指揮官の休日 No.124 巨星征く
2019/04/12 (Fri) 06:30
XXXX 様
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指揮官の休日
――コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日――
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危機管理に挑む経営者の皆様に贈るメールマガジンです。
当社コラム「指揮官の決断」の更新のお知らせ、当社セミナー情報はもちろん、危機管理の参考となる図書、是非参加をお薦めする他社主催のセミナーなどの情報をお届けして参ります。
あわせて、常時厳しい緊張状態を強いられている経営者の皆様にちょっと一息ついて頂けるような話題を選んでお送りします。「コーヒーで始まり、ドライマティーニで締めくくる心豊かな一日」というサブタイトルも、日頃すさまじいストレスにさらされながらも頑張っている経営者の皆様に、たまにはそんな日がありますようにという想いを込めています。
途中からお読みの方は、お時間のあるときに是非バックナンバーをお読みください。
ワンクリックでバックナンバーを読んで頂けます。
https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all
専門コラム「指揮官の決断」は、No.132 忖度しましたが何か? を掲載いたしました。
性懲りもなく繰り返される閣僚たちの失言もともかく、何か論点が違うのではないかと思われて仕方ありません。
私の感じている違和感について綴っています。
詳しくは、https://aegis-cms.co.jp/1479
をご覧ください。
No.124 巨星征く
軍人が戦場で名誉の戦死を遂げたならば「巨星墜つ」となるのでしょうが、今回のタイトルは「巨星征く」です。「逝く」でも「往く」でもありません。
以前、このメールマガジンで「カッコいい男たち」として私があこがれ続けてきた三人の方を紹介しましたが(メールマガジン「指揮官の休日」No.095 カッコいい男たち https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all&m=122 )そのうちのお一人、田邊英蔵さんが新たな世界へ向けた航海に船出されたのです。
つまり「逝ってしまった」のでも「往っちゃった」のでもないのです。御年91歳でした。
田邊英蔵さんは旧制高校で寮生活を経験され、その後東北大学で水産学を学ばれ、サケマスの船団に乗組んだご経験もお持ちでした。
紆余曲折を経て、私が最初にそのお名前を知った頃は後楽園スタジアムの副社長をしておられました。
その後、熱海後楽園ホテルの社長や大学教授などを経て、晩年は奥様と倉敷に本拠地を移し、悠々自適の執筆生活を送られました。
日本にスキューバダイバーがまだ三桁の数しかいない頃からのスキューバダイバーであり、かつ、当時極めて高価で一般人には手の出せなかった16ミリのカメラを持ち、水中撮影用のケーシングを自作して映画を撮り、国際的なコンクールで記録映画部門で表彰を受けたりもされています。
なにより、我が国初のダイビング専用のヨットを建造され、その「蒼龍」という船を知らぬヨット乗りはいませんでした。
私は学生時代、江の島をホームポートとする外洋レース艇のクルーとして奴隷生活を送っていました。
仲間のレース艇とともに「湘南マフィア」というシンジケートを作った随分やんちゃなヨットで、暴れん坊のベテランクルーが乗っており、これまた当時の外洋レース界でその名を知らぬヨット乗りのいない有名な船でした。その船がレースに出る際、スタート前の艇長会議のため三浦半島のシーボニアハーバーに入港するのですが、蒼龍のデッキ上に田邊さんがいると、暴れん坊の先輩クルーたちが「オッ 田邊さんだ」とデッキの上で姿勢を正すのを見て、「一体どんな人なんだろう?」と思ったものでした。
当時の田邊さんはいかにも実業家という眼光鋭く、後ろに真っ白い稲光のようなオーラが見えるという雰囲気の方でした。極めて上手に歳を重ねられ、晩年は尋常ではない見識を巧みに隠し、好々爺という印象を受けた方も多いかと思います。
