指揮官の休日 No.148 キリ? モヤ?
2019/09/27 (Fri) 07:45
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加2をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、NO.156 気候変動に関する危機管理上の問題 を掲載いたしました。
気候変動は地球規模の危機であることは間違いないのですが、この議論に若干の違和感を覚えています。
詳しくは、https://aegis-cms.co.jp/1677 をご覧ください。
No.148 キリ? モヤ?
先日、生まれて初めてバスツアーというものに参加しました。
小学校時代の遠足や業務のための研修でバスをチャーターしてガイドさん付きのバス旅行をした経験はありますが、企画されたバスツアーに応募して、当日初めて会う知らない方々と一緒に様々の観光スポットを巡り、途中で大きなツアー客向けの食堂で昼食をとるというのは初めての経験でした。
車の運転が嫌いな私にとっては何も考えずに乗っていればいいだけのツアーは快適で、行先によっては今後も参加してもいいなと思う経験でした。
このツアーの行先は駿河湾方面で、焼津で魚市場のようなところを見たり、日本平に上がったりして、最後は富士見の白糸の滝に寄って帰るというものでした。
この日は日本海側を台風が通過した日で、東海地方はその台風に向かって吹き込む風の影響を受け、当初は雨の予定でしたが、幸いに時々太陽が顔を見せ、雨には降られませんでした。
白糸の滝を最後に出発に戻るためバスが東名高速を目指して富士山の裾野を下り始めてちょっとしたとき、行く手が真っ白になり、そのまま霧の中に突っ込んでしまいました。
私はどちらかというとバスの後ろの方に座っていたのでよく分かりませんでしたが、ドライバーからは運転に支障のない程度には視界が確保されていたのかバスは速度を落とすこともなく走り続けていました。
その時、隣に座っていた我が家の司令長官が「これはキリ?それともモヤ?」と聞いてきました。我が家の司令長官はあくまでも「我が家の」司令長官であり、海軍の司令長官ではないので、この程度の質問が出るのは無理もありません。
私たちヨット乗りはレースを戦う必要上天気図の読み方を学び、漁業気象の放送から天気図を起こしたりして、それなりに気象の勉強をちょっとしているのですが、そのようなニーズをもたない方にはあまり必要のない知識なので、あやふやなのは仕方ありません。
したがって、チコちゃんなら「ボーッと生きてんじゃねえよ!」と怒るかもしれませんが、ここでは忍耐強く、ちょっとタメになる話をさせて頂きたいと思います。(どうでもいい話をダラダラ綴るのが当メールマガジンの本旨ですが・・・)
水蒸気は蒸気タービンを駆動させるほど強烈な勢いを持ちますが、それは加熱蒸気と呼ばれるもので、容器の密閉度を高くしておいて弁から出す流量をコントロールすることにより大きな蒸気圧を得ることができます。
私が海上自衛隊で最初に艦隊勤務となったとき、私に与えられた配置は機関士でした。4万5千馬力の蒸気タービン艦の機関士でしたので、当然、この加熱蒸気をいかに扱うかが大きな課題でした。30気圧、400度に達する蒸気を扱わなばならず緊張の連続の勤務だったのを覚えています。
通常の暖房用のボイラーなどで扱うのはこの加熱蒸気ではなく、飽和蒸気と呼ばれるもので、温度も100度から200度程度です。それでもうっかり皮膚に吹き付けられると大火傷をします。
この水蒸気がさらに冷えて水滴になると湯気になります。ヤカンの口から吹いている奴ですね。
この水蒸気が空気中で水滴として大量に発生している状況が霧(キリ)です。
基本的には湯気と同じものなので霧は白く見えます。
この空気中の水滴の密度によって視界が広くなったり狭くなったりします。
このため船や航空機の運航、あるいはその他の視界の確保が重要なファクターとなる作業の参考とするために気象学ではこの密度の状態を一定の基準で分けて呼称しています。
それがキリとモヤの違いです。
視程(水平方向で見通すことのできる距離)が1km以下の場合を霧と呼びます。そして、さらに視程が悪く500m以下になると濃霧と呼びます。
逆に視程が1km以上10km以下の場合を靄(モヤ)と呼びます。
どちらも生成される原理は同じであり、視程によって呼び分けているにすぎません。
それでは私たちのバスツアーの帰路、バスが取り囲まれて我が家の司令長官が「これはキリかモヤか」と迷ったのはどちらだったのでしょうか。
