指揮官の休日 No.202 お臍がお茶を沸かす話
2020/10/09 (Fri) 06:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第210回 危機管理の新たな視点 を掲載いたしました。
これまで危機管理論があまり触れることが無かった事態を見直しました。弊社の専門外の領域について、しかしそれが危機管理上の事態を惹起しかねない問題であれば見て見ぬふりはできません。危機管理の新たな視点を作ることを考えています。
https://aegis-cms.co.jp/2171
No.202 お臍がお茶を沸かす話
最近、新聞を読んでいて思わず笑ってしまうという珍しい経験をしました。
読売新聞の9月30日朝刊の社説です。
この社説は毎回論点を二つあげていますが、この日、基準地価が下落したことともう一つ、国語世論調査の結果が出たことについて論評しています。
笑ってしまったのは後者の論評についてです。
この社説には「言葉は選んで大切に使いたい」というタイトルがつけられ、文化庁が行った同調査の結果について語っています。笑ってしまった部分を、ちょっと長くなりますが、正確さを期すために引用します。
「言葉は今後も、はやり廃りがあるだろうが、ビジネスや公的な場では、正確に使うことが不可欠である。理解が不十分だと、外国人に教えることもできない。
言語感覚を養うには、幼少期から読書体験を重ね、語彙を豊かにする必要がある。作品を通じ、他者への理解や共感も生まれる。
本を読まない高校生や大学生が多いのは心配だ。家庭や学校などで、活字に触れる機会を増やしたい。深く考える力や、豊かな情緒を育むには、じっくりと言葉と向き合うことが重要だ。」と書かれています。
何が笑ってしまうのかと疑問に思われている方が多いかと存じます。
ここに書かれていることはもっともな内容です。100%同意します。
私が笑ってしまったのは、これが読売新聞の社説だからです。
弊社では、ウェブサイトに掲載している専門コラムで読売新聞が言葉を知らなすぎると指摘しています。(専門コラム「指揮官の決断」 第207回 メディアの終焉 その2
https://aegis-cms.co.jp/2157 )
そこでは、読売新聞が記事に書いた「魚雷被弾」という言葉は存在しないと批判しています。爆弾や砲弾は「被弾」ですが、魚雷は「被雷」と言います。「船が墜落し、飛行機が沈没する。」と言わないのと同じで、魚雷が被弾するとは言わないのです。
また、この新聞はコンプライアンスには法令順守という意味はないのに「コンプライアンス(法令遵守)」と必ずカッコで注釈を入れています。法令順守とコンプライアンスは場合によっては正反対の意味を持ちます。法の網の目をかいくぐるような行いは、例え違法でなくてもコンプライアンス違反だからです。本来の意味を知らずにカタカナ英語を振り回しているのです。
2018年12月のマティス米国防長官の辞任に当たって、読売新聞は「トランプ大統領の独断専行に拍車」と報じました。
当コラムでは何度か指摘していますが、独断専行と言う言葉はトップが周りの言うことを聞かずに勝手に決定してしまうことを指すものではありません。
独断専行は現場指揮官が上司から与えられた命令が現状に合致していないことを発見し、それを報告している余裕がない場合に、上司から与えられた命令から離れて自らの責任において自分の判断に従うことを指し、この場合、上司の命令が現状に合致していないことを知りつつ独断専行を行わなかった現場指揮官は免責されません。現状に合致していない命令に固執したことの責任を追及されるのです。つまり、独断専行は行わなければならない場合があるのです。もちろんそのような意味を持ちますから、当然トップの独断専行というものはありません。あるのは「横暴」だけです。
その程度の言葉を知らない読売新聞が出した社説なので思わず笑ってしまったのです。お臍が茶を沸かすという言葉を実感を持って理解できました。
また、当コラムでは読売新聞は自分を何様と思っているのかとの批判もしています。今年8月9日の論説に「コロナによる経営悪化を防げ」とあり、その前日の8日には「感染抑止へ国は責務を果たせ」とそれぞれ国の施策への要求が掲げられています。つまり国家に対して命令をしているのです。
9月4日には「住民に効果と展望を提示せよ」とあり、これは大阪都構想に対する社説で、大阪都へ命令をしています。何の権限をもってこのような超上から目線の評論ができるのでしょうか。
ところが10月4日の社説では、防衛予算の概算要求に関して、タイトルこそ「新たな領域の能力向上を図れ」と相変わらず上から目線でものを言っていますが、内容はダラダラと防衛関係予算の概算要求の内容を説明するだけに終始しており、新たな領域が何なのか全く触れておらず、評論としては最後の一文に「政府はこうした事実を粘り強く説明すべきだ。」の一言があるだけです。こういうものを社説とは普通は言わないでしょ?