「蒼龍」というヨットはダイビングのために設計建造された船なので、どのような港にも入港できるように私たちの乗っていたヨットのような深いキールを持たず、浅くて長いキールを持っており、その帆走性能はお世辞にもいいとは言えないものでした。
私たちは海上で蒼龍を見かけるとアッという間に抜き去っていましたが、よく考えると、その素晴らしいとはとても言いがたい帆走性能のヨットを駆って黒潮を乗り越えて伊豆七島のいろいろな島々に遠征していた蒼龍のクルーたちこそ本当のヨット乗りだったかもしれません。
しかしシーボニアハーバーに舫われた「蒼龍」は私たちのレース艇に比べて極めて優雅で、コックピットに置かれた小さな丸テーブルには白いテーブルクロスがかけられ、何と信じがたいことにドライマティーニがカクテルグラスに注がれて置かれていたりしました。
私たちはそれを見て呆気に取られていたものでした。私たちの船では酒はホーローのカップでがぶ飲みするものと決まっていたからです。
学生時代のヨットの奴隷生活を終え、私のヨットに対する考え方も随分変わってきてヨット上で飲むドライマティーニがいかに美味であるかに気が付いた私は、相変わらず自分の船の上で往年の蒼龍のような楽しみ方をできずにおり、せめてこの駄文のタイトルに「ドライマティーニ」の一言を入れるのみですが、これも田邊さんの影響を大きく受けている証左です。
田邊さんは私たちヨット乗りが毎号買っていた「舵」というヨット専門の月刊誌に「キャビン夜話」というエッセイを連載されていました。
実に21年間の長きに渡る連載でしたが、その洒脱なエッセイは他の追従を許さぬユーモアとインテリジェンスに溢れ、氏の幅広く奥深い教養が窺われる超一流のエッセイであり、それらを抜粋して出版された『はきなれたデッキシューズ』はエッセイストクラブ賞を受賞しています。
受賞の記念パーティーには石原慎太郎さんや森繁久彌さんなど数多くの著名人が駆けつけた盛大なものだったそうです。
私などはその「キャビン夜話」を読みたくて『舵』誌を購読していたようなものでした。当時の私は、田邊さんは遥か遠くから仰ぎ見る存在でしたが、ヨット界では知らぬ人のない存時で、今40歳以上のヨット乗りで「田邊英蔵」の名前を知らなかったとしたらそいつは潜りです。(ダイバーだと言っているわけではありません。)
海上自衛隊に入隊後、あることをきっかけに親しくお付き合いさせて頂くようになり、観艦式や音楽隊の定期演奏会などにお出で頂き、また、ご夫妻で幹部候補生学校の卒業式に列席して任官後の長い実習航海に出航する実習幹部たちを激励して頂いたこともありました。
先週、その田邊英蔵さんの想い出を語り合う会が、氏のお気に入りであった六本木の国際文化会館の素晴らしい庭園を望むバンケットルームで開かれました。
海上自衛隊からは私と我が家の司令長官(何故我が家に司令長官が君臨しているのかについては以前に社会学的考察を行ったことがありますのでそちらをご覧ください。メールマガジン「指揮官の休日」No.008 https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all&m=26 )、やはり田邊英蔵さんの著作から大ファンとなり親交を続けてきた元海上自衛官で、東日本大震災に際して最初に飛び出して最後まで現場に残って指揮を執り続けた当時の掃海隊群司令、福本元海将夫妻が招かれ、福本元海将が極めて心のこもったフルートでオペレッタ「メリーウィドウ」のワルツ「唇は語らずとも」を演奏するなど和気藹々の、故人を偲ぶというよりも楽しく懐かしがるという会となりました。
私は危機管理の専門家として本を出版しており、この専門分野では自分の名前を使っていくつもりでいますが、もし将来、危機管理以外の分野で例えばエッセイなどを出版するとすればその際のペンネームはすでに決めています。
司馬遼太郎氏が自分は司馬遷に遥かに及ばないとしてそのペンネームを名乗られているように、私の場合は「田邊遼太郎」を名乗りたいと思っています。まだお許しを頂いておりませんので、いずれ機会を見て、奥様にお許しを頂きに行こうかと考えています。
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専門コラム「指揮官の決断」掲載のご案内
No.132 忖度しましたが何か?
