行くと、一人で来ていた人と一緒にスタートしてくれと言われることがあり、了解すると平気で混ざってきます。大抵は恐ろしく上手い人ですが、時々はとんでもない素人のおじいさんだったりすることもあります。
そのような例外を除き、気の合った人以外とゴルフコースに出るということはありませんし、ビジネスでゴルフに招待するという習慣はありません。だからと言って、プレイしている間に仕事の話はしないのかというとそうでもありません。
本当に気の合った相手であれば休日に一緒にプレイし、その後クラブハウスで食事をしたりしながらビジネスの話をしたりします。つまり、本音の話をするのです。
接待で相手のスコアを微妙に超えないところに留めて相手に花を持たせるというような接待ゴルフをやらないということです。
つまり、安倍前首相がトランプ前大統領と5回もゴルフを一緒にプレイしたというのは、ちょっと普通の外交関係では信じがたいような信頼関係があったということです。
それは世界の首脳も理解していたので、ドイルのメルケル首相やフランスのマクロン大統領の安倍前首相への信頼は極めて大きなものでした。いざとなってトランプ大統領の暴走に待ったをかけられるのは彼しかいないと皆が思っていたのでしょう。
英国にエドワード・ヒースという政治家がいました。
1970年から4年間、英国首相を勤めた政治家ですが、上流階級出身者が多い保守党においては極めて珍しい労働者階級出身の政治家でした。多彩な政治家で、音楽にも造詣が深く、ロンドン交響楽団を指揮したレコードを聴いたことがあります。
この人はヨット乗りでもあり、「モーニング・クラウド」という外洋レース艇で英国でも荒れるレースとして知られるアドミラルズ・カップに度々出場するなど本格的な外洋レーサーでした。
多分、この人が首相であれば、話の合う外国首脳は彼のヨットに招待されたでしょうね。欧米においては、自宅の夕食に招かれるとかヨットに招かれるというのは最高のおもてなしです。
ということはですよ、欧米において、知り合った方がヨットのオーナーであった場合、どのような船なのかを詳しく聞くのは構いませんが、自分からそのヨットに「今度呼んでね。」などと言ってはならないということです。それは知り合ったばかりの相手に「今度、あなたの家の夕食に招待してね。」と要求しているのと同じことだからです。
自分がヨットを持っているとあなたに伝えたということは、あなたが相手にとって十分に招待してもいい相手だなと評価された場合、あなたは黙っていても招待されます。招待したくない相手に自分の船の話などしません。
霞が関の新聞記者などはその程度のことを知らないと思いますが、皆様方は欧米のヨット乗りのそのような雰囲気は理解してお付き合いされることをお勧めします。
日本に於いてはヨットに招待されるなどと言う文化は根付かないでしょうね。
私は一昨年の台風で愛艇のマストをへし折られて泣く泣く廃船にして以来、傷心の日々を送っており、いずれいい船を見つけるつもりです。その船に招待された皆様は、私にとっては特別なゲストだということになりますね。
ちなみに、当初申し上げたゴルフ人口に私はカウントされていません。これは1年に1回はコースに出る人をカウントしているようなのですが、私自身は知人を厚木の米軍のゴルフコースにお連れしても自分自身はプレイしないという程度のゴルファーです。
私が回るときのバッグの軽さは凄いですよ。アイアンは奇数番号しか持っていきませんし、ウッドは5番だけ。パターやサンドウェッジは持っていきますが、PWなどはクラブハウスで借りたりしています。とても全米でシャフトを売り歩いていた男のキャディバッグとは思えない中身です。
それも屋根裏に放り込んだまま、何年も見てもいません。
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専門コラム「指揮官の決断」第237回 虚実のはざま 掲載のご案内
表題の『虚実のはざま』は読売新聞がプロジェクトを組んで追及した特集記事のタイトルです。
読売新聞が昨年4月以来のコロナ禍をめぐるネット上の記事をめぐって調査を行いました。
たとえば、「周囲の人から感染を責められて自殺した。」などというSNS上のうわさ話を検証したとのことです。
それによると9つの件で、感染が確認された人々の周りに影響があったということです。 「ライブハウスに行っていた。」「旅行に行っていた。」などの行動履歴を自治体が発表し、ネット上で誹謗中傷の対象となっていたことなどが分かりました。
続きはこちらからお読みください。
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『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
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教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
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No.229 ゴルフと外交
日本生産性本部の調べによれば、日本のゴルフ人口は急激に減少しており、令和2年には平成13年の半分の580万人になったとのことです。
筆者はかつてカリフォルニアの米国企業のCEOとして日本製のゴルフのシャフトを全米に売り込むというビジネスに関係していたことがありますが、この時の米国でも同様の問題が起きていて、米国のゴルフ人口は毎年10%ずつ減少していました。
日本でゴルフ人口が減少した理由は明らかです。接待ゴルフが無くなったからです。
筆者は米国でゴルフクラブのシャフトを売る仕事をする前に商社の営業部長を勤めていたことがありますが、そこでゴルフに接待したことは一度もありませんし、ゴルフに招待されるとお断りしていました。
