指揮官の休日 No.164 司令長官 戦塵に倒る 最高指揮官戦線離脱後、次席指揮官は・・・
2020/01/17 (Fri) 06:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加2をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、第172回 コンプライアンスとは・・・・ を掲載いたしました。
新聞などで「コンプライアンス(法令遵守)」と表現されることが多い昨今ですが、コンプライアンスとは法令遵守のことなのでしょうか。
詳しくは、https://aegis-cms.co.jp/1862 をご覧ください。
No.164 司令長官 戦塵に倒る 最高指揮官戦線離脱後、次席指揮官は・・・
まったくの私事で申し訳ないのですが、当メールマガジンはもともとどうでもいい内容を綴っていくと宣言しておりますのでご容赦ください。
この年末年始、思わぬ事故のためこの上もなくバタバタしていました。
もともとこの時期、私は毎年かなり忙しいシーズンを迎えるのですが、今回のバタバタは例年のそれを遥かに上回るものでした。
昨年12月上旬、我が家の司令長官が外出してすぐ、我が家から3分ほど離れた道路の横断歩道で転倒して痛そうな顔をして戻ってきました。
頬を地面に打ち付けたということでしたのでとりあえず冷やす措置を取ったのですが、左腕も痛いということで様子を見ることにしました。翌日整形外科に受診したところ、肘を骨折しているということで添え木を当てて首から腕を吊って帰ってきました。
ここで始まったのが私の闘いです。
過ぐる第2次世界大戦の太平洋戦域において、ミッドウェイ作戦を実施中の南雲忠一司令長官率いる帝国海軍機動部隊がフレッチャー少将の率いる米海軍第17空母機動部隊及びスプールアンス少将率いる第16空母機動部隊の艦載機の攻撃を受け、旗艦赤城が被弾・炎上、指揮官旗がそのマストに掲げられていないのを見た第2航空戦隊司令官山口多門少将は、機動部隊司令部が別の船に移乗中で一時的に指揮を執れなくなっていると判断し、「爾後、我 航空戦の指揮を執る」と宣言するとともに機動部隊次席指揮官の第8戦隊司令官阿部弘毅少将に対し「全機、今より発進、敵空母を撃滅せんとす。」と報告、直ちに戦闘機5機、艦上爆撃機18機を発艦させ、同時に米空母との間合いを詰めるために最大戦速で東進を開始、さらに1時間後には雷撃機9機、戦闘機3機を発艦させるなど獅子奮迅の働きを始めました。
これは次席指揮官阿部少将の命令を受けての行動ではなく、状況をみた山口少将の判断であり、これが「独断専行」というものです。
世の識者たちはこの独断専行という言葉の本来の意味を理解せず、トップが周りの意見を聞かず自分の考えだけで指揮を執ることだと勘違いしてこの言葉を使うので、あたかもやってはならないことのように思われていますが、「独断専行」というのはやらなくてはならない場合があるのです。(専門コラム「指揮官の決断」第67回 「独断専行」の意味 https://aegis-cms.co.jp/1030 をご参照ください。)
最近の記憶に新しい事例では、東日本大震災において水蒸気爆発を起こした福島原発の吉田所長の行った処置が「独断専行」です。東京電力本店の指示に従わず、独自の判断で処置を続けた吉田所長の行動がなかったらこの国の現在はなかったかもしれません。
それでは12月上旬、我が家に生じた司令長官戦線離脱という危機的状況に際し、我が家の次席指揮官はどう行動したでしょうか?
危機管理の専門家としてうろたえるわけにはいきません。予測していなかった事態に毅然と対応するのが危機管理です。
次席指揮官として泰然として指揮を継承したのでしょうか。
あたかも泰然自若という表情を装うことには成功したかもしれません。海上自衛隊生活30年の修練の賜物です。(内心はどうであったかについてはこの際言及しません。)
ここで私はある真理を発見しました。
それは「司令官の女房は司令長官と呼ばれる。」という公理の逆は必ずしも真ではないということです。
「司令官の女房は司令長官」かもしれませんが、「司令長官の夫はかならずしも司令官ではない。」のです。
我が家の場合は「司令長官の従兵」でした。
その日の夜から私に課せられた任務は、家族のための食事を作り、洗濯をし、食器を洗い、買い物に出かけ、病院へ受診のため出かける司令長官の送迎を行い、司令長官がみかんを食べたいと言えば皮をむいて差し出し、朝一番の珈琲にはミルクを入れて掻き回して準備し、食後に「ヨーグルトが食べたい」と言われれば冷蔵庫に走り、出張でいなくなる日にはあらかじめ電子レンジで温めればいいだけにした料理を準備することなどであり、それをただでさえ一年で最も多忙な時期にこなさなければならなかったのです。
クリスマスを挟んだので、ローストチキンまで焼きました。
私は調理師の資格を持っておりますし(何故持っているのかは国家秘密故公開できません。ただ、京都府知事の免許を持っていることは事実です。お好み焼きだけとか餃子だけの板さんではないのですぞ。京都ですからね。)、学生時代は外洋レース艇の奴隷クルーとしてどんな船酔いの中でも食事を作り続け、また豊富なキャンプ経験を持っていますので、私が作る料理は本当は司令長官のそれより美味いのです。しかし時期が悪すぎました。
幸いにして司令長官の添え木は1か月ほどでとれ、少しずつ自分のことはできるようになっていますが、これから始まるリハビリが終わるまで、まだ当分の間従兵としての職責が続きそうです。
今回の事件に関して私はいくつかの重要な教訓を得ることができました。
専門家はそのような教訓を積み重ねてその専門性を磨いていきます。
私が得た教訓と心構えは次のとおりです。
私たちがこのまま老後の生活に入り、司令長官が万が一ボケてしまったら、私もその分齢を取っているのでその介護は今回よりも大変なものになるはず。
したがって、司令長官がボケちゃう前に私がボケちゃおう!
