指揮官の休日 No.224 『ヘンリ・ライクロフトの私記』とストレスケア
2021/03/12 (Fri) 06:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第232回 コロナ禍で分かってきたこと・・・ を掲載いたしました。
コロナ禍が始まって一年以上が経過し、いろいろなことが分かってきました。それらをまとめてみました。
詳しくはこちらをご覧ください。
https://aegis-cms.co.jp/2307
No.224 『ヘンリ・ライクロフトの私記』とストレスケア
表題はジョージ・ギッシングの著であり、私の愛読書の一冊でもあります。
文筆家であったヘンリ・ライクロフトという人物が長い貧困生活ののちにある人の遺産を受け継ぎ、50代半ばになって初めて安息の日々を送ることができるようになり、都会を離れて田舎に閉居し、四季の自然を楽しみながら若い頃を回想したりするエッセイ風の作品です。
実在の人物ではなく、作者のギッシングが憧れた境地であり、事実、ギッシングは極めて貧困のうちにこの作品を発表し、その後も恵まれることなく生涯を閉じたそうです。
特に若い頃にロンドンで過ごした貧困時代の回想が多く、一方で散策の途中で見つけた何気ない自然の変化を楽しむあたり、老境というのはそういうものかと若い頃に思ったものでした。
この本を初めて読んだのは大学に入ったすぐの頃でした。その頃の私がなぜこの本を読んでいたのか分かりません。やりたいことがたくさんあり、身の回りの自然の変化などを楽しんでいる余裕はなかったはずです。ヨット乗りとして関心があったのは季節ごとの風だけでした。
海上自衛隊に入隊しても、この本はいつも持っていました。私はたとえ船に乗ろうが米国に赴任しようが必ず持っていく本というのが何冊かあり、そのうちの一冊がこの本でした。
海上自衛官としてこの本を愛読書として読んでいた理由は何となくわかるような気がします。2年間で17日しか休みがないとか、月曜日に出勤して金曜日に帰宅するような勤務が続いていたので、長閑な老境というものに憧れていたのでしょう。
先日、書棚を整理していて久しぶりに見つけた本があります。
J・P・エッカーマンの『ゲーテとの対話』です。
大学時代、ドイツ語を第二外語として選択したため、その勉強用に買った対訳の本です。
何気なく読んでいると、忘れていた文章があるのを見つけました。
それによるとパリで7月革命が勃発したというニュースを知って急ぎゲーテを訪ねたエッカーマンをゲーテが待ち受けていて、「君はこの大事件についてどう思うか?」と質問してきたそうです。
エッカーマンが「恐るべき事態です。情勢はよく知られている通りですが、現内閣では王家を追放して事態を収めるしかないでしょうね。」と答えると、ゲーテは「何を言っているんだ。そんなことじゃなくて、学士院で持ち上がったキュヴィエとサン・ティレールの論争のことだよ。」と言ったそうです。これは有名な進化論に関する論争ですが、進化論の先駆者であったゲーテとしては7月革命なんかよりもよほど重要だったとみえます。この言葉にエッカーマンは2~3分間思考が停止したと述べています。
日本でも研究に没頭していて日露戦争が始まって終わったことを知らなかったという研究者がいるそうですが、うらやましい限りです。
私も30年間勤めた海上自衛隊を退官して10年経つので、そろそろそういう現実離れした境地に入りたいと思わないでもありません。
しかし、その後の職業が悪すぎです。
危機管理などを専門としていると、長閑な心境などになれるはずはありません。
特にこの度のコロナ騒動のように、政府も自治体も医師会も専門家もメディアも出鱈目放題やってくれると、呆れたり腹が立ったりで落ち着く暇がありません。
本当に連日イライラしているのですが、何と幸せなことに我が家の司令長官がストレスケアの専門家なので、そのカウンセリングを自宅で、しかもタダで受けることができます。受けるのは無料なのですが、彼女がストレスケアの勉強をする学費は私が払ったので、元を取りつつあるというのが真相かもしれません。
でも、とにかく自宅で好きな時にストレスケアのカウンセリングを受けることができるのは恵まれていますよね。
このカウンセリングはインタビュー形式のカウンセリングではなく、ストレスが筋肉の緊張になって内臓を圧迫して病気になるのを防ぐために、ゆっくりとした圧力をかけるという特殊な方法で、簡単に説明するととても柔らかいマッサージのようなものなので、施術台の上で小一時間横になっているだけで、たいていは眠ってしまいます。
当初、私はその効能を信じていませんでした。しかし、私が自衛艦隊司令部の幕僚として勤務していた時にある事件が起き、その絶大な効能を信ずることになりました。
着任してすぐ、私は凄まじい勤務に巻き込まれました。自衛艦隊創設50周年の祝賀式典を挙行しなければならないのが5月なのに、私の前任者が何の準備もしていなかったので、3月末に着任して、連日準備に明け暮れたのです。
その祝賀式典を滞りなく終え、ホッとする間もなく、自衛艦隊司令部のカウンターパートである米海軍第7艦隊司令官が太平洋艦隊司令官に栄転となるため、その送別会を開催しなければならなくなりました。横須賀のホテルのバンケット会場を借り切って行うのですが、軍人や自衛官だけでなく、自治体や様々なところからも招待をしなければならず、これもちょっとした激務でした。
その騒動が終わって2か月ほど経ったある日、隊内にある散髪屋に行った時のことです。理髪師のオジサンが「監理主任幕僚、どうしたんですか?大きな脱毛症がありますよ。」と言うのです。
頭の左側に2cm角の正方形の禿ができていました。髪の毛があったので気が付かなかったのですが、櫛を入れればすぐに分かります。着任当初のバタバタのストレス反応でしょう。
ストレス反応は遅れて出てくることが珍しくないそうです。
さすがに慌てて帰宅し、我が家の司令長官に「大変なことになった。」と伝えると、彼女は自分の施術を試す絶好の獲物が現れたとばかりに舌なめずりをして、「そこに横になれ。」と言ってきました。金魚鉢を前に座っているチェシャーキャットのようなものです。
その日から私は定時帰宅を始め、毎日彼女の施術を受けることになりました。