現政権の閣僚は何故このようなお粗末な人材が多いのでしょうか。
オリンピック・パラリンピック担当大臣が問題発言によって辞任しました。この発言もマスコミが前後を適当に切って意図的に問題発言のように作ったのかもしれませんが、当選7回、閣僚経験半年になる政治家がその程度のマスコミの操作に引っかかってしまうお粗末さはいかがなものでしょうか。そもそもかつて当コラムで指摘したとおり、この政治家には覚悟も責任感も欠如しているのですからお辞めになるのは結構なことだと考えます。(専門コラム「指揮官の決断」No.112 この国の行方は・・・https://aegis-cms.co.jp/1351 No.124 論点を誤るな https://aegis-cms.co.jp/1437 )
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『事業大躍進に挑む経営者のための「クライシスマネジメント」』
林 祐 著
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教育訓練の受託を開始いたしました。
ご要望の多い教育訓練について、専門のスタッフを揃え、新たに教育訓練部門を開設いたしました。
内容について順次ご紹介して参りますが、弊社Webをご覧頂ければ概要をご理解頂けます。
こちらをどうぞ
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コンサルティングのご案内 当社では5種類のコンサルティングを行っています。
1 ACMS導入コンサルティング
イージスクライシスマネジメントシステムを導入するためのコンサルティングです。
全6回のコンサルティングで導入できるようパッケージ化されたシステムの導入支援を行います。
当社開催の戦略セミナーをあらかじめ受講し、コンサルティングの内容等にご理解を頂くことが前提
となっております。
2 スポットコンサルティング
何が問題で、どうコンサルティングを受ければいいのかわからない、自社にシステムを導入できるの
かどうかわからない、などのご相談はスポットコンサルティングをご利用ください。
3 プレコンサルティング
当社のコンサルティングの考え方をWeb等で理解されて導入を決めている方、一刻も早く導入をしたい
と考えている方には、このプレコンサルティングをお薦めします。
導入コンサルティングの第1回で行う内容を含んでおり、コンサルティングの概要及び必要な準備作業等
について、関係者全員が揃って受講できるため、理解を共有でき、導入が容易になります。
プレコンサルティングに引き続き導入コンサルティングを契約される際には、プレコンサルティング料金
は全額返金させていただきますので、費用が無駄になりません。
4 テーラード・コンサルティング
危機管理組織はすでに構築しているが指揮所演習について指導してもらいたい、中間管理層に活気がな
いので彼らに強力なリーダーとなってもらいたい、プロトコールに自信を持てるようになりたい、などのご
要望には、個別に対応させて頂きます。
5 指揮所演習コンサルティング
トップと主要スタッフだけで行うことのできるようにコンパクトに設計された図上演習です。
危機管理の先頭に立つスタッフを育てるために最適な手法として注目されています。
お気軽にご相談ください。
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図上演習コンサルティングのご案内
多数のご要望にお応えするため、図上演習に特化したコンサルティングを開始いたしました。
企業や公共放送機関での指導実績豊かなコンサルタントが各企業の実態に合わせた図上演習の運営
要領を確立します。
弊社では、図上演習を独自に企画・運営できるようになることを目標としたコンサルティングを行
っています。
毎回、図上演習の度にコンサルタントを呼ぶのではなく、自社のみで計画できる実力をつけて頂き
ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
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代表取締役 林 祐
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軍人が戦場で名誉の戦死を遂げたならば「巨星墜つ」となるのでしょうが、今回のタイトルは「巨星征く」です。「逝く」でも「往く」でもありません。
以前、このメールマガジンで「カッコいい男たち」として私があこがれ続けてきた三人の方を紹介しましたが(メールマガジン「指揮官の休日」No.095 カッコいい男たち https://q.bmv.jp/bm/p/bn/list.php?i=aegismm&no=all&m=122 )そのうちのお一人、田邊英蔵さんが新たな世界へ向けた航海に船出されたのです。