その会社では月一回、社長を囲んでゴルフをするという例会があったのですが、着任当初案内を貰わなかったのでそのことを知りませんでした。社長室の秘書が私に案内するのを失念したようです。2回ほど私が参加しなかったところで問題となり、役員の一人が何故参加しないのかを聞きに来て、私が知らなかったことに気付き、以降案内が来るようになりましたが、やはり私は参加しませんでした。案内が「奮ってご参加下さい。」であり、義務となっていなかったからです。当時、私は愛艇にニスを塗るのが忙しかったのです。
役員の方々は私にゴルフの経験がないのだろうと心配して、いいコーチを紹介してくれましたが、私は若い頃に米海軍への連絡官としてペンシルバニアに駐在していたことがあり、その頃、部隊で行われていたゴルフのチームによるリーグ戦に参加しており、基地内にあった官舎から徒歩3分でナンバーワンに着くという状況でしたので、練習は積んでいます。ただ、この2年間でゴルフの何が面白いのか分からなかっただけです。
暇つぶしにはいいとは思っていましたが、私には潰さなければならない暇というのがなく、週末は老いぼれヨットのメンテナンスに忙しかったのです。
営業部長から関連会社であるカリフォルニアの米国法人のCEOに出て帰ってきたら、本当に接待ゴルフなどというものが消えてなくなっていました。真にゴルフが好きな方たちだけがコースに出るということはゴルフ界にとっては本来は望ましいことかもしれませんが、多くの若いビジネスマンたちがゴルフに触れる機会が無くなり、その結果ゴルフ人口がシュリンクするという結果になったことも間違いありません。
若い人たちが接待のためにゴルフを覚える必要がなくなり、車を持たない若い人たちがゴルフ場に行くのも大変です。それがゴルフ離れに拍車をかけたかもしれません。
朝6時過ぎにどこかに集合し、時間をかけてゴルフ場に移動し、午前中にハーフを回って食事でビールなどを飲み、その結果午後のスコアがガタガタになり、上がってきて風呂に入り、焼き肉や寿司を食べて、マージャンをして帰るなどということを経費会社持ちならともかく自腹でやりたい若い人などいないでしょう。
米国のゴルフは半日で終わります。どんな田舎に行っても車で30分も走ればコースはありますし、私がCEOとして住んでいた街は全米のゴルフのメッカのような街でしたので、15分も走れば国際的な試合に使われるコースがいくつもありました。
プレイも間に食事をしたりすることはなくスルーです。それでも米国は若い人を中心にゴルフ離れが進んでいます。調査によれば、ゴルフそのものがつまらないし、その割に時間がかかるからというのが主な理由だそうです。
日本では米国よりも早いスピードでゴルフ離れが進んでいるようですが、その結果、ゴルフという遊戯のもつ独特の性格を理解できない人も増えたようです。
トランプ前大統領が来日し、安倍前首相とコースを回った時の朝日新聞霞が関クラブのツイッターに「とうとうトランプ大統領の運転手に・・・。」という投稿があり、両首脳が一緒にカートに乗っている写真がアップされました。
このツイートをした記者はこの写真で日本の対米従属姿勢を揶揄しようとしたのでしょうが、ホストがカートを運転するのがゴルフ場のマナーであることを知らないのでしょう。逆に米国ではトランプ氏が運転していました。
付言すれば、米国におけるゴルフの位置づけは日本のビジネス界におけるそれと全く違います。
米国では接待ゴルフというものがありません。彼らは気の合った者としか一緒に行きません。ただ、3人で行くと、一人で来ていた人と一緒にスタートしてくれと言われることがあり、了解すると平気で混ざってきます。大抵は恐ろしく上手い人ですが、時々はとんでもない素人のおじいさんだったりすることもあります。
そのような例外を除き、気の合った人以外とゴルフコースに出るということはありませんし、ビジネスでゴルフに招待するという習慣はありません。だからと言って、プレイしている間に仕事の話はしないのかというとそうでもありません。
本当に気の合った相手であれば休日に一緒にプレイし、その後クラブハウスで食事をしたりしながらビジネスの話をしたりします。つまり、本音の話をするのです。
接待で相手のスコアを微妙に超えないところに留めて相手に花を持たせるというような接待ゴルフをやらないということです。
つまり、安倍前首相がトランプ前大統領と5回もゴルフを一緒にプレイしたというのは、ちょっと普通の外交関係では信じがたいような信頼関係があったということです。
それは世界の首脳も理解していたので、ドイルのメルケル首相やフランスのマクロン大統領の安倍前首相への信頼は極めて大きなものでした。いざとなってトランプ大統領の暴走に待ったをかけられるのは彼しかいないと皆が思っていたのでしょう。
英国にエドワード・ヒースという政治家がいました。
1970年から4年間、英国首相を勤めた政治家ですが、上流階級出身者が多い保守党においては極めて珍しい労働者階級出身の政治家でした。多彩な政治家で、音楽にも造詣が深く、ロンドン交響楽団を指揮したレコードを聴いたことがあります。
この人はヨット乗りでもあり、「モーニング・クラウド」という外洋レース艇で英国でも荒れるレースとして知られるアドミラルズ・カップに度々出場するなど本格的な外洋レーサーでした。
多分、この人が首相であれば、話の合う外国首脳は彼のヨットに招待されたでしょうね。欧米においては、自宅の夕食に招かれるとかヨットに招かれるというのは最高のおもてなしです。
ということはですよ、欧米において、知り合った方がヨットのオーナーであった場合、どのような船なのかを詳しく聞くのは構いませんが、自分からそのヨットに「今度呼んでね。」などと言ってはならないということです。それは知り合ったばかりの相手に「今度、あなたの家の夕食に招待してね。」と要求しているのと同じことだからです。
自分がヨットを持っているとあなたに伝えたということは、あなたが相手にとって十分に招待してもいい相手だなと評価された場合、あなたは黙っていても招待されます。招待したくない相手に自分の船の話などしません。
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