つまり、防衛予算について論評するだけの力が無いのでしょう。今回の防衛予算の概算要求の意味するところを見抜く能力がないと見えます。
「深く考える力や、豊かな情緒を育むには、じっくりと言葉と向き合うことが重要だ。」と読売新聞自身が指摘しているとおり、言葉を知らない読売新聞には深く考える力が無いのかもしれません。
新聞を読んでいて笑うというのは多分初めての経験かもしれません。
今年はテレビも新聞も地に堕ちたとの感が否めません。日本だけではありません。当コラムでは2回にわたりワシントンポストを批判しました。
ジャーナリズムが死んだ年として歴史に残るかもしれないですね。
さて、これで終わってしまっては、せっかく何の役にも立たないどうでもいい話だけを綴るという当メールマガジンの本領を失うことになります。
そこで一言。
お臍が茶を沸かすというのを英語でどういうのかご存じの方がいらっしゃればご教示いただきたいと思います。
30年近く前、ペンシルバニアに連絡官として駐在していた頃、私が勤務していた米海軍基地の司令官がミーティングで箸にも棒にも掛からぬ話が出てくるとよく口にした言葉があります。それは “ Pigs might fly “ (豚でも空を飛ぶだろうよ。)という言葉でした。
多分、これが英訳かなと思います。
ちょっと教養が深まってしまいました?
ただし、これが紳士淑女の皆さんが日常会話で使っていい言葉かどうかはちょっと分かりません。ご使用に際してはご注意ください。
ちなみに、今申し上げた「紳士淑女の皆さん」という表現は日本航空の機内アナウンスから消えたそうです。“ Good-morning ladies and gentlemen, “ という表現が消えて、” Good-morning all passengers “となったとのことです。
飛行機に乗っているのは男と女以外にもいるんだそうです。
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10月21日(火)及び22日(水)の二日間にわたって開催されるコンサルEXPO2020東京に弊社が出展します。
経営者とコンサルタントの出会いの場。当代随一の専門コンサルタント30名が一堂に会す、社長必聴・参加の
貴重な経営相談会。
会場に加えて、同時にオンライン参加も可能なハイブリッド型で開催。
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このコンサルEXPOにこのメールマガジンをお読みいただいている方をご招待します。
本来は入場料が1万円なのですが、私の関係者枠先着8名様をご招待させて頂きます。お早めにお申し込み下さい。
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専門コラム「指揮官の決断」第210回 危機管理の新たな視点 掲載のご案内
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これは当コラムで何度も申し上げてきたことです。
専門コラムが専門以外の領域について語る場合、その内容に責任を持てないことがあり、それは広く世間に何らかの主張をする者と
して無責任だということになるからです。
一方で、自らの発言に責任を持つ以上、匿名による誹謗中傷とは根本的に質が違いますので、かなり厳しい意見を表明することがあ
ります。扱っているテーマが危機管理であり、それは国家の命運から個人の生命に至る重要な問題について言及する以上、やむをえな
いことかと考えています。
危機にはいろいろな性格のものがあります。
国家の安全保障上の危機、社会秩序の危機、会社などの存続の危機、私たち一人一人の生命・財産への危機など、その種類も規模も
様々です。
今回取り上げるのは、通常は危機管理論が取り上げることがあまりない論点です。それは私たち国民の自由権に対する危機です。
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
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No.202 お臍がお茶を沸かす話
最近、新聞を読んでいて思わず笑ってしまうという珍しい経験をしました。
読売新聞の9月30日朝刊の社説です。
この社説は毎回論点を二つあげていますが、この日、基準地価が下落したことともう一つ、国語世論調査の結果が出たことについて論評しています。
笑ってしまったのは後者の論評についてです。
この社説には「言葉は選んで大切に使いたい」というタイトルがつけられ、文化庁が行った同調査の結果について語っています。笑ってしまった部分を、ちょっと長くなりますが、正確さを期すために引用します。
「言葉は今後も、はやり廃りがあるだろうが、ビジネスや公的な場では、正確に使うことが不可欠である。理解が不十分だと、外国人に教えることもできない。
言語感覚を養うには、幼少期から読書体験を重ね、語彙を豊かにする必要がある。作品を通じ、他者への理解や共感も生まれる。
本を読まない高校生や大学生が多いのは心配だ。家庭や学校などで、活字に触れる機会を増やしたい。深く考える力や、豊かな情緒を育むには、じっくりと言葉と向き合うことが重要だ。」と書かれています。