つまり「逝ってしまった」のでも「往っちゃった」のでもないのです。御年91歳でした。
田邊英蔵さんは旧制高校で寮生活を経験され、その後東北大学で水産学を学ばれ、サケマスの船団に乗組んだご経験もお持ちでした。
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その後、熱海後楽園ホテルの社長や大学教授などを経て、晩年は奥様と倉敷に本拠地を移し、悠々自適の執筆生活を送られました。
日本にスキューバダイバーがまだ三桁の数しかいない頃からのスキューバダイバーであり、かつ、当時極めて高価で一般人には手の出せなかった16ミリのカメラを持ち、水中撮影用のケーシングを自作して映画を撮り、国際的なコンクールで記録映画部門で表彰を受けたりもされています。
なにより、我が国初のダイビング専用のヨットを建造され、その「蒼龍」という船を知らぬヨット乗りはいませんでした。
私は学生時代、江の島をホームポートとする外洋レース艇のクルーとして奴隷生活を送っていました。
仲間のレース艇とともに「湘南マフィア」というシンジケートを作った随分やんちゃなヨットで、暴れん坊のベテランクルーが乗っており、これまた当時の外洋レース界でその名を知らぬヨット乗りのいない有名な船でした。その船がレースに出る際、スタート前の艇長会議のため三浦半島のシーボニアハーバーに入港するのですが、蒼龍のデッキ上に田邊さんがいると、暴れん坊の先輩クルーたちが「オッ 田邊さんだ」とデッキの上で姿勢を正すのを見て、「一体どんな人なんだろう?」と思ったものでした。
当時の田邊さんはいかにも実業家という眼光鋭く、後ろに真っ白い稲光のようなオーラが見えるという雰囲気の方でした。極めて上手に歳を重ねられ、晩年は尋常ではない見識を巧みに隠し、好々爺という印象を受けた方も多いかと思います。
「蒼龍」というヨットはダイビングのために設計建造された船なので、どのような港にも入港できるように私たちの乗っていたヨットのような深いキールを持たず、浅くて長いキールを持っており、その帆走性能はお世辞にもいいとは言えないものでした。
私たちは海上で蒼龍を見かけるとアッという間に抜き去っていましたが、よく考えると、その素晴らしいとはとても言いがたい帆走性能のヨットを駆って黒潮を乗り越えて伊豆七島のいろいろな島々に遠征していた蒼龍のクルーたちこそ本当のヨット乗りだったかもしれません。
しかしシーボニアハーバーに舫われた「蒼龍」は私たちのレース艇に比べて極めて優雅で、コックピットに置かれた小さな丸テーブルには白いテーブルクロスがかけられ、何と信じがたいことにドライマティーニがカクテルグラスに注がれて置かれていたりしました。
私たちはそれを見て呆気に取られていたものでした。私たちの船では酒はホーローのカップでがぶ飲みするものと決まっていたからです。
学生時代のヨットの奴隷生活を終え、私のヨットに対する考え方も随分変わってきてヨット上で飲むドライマティーニがいかに美味であるかに気が付いた私は、相変わらず自分の船の上で往年の蒼龍のような楽しみ方をできずにおり、せめてこの駄文のタイトルに「ドライマティーニ」の一言を入れるのみですが、これも田邊さんの影響を大きく受けている証左です。
田邊さんは私たちヨット乗りが毎号買っていた「舵」というヨット専門の月刊誌に「キャビン夜話」というエッセイを連載されていました。
実に21年間の長きに渡る連載でしたが、その洒脱なエッセイは他の追従を許さぬユーモアとインテリジェンスに溢れ、氏の幅広く奥深い教養が窺われる超一流のエッセイであり、それらを抜粋して出版された『はきなれたデッキシューズ』はエッセイストクラブ賞を受賞しています。
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私などはその「キャビン夜話」を読みたくて『舵』誌を購読していたようなものでした。当時の私は、田邊さんは遥か遠くから仰ぎ見る存在でしたが、ヨット界では知らぬ人のない存時で、今40歳以上のヨット乗りで「田邊英蔵」の名前を知らなかったとしたらそいつは潜りです。(ダイバーだと言っているわけではありません。)
海上自衛隊に入隊後、あることをきっかけに親しくお付き合いさせて頂くようになり、観艦式や音楽隊の定期演奏会などにお出で頂き、また、ご夫妻で幹部候補生学校の卒業式に列席して任官後の長い実習航海に出航する実習幹部たちを激励して頂いたこともありました。
先週、その田邊英蔵さんの想い出を語り合う会が、氏のお気に入りであった六本木の国際文化会館の素晴らしい庭園を望むバンケットルームで開かれました。
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