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専門コラム「指揮官の決断」掲載のご案内
第172回 コンプライアンスとは・・・
今に始まったことではありませんが、世の中にはカタカナ英語が蔓延しています。日本語で言えばいいのに何故かわざわざ英語の単語を使う人が非常に多く見受けられます。
私の存じ上げているある著名な国際関係や危機管理に関する評論活動をされている方で現在は国会議員となった方も英単語を多用される方で、しかもその単語をカタカナ風に発音するのではなく巻き舌で発音されるので、私はこの方が英語を自由に操れるのだろうと思っていました。ところがいわゆる「パナマ文書」の騒ぎが起きた時にtax haven(租税回避地)について、「ここは税金天国と呼ばれているんですよ。」と解説されたのでビックリしたことがあります。havenとheaven の違いを理解されていなかったのでしょう。彼の英語が実はその程度であったことが披瀝されてしまったのですが、これは英語だけの問題ではなく、国際関係論の専門家が「租税回避地」という専門用語を知らなかったということでもあり、そもそも専門家としての資質が問われるものでもあります。
続きはこちらからお読みください。
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ブランディングを専門とするコンサルタントである吉澤由美子さんのセミナーをご紹介します。
吉澤さんはコンサルティングファームであるH&Cブランディングマネジメント株式会社の代表として活躍されているコンサルタントです。
ブランディングの一環として「事業発展ストーリー」を作ることを指導されており、その着眼点のユニークさが際立っています。
このたび、その「事業発展ストーリー」がいかなるものなのかについてのセミナーが開催されます。
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読み応えのあるコラムが掲載されており、私もよく参考にさせて頂いています。
当コラムをお読みの方はお気づきかもしれませんが、危機管理にはプロトコールが極めて重要ですが、それは究極的には組織のブランディングのために重要だということを意味しています。
つまり、組織が信頼できる組織に見えるために、内部をしっかりと統制していくことももちろん重要ですが、しかし、それだけではなく、ステークホルダーから万全の信頼を勝ち取ることが必要なのです。
そのためにはブランディングをおろそかにしてはならないと常に考えています。
その意味で吉澤さんのコラムには学ぶところが多々あります。
ぜひご一読をお勧めします。
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教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
こちらをどうぞ
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://aegis-cms.co.jp/cpx
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発行人:株式会社イージスクライシスマネジメント
代表取締役 林 祐
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これは次席指揮官阿部少将の命令を受けての行動ではなく、状況をみた山口少将の判断であり、これが「独断専行」というものです。
世の識者たちはこの独断専行という言葉の本来の意味を理解せず、トップが周りの意見を聞かず自分の考えだけで指揮を執ることだと勘違いしてこの言葉を使うので、あたかもやってはならないことのように思われていますが、「独断専行」というのはやらなくてはならない場合があるのです。(専門コラム「指揮官の決断」第67回 「独断専行」の意味 https://aegis-cms.co.jp/1030 をご参照ください。)
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それでは12月上旬、我が家に生じた司令長官戦線離脱という危機的状況に際し、我が家の次席指揮官はどう行動したでしょうか?
危機管理の専門家としてうろたえるわけにはいきません。予測していなかった事態に毅然と対応するのが危機管理です。
次席指揮官として泰然として指揮を継承したのでしょうか。
あたかも泰然自若という表情を装うことには成功したかもしれません。海上自衛隊生活30年の修練の賜物です。(内心はどうであったかについてはこの際言及しません。)
ここで私はある真理を発見しました。
それは「司令官の女房は司令長官と呼ばれる。」という公理の逆は必ずしも真ではないということです。
「司令官の女房は司令長官」かもしれませんが、「司令長官の夫はかならずしも司令官ではない。」のです。
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