何が笑ってしまうのかと疑問に思われている方が多いかと存じます。
ここに書かれていることはもっともな内容です。100%同意します。
私が笑ってしまったのは、これが読売新聞の社説だからです。
弊社では、ウェブサイトに掲載している専門コラムで読売新聞が言葉を知らなすぎると指摘しています。(専門コラム「指揮官の決断」 第207回 メディアの終焉 その2
https://aegis-cms.co.jp/2157 )
そこでは、読売新聞が記事に書いた「魚雷被弾」という言葉は存在しないと批判しています。爆弾や砲弾は「被弾」ですが、魚雷は「被雷」と言います。「船が墜落し、飛行機が沈没する。」と言わないのと同じで、魚雷が被弾するとは言わないのです。
また、この新聞はコンプライアンスには法令順守という意味はないのに「コンプライアンス(法令遵守)」と必ずカッコで注釈を入れています。法令順守とコンプライアンスは場合によっては正反対の意味を持ちます。法の網の目をかいくぐるような行いは、例え違法でなくてもコンプライアンス違反だからです。本来の意味を知らずにカタカナ英語を振り回しているのです。
2018年12月のマティス米国防長官の辞任に当たって、読売新聞は「トランプ大統領の独断専行に拍車」と報じました。
当コラムでは何度か指摘していますが、独断専行と言う言葉はトップが周りの言うことを聞かずに勝手に決定してしまうことを指すものではありません。
独断専行は現場指揮官が上司から与えられた命令が現状に合致していないことを発見し、それを報告している余裕がない場合に、上司から与えられた命令から離れて自らの責任において自分の判断に従うことを指し、この場合、上司の命令が現状に合致していないことを知りつつ独断専行を行わなかった現場指揮官は免責されません。現状に合致していない命令に固執したことの責任を追及されるのです。つまり、独断専行は行わなければならない場合があるのです。もちろんそのような意味を持ちますから、当然トップの独断専行というものはありません。あるのは「横暴」だけです。
その程度の言葉を知らない読売新聞が出した社説なので思わず笑ってしまったのです。お臍が茶を沸かすという言葉を実感を持って理解できました。
また、当コラムでは読売新聞は自分を何様と思っているのかとの批判もしています。今年8月9日の論説に「コロナによる経営悪化を防げ」とあり、その前日の8日には「感染抑止へ国は責務を果たせ」とそれぞれ国の施策への要求が掲げられています。つまり国家に対して命令をしているのです。
9月4日には「住民に効果と展望を提示せよ」とあり、これは大阪都構想に対する社説で、大阪都へ命令をしています。何の権限をもってこのような超上から目線の評論ができるのでしょうか。
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つまり、防衛予算について論評するだけの力が無いのでしょう。今回の防衛予算の概算要求の意味するところを見抜く能力がないと見えます。
「深く考える力や、豊かな情緒を育むには、じっくりと言葉と向き合うことが重要だ。」と読売新聞自身が指摘しているとおり、言葉を知らない読売新聞には深く考える力が無いのかもしれません。
新聞を読んでいて笑うというのは多分初めての経験かもしれません。
今年はテレビも新聞も地に堕ちたとの感が否めません。日本だけではありません。当コラムでは2回にわたりワシントンポストを批判しました。
ジャーナリズムが死んだ年として歴史に残るかもしれないですね。
さて、これで終わってしまっては、せっかく何の役にも立たないどうでもいい話だけを綴るという当メールマガジンの本領を失うことになります。
そこで一言。
お臍が茶を沸かすというのを英語でどういうのかご存じの方がいらっしゃればご教示いただきたいと思います。
30年近く前、ペンシルバニアに連絡官として駐在していた頃、私が勤務していた米海軍基地の司令官がミーティングで箸にも棒にも掛からぬ話が出てくるとよく口にした言葉があります。それは “ Pigs might fly “ (豚でも空を飛ぶだろうよ。)という言葉でした。
多分、これが英訳かなと思います。
ちょっと教養が深まってしまいました?
ただし、これが紳士淑女の皆さんが日常会話で使っていい言葉かどうかはちょっと分かりません。ご使用に際してはご注意ください。
ちなみに、今申し上げた「紳士淑女の皆さん」という表現は日本航空の機内アナウンスから消えたそうです。“ Good-morning ladies and gentlemen, “ という表現が消えて、” Good-morning all passengers “となったとのことです。
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ります。扱っているテーマが危機管理であり、それは国家の命運から個人の生命に至る重要な問題について言及する以上、やむをえな
いことかと考えています。
危機にはいろいろな性格のものがあります。
国家の安全保障上の危機、社会秩序の危機、会社などの存続の危機、私たち一人一人の生命・財産への危機など、その種類も規模も
様々です。
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