ところが、10日も経った頃、鏡を見ると跡形もなくなっていました。びっくりして反対側を確認したほどです。
2cm四方の脱毛症が10日ほどで消えてなくなったという事実を自ら体験し、その効能を信じないわけにはいきません。
このストレスケアの手法が万人に効くのかどうかは分かりませんが、少なくとも私にはかなりの威力を持って効用をもたらしたことは事実です。
興味ある方はご連絡頂くか、あるいはネットで「バランスセラピー」と検索して頂ければいろいろな説明を読むことができます。
最近でも、司令長官の技量保持のためもあってよく施術を受けています。ハワイの好きな音楽のCDをかけてもらい、1時間弱、ゆったりと過ごすことができるのはとてもいい気持ちですよ。
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湾岸戦争において米国政権内でいかなる意思決定が行われたのかを描いた”The Commanders “という本があります。ボブ・ウッドワードというワシントンポストの記者でウォーターゲート事件の調査報道で高い評価を得た人物が著したもので、ブッシュ大統領、ベーカー国務長官、チェイニー国防長官、パウエル統合参謀本部議長などのやり取りがかなり詳細に描かれた本です。
また、キューバ事件に関しては封鎖という意思決定がどう行われたのかを三つのフレームワークで鮮やかに切って見せた意思決定論の不朽の名著であるグレアム・アリソンによる『決定の本質』があります。
今回の新型コロナウイルス騒動も、これらの書物のような視点で様々なアクターがどのような過程で意思決定を行って、どう行動したのかを分析してくれるジャーナリストが出てくることを期待しています。
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『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
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ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
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No.224 『ヘンリ・ライクロフトの私記』とストレスケア
表題はジョージ・ギッシングの著であり、私の愛読書の一冊でもあります。
文筆家であったヘンリ・ライクロフトという人物が長い貧困生活ののちにある人の遺産を受け継ぎ、50代半ばになって初めて安息の日々を送ることができるようになり、都会を離れて田舎に閉居し、四季の自然を楽しみながら若い頃を回想したりするエッセイ風の作品です。
実在の人物ではなく、作者のギッシングが憧れた境地であり、事実、ギッシングは極めて貧困のうちにこの作品を発表し、その後も恵まれることなく生涯を閉じたそうです。
特に若い頃にロンドンで過ごした貧困時代の回想が多く、一方で散策の途中で見つけた何気ない自然の変化を楽しむあたり、老境というのはそういうものかと若い頃に思ったものでした。
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海上自衛官としてこの本を愛読書として読んでいた理由は何となくわかるような気がします。2年間で17日しか休みがないとか、月曜日に出勤して金曜日に帰宅するような勤務が続いていたので、長閑な老境というものに憧れていたのでしょう。
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J・P・エッカーマンの『ゲーテとの対話』です。
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エッカーマンが「恐るべき事態です。情勢はよく知られている通りですが、現内閣では王家を追放して事態を収めるしかないでしょうね。」と答えると、ゲーテは「何を言っているんだ。そんなことじゃなくて、学士院で持ち上がったキュヴィエとサン・ティレールの論争のことだよ。」と言ったそうです。これは有名な進化論に関する論争ですが、進化論の先駆者であったゲーテとしては7月革命なんかよりもよほど重要だったとみえます。この言葉にエッカーマンは2~3分間思考が停止したと述べています。
日本でも研究に没頭していて日露戦争が始まって終わったことを知らなかったという研究者がいるそうですが、うらやましい限りです。
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しかし、その後の職業が悪すぎです。
危機管理などを専門としていると、長閑な心境などになれるはずはありません。
特にこの度のコロナ騒動のように、政府も自治体も医師会も専門家もメディアも出鱈目放題やってくれると、呆れたり腹が立ったりで落ち着く暇がありません。
本当に連日イライラしているのですが、何と幸せなことに我が家の司令長官がストレスケアの専門家なので、そのカウンセリングを自宅で、しかもタダで受けることができます。受けるのは無料なのですが、彼女がストレスケアの勉強をする学費は私が払ったので、元を取りつつあるというのが真相かもしれません。
でも、とにかく自宅で好きな時にストレスケアのカウンセリングを受けることができるのは恵まれていますよね。
このカウンセリングはインタビュー形式のカウンセリングではなく、ストレスが筋肉の緊張になって内臓を圧迫して病気になるのを防ぐために、ゆっくりとした圧力をかけるという特殊な方法で、簡単に説明するととても柔らかいマッサージのようなものなので、施術台の上で小一時間横になっているだけで、たいていは眠ってしまいます。
当初、私はその効能を信じていませんでした。しかし、私が自衛艦隊司令部の幕僚として勤務していた時にある事件が起き、その絶大な効能を信ずることになりました。
着任してすぐ、私は凄まじい勤務に巻き込まれました。自衛艦隊創設50周年の祝賀式典を挙行しなければならないのが5月なのに、私の前任者が何の準備もしていなかったので、3月末に着任して、連日準備に明け暮れたのです。
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