実はこれは雲でした。まだ標高の高いところでしたので、これを下から見れば富士山を覆っている雲の中なのですが、雲と霧は同じ原理でできているので中にいると分からないのです。
雲は上空で空気が冷やされて水蒸気が水滴になったもので、霧は地表付近で空気が冷やされて水蒸気が水滴になったものなので、できる場所が異なるだけなのです。
つまり、地についていると霧で、空に浮かんでいると雲と言われるだけの違いです。
高い山にかかる雲は下から見ると雲なのですが、中にいる人にとっては霧になるということです。
ちなみに、霞(かすみ)は俳句の世界では春を表す季語としても用いられますが、気象の世界では使用されません。一般に遠くの景色がぼやけている様を表しますので、近くに行くと霧だったり靄だったりするのでしょうが、少なくとも気象用語ではありません。
昔から漁師は「時化は極楽、濃霧は地獄」と言って霧を嫌いました。
時化はしっかりと整備された船をまともな船乗りが注意深く操れば大抵は乗り切ることができますが、霧の場合は、自分の船の位置が分からず、他船との関係も分からないので自分の腕ではどうにもならず、それがこの表現になっているのでしょう。
かつて米国に連絡官として駐在していた頃、家族で大陸横断のドライブをしたことがあります。
フリーウェイの所々にサービスエリアがあり、売店などが絵葉書を売っていたのですが、ネバダのサービスエリアでは真っ黒な絵葉書があって、「何だろう?」と思ったら、ネバダの夜に飛んでいるカラスの絵なのだそうです。
サンフランシスコに近づいたあるサービスエリアの売店で売っていた絵葉書には笑ってしまいました。一面ちょっと灰色がかった白で「霧のサンフランシスコ」というタイトルがついていました。
ドライブを終えて勤務していた部隊に戻り、サンフランシスコの絵葉書の話をしていたら、その前年まで英国に交換士官として駐在していた若い大尉がロンドンの絵葉書を見せてくれました。
霧の都ロンドンですが、大気汚染のためサンフランシスコの絵葉書よりも濃い灰色で塗りつぶされた絵葉書でした。
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当社Webサイトに、専門コラム「指揮官の決断」をアップしております。是非、ご覧ください
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専門コラム「指揮官の決断」掲載のご案内
No.156 気候変動に関する危機管理上の問題
9月23日にニューヨークの国連本部で「気候行動サミット」が開催されました。
アントニオ・グテーレス事務総長の呼びかけで具体的な行動について議論するために国連総会に合わせて開かれたもので、事務総長はあらかじめ具体的な対応策を持ってきた国にのみ演説を許可するという強い方針を打ち出していました。
同総長はかねてから新規の石炭火力発電所の建設中止を求めており、その結果、安倍首相とスコット・モリソン豪首相は演説を認められず、安倍首相は参加を見送り小泉環境相が出席したようです。
このサミットではスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが基調演説を行い、出席した60か国の首脳に対し「あなた方は私の夢や私の子供時代を空っぽな言葉で奪った。」と激しく攻撃し、列国首脳にショックを与えました。
続きはこちらからどうぞ。
https://aegis-cms.co.jp/1677
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『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
セルバ出版
お求めの方は、こちらからどうぞ。
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教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
こちらをどうぞ
https://aegis-cms.co.jp
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://aegis-cms.co.jp/cpx
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発行人:株式会社イージスクライシスマネジメント
代表取締役 林 祐
email: yhayashi@aegis-cms.co.jp
Web : http://aegis-cms.co.jp
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先日、生まれて初めてバスツアーというものに参加しました。
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この日は日本海側を台風が通過した日で、東海地方はその台風に向かって吹き込む風の影響を受け、当初は雨の予定でしたが、幸いに時々太陽が顔を見せ、雨には降られませんでした。
白糸の滝を最後に出発に戻るためバスが東名高速を目指して富士山の裾野を下り始めてちょっとしたとき、行く手が真っ白になり、そのまま霧の中に突っ込んでしまいました。
私はどちらかというとバスの後ろの方に座っていたのでよく分かりませんでしたが、ドライバーからは運転に支障のない程度には視界が確保されていたのかバスは速度を落とすこともなく走り続けていました。
その時、隣に座っていた我が家の司令長官が「これはキリ?それともモヤ?」と聞いてきました。我が家の司令長官はあくまでも「我が家の」司令長官であり、海軍の司令長官ではないので、この程度の質問が出るのは無理もありません。
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水蒸気は蒸気タービンを駆動させるほど強烈な勢いを持ちますが、それは加熱蒸気と呼ばれるもので、容器の密閉度を高くしておいて弁から出す流量をコントロールすることにより大きな蒸気圧を得ることができます。
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通常の暖房用のボイラーなどで扱うのはこの加熱蒸気ではなく、飽和蒸気と呼ばれるもので、温度も100度から200度程度です。それでもうっかり皮膚に吹き付けられると大火傷をします。
この水蒸気がさらに冷えて水滴になると湯気になります。ヤカンの口から吹いている奴ですね。
この水蒸気が空気中で水滴として大量に発生している状況が霧(キリ)です。
基本的には湯気と同じものなので霧は白く見えます。
この空気中の水滴の密度によって視界が広くなったり狭くなったりします。
このため船や航空機の運航、あるいはその他の視界の確保が重要なファクターとなる作業の参考とするために気象学ではこの密度の状態を一定の基準で分けて呼称しています。
それがキリとモヤの違いです。
視程(水平方向で見通すことのできる距離)が1km以下の場合を霧と呼びます。そして、さらに視程が悪く500m以下になると濃霧と呼びます。
逆に視程が1km以上10km以下の場合を靄(モヤ)と呼びます。
どちらも生成される原理は同じであり、視程によって呼び分けているにすぎません。
それでは私たちのバスツアーの帰路、バスが取り囲まれて我が家の司令長官が「これはキリかモヤか」と迷ったのはどちらだったのでしょうか。
実はこれは雲でした。まだ標高の高いところでしたので、これを下から見れば富士山を覆っている雲の中なのですが、雲と霧は同じ原理でできているので中にいると分からないのです。
雲は上空で空気が冷やされて水蒸気が水滴になったもので、霧は地表付近で空気が冷やされて水蒸気が水滴になったものなので、できる場所が異なるだけなのです。
つまり、地についていると霧で、空に浮かんでいると雲と言われるだけの違いです。
高い山にかかる雲は下から見ると雲なのですが、中にいる人にとっては霧になるということです。
ちなみに、霞(かすみ)は俳句の世界では春を表す季語としても用いられますが、気象の世界では使用されません。一般に遠くの景色がぼやけている様を表しますので、近くに行くと霧だったり靄だったりするのでしょうが、少なくとも気象用語ではありません。
昔から漁師は「時化は極楽、濃霧は地獄」と言って霧を嫌いました。
時化はしっかりと整備された船をまともな船乗りが注意深く操れば大抵は乗り切ることができますが、霧の場合は、自分の船の位置が分からず、他船との関係も分からないので自分の腕ではどうにもならず、それがこの表現になっているのでしょう。
かつて米国に連絡官として駐在していた頃、家族で大陸横断のドライブをしたことがあります。
フリーウェイの所々にサービスエリアがあり、売店などが絵葉書を売っていたのですが、ネバダのサービスエリアでは真っ黒な絵葉書があって、「何だろう?」と思ったら、ネバダの夜に飛んでいるカラスの絵なのだそうです。
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